日本のシステム開発の現場における文章表現を改善するための、有志による執筆とのこと。
その目的意識や意気込みについては素晴らしいと思います。
また、文章の書き方を指南する書籍は、一般書・専門書ともに多くありますが
SE向けに書かれたものはそう多くないので、先輩から指導を受ける機会のない人には重宝するでしょう。
ただ、他のレビュワーが指摘するように本書自体が分かりにくく、通読するには骨が折れると思います。
分かりにくさの理由としては、以下が挙げられます。
1.書籍の全体構成が見えない。目次を見て、どこに何が書いたあるのかが分からない。
章レベルはまだギリギリ予想がつきますが、節レベルでは全く検討が付かない。
2.システム開発の話題と日本語文章表現の話題が混在している。
「(IPAの)応用情報処理技術者」程度の知識を持ち合わせている人は後者の話題のみに注力しやすいのですが、
そうでない人は両者を並行して注力しなければならず、本書の内容を理解出来ないと思います。
3.著者の意識の高さが空回りして、読者に伝えたい情報を全て伝えようとしてしまっている。
他のレビュワーが指摘している「小林秀雄とベルグソン」のくだりや「著作権」の話題などはその典型です。
読者が消化不良を起こすような内容は、削るかコラムに移した方が読者に親切です。
一般書であれば「日本語の作文技術」「理科系の作文技術」「日本語表記ルールブック」など、
レビューに関しては「間違いだらけの設計レビュー」などと
他に良い本がありますので、そちらを参考にした方がいいと思います。
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SEを極める仕事に役立つ文章作成術 単行本 – 2005/11/25
日本情報システム ユーザー協会
(編集),
福田 修
(著)
システム設計書、見積要求仕様書、レビュー文書・・・SEの仕事は、プログラムを作るよりも、システム文書を書く仕事の方がはるかに多いです。またプロマネの仕事の3割は、SEの書く設計書を加筆訂正し、正しい日本語の使い方を教える作業に費やされています。そのわりにSEもプロマネも文章作成のノウハウやテクニカル・ライティングを学ぶ機会はほとんどありません。本書では、技術論文以上に正確さを必要とされるシステム文書を記述するためのテクニックと、わかりやすく伝える文章力を身につけるためのノウハウを伝授します。
- 本の長さ231ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2005/11/25
- ISBN-104822207978
- ISBN-13978-4822207977
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価格 | ¥1,980¥1,980 | ¥63¥63 | ¥20¥20 |
発売日 | 2016/12/9 | 2014/3/27 | 2005/11/25 |
登録情報
- 出版社 : 日経BP (2005/11/25)
- 発売日 : 2005/11/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 231ページ
- ISBN-10 : 4822207978
- ISBN-13 : 978-4822207977
- Amazon 売れ筋ランキング: - 765,951位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年10月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2005年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
後輩のために50ページほどのマニュアルを作成したことがあるのですが、トピックスの選び方、文章表現、例の出し方等について土日を潰して1か月以上の時間を使った経験があります。
本書は日本のシステム開発の現場で文章表現の貧弱さを何とか救いたいという危機意識から、有志によるプロジェクトとした立ち上げた結果の成果物とのこと。筆者にはその労についてねぎらい、敬意をまず払う必要があると思います。
内容については、システム開発に関する文章の明晰性を向上させたいと願う初心者向けではありません。むしろ後輩を指導しなければならないマネージャー世代の教科書として、様々なトピックを網羅的に取り上げようとされています(その方針が空回りしているのは結果として残念です)。
個人的にお薦め出来ないのは小林秀雄とベルグソンを持ち出して「システム開発者は哲学を勉強することが文章を書く際に役立つ」という論を展開されたり、日本語と英語の構造比較をされているのですが、システム開発の現場に即した実践の知識が何ら提示されていない点は高踏的であると指摘させていただきます。さらにレビューの方法や、システムライフサイクルに話題が拡散してしまい限られた紙幅のなかで、舌足らずの記述となっています。
現状を何とか改善したいという熱意がシステム開発における様々なフェーズについて言及しようとされたのでしょうが、システム開発における明晰な文章を書くという点に対象を絞るべきと感じました。
本書は日本のシステム開発の現場で文章表現の貧弱さを何とか救いたいという危機意識から、有志によるプロジェクトとした立ち上げた結果の成果物とのこと。筆者にはその労についてねぎらい、敬意をまず払う必要があると思います。
内容については、システム開発に関する文章の明晰性を向上させたいと願う初心者向けではありません。むしろ後輩を指導しなければならないマネージャー世代の教科書として、様々なトピックを網羅的に取り上げようとされています(その方針が空回りしているのは結果として残念です)。
個人的にお薦め出来ないのは小林秀雄とベルグソンを持ち出して「システム開発者は哲学を勉強することが文章を書く際に役立つ」という論を展開されたり、日本語と英語の構造比較をされているのですが、システム開発の現場に即した実践の知識が何ら提示されていない点は高踏的であると指摘させていただきます。さらにレビューの方法や、システムライフサイクルに話題が拡散してしまい限られた紙幅のなかで、舌足らずの記述となっています。
現状を何とか改善したいという熱意がシステム開発における様々なフェーズについて言及しようとされたのでしょうが、システム開発における明晰な文章を書くという点に対象を絞るべきと感じました。
2009年1月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「SEを極める〜」というタイトルからもあるように一般SE向けの本ではありますが、私は社内SEでRFPを作成する立場の際にこの本に出会い、とても参考になりました。哲学がどうこうは正直読み飛ばしましたが、トピックやそれに関する具体的な例がわかりやすく、SEではなくても文章を端的に書くという広い意味ではビジネスベーシックに通じるので、企画書など『相手に読ませて理解させる文章を書く』全ての方へオススメです。実際私も社内SEから企画部門へ異動した際に再度購入、読み返しました。
2008年8月9日に日本でレビュー済み
SEには文章作成の機会は多い。
なので文章作成のための技術は必要だと思います。
しかし、内容的にはあんまりわかりやすくなく、
いまいち伝わるもののない内容でした。
すっとは入ってこない内容でしたが、
深く読めばきっとためになる本なのだと思います。
なので文章作成のための技術は必要だと思います。
しかし、内容的にはあんまりわかりやすくなく、
いまいち伝わるもののない内容でした。
すっとは入ってこない内容でしたが、
深く読めばきっとためになる本なのだと思います。
2007年9月12日に日本でレビュー済み
書籍全体を通じても、1つの章・節に注目しても、とにかく構成が悪いので、章や節の主題が見えにくいです。目次を見ても、どこに何が書いてあるか見通せないのです。この1点だけでも、読者にひどい負担を強いています。
(意図的にか無意識にか)哲学者の議論や歴史的なエピソードをむやみに織り込んでいて、ひたすら冗長です。「読者の立場を考えろ」というのはこの手の本で必ず述べられていることで、本書にも書かれていますが、著者自身は自己満足のために盛り込み過ぎです。
SEが作成する文書には、「短時間でも要点が伝わる」という特性が備わっているべきだと考えますが、著者はそう考えていないのかもしれません。
購入を検討されている方は、他書を見るほうがよいと思います。
(意図的にか無意識にか)哲学者の議論や歴史的なエピソードをむやみに織り込んでいて、ひたすら冗長です。「読者の立場を考えろ」というのはこの手の本で必ず述べられていることで、本書にも書かれていますが、著者自身は自己満足のために盛り込み過ぎです。
SEが作成する文書には、「短時間でも要点が伝わる」という特性が備わっているべきだと考えますが、著者はそう考えていないのかもしれません。
購入を検討されている方は、他書を見るほうがよいと思います。
2008年4月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は幾つかの原稿を執筆しているものですが、個人的には非常に役に立っています。確かにノウハウ本的な要素は薄く、どちらかというと「日本語そのもの」と「技術者の書くべき文章とは」という視点からまとめられている書籍であると感じました。他のレビューで小林秀雄とベルグソンの話題が取り上げられていますが、SEに必要な素養である哲学について「気づき」を与える例話として見れば、ページを割かれている意味が見えてきます。確かにこの本の「題名」だけを見ると、書かれている内容のほうが、より幅広く書かれていることに気がつきます。しかし最近出回っているこの手の本に比べれば、近年の日本人技術者が失いかけている「日本語に対する感覚」と「SEとしての気づき」を与える書物であることには違いないと思います。この本全編を通じて筆者が何を読者に伝えたかったのか?という点に気がつけば、この本をどのように使うのかが見えてくるのではないでしょうか。少なくとも私はそう感じました。
2005年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本の第3章から第5章は、日本語の特徴から始まって文章の正確さ、わかりやすさとは何かをポイントをとらえてわかりやすく説明しています。
文章作成のノウハウ本を探してきましたが、やっとぱっと見てわかりやすい本が出てきたというのが実感です。
文章作成のノウハウ本を探してきましたが、やっとぱっと見てわかりやすい本が出てきたというのが実感です。
2007年4月8日に日本でレビュー済み
→プロジェクトメンバの作った文章に赤を入れ始めたのは
入社して7年目ぐらいの頃
もし、その時に この本に出会えていたら
プロジェクトメンバに一人一人に 持たせていたのに..
→私自身、文章力のなさで、いつも周りに誤解とご迷惑をおかけしている身なので
1カ月に1回くらいは 読み直したい本ですね..反省をしながら..
少なくとも近い将来、論文を書くときは必ず参照したいと思います!
→「SEのために」と、読者をSEに限定したところが、
他の「よい文章に書くための」本とは 一線を画しているところ
入社して7年目ぐらいの頃
もし、その時に この本に出会えていたら
プロジェクトメンバに一人一人に 持たせていたのに..
→私自身、文章力のなさで、いつも周りに誤解とご迷惑をおかけしている身なので
1カ月に1回くらいは 読み直したい本ですね..反省をしながら..
少なくとも近い将来、論文を書くときは必ず参照したいと思います!
→「SEのために」と、読者をSEに限定したところが、
他の「よい文章に書くための」本とは 一線を画しているところ