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生物多様性という名の革命 単行本 – 2006/3/16
1992年、リオデジャネイロで「地球環境サミット」が開かれた。世界初の環境をテーマに開かれたこのサミットで提示された概念、それが「バイオダイバーシティ~生物多様性」である。人間中心主義経済中心主義だった世界はいま、その経済活動により基盤となる環境が著しく冒される。が、自然には、医学、薬学、エネルギーなどさまざまな分野で将来人間の役に立つかもしれぬ遺伝子資源=多様な生き物群が存在する。いや、そもそも人間は「生き物の賑わい」の中でこそ生きられるのではないか? 人間中心の枠を超えた「多様な生物が生きていける環境」を維持することが、「持続可能な社会」の実現に欠かせない。この「生物多様性」という名の哲学がいかにして生まれたのか?現実の生態系保全にどう生かすべきか? 英米の著名生物学者たちに徹底的なインタビューを行い、科学が政治や経済に入り込み、どう機能すべきなのか、重層的に議論を展開する。登場する生物学者はアメリカ最大の進化生態学者で社会生物学の始祖「バイオダイバーシティ」という言葉の普及者であるE.O.ウィルソン等23人。
- 本の長さ436ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2006/3/16
- ISBN-104822244865
- ISBN-13978-4822244866
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
生物多様性という名の革命
環境分野で重要なキーワードになっている「生物多様性(biodiversity)」。この概念はなぜ生まれたのか、その価値は何か、いかに社会を動かす力になってきたのか、実際の生態系保全にどう生かすべきか──など、エドワード・O・ウィルソンら生物多様性を旗印とする著名な生物学者23人へのインタビューを基に、背景や意義を探る。インタビューが行われたのは、リオデジャネイロで「地球環境サミット」が開催され、生物多様性条約が提案された1992年。インタビューからの引用は、語り手の言葉をあえて加工せずに収録しており、環境保全を目指す科学者たちの志、高揚など、当時の様子が生々しく伝わってくる。
環境分野で重要なキーワードになっている「生物多様性(biodiversity)」。この概念はなぜ生まれたのか、その価値は何か、いかに社会を動かす力になってきたのか、実際の生態系保全にどう生かすべきか──など、エドワード・O・ウィルソンら生物多様性を旗印とする著名な生物学者23人へのインタビューを基に、背景や意義を探る。インタビューが行われたのは、リオデジャネイロで「地球環境サミット」が開催され、生物多様性条約が提案された1992年。インタビューからの引用は、語り手の言葉をあえて加工せずに収録しており、環境保全を目指す科学者たちの志、高揚など、当時の様子が生々しく伝わってくる。
(日経エコロジー 2006/06/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
登録情報
- 出版社 : 日経BP (2006/3/16)
- 発売日 : 2006/3/16
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 436ページ
- ISBN-10 : 4822244865
- ISBN-13 : 978-4822244866
- Amazon 売れ筋ランキング: - 396,179位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 676位生物学 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年5月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
生物多様性という概念は、ガイヤ仮説や最近ではネットワーク理論とも結びつけられ、地球環境を考える上で重要なキーワードの一つとなっている。しかし、生物多様性や環境保護を求める動きは、ともすれば過剰なイデオロギーに支配され、反文明的な様相を帯びることも多い。また、生物多様性に価値があるとしても、その価値を価値として認識できるのは実は人間以外にない。このような環境主義自体がかかえる矛盾は時として批判の対象ともなるのだが、筆者は自身は環境を愛する者であることを認めつつ、多数の生物多様性を推進してきた大家に対し、バランスを取りながら、場合によっては批判的な立場さえ交えて、この問題に取り組んでいる。形式としては多数のインタビューに基づいた、歴史的な経緯もふまえて生物多様性を推進してきた多くのの意見を紹介しているのだが、初学者も含めて生物多様性の問題を考えるすぐれた指針となっている。
2013年2月7日に日本でレビュー済み
普通に生物多様とは一般的にどのような意味で用いられていてどんなメリットがあるか知りたいと言う場合は、あまり適した本ではないと思います。
本書では恐ろしく多義的になってしまった生物多様性という概念を解きほぐすに主眼がおかれています。いったいどのような意味を持っていて(一般にはあまり使用されない意味も含めて)、誰がどのような意図で用いているのかを著名な保全生態学社へのインタビューを通して解明していくという訳です。
本書の主張の核となっているのは、自然を愛し尊重する倫理観を信じてやまない保全生態学者が、社会全般にその倫理観を浸透させるための戦略として生物多様性と言う言葉を操作し、使用していると言うことです。このように書くと陰謀論のように見えてしまいますが、本書が行っているのはそういうことなのだと思います。
理系よりも文系が読んだ方が面白いのかなと思ったりしました。
本書では恐ろしく多義的になってしまった生物多様性という概念を解きほぐすに主眼がおかれています。いったいどのような意味を持っていて(一般にはあまり使用されない意味も含めて)、誰がどのような意図で用いているのかを著名な保全生態学社へのインタビューを通して解明していくという訳です。
本書の主張の核となっているのは、自然を愛し尊重する倫理観を信じてやまない保全生態学者が、社会全般にその倫理観を浸透させるための戦略として生物多様性と言う言葉を操作し、使用していると言うことです。このように書くと陰謀論のように見えてしまいますが、本書が行っているのはそういうことなのだと思います。
理系よりも文系が読んだ方が面白いのかなと思ったりしました。
2008年10月19日に日本でレビュー済み
生物界には存在しない「権利」という概念を振り回す典型的文系思考の生物学。環境活動家たちの頭の中にあるのは生物学を無視したエデンの園でしかない。
2006年6月14日に日本でレビュー済み
Biodiversity(=生物多様性)。自然と共存する持続可能な未来の地球社会を構想する上で、決定的名重要性を持つ、世界標準の概念・言葉である。好悪いずれと評価するにせよ、これを生み出し、世界スタンダードとして定着させたのは、1980年後半から1990年代前半にかけてのアメリカであった。その創造の領域に、どんな歴史、どんな論議、どんな企画や、ビジョンや、野心や相克があったのか。文明の視野で自然の保全に深く関心を寄せる読者なら、だれもが知っていてよいことだろう。本書はそれをリアルタイムで記述するおそらくは世界で唯一の不思議な書物。少々不器用ではあるが、タカーチは現場主義に徹して、見事、そんな本を作り上げた。その努力や買うべし。B iodiversityに関心を寄せる研究者、学生、企業人、コンサルタントから、もちろん行政職員まで、あらゆる分野の志ある読者が、手にして良い本、いや手にすべき本だろう。幸か不幸か(?)、わが国におけるBiodiversity(生物多様性)論議は、国家から研究者、ボランティアまで、里地、里山、里川、里浜、はては里海など、およそ国際スタンダードとは縁もゆかりもない不思議にして奇怪な概念・言葉に振り回される自己中にして閉塞的な状況の中にある。それがどれほどに不思議で奇怪な光景か。それを相対化し自覚化する手立てとしても、大いに効能ありと認めてよい。農本主義的里山主義者も、怖がらず、しっかり手にとって読んでみよう。