筆者の豊富な経験に裏打ちされた、卓越した見識に圧倒された。
鋭い指摘はいちいちごもっともで、独特の言い回しの行間には
かすかなユーモアさえ漂う。
本編のシステムリスク管理や事業継続の話だけではなく
9.11ニューヨークテロ遭遇記や政府委員会でのやりとりが
面白い。そして、ITの未来展望が圧巻である。
すべての人に、強く推薦したい傑作書!
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わが国金融機関への期待 -ITリスク管理と事業継続の未来を拓く- 単行本 – 2009/7/28
富永 新
(著)
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日本銀行のシステムリスク考査の現場の責任者として、長年にわたり多くの課題解決に当たってきた筆者が、わが国金融機関の悩みや課題に真正面から取り組み、これからの方向性を明らかにした好著であり、わが国における金融機関で何故システム障害が起きてきたのかを体系的かつ歴史的に把握するための道しるべになります。
金融機関の決済システムは社会的インフラとして、絶対的「無謬性神話」の中で膨大な投資が行われてきましたが、本来どのような位置づけで合理化し、維持改善を図っていけばよいのかを体系的に実例を挙げながら懇切丁寧に解説しています。
本書は、金融IT問題の発生理由からシステムリスクに関するあらゆる備えの基本がわかります。
金融機関とIT企業の経営に携わる方々やシステム部門・企画部門のリーダーにお薦めしたい一冊です。
金融機関の決済システムは社会的インフラとして、絶対的「無謬性神話」の中で膨大な投資が行われてきましたが、本来どのような位置づけで合理化し、維持改善を図っていけばよいのかを体系的に実例を挙げながら懇切丁寧に解説しています。
本書は、金融IT問題の発生理由からシステムリスクに関するあらゆる備えの基本がわかります。
金融機関とIT企業の経営に携わる方々やシステム部門・企画部門のリーダーにお薦めしたい一冊です。
- 本の長さ295ページ
- 言語日本語
- 出版社生産性出版
- 発売日2009/7/28
- 寸法15.5 x 2.1 x 21.7 cm
- ISBN-104820119206
- ISBN-13978-4820119203
商品の説明
著者について
10年間に亘って、わが国金融機関のシステム考査の現場責任者を勤めてきた、前日本銀行金融機構局参事役(上席考査役)、現NTTデータ経営研究所エグゼクティブ・スペシャリスト。
登録情報
- 出版社 : 生産性出版; 初版 (2009/7/28)
- 発売日 : 2009/7/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 295ページ
- ISBN-10 : 4820119206
- ISBN-13 : 978-4820119203
- 寸法 : 15.5 x 2.1 x 21.7 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,404,855位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,565位銀行・金融業 (本)
- - 2,625位金融・ファイナンス (本)
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トップレビュー
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2014年7月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初の読み出しからは、ちょっと我田引水的な気配が強すぎるのではないか、と思いましたが、読み進むうち、自分の考え、経験にもとづいている組み立てであることがよくわかり、説得力もあるよい本であると思います。
2013年3月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
金融機関に求められるものをITの観点からまとめた良書。本もキレイで大変感謝しています。
2011年10月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日進月歩の業界だから仕方がないですが、情報が古すぎて、アプローチの仕方が参考にならないどころか、ミスリードしているとしか言えない。
2009年10月29日に日本でレビュー済み
長年日銀でITリスク管理の考査・調査を担当してきた著者は、品質やサービスの高さは世界最高水準にある一方で、収益力やコアコンピタンスが低下しているという、いわば表裏一体となった光と影を抱える日本の金融システムについて、「金融機関は一企業としては営利主体だが、それらが組み合わさった決済システム全体としては公共インフラで、公益性が高い」ととらえ、そして高い位置からの全体俯瞰と、いくつもの経験に基づく現場視点の両方から問題の本質に迫っていく。
さらに、金融分野に限らず、行政分野、産業分野等、さまざまな分野のシステムに関して、多くの普遍的示唆を与えてくれている。
そうした著者が本書を書く上でのスタンス、さらに言えば、著者の人生観をさえ感じさせる興味深い話が、いくつか紹介されている。あの衝撃的な9.11テロの大惨事を、ワールドトレードセンター近隣で目撃したことが人生観に大きな影響を与え、「見えざる手によってあの場に導かれた」、「私の仕事はITリスク管理だ」と確信したという。また、政府のある委員会では、そんなに正論を熱く主張しても官僚側には通じないからやめておけという周囲からの揶揄にもめげず「自分が何か言うこと・することで、それが積もれば世の中が変わることだって夢ではない、との恐るべき信念を捨てずに頑張り通した」という。著者のこうしたスタンスを予め知った上で本書を読むことをお薦めする。
さらに、金融分野に限らず、行政分野、産業分野等、さまざまな分野のシステムに関して、多くの普遍的示唆を与えてくれている。
そうした著者が本書を書く上でのスタンス、さらに言えば、著者の人生観をさえ感じさせる興味深い話が、いくつか紹介されている。あの衝撃的な9.11テロの大惨事を、ワールドトレードセンター近隣で目撃したことが人生観に大きな影響を与え、「見えざる手によってあの場に導かれた」、「私の仕事はITリスク管理だ」と確信したという。また、政府のある委員会では、そんなに正論を熱く主張しても官僚側には通じないからやめておけという周囲からの揶揄にもめげず「自分が何か言うこと・することで、それが積もれば世の中が変わることだって夢ではない、との恐るべき信念を捨てずに頑張り通した」という。著者のこうしたスタンスを予め知った上で本書を読むことをお薦めする。
2009年8月1日に日本でレビュー済み
元日銀の考査官が著者。固い本ではなく読みやすい。民間業者が感じていても云えないことを、このような立場の方がバランスよく方向感として示す意味は大きい。IT等に求める過剰品質が国際的競争力を落としかねないと理解した。
私が共感したのは次の主張。
・IT障害をゼロにすることは不可能に近い。リスクは無くすものではなく、顕在化した際の備えを用意し的確に管理することこそが肝要である。
・プロマネや情報セキュリティへの管理過多は、働く人の元気を奪うことに繋がる。「これは変だ」と言う声を素直に上げにくい状況を生んでいるのはおかしい。
・自社の状況をよく考えることなく、行政当局のガイドラインやコンサル会社の提案通りに対策している事例も多く見られる。
・品質への過剰なこだわりから時間をかけ過ぎていたら、ビジネスチャンスを逃し、我々を取り巻く情勢が変わってしまう恐れがある。
・IT障害に対するメディアの報道は冷静さを欠いていることがある。IT業界の特質をよく理解してほしい。
私が共感したのは次の主張。
・IT障害をゼロにすることは不可能に近い。リスクは無くすものではなく、顕在化した際の備えを用意し的確に管理することこそが肝要である。
・プロマネや情報セキュリティへの管理過多は、働く人の元気を奪うことに繋がる。「これは変だ」と言う声を素直に上げにくい状況を生んでいるのはおかしい。
・自社の状況をよく考えることなく、行政当局のガイドラインやコンサル会社の提案通りに対策している事例も多く見られる。
・品質への過剰なこだわりから時間をかけ過ぎていたら、ビジネスチャンスを逃し、我々を取り巻く情勢が変わってしまう恐れがある。
・IT障害に対するメディアの報道は冷静さを欠いていることがある。IT業界の特質をよく理解してほしい。
2009年10月25日に日本でレビュー済み
地域金融機関で本書のような問題意識に取り組んでいる立場からよく感じるのは、公共インフラ機能を強く求められていること。どこまでが私企業でどこまでが公器? ITは本当はどのように経営に活きるの?
本書はそうしたジレンマに対してITと経営の関係を解きほぐし大きなヒントと刺激を与えてくれた。次のような示唆的な言葉が並んでおり、元日銀マンが「リアルな本音」をよく書いている。
・一般の論調と異なる主張も多いだろうが・・単線型で議論する段階は卒業し深く洞察したい
・一定の水準到達を確認すれば先ずは稼働させて、障害が起きた際のコンティンジェンシー・プランを整備する方が合理的
・自ら学ばない人までが完全にセキュアーなサービスを求めることには無理がある
・政府や行政サービスではIT化が進んでおらず、止まった場合に国民が困るものは実は少ないのではないか
思わず拍手。大推薦。
本書はそうしたジレンマに対してITと経営の関係を解きほぐし大きなヒントと刺激を与えてくれた。次のような示唆的な言葉が並んでおり、元日銀マンが「リアルな本音」をよく書いている。
・一般の論調と異なる主張も多いだろうが・・単線型で議論する段階は卒業し深く洞察したい
・一定の水準到達を確認すれば先ずは稼働させて、障害が起きた際のコンティンジェンシー・プランを整備する方が合理的
・自ら学ばない人までが完全にセキュアーなサービスを求めることには無理がある
・政府や行政サービスではIT化が進んでおらず、止まった場合に国民が困るものは実は少ないのではないか
思わず拍手。大推薦。
2009年10月26日に日本でレビュー済み
金融機関のITリスクの本ということで、結構、硬い内容かと思いつつ、表紙を開きました。
この本は、学者が書く机上の理論とは違って、現場で鍛えられた臨場感がひしひしと伝わってきたのには、正直、びっくりしました。
私は、情報処理の仕事に従事しています。日頃、ユーザーの認識不足やITに対する考え方のギャップに、怒りや不条理さを感じています。
この本は、そんな気持ちを代弁する、まさに勇気を与える内容で、まさにSIerの気持ちを代弁しており、非常に共感を受けました。
ITリスクに対する考え方はもとより、システム構築のあり方、経営層のITへのかかわり方など、「目から鱗」的な指摘が具体的になされていて、非常に感銘を受けました。
今後も、著者の作品に期待しています。(BY オフサイド)
この本は、学者が書く机上の理論とは違って、現場で鍛えられた臨場感がひしひしと伝わってきたのには、正直、びっくりしました。
私は、情報処理の仕事に従事しています。日頃、ユーザーの認識不足やITに対する考え方のギャップに、怒りや不条理さを感じています。
この本は、そんな気持ちを代弁する、まさに勇気を与える内容で、まさにSIerの気持ちを代弁しており、非常に共感を受けました。
ITリスクに対する考え方はもとより、システム構築のあり方、経営層のITへのかかわり方など、「目から鱗」的な指摘が具体的になされていて、非常に感銘を受けました。
今後も、著者の作品に期待しています。(BY オフサイド)