洋の東西を問わず、陶磁器の美しい姿は多くの王侯貴族に愛されてきたわけです。
本書は、そんなヨーロッパ陶磁を古代地中海世界、スペイン、イタリア、オランダ・デンマーク、ドイツ、フランス、イギリス、中欧・東欧・ロシアの8つのエリアに分けて、それぞれ時代別に陶磁器の変遷を紹介したものです。
2500年程以前に作成されたギリシア陶器は、美術館で鑑賞することがありますが、美しい絵柄は時代を越えて迫ってくるものがあります。
フェルメールの活躍したデルフトもまたデルフト陶器で有名なところで、鮮やかな藍彩は、中国風でありながらオランダの意匠が感じられます。
今でも高級ブランドとして君臨しているロイヤル・コペンハーゲン磁器での豪華な金彩色もまたシノワーズ趣味を上手くヨーロッパに取り入れて成功した例でしょう。
ドイツでは、マイセン磁器を筆頭に挙げなくてはいけません。白磁の美しさは筆舌に尽くしがたくその繊細で可憐な絵付けもまた多くの貴族を魅了したものでしょう。柿右衛門風とでもいいますか、花鳥風月の図案がまた高貴な香りを齎しています。
フランスのセーヴル磁器は、ポンパドゥール夫人が愛したことにより発展しました。フランス王家の富の象徴とでも言うべきセーヴルの磁器の華やかな造花は、18世紀の爛熟した文化を表わしています。
140頁全てに掲載されている陶磁器の絢爛豪華なカラー写真を眺めているだけで気分が良くなりました。その美しさが如実に伝わってくるようで、ヨーロッパ陶磁の入門書として最適でしょう。
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すぐわかるヨーロッパ陶磁の見かた 単行本 – 2006/6/1
大平 雅巳
(著)
ヨーロッパ陶磁に関するビジュアルでわかりやすい本格的な入門書。古代地中海世界に始まり、ヨーロッパ各国、ロシアまでの、陶磁史上知っておくべき主要作品を網羅し解説した初めての本。各窯の特徴や魅力はもちろん、ヨーロッパ陶磁の大きな流れもわかるようテーマごとにまとめ、一冊で全体像が見渡せるようにした。
興味深いエピソードや裏話はコラムにし、主要な陶磁美術館のリストだけでなく、穴場の美術館も紹介。内容抄:ギリシア陶器/ビザンティン陶器/アルハンブラ宮殿タイル/ファエンツァ窯/デルフト窯/マイセン窯/セーヴル窯/リモージュ陶磁器/ウェッジウッド窯ほか
興味深いエピソードや裏話はコラムにし、主要な陶磁美術館のリストだけでなく、穴場の美術館も紹介。内容抄:ギリシア陶器/ビザンティン陶器/アルハンブラ宮殿タイル/ファエンツァ窯/デルフト窯/マイセン窯/セーヴル窯/リモージュ陶磁器/ウェッジウッド窯ほか
- 本の長さ144ページ
- 言語日本語
- 出版社東京美術
- 発売日2006/6/1
- ISBN-104808707993
- ISBN-13978-4808707996
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商品の説明
著者について
1953年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部美術史学専攻卒。長年、美術専門の編集者として陶磁器・考古学関係の書籍の編集にたずさわるかたわら、現地調査を重ねるなどして、ヨーロッパ陶磁を専門に研究し、著作を発表している。
登録情報
- 出版社 : 東京美術 (2006/6/1)
- 発売日 : 2006/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 144ページ
- ISBN-10 : 4808707993
- ISBN-13 : 978-4808707996
- Amazon 売れ筋ランキング: - 169,201位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 50位アート・建築・デザインの陶芸
- - 26,389位趣味・実用
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