ウォーラーステインの「近代世界システム」をフェミニズムの観点からとらえ直した画期的な著作。地球規模のグローバルなマクロ不均衡に加えて、家庭内あるいは地域・国内の性によるミクロ不均衡を重ねてとらえる視点は実に見事な思想だと思われる。
男性であるわたくしはフェミニズムに対してどちらかというとネガティヴな印象でとらえているが、この本やジュディス・バトラーの著作などはそれでも認めざるを得ない。
疑問とするところは、性役割を100%構築主義的に考えれば、分業の必要性・必然性は否定されることになるのだろうが、本質主義的な男女の特性の違いがあるのだとすれば、棲み分けというかたちでの分業の意味はあるのではないか、ということ、もうひとつは、女性たちが積極的に「被搾取的存在としての主婦」に甘んじるという選択をした場合、彼らを非難できるのかどうか、という二点である。これらについてはさらなる理論的深化が望まれる。
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国際分業と女性: 進行する主婦化 単行本 – 1997/11/1
- 本の長さ382ページ
- 言語日本語
- 出版社日本経済評論社
- 発売日1997/11/1
- ISBN-104818809543
- ISBN-13978-4818809543
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
資本主義的家父長制、性別分業などの新しい用語、概念を使用し、家父長制と資本主義との関係を女性や途上国など「植民地」の視点から歴史的・政治経済的に分析した。著者の主著で、刊行当時から高い評価を受けた書。
登録情報
- 出版社 : 日本経済評論社 (1997/11/1)
- 発売日 : 1997/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 382ページ
- ISBN-10 : 4818809543
- ISBN-13 : 978-4818809543
- Amazon 売れ筋ランキング: - 471,178位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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