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コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった 単行本 – 2007/1/18

4.3 5つ星のうち4.3 306個の評価

この商品には新版があります:

20世紀最大の発明品の1つといわれるのがコンテナ。コンテナ
の海上輸送が始まったのは1956年3月のことだ。アメリカの陸運業者マルコム・
マクリーンは、コスト削減と交通渋滞回避のため運賃の安い沿岸航路に目をつ
け、トラックから「箱」だけ切り離して船に載せるアイデアを思いつく。陸
上、海上輸送の兼業を禁止する規制当局と戦い、さらには埠頭を牛耳る沖仲仕
の組合の抵抗を押さえ、1956年3月、コンテナの海上輸送が世界で初めて実現す
る。天性の企業家マクリーンは次々に船会社を買収し、ベトナム戦争では軍事物
資の輸送に食い込み、世界最大級の海運業者に飛躍する。日本、韓国、シンガ
ポールなどアジアの国々は、巨大なコンテナ専用埠頭を設置し、欧米との貿易
で巨額な黒字を溜め込み、世界経済への影響力を増していく。グローバルな経済
の成り立ちを「箱」に焦点を当てて振り返ったノンフィクション。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 日経BP (2007/1/18)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2007/1/18
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 448ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4822245640
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4822245641
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 306個の評価

著者について

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Marc Levinson
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2022年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原題は、”The BOX”と極めてシンプル。
 「箱に貨物を入れて運ぶ」という、1950年代の素朴な着想の生んだ、コンテナリゼーションが、海上輸送に劇的なコストダウンを引き起こし、陸上の鉄道輸送やトラック輸送との一貫輸送と相俟って、地球上の地理的な距離を極小化し、所要時間に相対化してしまう、”コンテナ革命”の物語、です。
 ”革命”は、むしろ、港湾荷役を束ねる労働組合や、雁字搦めの規制や法律を墨守する行政組織や、政府や、既得権益との闘いの現場で進められ、組織革命や文化革命ですらあったことが、世界各地の港湾で重ねられた、多くの失敗例と共にダイナミックに記述されて、惹き込まれます。
(長年、積読のままにした後悔は、大、であります。<m(__)m>)
 ”バービー人形”が、米国生まれでありながら、地球上のコンテナネットワーク経由で集められる部品ばかりで出来ているのも、その好例の一つでしょう。
 中国経済の目覚ましい発展も、東南アジア諸国の経済発展も、日本の高度経済成長も、このコンテナ輸送”革命”を起こした、米国の陸運業者マルコム・マクリーンの素朴な思い付きと、大胆な経営力を抜きにしては、語り得ません。
 鉄道輸送が、19世紀半ば、英国に生まれ、産業革命の進行と共に欧州各地に広がり、アメリカ大陸横断鉄道が伸びていき、20世紀初頭には、一万キロに近いシベリア鉄道が、アジアに伸びた歴史を想起します。
 航空輸送が、1950年代には、19世紀生まれの大型客船から交代して国際旅客輸送の主役となり始め、航空自由化の波は、1980年代に米国の州境を超えて、LCCの爆発的な成長に繋がり、1990年代には、欧州各国の国境を越えて「一つの空」を実現し、21世紀初頭には、Air Asia の誕生を観たことと重なります。
 Internet が、1990年代に、人類のあらゆる言語表記でパソコンが扱えるようになったことと相俟って、世界中に広がり始め、無限とも見える情報インフラとなった事にも、想いが及びます。
 コンテナも、Internet も、LCC も、何れも米国生まれ。これらを基盤に加えて、FedEx も、GAFAも誕生し、運輸・交通・情報の世界的なインフラの主な要素を、創造し育んできています。日本の将来を見越す視野の中に、捉えておきたいものですね。
2021年3月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本は増補改訂版で読んだ方が良いのだが、どこが変更されたかは、最後に「ジャストインタイム」(トヨタ自動車のジャストインタイム)と「付加価値」の章が追加されてたり、それ以外にも間違いがあり増補改訂した理由らしい。

著者は、2001年の世界貿易センタービルがテロ攻撃により、ビルが破壊されたことにより、ニューヨーク港湾局の資料や記録が失われたことで執筆にかなり難航したらしい。
私的には、ビル・ゲイツの「コンテナが世界を変えていく物語は実に魅力的」という増補改訂版の推薦文は全然面白くない。むしろわずかなイノベーション(創造的破壊)は、世界の経済事情や地政学的勢力すら変更を促すこともあることに戦慄すら覚えるので、そうは思わなかった。

面白かったところのは、アメリカの港湾労働者組合の実態が事細かく書かれていたことだ。アーノルド・シュワルツェネッガー出演の「ある」意味有名な映画「
イレイザー 」に出てくるインパクト強烈な「港湾労働者組合」の連中(「組合をなめんじゃねぇ」の名台詞とかで有名)と、沖仲仕の哲学者のエリック・ホッファーの著書(参照:「 波止場日記 」)を通じての程度でしか(笑)、アメリカの「港湾労働者」の内容程度でしか知らなかった体たらくなので、どれほどの頑強な抵抗がコンテナの導入において存在していたかがこの本で良く分かった。

その意味で倫理哲学としては一流のエリック・ホッファーといえども、「既得権益」の渦中にいると、長期的な展望に人間は立てなくなることが良く分かる。連帯性の大切さはわかるが、荷主側から見れば品物の「盗難」や粉飾の温床だった当時の港湾事情を考えれば、海運会社のコンテナの導入を止めることは出来ないことは「現在」からは明らかだ。
ストライキや抗議運動などの頑強な抵抗をしようが、最終的にイノベーション(文中ではコンテナリゼーションという)を食い止めることは出来なかったことがわかる。

ナシーム・ニコラス・タレブが唱えた「少数決の原理」というものがある。「大きく身銭を切っている(できれば、魂を捧げている)ある種の非妥協的な少数派集団が、例えば総人口の3、4パーセントとかいう些細な割合に達しただけで、すべての人が彼らの選好に従わざるをえなくなる。さらに、少数決原理は錯覚を伴う。一見すると(標準的な平均だけを見ると)、それは多数派の選択や選好に見える」というもので、マルコム・マクリーン(マクレーン)がその存在だ(詳細はWikipediaでも参考に)。(参照:ナシーム・ニコラス・タレブ「
身銭を切れ 「リスクを生きる」人だけが知っている人生の本質 」)

この「少数決の原理」によってコンテナはわずか10年程で全世界の標準規格まで押し上げる影響を及ぼし、オイル・ショックで運賃の下げ止まりが一時無くなるが、それ以上に世界の貿易港の勢力図を半世紀程で塗り変えてしまった。

ビル・ゲイツが賞賛しているのは、これがインターネットの情報通信網を比喩していることと同じことだと、かなり潜在的に気づいているからだろう。Windows98以降は「InternetExplorer」(以下IE)というアプリケーションを標準装備にしたこと、officeソフトの普及やDirectXなどで作られたゲームソフトの普及で、WindowsのOSのシェアが一気に全世界を席巻してしまったこととよく似ている(情報のコンテナ化は、情報管理技術としてのテクノロジーとしてリアルに存在するが、それはまた別の話)。

この本を読んで面白かったことのもう一つは、過去から現在を眺めると「必然」の様に思えても、現在から未来の展望は「偶然」や「偶有性」が存在していることに人間は翻弄される。それが歴史の面白いところであることが、この本でとても良く分かることだ。この本は前回紹介した高見玄一郎「
港の世界史 」の続編として読むと、実はかなり面白いと思われる。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年8月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
コンテナは、海上輸送を中心とした物流のプロセスを規格化することに成功した。
物流の歴史における、看過し得ないイノベーションであったことは間違いない。

その歴史の変遷、コンテナがプラットフォームとなるまでのプロセスを物語として知ることができる。
プラットフォームビジネスの要諦を学ぶこともできる内容である。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年8月5日に日本でレビュー済み
Honzのリーダーの成毛眞氏やビルゲイツが絶賛してるということで、急いで読んでみた。
こういうことを世間に知らしめる意義はあるかもしれないが大して面白くない。
読みにくいし。

この程度の本を絶賛するなんて まだまだですな~ (笑)
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年5月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
フォーマットとも呼べるコンテナがいつどのように誕生したのか。
見慣れている割に、誰も教えてくれないこの箱がどのような経緯で生まれ広がってきたのか。
歴史的背景とその経緯を、読みやすくテンポよく教えてくれます。

特に、港湾労働者といった既得権益層とどのように折り合ってきたのか。どのように仕事を置き換えていったのか、そして力を失い消えていったのか。現実におけるシステムの改革が行われるプロセスで発生する衝突は、小さな組織においても頻繁に遭遇する状況であり、その経緯や対処はとても興味深く読めます。

話題に詰まったときに、得意顔で語りたくなる知識満載のおすすめの一冊です。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年1月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 コンテナ物語の主旨は、輸送用のパッケージサイズを世界で統一したと
 いうだけのことなのだが、その影響たるや、すさまじいことになったという
 話である。

 1950年代にコンテナが登場するまでは、港では、荷役で働く人たちが、
 船の積荷を人力で運び出していた。その作業が如何に大変かは、想像に
 難くない。

 その作業中は船が港を占拠し、効率性などはどこにもないのだ。

 それが現代ではどうか。
 最大のコンテナ船は全長400m、総積載量1万4500ヶ、15万トン、
 最大のコンテナ港は、上海、シンガポールで、年間2,500万ヶが積み降ろされ
 ているのだ。
 
 ちなみに日本の東京は、400万ヶ程度である。

 かくも絶大な効果をもたらしたにも関わらず、導入時点では、
 誰も予想できていない。少しずつ少しずつ浸透していったのが、
 面白い。

 それぞれの仕事に携わる人が、自分の利害と見比べながら、導入を渋ったり
 するのだが、結局、コンテナの利便性の前に崩れていくことになる。

 こうしてみれば、世界のグローバリゼーションは、コンテナリゼーションの
 ことであり、コンテナとい大量輸送手段が存在しなければ、中国も
 インドも世界の工場になることはなかったのだ。
 
 かくいう日本も同じことなのだが。

 空輸ではこれほどの物量を搬送することはできないため、
 都市国家の勃興は、海と港と船の関係性が重要となる。

 内陸や十分な港のない国は、グローバルな展開から
 どんどん遅れを取る羽目になるのだ。

 そんなことが、たかだか、箱の大きさを決めたことから始まる
 面白さが味わえる一冊なのである。

 本書は、コンテナの影響を記したものであるが、どの業界にも
 存在する、既存勢力と新興勢力との攻防という意味で十分一読の価値ある
 一冊でもある。

 既存勢力が勝ってしまうと長い眼で見て、業界のためにならないし、
 比しては国家、人類のためにならないのである、が、人間そう簡単には
 新しいことを受け入れられないという証拠にもなるのだ。
51人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年5月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
国際物流に於けるコンテナの歴史と世界的なものの生産の移り変わりがわかる本

この本の通りであれば、平成のデフレの原因の一つは、国際物流の低価格化による健全なデフレの側面があるかもしれない。

また、インターネットの発達以降では、コンテナに積むもっと小さなコンテナの規格が必要かもしれないと思った。いわゆるダンボールの規格。AMAZONはいつも大きすぎる箱で送ってくるのが不満であったが、規格化されることによって安価に自動化が行えるのであれば、それも一つの解決策と言える。
宅配の人たちが一つ一つ荷物を積み込んでいる様子を見るとコンテナが発明される以前の混載貨物とあまり変わりがないかもしれない。
車に載せる最後のところが機械化できる。積み込みや車から降ろしてから各部屋に運ぶまでの荷物の積み替えが効率化されるだけで人手不足の一部は解消されるのではないだろうか。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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