着ぐるみをかぶったヒト?動物?たちが織りなす日常を描く四コマ漫画。というと、どうせ『ぼのぼの』みたいなステレオタイプでくだらない漫画なんやろなどと思いつつカバーを見たらダサえ!と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、早まらないでください(笑)。作者は、(ギャグ系)少女漫画でそれなり(笑)のキャリアを積んだかなりの熟達者。なので、本作はある種の少女漫画の変種としても読めることは読めます(←なんだその言い草は・笑)
本作は、作者の処女作『ひみつの犬神くん』から始まる「優柔不断で(少女漫画や中原中也などの文学を愛読してしまうくらい)女々しい主人公の男子が、好きな娘にも告白できず、まわりの(ある意味まっとうだが)暴力的な人たちに、非難されたり罵倒されたりする」系統につらなる作品であります(この系統で個人的に一番の傑作だと思うのは『男の華園』だと思うのだが、それはともかく)が、1巻でだいたいキャラ&状況説明が完了したため、この2巻ではそのダメキャラ・テイストが全開になっています。そのある種の自虐的要素を、ほのぼのとした絵柄と動物たちの物語というファンシーさが全然シリアスにさせないため、とっても楽しく読めることうけあい(死語)です。疲れた時なんかにもさらっと読めるので、ぜひ一家に一冊常備することをお勧めします(笑)。
なお、この漫画、不思議なことに(笑)アニメ化されていますが、奇跡的に原作の雰囲気をうまくとりこんだ稀有な出来で、DVDも出ていますので鑑賞するのも一興かと。
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だめっこどうぶつ 2 (バンブー・コミックス) コミック – 2005/4/27
桑田 乃梨子
(著)
- 本の長さ131ページ
- 言語日本語
- 出版社竹書房
- 発売日2005/4/27
- ISBN-104812461618
- ISBN-13978-4812461617
登録情報
- 出版社 : 竹書房 (2005/4/27)
- 発売日 : 2005/4/27
- 言語 : 日本語
- コミック : 131ページ
- ISBN-10 : 4812461618
- ISBN-13 : 978-4812461617
- Amazon 売れ筋ランキング: - 499,078位コミック
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年3月15日に日本でレビュー済み
桑田 乃梨子は良い。
絵は一見すると、あまり上手い方ではないかも知れない。だが読んでいると、「これがマンガだ!」と叫びたく(笑)なるようなほのぼのした、実にマンガ的な良さがあると思う。
たとえば大友克洋は確かに画力は凄いのだが、親近感を抱くようなタイプの作家ではない。マンガ、というよりマンガに偽装されたモダンアートではないかと思う時さえある。建物にたとえれば、鉄筋コンクリート打ちっ放しの、壁やら天井やらに金属パイプが走っているような鬼面人を脅かす建築物といったイメージだ。
対する桑田氏のマンガは、大友氏のマンガが鉄筋コンクリートなら、漆喰や無垢の木で立てられた、明るい日差しを浴びて建つ、こじんまりとした一軒家という趣だ。ここには変な気取りも、嫌味な自己陶酔も、画力で人を脅かすような居丈高な傲慢さも一切ない。
80年代当たりの白泉社から出ていた作品集より、今の方が包容力や一般性、普遍性はむしろ増しているのではないだろうか?
来るものは拒まず、去るものは追わず・・・というたとえが的確かどうか分からないが、桑田氏の作品にはそういった包容力があり、読者を楽しませ、和ませる。変に画力に長けていない分、少女マンガ家にありがちな、お耽美にも走らず、適度にクール、適度にコミカル、適度にアットホームという感じが実にいい。
これからもこの人の作品は読み続けたい、本当にそう思う。
絵は一見すると、あまり上手い方ではないかも知れない。だが読んでいると、「これがマンガだ!」と叫びたく(笑)なるようなほのぼのした、実にマンガ的な良さがあると思う。
たとえば大友克洋は確かに画力は凄いのだが、親近感を抱くようなタイプの作家ではない。マンガ、というよりマンガに偽装されたモダンアートではないかと思う時さえある。建物にたとえれば、鉄筋コンクリート打ちっ放しの、壁やら天井やらに金属パイプが走っているような鬼面人を脅かす建築物といったイメージだ。
対する桑田氏のマンガは、大友氏のマンガが鉄筋コンクリートなら、漆喰や無垢の木で立てられた、明るい日差しを浴びて建つ、こじんまりとした一軒家という趣だ。ここには変な気取りも、嫌味な自己陶酔も、画力で人を脅かすような居丈高な傲慢さも一切ない。
80年代当たりの白泉社から出ていた作品集より、今の方が包容力や一般性、普遍性はむしろ増しているのではないだろうか?
来るものは拒まず、去るものは追わず・・・というたとえが的確かどうか分からないが、桑田氏の作品にはそういった包容力があり、読者を楽しませ、和ませる。変に画力に長けていない分、少女マンガ家にありがちな、お耽美にも走らず、適度にクール、適度にコミカル、適度にアットホームという感じが実にいい。
これからもこの人の作品は読み続けたい、本当にそう思う。