若くして成功して、さらなる飛躍を目指したが運も災いして倒産した。
倒産してからの心情がリアルで読んでいて辛かった。
社長としての成功体験や起業を推奨する本は沢山あるが、失敗体験を知れる貴重な本
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社長失格 単行本 – 1998/11/21
板倉 雄一郎
(著)
- 本の長さ371ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日1998/11/21
- ISBN-104822241300
- ISBN-13978-4822241308
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
1年前のクリスマスイブに、1つのベンチャー企業が破産宣告を受けて倒産した。インターネットを使った新サービスで脚光を浴びた、ハイパーネットという企業だ。1996年3月期には売上高約7億円、経常利益約2億円を記録。大手証券会社や銀行などから融資の申し出が殺到し、米マイクロソフト社のビル・ゲイツ会長までが面会を求めてきたという"栄光"から、わずか2年足らずの間での転落劇だった。
なぜ、ハイパーネットは挫折したのか。当事者中の当事者だった「元社長」が倒産の理由を1冊にまとめたが、決して恨みつらみを述べただけの告白本ではない。著者の体験は、日本ではなかなかベンチャー企業が育たない原因がどこにあるのかを浮き彫りにしている。
米国のビジネススクールでは、事業に失敗した経営者が講師となり、体験を語る授業が珍しくないという。倒産までの過程を書き記すことで、その役目を果たそうという著者の熱意が、悔恨の念とともに伝わってくる。
(日経ビジネス1998/12/14号 Copyright©日経BP社.All rights reserved.)
-- 日経ビジネス
内容(「MARC」データベースより)
1997年12月24日、ハイパーネットは裁判所より破産宣告を受けた。負債総額37億円。注目のベンチャー企業はなぜ倒産したのか。元社長の著者が起業家としての人生を振り返りながら綴る迫真の告白ノンフィクション。
登録情報
- 出版社 : 日経BP (1998/11/21)
- 発売日 : 1998/11/21
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 371ページ
- ISBN-10 : 4822241300
- ISBN-13 : 978-4822241308
- Amazon 売れ筋ランキング: - 138,478位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 96位企業再生・倒産
- - 230位企業経営一般関連書籍
- - 858位企業・経営
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年4月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
経営者の成功本が好きだけど、同じくらい失敗本も好きだ。成功と失敗の分水嶺はどこにあるのかが知りたくて本書を読んだ。倒産、自己破産を経験した経営者の生々しい内容は、読んでいてグイグイ引き込まれた。
本を読むまで板倉雄一郎さんについて詳しく知らなかったのだけど、かつてはITのベンチャー企業で知らない人はいないくらい有名人だったらしい。当時、高校生だった自分は知る由もなかったし、どちらかと言えば孫正義さんや堀江貴文さんの世代だ。
若い頃の板倉さんは天才だったと思う。大量の懸賞ハガキの処理に困った事例から、それらを電話とコンピューターで処理するIMSの仕組みはまさにイノベーションそのものだ。更に将来的にIMS事業を脅かすであろう、インターネットに目をつけハイパーネットの事業を立ち上げたことも先見性があった。
ハイパーネットはダイヤルQ2回線を使って無料でインターネット接続できる代わりに、パソコンの画面の一部に広告が表示される仕組みだ。その広告も利用者の属性にマッチしたものが配信され、利用者の反応も記録される。このアイデアは素晴らしいと思うし、当時、銀行や投資家から高い評価を受けていたのも頷ける。
板倉さん本人は「社会のトレンドに翻弄された」ことと「組織のマネジメント力のなさ」を失敗の原因に分析しているのだけれど、個人的には事業そのもののビジネスロジックにも問題があったと思う。事業の問題点は以下の通り。
・設備投資費が大きすぎた
・プロバイダであったアスキーに払う固定費が大きすぎた
・1997年当時は今ほどネット通販が盛んではないため、広告の効果が薄かった
・そもそもインターネット人口が少なかった
・事業当初、収入の柱は広告収入のみだった
まとめると費用が大きい割に売上が見込めなかった、ということだと思う。だから孫さんやビルゲイツは事業を買わなかったのではないか。それに本当に良いビジネスモデルなら、今もどこかの企業が事業化しているはずだ。
板倉さん自身は「早すぎるビジネスだった」と言っているけど、2000年以降はISDNやADSLなど安価にブロードバンドが利用できる環境になりつつあったことを考えると、いずれにせよ事業の寿命は尽きていたと思う。
なにより本書を読んでいて気になったのは、利用者のメリットについてほぼ触れられることはなかった事だ。プロバイダーや広告主や投資家へのメリットばかりが強調されていた点も失敗の大きな原因だろうと思う。もっと顧客志向であったら、また違った状況になっていたかも知れない。
彼は自己破産後、「社長復活」という本を出版すると共にボイスリンクというサービスを立ち上げている。日本は1度失敗すると復活しにくい環境の国であると聞くから、同じ経営者として応援したいし、今後の活躍も期待したい。
本を読むまで板倉雄一郎さんについて詳しく知らなかったのだけど、かつてはITのベンチャー企業で知らない人はいないくらい有名人だったらしい。当時、高校生だった自分は知る由もなかったし、どちらかと言えば孫正義さんや堀江貴文さんの世代だ。
若い頃の板倉さんは天才だったと思う。大量の懸賞ハガキの処理に困った事例から、それらを電話とコンピューターで処理するIMSの仕組みはまさにイノベーションそのものだ。更に将来的にIMS事業を脅かすであろう、インターネットに目をつけハイパーネットの事業を立ち上げたことも先見性があった。
ハイパーネットはダイヤルQ2回線を使って無料でインターネット接続できる代わりに、パソコンの画面の一部に広告が表示される仕組みだ。その広告も利用者の属性にマッチしたものが配信され、利用者の反応も記録される。このアイデアは素晴らしいと思うし、当時、銀行や投資家から高い評価を受けていたのも頷ける。
板倉さん本人は「社会のトレンドに翻弄された」ことと「組織のマネジメント力のなさ」を失敗の原因に分析しているのだけれど、個人的には事業そのもののビジネスロジックにも問題があったと思う。事業の問題点は以下の通り。
・設備投資費が大きすぎた
・プロバイダであったアスキーに払う固定費が大きすぎた
・1997年当時は今ほどネット通販が盛んではないため、広告の効果が薄かった
・そもそもインターネット人口が少なかった
・事業当初、収入の柱は広告収入のみだった
まとめると費用が大きい割に売上が見込めなかった、ということだと思う。だから孫さんやビルゲイツは事業を買わなかったのではないか。それに本当に良いビジネスモデルなら、今もどこかの企業が事業化しているはずだ。
板倉さん自身は「早すぎるビジネスだった」と言っているけど、2000年以降はISDNやADSLなど安価にブロードバンドが利用できる環境になりつつあったことを考えると、いずれにせよ事業の寿命は尽きていたと思う。
なにより本書を読んでいて気になったのは、利用者のメリットについてほぼ触れられることはなかった事だ。プロバイダーや広告主や投資家へのメリットばかりが強調されていた点も失敗の大きな原因だろうと思う。もっと顧客志向であったら、また違った状況になっていたかも知れない。
彼は自己破産後、「社長復活」という本を出版すると共にボイスリンクというサービスを立ち上げている。日本は1度失敗すると復活しにくい環境の国であると聞くから、同じ経営者として応援したいし、今後の活躍も期待したい。
2023年10月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本を読んで自分に起業は無理だと思った。でもめちゃくちゃ面白い
2017年2月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本は、ウィンドウズが爆発的に普及した消費者インターネット黎明期に、マッチング広告サービスを通じて消費者には無料インターネットを、広告クライアントには精度の高いマーケティングチャネルを提供しようとした、データベースビジネスの設立前から倒産後までを、経営者であった方が描いた本です。
書きっぷりもなかなか面白く、ちょっとした経済小説を読んでいる気分で2日足らずで読みました。
ですから読み物としては面白かったのではないかと思います。
しかし、経営指南やノウハウを期待して読むと肩透かしを食らいます。
構成・叙述は会社が経験した出来事と当事者のキモチが中心です。
随所に教訓めいたものを能動的に読み取ることは可能かもしれませんが、経営のなんたるかや、社長失格の要素などの体系的な整理が意図されているとは思えない内容だったので、経営に関する実利的な糧が得られる本ではないと思います。
その分、小説にも似た面白さがあります。
ストーリーは、「なるほどこれは感心する」というような驚きの連続では決してなく、筆者もあとがきで述べていますが当時の世相(銀行の無担保過剰融資とその後のBIS規制による貸し渋りや、インターネットブーム)に翻弄された部分が大きく、「まぁそうなるわな」と思うような展開でした。
経営者は寡黙であれ雄弁であれ、ポジティブさとバイタリティの固持は必須条件だと思います。
一方で、それらを補完するかのような、自身や会社の置かれた立場を悲観的に客観視する能力が本人、あるいは組織の内部に不可欠だともいえるでしょう。
このストーリーは、やや個性的な経営者個人のアイデアがもてはやされたあまりに、時代も相まって大量の金が一気になだれ込み、実力(数字)を客観視できないまま、経営者と組織のポジティブさとバイタリティだけが「調子に乗りすぎた結果」、風呂敷を広げすぎたがための倒産だったと思います。
先行者利益や事業機密を囲い込むため、何もかもを抱え込みたい欲望と、とにかく規模を拡大しなければならない焦燥感をどう処理するかは、ベンチャーの急所だと思います。その点一般的な経営とは一線を画すとはいえ、ベンチャーのスピード感と蛮勇さがよく伝わってきました。
ただ、文中にもあるように経営に「もし」は不毛ですし、結果を論うだけなら誰でもできるので、内容に関してはこの辺でやめておきます。
勢いのある、読みやすい文章だと思います(ところどころ助詞の間違いや脱字、変な日本語がありましたが)。
経済ノンフィクションとしては面白かったですが、座右に置いておこうと思うような本ではなかったです。
気分転換としてはいいと思いますが、気合を入れて読む本ではないです。
書きっぷりもなかなか面白く、ちょっとした経済小説を読んでいる気分で2日足らずで読みました。
ですから読み物としては面白かったのではないかと思います。
しかし、経営指南やノウハウを期待して読むと肩透かしを食らいます。
構成・叙述は会社が経験した出来事と当事者のキモチが中心です。
随所に教訓めいたものを能動的に読み取ることは可能かもしれませんが、経営のなんたるかや、社長失格の要素などの体系的な整理が意図されているとは思えない内容だったので、経営に関する実利的な糧が得られる本ではないと思います。
その分、小説にも似た面白さがあります。
ストーリーは、「なるほどこれは感心する」というような驚きの連続では決してなく、筆者もあとがきで述べていますが当時の世相(銀行の無担保過剰融資とその後のBIS規制による貸し渋りや、インターネットブーム)に翻弄された部分が大きく、「まぁそうなるわな」と思うような展開でした。
経営者は寡黙であれ雄弁であれ、ポジティブさとバイタリティの固持は必須条件だと思います。
一方で、それらを補完するかのような、自身や会社の置かれた立場を悲観的に客観視する能力が本人、あるいは組織の内部に不可欠だともいえるでしょう。
このストーリーは、やや個性的な経営者個人のアイデアがもてはやされたあまりに、時代も相まって大量の金が一気になだれ込み、実力(数字)を客観視できないまま、経営者と組織のポジティブさとバイタリティだけが「調子に乗りすぎた結果」、風呂敷を広げすぎたがための倒産だったと思います。
先行者利益や事業機密を囲い込むため、何もかもを抱え込みたい欲望と、とにかく規模を拡大しなければならない焦燥感をどう処理するかは、ベンチャーの急所だと思います。その点一般的な経営とは一線を画すとはいえ、ベンチャーのスピード感と蛮勇さがよく伝わってきました。
ただ、文中にもあるように経営に「もし」は不毛ですし、結果を論うだけなら誰でもできるので、内容に関してはこの辺でやめておきます。
勢いのある、読みやすい文章だと思います(ところどころ助詞の間違いや脱字、変な日本語がありましたが)。
経済ノンフィクションとしては面白かったですが、座右に置いておこうと思うような本ではなかったです。
気分転換としてはいいと思いますが、気合を入れて読む本ではないです。
2019年10月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルに興味が引かれたのと、失敗例を取り扱った本を
読みたく、購入しました。
著者本人の起業から倒産までの体験談がまとめられている
ので、かなり生々しく当時の状況や感情が描写されています。
その分、とても勉強になりました。
内容をひと言で言うと、ネットのベンチャービジネスにおける
栄枯盛衰でした。
時代の流れもあり、ネットのシステム関連の会社で起業した
ものの、様々な要因で歯車がかみ合わなくなり倒産。
自己破産に至ったというものです。
その原因を著者自身が様々な角度から分析していますが
大きくは、以下2つの事を言いたいようです。
●当時の銀行対応
・・・ベンチャーブームで、無担保での多額の融資。
その後ブームが去り、一転、回収モードになった。
資金繰りができなくなり倒産。
●組織作りと組織人との関係づくり
・・・対組織での人間関係を作る上での振る舞い。
組織内部の人間に対する振る舞い。
自分の考えを優先させた故に、相手に不信感を
与えるような行動になり、結果的に信用されなく
なっていた。
ここから、私が思ったことは2つです。
●1つ目:
自分や会社の実力以上の資金を取り扱うと、時代の流れが
逆風になったときに、耐えられなくなる。
経営者としては、自分の会社の『実力』、『立場』、『時代の流れ』を
常に自分自身で評価しなければいけない。
【確認するための問い】
・ 自分の会社の実力と事業の規模は合致しているか?
・ 自分の会社を過大評価もしくは過小評価をしていないか?
・ たまたま、時代の流れが味方して上手くいっているだけ
ではないか?
●2つ目:
人間関係と組織との付き合いについて・・・
これは難しいですし、正解がないように思います。
相手に対する理解を深めて行動する方が良いのか、
個人として自分の考えを第一に行動する方が良いのか。
正解が分かりませんでしたし、私自身、経験不足なところ
もあるかもしれません。
あえて言うなら、双方のバランスを保って行動する。
バランスが保てない人とは付き合わない。くらいでしょうか。
私は今個人で仕事していますが、当事者になると、客観的な
評価は非常に難しいですし、気づくのはだいたい事が起こった
後です。
(そういう意味だと、失敗して経験しないと分からない部分も
多くあると思います。)
だだ、常に自己評価をしておかないと、取り返しの付かない
事になると思います。
いろんな視点で自己評価を怠らないようにしたいと思います。
色々考えさせられました。
おすすめの本なので、ぜひ一度読んでみてください。
読みたく、購入しました。
著者本人の起業から倒産までの体験談がまとめられている
ので、かなり生々しく当時の状況や感情が描写されています。
その分、とても勉強になりました。
内容をひと言で言うと、ネットのベンチャービジネスにおける
栄枯盛衰でした。
時代の流れもあり、ネットのシステム関連の会社で起業した
ものの、様々な要因で歯車がかみ合わなくなり倒産。
自己破産に至ったというものです。
その原因を著者自身が様々な角度から分析していますが
大きくは、以下2つの事を言いたいようです。
●当時の銀行対応
・・・ベンチャーブームで、無担保での多額の融資。
その後ブームが去り、一転、回収モードになった。
資金繰りができなくなり倒産。
●組織作りと組織人との関係づくり
・・・対組織での人間関係を作る上での振る舞い。
組織内部の人間に対する振る舞い。
自分の考えを優先させた故に、相手に不信感を
与えるような行動になり、結果的に信用されなく
なっていた。
ここから、私が思ったことは2つです。
●1つ目:
自分や会社の実力以上の資金を取り扱うと、時代の流れが
逆風になったときに、耐えられなくなる。
経営者としては、自分の会社の『実力』、『立場』、『時代の流れ』を
常に自分自身で評価しなければいけない。
【確認するための問い】
・ 自分の会社の実力と事業の規模は合致しているか?
・ 自分の会社を過大評価もしくは過小評価をしていないか?
・ たまたま、時代の流れが味方して上手くいっているだけ
ではないか?
●2つ目:
人間関係と組織との付き合いについて・・・
これは難しいですし、正解がないように思います。
相手に対する理解を深めて行動する方が良いのか、
個人として自分の考えを第一に行動する方が良いのか。
正解が分かりませんでしたし、私自身、経験不足なところ
もあるかもしれません。
あえて言うなら、双方のバランスを保って行動する。
バランスが保てない人とは付き合わない。くらいでしょうか。
私は今個人で仕事していますが、当事者になると、客観的な
評価は非常に難しいですし、気づくのはだいたい事が起こった
後です。
(そういう意味だと、失敗して経験しないと分からない部分も
多くあると思います。)
だだ、常に自己評価をしておかないと、取り返しの付かない
事になると思います。
いろんな視点で自己評価を怠らないようにしたいと思います。
色々考えさせられました。
おすすめの本なので、ぜひ一度読んでみてください。
2020年1月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
疾走感のある文章で一気読みしてしまう。
タイトルから受ける印象通り、話は全体を通してインターネット産業にバブル期から載った著者が成功と挫折までを経験する内容。懺悔に近いが読者を置いていかない配慮が感じられる。
タイトルから受ける印象通り、話は全体を通してインターネット産業にバブル期から載った著者が成功と挫折までを経験する内容。懺悔に近いが読者を置いていかない配慮が感じられる。
2021年9月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
女性初の経団連副会長DeNAの南場さんの本「不格好経営」に、ヘッドハントの時に「この本を読んで、心が躍ったら来てくれ」という言葉があり、そこに興味をもって読んだ。
なるほど、起業する人間には資格が必要で、その資格はこの本で”心が躍る”ことだとわかった。
私は心躍るというより時代に翻弄されてずたずたになった経営者の孤独が印象に残ってしまい、南場さんのヘッドハントを受けられる資格がないことがはっきりした。
年のせいと思いもしたが、若い時読んでも同じ印象だったと思う。
日本は出る杭は打たれる社会というが、ベンチャーブームで持ち上げられ、風向きが変わると一斉にそっぽをむく風見鶏社会。なんのポリシーもなく時代が流れるままで、精神論や価値観は取って付ける社会であることがよくわかる。社会は起業家に優しい方向に見直されているが、社会を形作る人間の本質は一緒だろう。
その中で、起業はアイディアだけでなくタイミングが重要だと理解した。
印象に残ったのは時代に合わせた手のひらを返しの見事な銀行、ビルゲイツのえげつなさなど。
DeNAが成功したのも、ビルゲイツも出る杭をたたき続けてきたのが、インターネットの爆発的普及で間に合わなくなったせいもあると思った。
私は少し下の世代だが、思い起こせばベンチャーブーム、アジア金融危機、ITバブル崩壊、大企業リストラ、リーマンショック、東日本大震災、コロナと数々の困難にぶつかってきた。起業して勝負をして生きていく人間にとって、苦難はより大きくなる。板倉氏のこの本には、この本を書くために彼は生まれてきたかもしれないと感じる迫力があり、成功者の本と違い、今の立ち位置でよかったと50半ばの気力体力の自分を観察してそう思える本だった。
なるほど、起業する人間には資格が必要で、その資格はこの本で”心が躍る”ことだとわかった。
私は心躍るというより時代に翻弄されてずたずたになった経営者の孤独が印象に残ってしまい、南場さんのヘッドハントを受けられる資格がないことがはっきりした。
年のせいと思いもしたが、若い時読んでも同じ印象だったと思う。
日本は出る杭は打たれる社会というが、ベンチャーブームで持ち上げられ、風向きが変わると一斉にそっぽをむく風見鶏社会。なんのポリシーもなく時代が流れるままで、精神論や価値観は取って付ける社会であることがよくわかる。社会は起業家に優しい方向に見直されているが、社会を形作る人間の本質は一緒だろう。
その中で、起業はアイディアだけでなくタイミングが重要だと理解した。
印象に残ったのは時代に合わせた手のひらを返しの見事な銀行、ビルゲイツのえげつなさなど。
DeNAが成功したのも、ビルゲイツも出る杭をたたき続けてきたのが、インターネットの爆発的普及で間に合わなくなったせいもあると思った。
私は少し下の世代だが、思い起こせばベンチャーブーム、アジア金融危機、ITバブル崩壊、大企業リストラ、リーマンショック、東日本大震災、コロナと数々の困難にぶつかってきた。起業して勝負をして生きていく人間にとって、苦難はより大きくなる。板倉氏のこの本には、この本を書くために彼は生まれてきたかもしれないと感じる迫力があり、成功者の本と違い、今の立ち位置でよかったと50半ばの気力体力の自分を観察してそう思える本だった。