・...本の読み方は様々だ。
・帯も見ない。
・手に取る。
めくっていく。さらさらさら〜〜... っと。
・〜〜〜めくって、
末尾からまた、さらさらさら…っと 風に靡かせるよう、どこか、易者が筮竹を扱うよう 始まりへと めくりなおす。
・目に入るvisible書字表記、.ところどころ、….※ の精s のよう….キラキラちらちら 光ったり…(或る “ とき ”は)金緑色、金色等に(記憶s の裡に在っても)放光している。
☆〖〘マントラ / मन्त्र Mantra〈名詞〉 〙であり、〘呪 / シュ〈名詞〉〙と呼ばれるべき事態〗が 開示されている。 ☆.
・物理学的紙面を反射し、目に入る ところどころ、最初は感覚器官、継いで、perception/知覚{≠感覚/sentation}される【表象/repraesentatio〘羅〙系統】を通し…。
シリーズの創作神話詩集 第2『夢通分娩』とは 出会った。
¶・「“ 無音である世界 ” が 淡いグラデーションによる不可視/invisible世界の 色彩 を伴う 変化 〜変容が示され “ 寂静 ” が、放光している.」
「 “ 肉眼を介し… なら 不可捉 の世界 ” に〝evolution <〈羅〉evolutio / 進化…〟が 展開 している.」事態は『常世の時軸』第1詩集の世界。 ¶.
・〜第2神話詩集【visible書字表記〖字〗〖文字〗による世界の『夢通分娩』】。
○〖内 光〗が黙示する、、不可視/invisibleの世界と。
○○〖層s〗として、可視/visibleの世界、〖外 光〗{即ち、印刷紙面による物理学上の}反射 を介し見いだせる世界とを、併せて観うる….、
☆☆ 【 〘おもて / “ 表” 〙側 では無い 側の世界の “ モノs ” が、
メビウスの帯/Möbius strip,、Möbius band? ; メビウスの輪/ Möbius loop?
〘おもて / “ 表 ” 〙側 可視/visible外光 側 へと、具 “ 現 ” 化 され 来ている、表現されている。】☆☆.
◇ 流れ来る時間s も 出会う〖〘マントラ / मन्त्र Mantra 〙s、〘呪 / シュ〙と呼ばれるモノs〗 を 創出する 叡智/Weisheit〈f / 女性名詞〉が《日常生活主観上の語用の枠s 内、城壁s》を 、越境。
未来の世界から〜、 過去の世界から〜 、こちらへ、...重なって、やって来る。
◇◇ ・暖かく育む“ ( 思考 / think + ing の) 冷たさ ” について,
moonlight/月光 は 日光/sunlight の反射の事態を、ささやき明かしてくれ、
・発進していく夜汽車 ” を まなざし温かく moonlit おおかみ/wolf は モノsも言わず 観 つめ 観 護る。◇◇.
※※ ・心あるヒトビト{=people ≠ 国 + 民}を乗せ いななきまたがる夜汽車[ノア当時 箱舟]は、咆哮 {= 放光}...、諸時空 の pure/純粋な未来の夜 が 新たに キラきら 照らされる。
(可視/visible “ 常世 ”を牽引〜引き上げながら)不可視/invisible Makrokosmos〈独〉/大宇宙 へ... 、産まれ出たばかりの夜汽車が ...疾駆して行く。※※.
☆☆☆ ...audible & visible 神秘学/ Geheimwissenschaftは、告げる。
『 不可視/invisibleの世界、可視/visibleの世界…、
《 通い合う 夢の世界s 》が、メビウスの帯/Möbius strip、Möbius band ?=メビウスの輪 Möbius loop 〜?、通いつつ 通い合いつつ、
ほら ! !!、2つの世界それぞれの眼前、 キラきら 産ぶ声を上げてる。』☆☆☆.
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夢通分娩 単行本 – 2019/6/29
鎌田東二
(著)
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- 本の長さ106ページ
- 言語日本語
- 出版社土曜美術社出版販売
- 発売日2019/6/29
- ISBN-104812025141
- ISBN-13978-4812025147
登録情報
- 出版社 : 土曜美術社出版販売 (2019/6/29)
- 発売日 : 2019/6/29
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 106ページ
- ISBN-10 : 4812025141
- ISBN-13 : 978-4812025147
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,414,644位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 230,493位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年8月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2019年7月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
鎌田東二氏の第二詩集。言葉の想像力は飛行機やロケットを越える。ということを改めて感じさせられた。脳細胞が狂喜する傑作である。海外旅行から帰国して、まっすぐ自宅に帰りたくないような、旅の余韻をずっと味わっていたいような、完結させたくないような、そんな感覚を思い出させる。
良い旅行は「日本で生まれ育って良かった」としみじみ思わせてくれる。本書もまたそのような感慨に深く浸ることができる。日本語がもつ味わい、鋭さと柔らかさ、ユーモアと怒涛、情感、色気に、時には激しく、時にはしっとりと包まれる。時にはパンクを感じ、時にはヒップホップを感じる。それは体験によって新たなチャネルが開かれているから感じ取れる。旅行も読書もその点似ている。
旅行による異文化体験は自分の常識がリセットとされ、新たな世界観が生まれる。未知なる自分の感性に気づく。だがそれらを言葉にした瞬間に世界は狭まる。無境界だったゆたかな生命は限定される。だから旅行前の夢想はおもしろく、帰国後の旅行記はつまらない。そこであなたは線の時間を過ごしている。あなたは断絶されている。
しかし逆に、言葉を媒介にイメージの大海へとぶっ飛ばされることがある。それは異文化体験などという生ぬるいパッケージツアーとは別次元なのだ。常識がリセットされたのち、常とは、識とは、無限の解体に突入する。無意識の深層まであなたをゆさぶる。それは宝石のような言葉によってのみ可能な、稀有な体験である。本書『夢通分娩』にはそんな天地万物の宝石がぎっしりと贅沢に散りばめられている。
本書を通読し、旅行から帰ってきたと思ったら、また新たな旅がはじまる。そこから円の時間へと接続する。そして繰り返し、本書を読む。深いイメージの大海から大気圏をぶち抜き遥か彼方の銀河へ。いつしか感性は霊性へ。すでに螺旋の時間がはじまっている。
生まれ変わるためにスーツケースやバックパックを担ぐ必要はない。自室のソファーから果てしない世界へとアクセスできる。
「どこにも秘密はないのだけれど どこでもいつでも秘密だらけ」(p.72)
概念以前のエネルギーに触れよう。混沌とラップしよう。自らのうちに眠る霊性を呼びさまそう。不思議の尻尾をつかみにいこう。本書はまさに三千世界の歩き方。である。
良い旅行は「日本で生まれ育って良かった」としみじみ思わせてくれる。本書もまたそのような感慨に深く浸ることができる。日本語がもつ味わい、鋭さと柔らかさ、ユーモアと怒涛、情感、色気に、時には激しく、時にはしっとりと包まれる。時にはパンクを感じ、時にはヒップホップを感じる。それは体験によって新たなチャネルが開かれているから感じ取れる。旅行も読書もその点似ている。
旅行による異文化体験は自分の常識がリセットとされ、新たな世界観が生まれる。未知なる自分の感性に気づく。だがそれらを言葉にした瞬間に世界は狭まる。無境界だったゆたかな生命は限定される。だから旅行前の夢想はおもしろく、帰国後の旅行記はつまらない。そこであなたは線の時間を過ごしている。あなたは断絶されている。
しかし逆に、言葉を媒介にイメージの大海へとぶっ飛ばされることがある。それは異文化体験などという生ぬるいパッケージツアーとは別次元なのだ。常識がリセットされたのち、常とは、識とは、無限の解体に突入する。無意識の深層まであなたをゆさぶる。それは宝石のような言葉によってのみ可能な、稀有な体験である。本書『夢通分娩』にはそんな天地万物の宝石がぎっしりと贅沢に散りばめられている。
本書を通読し、旅行から帰ってきたと思ったら、また新たな旅がはじまる。そこから円の時間へと接続する。そして繰り返し、本書を読む。深いイメージの大海から大気圏をぶち抜き遥か彼方の銀河へ。いつしか感性は霊性へ。すでに螺旋の時間がはじまっている。
生まれ変わるためにスーツケースやバックパックを担ぐ必要はない。自室のソファーから果てしない世界へとアクセスできる。
「どこにも秘密はないのだけれど どこでもいつでも秘密だらけ」(p.72)
概念以前のエネルギーに触れよう。混沌とラップしよう。自らのうちに眠る霊性を呼びさまそう。不思議の尻尾をつかみにいこう。本書はまさに三千世界の歩き方。である。
2019年7月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
次元を超えた組曲形式の交響曲のように始まる。序章ー第1楽章ー第2楽章ー第3楽章 終章
タイトルだけ見ても魅力的で、言葉の幻術師鎌田東二ならではの空間に引き込まれる。
支離滅裂に見えて巧妙な作法が感じられ、言葉は自在神のようにはねる、すべる、ころがる、とぶ、ねじれる、etc. さまざまにアクロバットし、転調し無調になり和音で遊ぶ言霊たち。ダイナミックな神話交響楽を奏でる(モノ語る)。美しい始まり。諸形式を含む本章、静かな終章。
その輝きに神話の歴史を伝えながら、いまを生きる私たちへの力強い「励まし」がやって来る。こんな瑞々しい奔流の源泉にも、人間のどうしようもない悲哀を暗示し訴える。「それでも生きろ」と言われているようだ。闇の世界を知る者の言葉の群れ・戯れ。やはり今回の冊子の扉は黒だった。
みごとな言語芸術作品である。神秘のシールやラベルで遊ぶこどものようで、どこか危なくて目が離せない。
以下、タイトルだけ書きだしてみた。ぜひ中身を味わって欲しい。
天令
夢通分娩 Ⅰ
1産母 2生命の樹 3神剣 4猛霊 5通信放下僧 6出雲鳥兜 7秘儀伝授 8秘文字 9妹の力 10少女雪乃
夢底開闢
壹 フラフープ 貮 夢幻底 參 亀嶋の翁 肆 夢海童子
夢通分娩 Ⅱ
11永遠 12少女始原 13秘密漏洩 14相続 15天狼 16空舟 17死ステム 18出航の朝 マンモスは到来する 19ゆめい 20海月なす漂える国
ピアニッシモは震えた
タイトルだけ見ても魅力的で、言葉の幻術師鎌田東二ならではの空間に引き込まれる。
支離滅裂に見えて巧妙な作法が感じられ、言葉は自在神のようにはねる、すべる、ころがる、とぶ、ねじれる、etc. さまざまにアクロバットし、転調し無調になり和音で遊ぶ言霊たち。ダイナミックな神話交響楽を奏でる(モノ語る)。美しい始まり。諸形式を含む本章、静かな終章。
その輝きに神話の歴史を伝えながら、いまを生きる私たちへの力強い「励まし」がやって来る。こんな瑞々しい奔流の源泉にも、人間のどうしようもない悲哀を暗示し訴える。「それでも生きろ」と言われているようだ。闇の世界を知る者の言葉の群れ・戯れ。やはり今回の冊子の扉は黒だった。
みごとな言語芸術作品である。神秘のシールやラベルで遊ぶこどものようで、どこか危なくて目が離せない。
以下、タイトルだけ書きだしてみた。ぜひ中身を味わって欲しい。
天令
夢通分娩 Ⅰ
1産母 2生命の樹 3神剣 4猛霊 5通信放下僧 6出雲鳥兜 7秘儀伝授 8秘文字 9妹の力 10少女雪乃
夢底開闢
壹 フラフープ 貮 夢幻底 參 亀嶋の翁 肆 夢海童子
夢通分娩 Ⅱ
11永遠 12少女始原 13秘密漏洩 14相続 15天狼 16空舟 17死ステム 18出航の朝 マンモスは到来する 19ゆめい 20海月なす漂える国
ピアニッシモは震えた
2019年7月14日に日本でレビュー済み
ビビッと、ビートが効いている。
宗教学の京都大学名誉教授にして、フリーランス神主である、鎌田東二氏の第二詩集である。
意味不明な単語、脈絡のない文章。疾走感ある、世界との生な出会い。
文体だけを見れば、本書は一九二〇年代のシュルレアリスム詩や、一九五〇年代のビート詩の系譜に位置づけても良いだろう。しかし、過去の単なる焼き直しでないのは、本書が実践的宗教学者の半世紀を超える求道的営為の一つの果実だからである。
詩と聖なるものの関係は、時流とは関係なく常に古くて新しい。
本書は、詩作を通じた霊性探究の試みと言って良い。安易な手すさびではなく、真摯な曼荼羅の一片なのである。
それでは、人間は一体どこで聖なるものと出会うのだろうか?
それは、意味の始源でである。
本能で生きている動物は、迷いはないが自由もない。一方、人間は本能を抑えて自然から自由になることを覚えた。しかし、あまりに野生から切り離されてしまうと、心は乾き、世界は煤け、内外のあらゆる連続性は断ち切られてしまう。
ジョルジュ・バタイユの「至高性」や、ヴィクター・ターナーの「コミュニタス」の議論を援用するならば、本来そうした失われた連続性を回復しようとする心の昂揚こそが、詩であり、歌であり、踊りであり、祭りである。童謡が、パンク・ロックが、阿波踊りが、踊り念仏がそうであるように(魂のビートが聴こえるかい?)。
意味のコスモスに絡み取られる前に、底なしの無意味のカオスを鷲掴みすること。意識を保ったまま、無意識の深淵にダイヴ=オーヴァードライヴすること。目覚めたまま、忘れかけた奥深い夢に超光速で転生すること。
その時、人は聖なるものの臨在に触れるだろう。そっと、内なる異性と再会しつつ。
念仏という極意を秘密漏洩してくれた/金星少女
君の指通信はいつも黄昏れ/消息しぐれ/宵の明星と三密加持する
ほら/夢通分娩真っ最中/きらきら星だよ(74頁)
稀に、子供の心のまま大人になる人間がいる。コリン・ウィルソンに倣うならば、どうも右脳が関係しているらしい。
このタイプは、宗教家と芸術家に多いようだ。左脳を酷使するためか学者には多くないけれど、それでもごく稀に空海や南方熊楠のような学者兼宗教家兼芸術家も世に出る。
高校生の時に投稿した詩が寺山修司に認められた経験を持つ鎌田氏もまた、そのタイプではなかっただろうか。
「右脳が活性化すると、左脳も活性化するんだよ」と、以前鎌田氏が語るのを聞いて膝を打ったことがある。
本書の紡ぐ言語空間は、日常的ではないという意味で異常である。しかし、決して病んではいない。むしろ、人と人に非ざる者の境界を軽業のように行きつ戻りつする健康で強靭な意志を感じる。
そして、読後に残るのは、明るく透徹した生の本源的な哀しみであり、佳境を迎える前の祭りの一瞬の静寂である。
夢通分娩。
世界の果てで、宇宙の創造を寿ぎ軽やかに歌い踊る神道ソングライター。
鳴響するマントラと、BACK宙ムーンサルト。
さあ、見えないヴィジョンに触れ、聞こえないビートを体感しよう。幾千の夜を超えて、色鮮やかな朝を迎えるために。
本書は、ただの詩集ではない。
一つのポータブル聖地であり、意味の極北への航海記録であり、あなたを銀河鉄道の旅へと誘うフリー・パスポートなのである。
宗教学の京都大学名誉教授にして、フリーランス神主である、鎌田東二氏の第二詩集である。
意味不明な単語、脈絡のない文章。疾走感ある、世界との生な出会い。
文体だけを見れば、本書は一九二〇年代のシュルレアリスム詩や、一九五〇年代のビート詩の系譜に位置づけても良いだろう。しかし、過去の単なる焼き直しでないのは、本書が実践的宗教学者の半世紀を超える求道的営為の一つの果実だからである。
詩と聖なるものの関係は、時流とは関係なく常に古くて新しい。
本書は、詩作を通じた霊性探究の試みと言って良い。安易な手すさびではなく、真摯な曼荼羅の一片なのである。
それでは、人間は一体どこで聖なるものと出会うのだろうか?
それは、意味の始源でである。
本能で生きている動物は、迷いはないが自由もない。一方、人間は本能を抑えて自然から自由になることを覚えた。しかし、あまりに野生から切り離されてしまうと、心は乾き、世界は煤け、内外のあらゆる連続性は断ち切られてしまう。
ジョルジュ・バタイユの「至高性」や、ヴィクター・ターナーの「コミュニタス」の議論を援用するならば、本来そうした失われた連続性を回復しようとする心の昂揚こそが、詩であり、歌であり、踊りであり、祭りである。童謡が、パンク・ロックが、阿波踊りが、踊り念仏がそうであるように(魂のビートが聴こえるかい?)。
意味のコスモスに絡み取られる前に、底なしの無意味のカオスを鷲掴みすること。意識を保ったまま、無意識の深淵にダイヴ=オーヴァードライヴすること。目覚めたまま、忘れかけた奥深い夢に超光速で転生すること。
その時、人は聖なるものの臨在に触れるだろう。そっと、内なる異性と再会しつつ。
念仏という極意を秘密漏洩してくれた/金星少女
君の指通信はいつも黄昏れ/消息しぐれ/宵の明星と三密加持する
ほら/夢通分娩真っ最中/きらきら星だよ(74頁)
稀に、子供の心のまま大人になる人間がいる。コリン・ウィルソンに倣うならば、どうも右脳が関係しているらしい。
このタイプは、宗教家と芸術家に多いようだ。左脳を酷使するためか学者には多くないけれど、それでもごく稀に空海や南方熊楠のような学者兼宗教家兼芸術家も世に出る。
高校生の時に投稿した詩が寺山修司に認められた経験を持つ鎌田氏もまた、そのタイプではなかっただろうか。
「右脳が活性化すると、左脳も活性化するんだよ」と、以前鎌田氏が語るのを聞いて膝を打ったことがある。
本書の紡ぐ言語空間は、日常的ではないという意味で異常である。しかし、決して病んではいない。むしろ、人と人に非ざる者の境界を軽業のように行きつ戻りつする健康で強靭な意志を感じる。
そして、読後に残るのは、明るく透徹した生の本源的な哀しみであり、佳境を迎える前の祭りの一瞬の静寂である。
夢通分娩。
世界の果てで、宇宙の創造を寿ぎ軽やかに歌い踊る神道ソングライター。
鳴響するマントラと、BACK宙ムーンサルト。
さあ、見えないヴィジョンに触れ、聞こえないビートを体感しよう。幾千の夜を超えて、色鮮やかな朝を迎えるために。
本書は、ただの詩集ではない。
一つのポータブル聖地であり、意味の極北への航海記録であり、あなたを銀河鉄道の旅へと誘うフリー・パスポートなのである。