「ホームレスからハーバードへ」というサブタイトルに目を惹かれ、
書店で何とはなしに手に取りました。
自伝や伝記にはあまり興味がなかったのですが、
この本の著者は非常に文章が上手く、
話も起伏に富んでいて飽きる瞬間がありませんでした。
気が付くと休みの日を半日以上つぶして夢中で読んでいました。
想像以上に壮絶なホームレス生活、読書やスポーツへの情熱、
様々な出会い、そして何より、ユニークで愛情深い母親との葛藤。
誰にでも起こりそうで、でも日本で普通の生活をしている自分たちには非現実的な毎日を、
物語の情景描写のようなタッチで描いています。
私も子供時代本の虫で、授業中に机の下に隠して本を読んでいるタイプだったので、
懐かしい本のタイトルがあちこちに出てきて、それも楽しめました。
迷わずお奨めします。
普段面倒がって本を読まない母も一気に読みきって、驚きました。
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わたしには家がない: ハーバード大に行ったホームレス少女 単行本 – 2004/8/1
- 本の長さ319ページ
- 言語日本語
- 出版社竹書房
- 発売日2004/8/1
- ISBN-104812417848
- ISBN-13978-4812417843
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
あえてホームレスとなった風変わりな母とともに、9歳で家を失ったローラリー。不登校、逮捕とさまざまな苦しみを経て、名門ハーバード大学に進学する。全米の新聞、テレビで紹介され、大反響を呼んだホームレス少女の自伝。
登録情報
- 出版社 : 竹書房 (2004/8/1)
- 発売日 : 2004/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 319ページ
- ISBN-10 : 4812417848
- ISBN-13 : 978-4812417843
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,535,422位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,127位大学・大学院 (本)
- - 17,699位英米文学研究
- - 105,668位歴史・地理 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年9月10日に日本でレビュー済み
著者はシングルマザーである母親とともに多感な少女期をホームレスとして過ごした。必要に迫られて古着をまとい、食べることもままならず、夜はシェルターで眠る毎日。「安定」という言葉からは程遠い生活だ。著者の母親は世間の常識にとらわれず、自由な価値観をもった女性なので、娘を愛しつつも一般的な幸せには無頓着なのだろう。
でも著者にとってはそんな生活よりも、自分が人間として認めてもらえない疎外感のほうが辛かった。もともと聡明で運動もできる著者は、落ち着いて勉強できる環境さえあれば、もちろん優等生なのだが…。髪の毛の色をくるくる変えてみたり、レスリングに集中して肉体的に自分を追い詰めてみたり、そんな彼女の才能を認めてくれたのは、高校で出会ったユニークな教師だった。
よくある成功物語にとどまらないところがいい。ハーバード大学進学は、著者にとってゴールではなくスタートだ。生まれつき裕福な家庭に育ち、エリートとして育てられた学生たちと、貧困にあえぎ母親への複雑な思いに苦しみながら勉強を続けてきた著者との間には、やはり溝がある。著者は価値観の違いに悩みつつも、ハーバード大学の「権威」を利用して自分のやりたいことをなしとげるべきだと考える。
偏見や先入観にとらわれることがなく、のびやかな価値観を持つ著者の文章は、読んでいて爽快だ。人間にとって本当に必要なのは、成功ではなく自分の居場所をちゃんと見つけられることなのだなと思った。
でも著者にとってはそんな生活よりも、自分が人間として認めてもらえない疎外感のほうが辛かった。もともと聡明で運動もできる著者は、落ち着いて勉強できる環境さえあれば、もちろん優等生なのだが…。髪の毛の色をくるくる変えてみたり、レスリングに集中して肉体的に自分を追い詰めてみたり、そんな彼女の才能を認めてくれたのは、高校で出会ったユニークな教師だった。
よくある成功物語にとどまらないところがいい。ハーバード大学進学は、著者にとってゴールではなくスタートだ。生まれつき裕福な家庭に育ち、エリートとして育てられた学生たちと、貧困にあえぎ母親への複雑な思いに苦しみながら勉強を続けてきた著者との間には、やはり溝がある。著者は価値観の違いに悩みつつも、ハーバード大学の「権威」を利用して自分のやりたいことをなしとげるべきだと考える。
偏見や先入観にとらわれることがなく、のびやかな価値観を持つ著者の文章は、読んでいて爽快だ。人間にとって本当に必要なのは、成功ではなく自分の居場所をちゃんと見つけられることなのだなと思った。
2005年6月11日に日本でレビュー済み
この本は、プロローグで「ホームレスからハーバードへ」の見出しのもと、マスコミに取り上げられた
入学時のエピソードで始まり、最後は「ホームレス出身でハーバードを卒業した」として
又マスコミに取り上げられたエピソードで終わる。
著者のローラリーは、「ハーバードからホームレスへ」というHの音が語呂がいいだけではなく、
ハーバードという名前が特権階級の響きを持っているからだという。日本でなら「中卒、東大」の
Tの音の語呂合わせに通じるかもしれない。
読む前は、どうやって勉強したのだろうという疑問があったが、ローラリーは確かに「点取り虫」と称すほど勉強をする子供では
あったものの、女性でありながらレスリングの選手であったことがハーバード入学の決め手だった。
「民族の場合とは異なり、ホームレスや貧困といった境遇は誇りにしようがない」
晴れてハーバードの学生になっても、苦しみは続く。
語弊を承知で言うなら、アメリカは差別の国である。
民族や性別で差別することを禁じる法はめぐらされているが、学歴や職業といった個人の努力で
どうにかなると解釈されるものにははっきり差別をする。
晴れて特権階級になりつつ、「貧困層」から全く別離できないでいる微妙な立場。
いつまでも「ホームレス出身」という肩書きでマスコミに取り上げられるのでは悲しすぎる。今後は得意の教育現場での活躍を望む。
入学時のエピソードで始まり、最後は「ホームレス出身でハーバードを卒業した」として
又マスコミに取り上げられたエピソードで終わる。
著者のローラリーは、「ハーバードからホームレスへ」というHの音が語呂がいいだけではなく、
ハーバードという名前が特権階級の響きを持っているからだという。日本でなら「中卒、東大」の
Tの音の語呂合わせに通じるかもしれない。
読む前は、どうやって勉強したのだろうという疑問があったが、ローラリーは確かに「点取り虫」と称すほど勉強をする子供では
あったものの、女性でありながらレスリングの選手であったことがハーバード入学の決め手だった。
「民族の場合とは異なり、ホームレスや貧困といった境遇は誇りにしようがない」
晴れてハーバードの学生になっても、苦しみは続く。
語弊を承知で言うなら、アメリカは差別の国である。
民族や性別で差別することを禁じる法はめぐらされているが、学歴や職業といった個人の努力で
どうにかなると解釈されるものにははっきり差別をする。
晴れて特権階級になりつつ、「貧困層」から全く別離できないでいる微妙な立場。
いつまでも「ホームレス出身」という肩書きでマスコミに取り上げられるのでは悲しすぎる。今後は得意の教育現場での活躍を望む。