ナチスを政治の美学化というキーワードから考察する。
壮大な式典と理路整然とした群衆というイメージを持つナチスだが、それは決して正しいわけではない。
古代ローマ的な建設物と先端科学を重視する一方でキッシュな要素も溢れていた。ヒトラーは威厳のある総統というだけでなく、親しみやすい指導者という側面もあった。
ナチス時代のドイツは多くの人が思っているよりももっと普通な感じに近かった。それはとても怖いことだ。私達はナチスから学ばなければならない。
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魅惑する帝国―政治の美学化とナチズム― 単行本 – 2007/6/10
田野 大輔
(著)
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総統、労働者、民族共同体をモチーフに「芸術作品」として創造された第三帝国 —— ナチズムの「政治の美学化」による支配の全体構造と、大衆消費社会におけるキッチュと結びついて統合力を発揮していくメカニズムを、歴史社会学的手法によって解明し、美的なものの現実性を浮彫りにした力作。
【書評】
・『ソシオロジ』(第53巻第3号、2009年2月、評者:細見和之氏)
・『ゲシヒテ』(第1号、2008年、評者:高橋秀寿氏)
・『社会学評論』(第58巻第4号、2008年3月、評者:宮本直美氏)
・『西洋史学』(第230号、2008年、評者:松本彰氏)
・毎日新聞(2007年12月9日付、特集「2007年『この3冊』」、評者:井上章一氏)
“…… ナチスの第三帝国を、一種の「芸術作品」としてとらえ、美学が社会化するしくみをうきぼりにした学術書。類書の水準をこえており、おそわることが多かった。……”
・『図書新聞』(2007年10月13日号、評者:米田綱路氏)
・『中央公論』(2007年9月号、評者:佐藤卓己氏)
“…… 第三帝国総統をアドルフならぬ「アイドル」ヒトラーとして考察するわけだ。メディア論としても非常に興味深い。同時代の独裁者スターリンが生前から公共空間に巨大彫像を建てたのに対して、ヒトラーの場合はブロマイドや小さな胸像があるだけだった。なぜヒトラーの彫像が存在しないかも見事に説明されている。……”(p.270)
・読売新聞(2007年9月2日付、評者:川出良枝氏)
・『出版ニュース』(2007年8月下旬号)
・日本経済新聞(2007年8月26日付、評者:三宅晶子氏)
“本書は、ナチズムにおける「政治の美学化」(ベンヤミン)のあり様を、広範な資料を駆使して歴史学的・社会学的に分析した意欲作である。「大衆のモニュメント」や「民族共同体の祭典」などナチズムにおける美の諸相を考察した各章の中でも、「労働を美的価値の源泉」と捉えて考察した第4章が特に興味深かった。……”
・朝日新聞(2007年8月2日付、夕刊、「テーブルトーク」)
・京都新聞(2007年7月8日付、評者:池田浩士氏)
【目 次】
序 章 芸術作品としての国家
第1章 大衆のモニュメント
1 はじめに
2 美学としての政治
3 芸術としての政治
4 おわりに
第2章 民族共同体の祭典
1 はじめに
2 民族共同体の理念と現実
3 運動の祭典
4 民衆の祭典
5 おわりに
第3章 近代の古典美
1 はじめに
2 近代と反近代
3 近代の古典美
4 キッチュと即物性
5 おわりに
第4章 労働者の形態
1 はじめに
2 労働者の概念
3 労働者と社会政策
4 労働者の形態
5 おわりに
第5章 親密さの専制
1 はじめに
2 ヒトラーの肖像
3 親愛なる総統
4 親密さの専制
5 おわりに
終 章 芸術作品の黄昏
1 はじめに
2 ロマン主義の両義性
3 キッチュと美的抵抗
4 おわりに
あとがき / 注 / 図版出典一覧 / 事項索引 / 人名索引
【書評】
・『ソシオロジ』(第53巻第3号、2009年2月、評者:細見和之氏)
・『ゲシヒテ』(第1号、2008年、評者:高橋秀寿氏)
・『社会学評論』(第58巻第4号、2008年3月、評者:宮本直美氏)
・『西洋史学』(第230号、2008年、評者:松本彰氏)
・毎日新聞(2007年12月9日付、特集「2007年『この3冊』」、評者:井上章一氏)
“…… ナチスの第三帝国を、一種の「芸術作品」としてとらえ、美学が社会化するしくみをうきぼりにした学術書。類書の水準をこえており、おそわることが多かった。……”
・『図書新聞』(2007年10月13日号、評者:米田綱路氏)
・『中央公論』(2007年9月号、評者:佐藤卓己氏)
“…… 第三帝国総統をアドルフならぬ「アイドル」ヒトラーとして考察するわけだ。メディア論としても非常に興味深い。同時代の独裁者スターリンが生前から公共空間に巨大彫像を建てたのに対して、ヒトラーの場合はブロマイドや小さな胸像があるだけだった。なぜヒトラーの彫像が存在しないかも見事に説明されている。……”(p.270)
・読売新聞(2007年9月2日付、評者:川出良枝氏)
・『出版ニュース』(2007年8月下旬号)
・日本経済新聞(2007年8月26日付、評者:三宅晶子氏)
“本書は、ナチズムにおける「政治の美学化」(ベンヤミン)のあり様を、広範な資料を駆使して歴史学的・社会学的に分析した意欲作である。「大衆のモニュメント」や「民族共同体の祭典」などナチズムにおける美の諸相を考察した各章の中でも、「労働を美的価値の源泉」と捉えて考察した第4章が特に興味深かった。……”
・朝日新聞(2007年8月2日付、夕刊、「テーブルトーク」)
・京都新聞(2007年7月8日付、評者:池田浩士氏)
【目 次】
序 章 芸術作品としての国家
第1章 大衆のモニュメント
1 はじめに
2 美学としての政治
3 芸術としての政治
4 おわりに
第2章 民族共同体の祭典
1 はじめに
2 民族共同体の理念と現実
3 運動の祭典
4 民衆の祭典
5 おわりに
第3章 近代の古典美
1 はじめに
2 近代と反近代
3 近代の古典美
4 キッチュと即物性
5 おわりに
第4章 労働者の形態
1 はじめに
2 労働者の概念
3 労働者と社会政策
4 労働者の形態
5 おわりに
第5章 親密さの専制
1 はじめに
2 ヒトラーの肖像
3 親愛なる総統
4 親密さの専制
5 おわりに
終 章 芸術作品の黄昏
1 はじめに
2 ロマン主義の両義性
3 キッチュと美的抵抗
4 おわりに
あとがき / 注 / 図版出典一覧 / 事項索引 / 人名索引
- 本の長さ388ページ
- 言語日本語
- 出版社名古屋大学出版会
- 発売日2007/6/10
- 寸法15.7 x 2.6 x 21.7 cm
- ISBN-104815805628
- ISBN-13978-4815805623
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商品の説明
著者について
田野 大輔(たの だいすけ)
東京都に生まれる(1970年)。京都大学大学院文学研究科博士後期課程(社会学専攻)研究指導認定退学(1998年)。現在は大阪経済大学人間科学部准教授、京都大学博士(文学)、歴史社会学専攻。
論文に、「ヒトラー、あるいは親密さの専制――カリスマの陳腐さについての考察」(『社会学評論』第51巻第1号、2000年)など。
訳書に、エリック・リーヴィー著『第三帝国の音楽』(共訳、名古屋大学出版会、2000年)など。
(所属等は初版第1刷発行時のものです)
東京都に生まれる(1970年)。京都大学大学院文学研究科博士後期課程(社会学専攻)研究指導認定退学(1998年)。現在は大阪経済大学人間科学部准教授、京都大学博士(文学)、歴史社会学専攻。
論文に、「ヒトラー、あるいは親密さの専制――カリスマの陳腐さについての考察」(『社会学評論』第51巻第1号、2000年)など。
訳書に、エリック・リーヴィー著『第三帝国の音楽』(共訳、名古屋大学出版会、2000年)など。
(所属等は初版第1刷発行時のものです)
登録情報
- 出版社 : 名古屋大学出版会 (2007/6/10)
- 発売日 : 2007/6/10
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 388ページ
- ISBN-10 : 4815805628
- ISBN-13 : 978-4815805623
- 寸法 : 15.7 x 2.6 x 21.7 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 784,999位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 98,908位社会・政治 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
1970年、東京都に生まれる。1998年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程(社会学専攻)研究指導認定退学。大阪経済大学人間科学部准教授等を経て、現在、甲南大学文学部教授。京都大学博士(文学)。専門は歴史社会学、ドイツ現代史。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2019年2月1日に日本でレビュー済み
2007年7月1日に日本でレビュー済み
本書のモティーフは、アドルフ・ヒトラーが創り上げた第三帝国という芸術作品を「狭義の文化・芸術領域ばかりでなく、政治・社会領域も含めた国家全体にわたる構造連関のなかに、どう組み込まれたかを解明」するものです。
「総統」として君臨したヒトラー、「労働者」として彼にしたがった大衆、そして両者によって形成された「民族共同体」という3つのライトモティーフを、第三帝国という芸術作品に認めることができる、と述べられています。
筆者はあとがきで、「ナチズムを肯定的に評価することとはまったくちがう」と書かれており、「冷静かつ真摯な姿勢でその『魅惑』のメカニズムを見きわめる必要がある」という信念を披露されています。不毛なイデオロギー論争に巻き込まれることのないように、研究姿勢と立脚基盤の吐露だと言えましょう。
筆者がドイツで収集された各種の史料、特に写真は興味深いものが多いのも特徴といえるでしょう。「ナチズム」というホロコーストを彷彿とするような取り上げにくいテーマゆえ、本国ドイツではともかく、日本では、類書をあまり見ないと思いますが、300ページ以上にわたり丁寧に考察された労作だと言えるでしょう。
ナチ・イデオロギーの中心概念の「民族共同体」の問題への考察は、歴史社会学的なアプローチは、新たな地平を切り開いたものと言えると思います。
「総統」として君臨したヒトラー、「労働者」として彼にしたがった大衆、そして両者によって形成された「民族共同体」という3つのライトモティーフを、第三帝国という芸術作品に認めることができる、と述べられています。
筆者はあとがきで、「ナチズムを肯定的に評価することとはまったくちがう」と書かれており、「冷静かつ真摯な姿勢でその『魅惑』のメカニズムを見きわめる必要がある」という信念を披露されています。不毛なイデオロギー論争に巻き込まれることのないように、研究姿勢と立脚基盤の吐露だと言えましょう。
筆者がドイツで収集された各種の史料、特に写真は興味深いものが多いのも特徴といえるでしょう。「ナチズム」というホロコーストを彷彿とするような取り上げにくいテーマゆえ、本国ドイツではともかく、日本では、類書をあまり見ないと思いますが、300ページ以上にわたり丁寧に考察された労作だと言えるでしょう。
ナチ・イデオロギーの中心概念の「民族共同体」の問題への考察は、歴史社会学的なアプローチは、新たな地平を切り開いたものと言えると思います。
2007年9月29日に日本でレビュー済み
第三帝国が追求しようとし、最終的には破綻してしまった仮像を判りやすく解説してくれた力作。「民族共同体」という第三帝国における美学を実践した結果がユダヤ人ホロコーストに繋がったのは周知されるところだが、デジタルな割切りや形式美を追求した結果がこういう悲劇を伴うことはよく肝に銘じなくてはならない。
実はこの書を読みながら連想してしまったのが最近の「小泉改革」である。郵政民営化への賛否のみで改革と反動を断じてしまう割切り、それにまんまと乗ってしまった国民、という構図には本書に紹介されているような図像的なものこそ使われなかったが、形式美への熱狂がネガティブな副作用を見落とさせてしまったという構図では同じようなものである。その結果としてサラリーマンが引き受けさせられた増税や格差拡大の責を小泉改革に帰す声は少ないが、このあたりが小泉さんが役者である所以であろう。
民主主義社会においては国民のイマジネーションがファシズムの発生を阻止できる、というのは事実なのかもしれないが、身の回りを見ても判るとおり、国民のイマジネーションのレベルはアベレージとしてはそれほど高いわけではない。
実はこの書を読みながら連想してしまったのが最近の「小泉改革」である。郵政民営化への賛否のみで改革と反動を断じてしまう割切り、それにまんまと乗ってしまった国民、という構図には本書に紹介されているような図像的なものこそ使われなかったが、形式美への熱狂がネガティブな副作用を見落とさせてしまったという構図では同じようなものである。その結果としてサラリーマンが引き受けさせられた増税や格差拡大の責を小泉改革に帰す声は少ないが、このあたりが小泉さんが役者である所以であろう。
民主主義社会においては国民のイマジネーションがファシズムの発生を阻止できる、というのは事実なのかもしれないが、身の回りを見ても判るとおり、国民のイマジネーションのレベルはアベレージとしてはそれほど高いわけではない。