ガー・レイノルズの著作としては「プレゼンテーションZen」があり、そちらは主にプレゼンの資料作成をメインに説明がなされている。
本書は、プレゼンの実施に焦点を当てている。内容的には「プレゼンテーションZen」と被っている所もあるので、二冊買う余裕がなければ「プレゼンテーションZen」を買うことをお勧めする。
ただ、あなたがプレゼンを命じられて、イメージとして頭に浮かんだ姿が、「会議室の前にパワーポイント資料を投影し、それをあなたが読み上げている姿」であれば、直ちに本書を買うべきである。
本書はまさにTEDなどで見られるような、いわゆる優れたプレゼンの基本を学ぶことができる。
それでは本書を買わずにTED等を見ていれば良いと思う方がいるかもしれない。
ただ、優れたプレゼンを漠然と見ているだけでは、なかなかプレゼンは上手くならないはずである。
プロ野球の試合を見ているだけでは野球が上手くならないように、まずは本書を読みプレゼンの理論を知り、それを踏まえてTEDなどで優れたプレゼンがそれをどのように実践しているのかを学ぶ。
そして、実際に自分で実践してみて、ようやく上達が始まるのである。
これからの社会においてはプレゼン力が大切と言われて久しい。
ただ、それでも日々至る所で退屈なプレゼンが繰り返されているのである。
そのため、本書を読んで少しでもプレゼン力を磨けば、他人とも大きな差別化ができるであろう。
全ての人にお勧めできる名著である。
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