こういうトライアングル・ラブってはじめて！！
これが一読後の感想でした＾＾ とっても面白かったです！
こちらのお話は、三人の関係の変化を感じ取っていくことに読者の醍醐味がある
と感じたので、極力あらすじに触れないよう気をつけて書きたいと思います。
幼馴染みのタケ（表紙カバー左）と拾（裏表紙カバー）は、物でも人でも、およそ
〈好きなもの〉は何でも〈共有〉し合うという、ちょっと不思議な関係です。
そんな二人に〈共有〉されるのが、拾の恋人になった一途なミネくん（表紙カバー右）。
幼馴染みの二人とミネは、高校時代の同級生という設定です。
さらに、攻×受で表現するなら、タケ・拾×ミネです。
拾の提案で、身体の〈共有〉から始まる三人の関係は、少しの傾きも許さないような
絶妙なバランスの上に成り立っていて、お話の最初から最後まで驚くほどの緊張感が
ありました！
読み始めるとすぐに、色々な疑問が頭に浮かんできます。たとえば…
不可思議な関係にもかかわらず、なぜこの微妙なバランスは崩れずに保たれているのか。
幼馴染みは、ただの幼馴染みなのか。
拾を一途に想う恋人のミネは、この関係をどう受けとめているのか。
タケは恋人同士の二人をどんな風に見つめているのか等々。
こうした疑問がどんどん頭に浮かんでは、謎を残しつつも少しずつ少しずつ解けていく
感覚に、時間を忘れて夢中になりました！
繊細、複雑、歪曲、背徳、甘美、淫靡。
三人の関係を言葉で表すならば、こんな言葉が似合うと思いました。
甘美で淫靡な三人の描写、特に初めてのミネの身体が開発されていく様子はほんとに
Ｈなので、Ｈ要素を求めている方の満足度はとても高いと思います。
その一方で、三人それぞれの、なかなか解しがたい複雑で繊細な内面が感じられるので、
心理描写に力が入った緊張感ある展開のお話が読みたい方にも、満足度が高いのでは＾＾
と思います。
ただ、ミネの想いは一途で真っ直ぐなものの、幼馴染みの二人の親密すぎる関係や
それぞれの思考は湾曲しているので、どこかねじれて歪んでいるような関係を好ま
しく思わない方が読むと、評価はもう少し辛くなると思います。
とはいえ、自分たち自身で、自分の首を徐々に締め上げていくような苦しさと切なさ
があって、そこに不可解な情念を秘めた人間の性（さが）が見え隠れしていて、登場
人物の内面世界に複雑な奥行きを感じました。
ビジュアルとしては、拾は三人の中で一番背が低くて、少し長めの髪と優しい笑顔の
可愛い男子です。見た目だけだと一番受っぽいです。
タケは短髪で寡黙気味で、男っぽさが強いです。攻らしい攻、という感じでした。
少しＳっ気があるというか、ちょっと暴力的な気質もあります。
ミネは寡黙気味にプラスして、元ヤンらしいガラの悪さを残しつつ、でも一途に拾を
想い続けるというギャップがすっごく！可愛いかったです。
体格も拾よりよく、ゴツくはないものの、女の子っぽい華奢さとは無縁な感じです。
そのため、見た目カッコイイ受男子が好きな方にはたまらないと思います＾＾
最初から最後まで、三人の関係がどんなところに行き着くのか、惹きつけられ続けました！
とっても面白かったです！
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