講座派・山田盛太郎の評伝が出たことは、近年の労農派びいきの出版が多いことに鑑みると、意義のあることには違いない。新参の佐藤優から柄谷行人、アンドリュー・バーシェイなどまで、労農派・宇野弘蔵の再評価は「宇野ルネサンス」の気配すらある。評者は労農派のほうにシンパシーを持つが、それにしても講座派があまりに無視されているとは感じていた。
因みに宇野評価の最前衛は新田滋であろう。
それにしても、岩波書店は柄谷著作集を刊行し、岩波新書まで書かせるとは、講座派を切ったということなのだろう。こんな現状認識は既に時代遅れかもしれないが。そういや佐藤優の『獄中記』も岩波だったなあ・・・。ある種の感慨無しには省みることができませんな。
それはともかく、日経評論の本企画には期待したい。特に福田徳三を!!!
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山田盛太郎: マルクス主義者の知られざる世界 (評伝・日本の経済思想) 単行本 – 2008/1/1
寺出 道雄
(著)
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戦前期マルクス主義の代表作の一つであり、日本における社会科学の展開に大きな影響を与た『日本資本主義分析』を読み直すことを通じて、新たな山田盛太郎像を提示する。
- 本の長さ226ページ
- 言語日本語
- 出版社日本経済評論社
- 発売日2008/1/1
- ISBN-104818819824
- ISBN-13978-4818819825
登録情報
- 出版社 : 日本経済評論社 (2008/1/1)
- 発売日 : 2008/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 226ページ
- ISBN-10 : 4818819824
- ISBN-13 : 978-4818819825
- Amazon 売れ筋ランキング: - 993,402位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 850位経済思想・経済学説 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年8月3日に日本でレビュー済み
日本の経済学、ひいては社会科学の発展に大きな足跡であり、また多大な影響をもった山田盛太郎(1897-1980)の『日本資本主義分析』。その山田盛太郎の思想を掘り下げ、解明した本。第1章に先立って2枚の写真がある。1枚は山田の講演会を報じた『帝国大学新聞』の記事。もう1枚はアバンギャルド芸術家のタリトンの「第三インターナショナルのためのモニュメント」。この2枚の写真がセットになっていることの意味は、この本を最後まで読まないと分からない。とにかく眼からウロコがおちる想いであった。前半は山田盛太郎の『日本資本主義分析』が生まれるまでの経緯、その内容が明快に展開される(『第1章:山田の講演を聴く』、『第2章:「共産党シンパ事件」まで』、『第3章:「日本資本主義発達史講座』、『第4章:「日本資本主義分析」』、『第5章:「分析」の特徴とその反響』)。ここまででは、『日本資本主義分析』が『日本資本主義発達史講座』(1932-33年刊行)に所収された山田の論文をまとめたものであるから35歳前後で非常に短い時間に一気に執筆されたこと、山田が1030年に「共産党シンパ事件」{山田の『無産青年新聞』への寄付が発端)で東大経済学部を辞職し、在野に下って研究と執筆の時間ができたことが『日本資本主義分析』(1934年)の登場の大きな契機であったことが印象的である。難解な『分析』の内容は分かりやすく紹介されている。日本資本主義の「後発的」近代化の「型」は「ロシア型」と規定される。その基底にあるのが半封建的土地所有制=半農奴制的零細農耕。明治維新後の地租改正によって「地租は金納、地代は現物納」となり、このうちの前者を資金源とした政府主導の工業化が日本資本主義の発展の要諦。この工業化は、さらに製糸業、織物業における「生産旋回」、「軍事機構=鍵鑰(キイ)産業の構築につながった。要するに『分析』の課題は、半封建的土地所有制・半農奴制的零細農耕を基礎においた軍事的半封建的資本主義としての日本資本主義という「型」の摘出、そして当面の政治課題はブルジョア民主主義革命というものであった。山田理論ひいては『講座』の日本資本主義論は、コミンテルンの日本テーゼも絡んで所謂「日本資本主義論争」「封建論争」(「講座派」と「労農派」の対立として知られる)があったことは周知の事実である。ところでこの本の後半部分(『第6章:構成主義と「分析」』、『第7章:未来主義と「分析」』、『第8章:「分析」の後』、『第9章:山田盛太郎の位置』)。議論のトーンは一転する。『分析』の文章の難解さの解明である。検閲を意識したこともあったが、重要なのは山田が好んで建築用語を駆使し、好んで文体をアヴァンギャルド的に構成したことである。であるから『分析』はマルクス主義的社会科学の作品であり、構成主義的な芸術作品であり、未来主義的な芸術作品であるというわけである(p.166)。この後半部分の展開には、「近・現代の日本の思想の歴史の中で、マルクス主義が果たした役割は、モダニズムを近代主義に転換させることだった」(p.190)という言い回しも含めて、正直、仰天した(モダニズムと近代主義は同義のようであるが、スタンスは別[詳しくは本書])。
2008年1月26日に日本でレビュー済み
まさか日本の経済思想の1回目に配本されるのが「山田盛太郎」だなんて。と言う感じです。山田盛太郎は講座派として「日本資本主義発展史」を出し、日本諸本主義分析を出し、再生産過程分析など日本のマルクス経済学に大きな影響を及ぼした経済学者の1人です。彼の知られざる一面にスポットを当てて、紹介することは非常に素晴らしい企画だと思います。著作では非常に難解な日本語を使うので、実際に山田の著作を読まない人もいますが、この本を読んでからトライするのも良いかもしれません。けど、この出版社は味なことをする。