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小倉昌男 経営学 単行本 – 1999/10/1
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市場を見通す洞察力と論理的な経営手法、規制行政に単身で闘いを挑む行動力、そして引退後みずからの持ち株を寄付して福祉財団を設立し、障害者の社会復帰に無報酬で取り組む引き際のよさ。
政財界からジャーナリズムにいたるまで数多くの支持者がいた小倉昌男氏が自ら筆を執り、書き下ろした著作である。
- ISBN-104822241564
- ISBN-13978-4822241568
- 出版社日経BP
- 発売日1999/10/1
- 言語日本語
- 寸法18.8 x 12.8 x 2.1 cm
- 本の長さ294ページ
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商品の説明
商品説明
全体を通して読み取れるのは、「学習する経営者」小倉の謙虚さと、そこからは想像もできないほど強い決断力である。成功した人物にありがちな自慢話ではない。何から発想のヒントを得たか、誰からもらったアイデアか、などがこと細かに記されている。講演会やセミナー、書籍、マンハッタンで見た光景、海外の業者に聞いた話、クロネコマークの由来…。豊富なエピソードから伝わってくるのは、まさに学習し続ける男の偉大さである。
一方で、並々ならぬ決断力を持っていたのだと思わせる記述がいくつかある。宅急便に注力するため、大口の取引先であった松下電器との長期にわたる取引関係を終結させたこと、三越岡田社長のやり方に反発し、「とてもパートナーとして一緒に仕事をしていくことはできなかった」として取引関係を解消したこと、運輸省を相手に訴訟を起こしたこと…。いずれも確固たる論理がその根底にあった。それにしても見事な決断力と言わざるを得ない。
終わりの部分で紹介されている宅急便の各種サービス内容や、有名なNEKOシステムなどの話は、流通・物流の関係者以外には興味がわかないかもしれないが、全体的に読みやすく、興味深いエピソードが満載なので、読んでいて飽きることがない。経営者としての小倉の人となりが伝わる、好感の持てる1冊である。(土井英司)
メディア掲載レビューほか
家庭から小荷物を送るには郵便小包みしかなかった時代に宅急便市場を切り開いたヤマト運輸元社長がみずから語る小倉流経営のエッセンスである。規則の固まりのような運輸行政。その頂点に立つ「経済の実体を知らず,結果に責任を持たない役人」と戦いながら市場を創造し,一般宅急便に加え,スキー,ゴルフ,クール各宅急便を次々に開発したありさまはまさに企業家魂の権化。
今,ベンチャーの時代といわれ,各種の起業講座が花盛りだが,成否のカギを握るのは結局,人である。その意味で,全編からほとばし出る情熱が,事業をなし遂げる人間とはいかなる人か,を教えてくれて大いに参考になる。「経営リーダー10の条件」の一つに「時代の風を読む」ことをあげ,これからはボーダーレスの時代に対応する心構えが必要だと説く。そこからどんな事業構想を描き,具体化するかは読者への宿題であろう。
(静岡産業大学 経営学部 教授 小山 博之)
(Copyright©2000 ブックレビュー社.All rights reserved.)
-- ブックレビュー社
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 日経BP (1999/10/1)
- 発売日 : 1999/10/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 294ページ
- ISBN-10 : 4822241564
- ISBN-13 : 978-4822241568
- 寸法 : 18.8 x 12.8 x 2.1 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 7,434位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 23位ビジネス人物伝 (本)
- - 124位政治 (本)
- - 964位投資・金融・会社経営 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
1924年、東京都に生まれる。1947年、東京大学経済学部卒業。1948年、大和運輸(現ヤマト運輸)に入社。1971年、創業者である父の跡を継ぎ 社長に就任。1976年、商業貨物から撤退し宅急便事業を興す。1987年、会長に就任。1991年、取締役相談役に就くが会社に危機感を覚え、1993 年、会長に復帰。同年ヤマト福祉財団を設立。1995年、再び会長を退き、ヤマト福祉財団の理事長に専念、無報酬で障害者の自立支援に当たった。2005 年6月30日、腎不全のため米国ロサンゼルスにて死去、享年80歳(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『やればわかる やればできる―小倉昌男の経営と仕事についての120項』(ISBN-10:4062569736)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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それをプラットフォームにまで作り込んだ小倉さんはスゴイ人だ。
「安全第一」、あるときは「能率第一」、またある時は「●●第一」は戦術。
第二があるからこその第一というのがしっくりきた。
結局、経営する上でも、生きていく上でも「優先順位」というものを意識する必要があるということを、実際の体験の中で出た言葉だからこそ説得力があった。
全体的に感じたのは、一時期(今もかもしれないが)流行った「パーパス(経営)」という感じがした。「パーパス」というと最近のイメージだが、結局今も昔も根っこは一緒で「自社がどう社会に貢献するか?」という一言に尽きる。
経営リーダーの10の条件の最初に挙げている「論理的思考」。
小倉氏はここまで計算しつくしたのか?(宅急便の社会的ニーズや運賃の設定などなど)ということを1つとってもやはり違うなの感じる。
だからといって、雲の上の人ということであきらめるのではなく、このような人々にあこがれつつ、本書のような先人たちから刺激を受けることで一歩でも近づこう!と思える内容でした。
どうしてそんなに称賛を受けるのかを考えてみました。
①著者は成功した経営者なのに、自慢話にならず、冷静に客観的に書いている。
②具体的なことばかりではなく、記述内容の抽象度が高いので、読者にとって「我が事」として再現可能性を感じることができる。
③経営学、経済学、マーケティングの視点に富んでおり、著者が実行したことの理論的な裏付けが示されている。
④以上の3つの項目が一体不可分で説得力があり、読んでいて飽きさせない展開になっている。
⑤「儲け」や「成功」を目的としていたのではなく、従業員も成果主義ではなく人柄で評価すると明言しているように、著者の人格が滲み出ている。
読中はぐいぐい引き込まれ、読後は深い感動にじ~んと来ました。
率直にサービスを追求する戦略は目から鱗だった。近年は様々な経営指標や横文字のビジネス用語が増えており、ややもすると手段の目的化に陥る恐れがある。そこで、小倉元社長の経営精神は企業本来の目的に立ち返るのに有効だと言える。
現在は個人でも活躍しやすい時代になってきた。それでも、それなりの市場規模を想定して事業を展開するには企業が必要となる。企業には、社員・顧客・仕入先・地域など関係先が多くある。どこかを犠牲にして利益を得るのではなく、いずれも納得した形で企業を成長させるのが良い経営者なのだと思った。
実父が起業した会社を引き継ぎ、監督官庁の余計な規制と戦いながら
「自分の頭で考えて」消費者に喜ばれる新しいマーケットを創造する様が描かれています。
本書で印象に残った点は、
・自分の頭で考える
・「全員経営」で一体感を強め、現場から発想させる
・「安全第一、営業第二」に代表される「頭を使った戦略」
・経営者には「論理的思考」と「高い倫理観」が不可欠
だということです。
また最後に行動規範が掲載されていますが、「このような理念に基づく職員であるから、ヤマト運輸は
温かみがあり、フレンドリーであり、信頼される」ということがわかりました。
「経営層」を目指すエクゼクティブにおすすめです。
あなた「小倉昌男にマジ感謝!」
といった感じに、
教養のある返しができる様になるので、
ぜひ読んでおいて損はないかと思います。
内容も読みやすくなっているので、
スラスラ読めると思います。