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日本美術応援団 単行本 – 2000/2/18

4.4 5つ星のうち4.4 18個の評価

商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

こう見れば、日本美術が面白くなる。大胆不敵、奇想天外の新発見・新推理。雪舟=長嶋茂雄説から、安井曽太郎前衛説まで、俊英と鬼才の21世紀式日本美術鑑賞法。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 日経BP (2000/2/18)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2000/2/18
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 238ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4822241637
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4822241636
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 18個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2020年7月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても分かりやすかった。
2020年5月4日に日本でレビュー済み
芥川賞作家で画家の赤瀬川原平先生と美術史家山下裕二先生の対談集。いまは亡き『日経アート』誌上で、全三年、十八回にわたった隔月連載をまとめた単行本の文庫化であります。

「変なことやってるから雪舟。このいい加減さは雪舟に他ならない」
「蕭白ってラリってるようなイメージがあるんだけど、よく見ると麻薬じゃなくて覚醒剤。ほんと冴えてるんですよね」

・・・等々、およそマジメな美術書では出てこない、ぶっちゃけまくりの美術評の数々。
何たって本書の基本方針は「歴史的に見ない」こと。現在では偉大な芸術だと高く評価されているからといって、制作当時からそうだったとは限らないんだし、ましてや制作者の人間性なんてものは芸術的評価とはまるで関わりなし。お二人にかかると雪舟は変人で、長谷川等伯は俗人で、葛飾北斎は下品なジジイ扱い。

テーマは縄文土器やチブサンなんかの装飾古墳から、昭和の戦後まで生きていた安井曾太郎まで多岐にわたり、まったく知らない話題も多かったのですが、第一回の雪舟を除くといずれも図版混じりで十ぺージ少々のボリュームですから、予習半分でさらっと読めます。美術に対する見方が変わるかもしれない一冊。

巻末には文庫版のみの特典ということで、長谷川等伯の代表作、国宝「松林図」特別公開に合わせた対談。
現在では日本美術を代表する名画として定評がある「松林図」ですが、その成立には謎が多く、
「注文主が気に入らなくてボツにされた下絵を、後世になって誰かが屏風に仕立て直したんじゃないか?」
という山下説にはなるほど納得。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年9月15日に日本でレビュー済み
1970年刊、辻惟雄著『奇想の系譜』は「時限爆弾」だったといわれる。その導火線はやたらと長く、ようやく21世紀に入って、奇想の日本美術が市民権を得たのだと。

それはおおむね正しいが、「おや? 消えたか?」という火を再び強めて最後の一押しをしたのは、この『日本美術応援団』だと思う。おそらく2000年代以後の日本美術ブームに関わったメディア関係者は、この本によって啓発された人が多いはず。単行本の初版は2000年2月刊。早いうちに手に取った人は、同年秋の特別展『若冲』(京都国立博物館)にも反応できた。その点だけをとっても、本書の功績は大きい。

発売からすでに20数年が経った。すっかり昭和は遠のいてしまい、この本が前提としている常識が、今の若者にどの程度共有され得るのか少々心配になるけれど、これからも読み継がれて欲しい一冊。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年6月5日に日本でレビュー済み
90年代、日経アートという雑誌がありました。芸術新潮のライバル的な雑誌であったと記憶しています。
その中で、この日本美術応援団の連載は始まりました。今日では日本を代表する評論家である山下氏ですが、当時は知る人はほとんどいなかったと思います。連載が始まったのは96年で、バブルの後遺症でセゾン・現代アートが勢いを失っていたものの日本美術はほとんど世の中の関心を集めていない時代でした。

巻末に山下氏自身が書かれていますが、美術の解説って本当に人の興味を失わせるために書いているようなものが多かったのは事実です。ほとんどの人が、学生時代に美術に興味を持たなくなりますが、その理由の一つが、解説がつまらないことだと思います。もうひとつは、絵描くの下手なの分かってるのに、(無理やり)描かされる。よって嫌いになると聞きました。

そうした反省を起点にした本書は本当に面白く、美術への関心を高めてくれます。
山下氏が「歴史的に見ない快感」とおっしゃられていますが、まさにパラドックスで(必要以上に)歴史的に語られると「もういいです」となるものです。「歴史的に語らないから、歴史に興味が湧く」、雪舟の自画像の横に長嶋茂雄の顔写真並列にするところが抜群のセンスだと思います。
美術の見方って様々で良いと思います。評論家の先生が決めた見方に限定した瞬間、美術の世界は萎んで縮小していくものです。当時の日本美術がまさにそうでした。逆に解釈の仕方、見方を解放して、今の日本美術ブームを築いた最初の一歩が本書だと思います。私自身が自分の目で美術を見るようになったきっかけを作ってくれた大切な本です。ぜひ、ご一読をおすすめします。併せてブルータス2002年9月1日号も必読です。
2015年5月16日に日本でレビュー済み
雪舟の「慧可断ぴ図」が、なんかスゴイ、と思ったのがワタシの日本美術入門のきっかけでした。
それからこの本に出合って、もともとゲンペイさんの大ファンで、この本がバイブルになりました。
亡くなってしまい、(山下裕二センセイもきっとそうだと思うけど)、師を失った気持ちで本当に悲しいです。
雪舟の「秋冬山水図」はついに実物を見ましたよ。
等伯の「松林図」いつか見たいなあ
若冲の大きな屏風もね
そんな新たなシュミを作る大いなるきっかけを作ってくれた本です。
もっともっと「応援」してほしかった。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年12月11日に日本でレビュー済み
文庫版ということで画像が小さいのは残念ですが、これはこれで目に入れて楽しいものです。
これだけのカラー図版を収めてこの値段というのはお得だと思えました。
尾形光琳の梅の見立てなど、それぞれの解釈も面白く、また難しいことばもなく、
読後には少しばかり日本美術に触れ合えた実感があります。
それぞれの作者さんの特徴などをそっと教えてくれる点なんかもとても丁寧です。
私のように北斎や蕭白の名前は知ってるけど、作品をちゃんと見たことがない、といった人だったら面白く読めると思います。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年12月29日に日本でレビュー済み
 題名通り、日本美術を題材に、その感想を語りあうのだが、既成概念にとらわれず、素直に自分の感想を語りかける赤瀬川原平の話に応じて、アカデミックに属するはずの山下裕二も、そんな発言していいのだろうか、というような素直な発言をしている。
 美術というのは、こう見るべきということはなく、素直に見たままの感想でいいのだ、ということ。そこに、少し知識が追加されると、より面白いのだということが、わかる本である。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2011年2月12日に日本でレビュー済み
雪舟の展覧会だったか、ミュージアムショップをうろつきながらこの本を手に取った。その場で立ち読みしていると結構おもしろそうだと思わず購入。山下裕二・赤瀬川原平両氏による対談形式の美術鑑賞本なのだが、なるほどこういう風にみれば日本美術も特別のものではなく身近に感じてくる。

光琳の「紅白梅図屏風(こうはくばいずびょうぶ)」を巡って、例えば、こういう具合だ。
これは最晩年の作品で、込められた意味をめぐっていろいろな解釈が唱えられてきたんです。私が好きな小林太市郎という学者は“嬲(なぶ)る”という字を絵画化したものである、という説を唱えていますね。左右の木が男で、真ん中の川が女性だと。左の男がオッパイを触ろうとしていて、右の男がチンチンを出しておしりにせまろうとしているっていうんです(山下)。なるほどね。言われてみるとそういう気がしてくる(赤瀬川)。ずいぶん昔の解釈なんですけど、光琳とスケベは切っても切れないと思いますね(山下)。僕は暗黒舞踏と思ったけどね。いや、でもその解釈はすばらしい(赤瀬川)。

内容としても、雪舟、等伯から縄文土器や根来塗の器までとその幅は広い。とりわけ、“乱暴力”というキーワードが示され大活躍する。本著では、そのおもしろ鑑賞の物指しで、雪舟や等伯らが次々と測定される。伝家の宝刀“乱暴力”とは何か。そいつは信用できるのか。大胆不敵な美術鑑賞法を示す本著は、北斎を背景にして学ランを身に着けた応援団長の表紙がその魅力とおもしろさを如実に物語っている。美術サポーター必読の一冊。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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