お届け先を選択
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

現代の二都物語 単行本 – 2009/10/8

4.0 5つ星のうち4.0 6個の評価

なぜシリコンバレーだけがハイテク新興企業を次々生み出せるのか
なぜ日本には“シリコンバレー”ができないのか――

長らく絶版だった名著が新訳で復活!



シリコンバレーの真価は、ときに競合企業同士でも平気で協力する非公式ネットワークにある。アナリー・サクセニアン教授は、1994年の著書でこう結論づけた。それから15年、シリコンバレーに匹敵するハイテク集積地域は、ついに生まれなかった。この日本でも……。

本書は、ライバルだったボストン・ルート128地域と徹底的に対比させることで、シリコンバレーの強みを生き生きと描き出す。高い転職率、非公式な情報共有、提携企業との親密な関係。企業の境界があいまいになり、繰り返しイノベーションが起きた秘訣を探る。

対するルート128地域は、DECに代表される大企業が孤立主義をとり、あっと言う間に衰退していった。日本の大企業幹部や、政府の政策担当者は、自分たちがルート128地域のほうに似ていると感じている。本書がアメリカで発売されて後、かれらは繰り返しシリコンバレーを視察で訪れたが、ついに日本版“シリコンバレー”は誕生していない。果たして日本産業復活の切り札はどこにあるの
か。世界に通用するベンチャー企業は日本から生まれるのか。21世紀に本書の提言を生かせるかどうかは、自分たち次第だ。
続きを読む もっと少なく読む

商品の説明

著者について

◆著者
アナリー・サクセニアン(AnnaLee Saxenian):
1954年ボストン生まれ。カリフォルニア大学バークレー校で都市・地域計画学の修士号を、MITで政治学の博士号を取得。現在、UCバークレーのスクール・オブ・インフォメーションの学長。ハイテク産業地域の比較研究で高く評価されている。著書に『最新・経
済地理学』(日経BP社)がある。

◆訳者
山形浩生(やまがた・ひろお):
東京大学都市工学科修士課程およびMIT不動産センター修士課程修了。大手調査会社に勤務のかたわら、小説、経済、建築、ネット文化など広範な分野での翻訳および雑文書きに手を染める。著書に『たかがバロウズ本。』(大村書店)、『新教養としてのパソ
コン入門』(アスキー新書)、『新教養主義宣言』(河出文庫)など。主な訳書にロンボルグ『環境危機をあおってはいけない』、エアーズ『その数学が戦略を決める』(いずれも文藝春秋)ほか多数。

柏木亮二(かしわぎ・りょうじ):
1972年福岡県生まれ。東京大学経済学部卒。訳書にフォスター『創造的破壊――断絶の時代を乗り越える』(翔泳社)、レッシグ『
CODE――インターネットの合法・違法・プライバシー』(共訳、翔泳社)など。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 日経BP (2009/10/8)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/10/8
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 351ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4822247783
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4822247782
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 6個の評価

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
アナリ−・サクセニアン
Brief content visible, double tap to read full content.
Full content visible, double tap to read brief content.

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう

カスタマーレビュー

星5つ中4つ
5つのうち4つ
6グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2020年9月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
状態良く、気に入った。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年10月27日に日本でレビュー済み
本書は、ルート128とシリコンバレーの2大エレクトロニクス
産業集積地を比較しながら、技術革新を促進する社会的な要
因について述べた本である。多くの技術者や起業家、ベンチ
ャー・キャピタリストへのインタビューをもとにして、両地
の産業システムを対照的に描きだしている。
原著は1994年に出版されており、邦訳は大前研一氏による講
談社版が1995年に出ている。しかし、なぜか重刷されず、5年
ほど前で古本にプレミア価格がつき、1万円になっていたのを
覚えている。その時は購入を断念し、図書館で借りることに
なった。ところが、最近別訳で出版されたことを知り、本書
を購入した。

訳者も指摘しているが、1990年代初頭までの話題で構成され
ているため、その後のソフト分野には触れられていないのが
非常に悔やまれる。しかし、その含意は現在から見ても大き
く、年月を経ても“陳腐化”していないと感じた。

筆者は、戦後成長したルート128とシリコンバレーがなぜ大き
な水をあけられることになったのか、いくつかの点から考察
している。ハードな見方からすると、企業の組織構造の違い
(垂直的統合と水平的統合)もあるだろう。しかし、それら
は決定的なものではなく、むしろそれを下支えするローカル
な文化こそが両者を隔てた要因であるという。シリコンバレ
ーにおけるローカルな文化とは、個人レベルでは起業家や技
術者、ベンチャーキャピタリスト、組織レベルでは企業と大
学、地域の行政機関が織りなす協働のネットワークである。
相互に結ばれる信頼関係はオープンで失敗に寛容な仲間意識
を育んでいる。逆にルート128のローカルな文化とは権威主義
的で秘密主義、ビジネスとプライベートは分けられ、長期勤
続を保障する代わりに企業への忠誠が求められる。それゆえ
失敗にも不寛容であった。こうしたローカルな文化の表われ
が両者の具体的な組織構造や組織間関係、ひいては経営判断
なのである。
技術革新のスピードが増し、市場の将来を予測することが難
しい状況において、シリコンバレーは柔軟性を高め、開発の
サイクルを早めることで発展していくことになった。

内容は300ページほどあるが、固有名詞も多く、やや冗長な部分
もあってそれほど内容が重たい本ではない。生き生きとしたイ
ンタビューが紹介されつつ議論が進むので気軽に読める。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年11月10日に日本でレビュー済み
 第二次世界大戦後、アメリカの二つの地域で同じようにIT産業が隆盛を極めた。70年代に圧倒的に成長し、80年代前半、同じように失速した。ひとつは東海岸のルート128沿いに成長したDEC,DG等々のIT産業であり、もうひとつは西海岸、シリコンバレーのIT産業である。同じように地元の大学がバックボーンになっている。東はMITであり、西はスタンフォード。

 そして同じように80年のIT不況に遭遇する。しかし、最終的に立ち直ったのはシリコンバレーのほうだった。その理由を考えるのが本書の目的である。簡単にいえば、要は、東部エスタブリッシュメント企業のルート128モデルが独立企業に基づくシステムであるのに対し、シリコンバレー企業モデルが分散化した地域ネットワークに基づいているということである。この結論は「序章」で、簡潔に種明かしがされているので、お忙しい方はこの「序章」だけ読んでも著者のいいたいことは把握できる。また各章のサマリーが、それぞれの章の最初のほうに書かれているので、ここだけ読んでも、これまた話は通じる。再読したり、メモにまとめるなら「序章」とここだけで充分である。
 両地域の歴史、主な企業のエピソード、伝説的起業者の武勇伝等々を細かく読みたいなら、サマリーだけではなく、すべて読み進んでいくことをお薦めする。それなりの面白さに溢れているので、最後まで読んでも損はしない。

 本書は1994年に原書初版がリリースされ、大前氏による日本語訳も出版された。本書は注釈等が一切掲載されなかった旧訳に飽き足らない訳者が新たに行った新訳である。というよりシリコンバレー・モデルに基づく地域ネットワークの重みは、15年後の現在、再評価してもしすぎることはないというのが訳者のいいたいことなのだろう。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート