ビジョナリーカンパニー3(衰退の五段階)を読んだ。
著者によれば、衰退とは病のようなもので、表面上は健全に見えても、内部では衰退が始まっている場合があるのだという。
衰退には過程があり、次の五段階に分けられる。
▼成功から生まれる傲慢(第一段階)
・成功を当然だと考え、当初に成功をもたらしてきた真の基礎的要因を見失う。
・外部にある機会に関心を奪われ、本業への情熱を失う。
▼規律なき拡大路線(第二段階)
・成長に固執し、無理な目標を追求するか、関連しない分野へ進出するか、その両方を行う。
▼リスクと問題の否認(第三段階)
・良いデータを強調し、悪いデータを小さく見せる。ときには悪いデータを無視する。
・後退の原因として外部要因を指摘し、組織の再編を繰り返すようになる。
▼一発逆転の追求(第四段階)
・救世主のような指導者、新戦略、新事業へ期待するようになり、組織に一貫性がなくなる。
・計画が失敗するたびに資金が流出し、財務力が低下しはじめる。リストラを繰り返すようになる。
▼屈服と凡庸な企業への転落か消滅(第五段階)
・一発逆転狙いに何度も頼り、悪循環に陥る。
・そのうち選択肢が尽きて、戦いをあきらめる。
本書では「変わり続けなかったから衰退した」という単純な理由ではないと述べられている。
なぜなら変わり続けた企業も、変わり続けなかった企業と同じくらい衰退しているからだ。
では衰退を止め、回復し、再生するにはどうすれば良いのか。
何よりもまず資金の流出を止める。現金不足を回避するための、断固としたコスト削減だ。
その後、ビジョナリーカンパニー2(飛躍の法則)の手順を踏む。
こうして衰退から復活した企業の例がいくつか掲載されているので勇気がもらえる。
衰退の前兆を捉えたり、衰退から抜け出したいのなら、本書を読まない理由がない。
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ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階 単行本 – 2010/7/22
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衰退の五段階
- 本の長さ316ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2010/7/22
- 寸法13.7 x 3.1 x 19.5 cm
- ISBN-104822248178
- ISBN-13978-4822248178
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ビジョナリー・カンパニー ZERO | ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則 | ビジョナリー・カンパニー② 飛躍の法則 | ビジョナリー・カンパニー③ 衰退の五段階 | ビジョナリー・カンパニー④ 自分の意志で偉大になる | ビジョナリー・カンパニー 弾み車の法則 | |
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カスタマーレビュー |
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価格 | ¥2,420¥2,420 | ¥2,136¥2,136 | ¥2,420¥2,420 | ¥2,420¥2,420 | ¥2,420¥2,420 | ¥1,320¥1,320 |
著者 | ジム・コリンズ、ビル・ラジアー | ジム・コリンズ、ジェリー・ポラス | ジム・コリンズ | ジム・コリンズ | ジム・コリンズ、モートン・ハンセン | ジム・コリンズ |
内容 | ビジョナリー・カンパニーシリーズが登場する前、著者のジム・コリンズが初めて書いた日本語未訳の『ビヨンド・アントレプレナーシップ』の改訂版。シリーズの原点でもあり、最新作でもある。 スタートアップや中小企業をゼロから偉大な企業にするための方法を体系的に解説している。シリーズに登場する「ハリネズミの概念」「20マイル行進」「弾み車の法則」など全体も紹介する。 | 時代を超える偉大な企業18社を選び出し、設立以来現在に至る歴史全体を徹底的に調査、ライバル企業と比較検討し、永続の源泉を「基本理念」にあると解き明かす。 | 全米1435社の中から選ばれた傑出した業績を長期間持続させることに成功したジレット、フィリップ・モリス、キンバリー・クラーク、ウェルズ・ファーゴなど飛躍を遂げた企業11社をそれぞれの業種で競合関係にある企業と詳細に比較・分析。飛躍する企業やその経営者の特徴を解説している。 | 克明な調査・分析で明らかになった「偉大な企業」衰退の真実とは。シリーズ総括の書。衰退の過程を5段階に分けて詳細に解説する。 | 全米屈指のロッククライマーであるコリンズらしく、南極征服を争った アムンゼンとスコットの物語やエベレスト登頂なども題材に、厳しい環境にも負けない 10X型リーダーの姿を生き生きと描いている | 「ビジョナリー・カンパニー」の最重要の法則のひとつ、「弾み車の法則」に絞り、1時間でわかるように解説する。 |
商品の説明
著者について
ジェームズ・C・コリンズ(James C. Collins)
スタンフォード大学大学院修了。同大教授などを経てコロラド州で経営研究所を主宰。
ピーター・ドラッカーの教え子。
ジェリー・ポラスとの共著『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の法則』
(BUILT TO LAST)、続く単著の『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』
(GOOD TO GREAT)は、ともに世界的ベストセラーに。
ロッククライミングが趣味。
スタンフォード大学大学院修了。同大教授などを経てコロラド州で経営研究所を主宰。
ピーター・ドラッカーの教え子。
ジェリー・ポラスとの共著『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の法則』
(BUILT TO LAST)、続く単著の『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』
(GOOD TO GREAT)は、ともに世界的ベストセラーに。
ロッククライミングが趣味。
登録情報
- 出版社 : 日経BP (2010/7/22)
- 発売日 : 2010/7/22
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 316ページ
- ISBN-10 : 4822248178
- ISBN-13 : 978-4822248178
- 寸法 : 13.7 x 3.1 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 3,076位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年1月21日に日本でレビュー済み
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2023年4月9日に日本でレビュー済み
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ビジョナリー・カンパニーの1と2がとても良かったので、少々物足りなく感じた。前作、前前作は目次と見出しを見てから本文で理解を深め、最後に見出しで構成の意図を確認する、というプロセスが自然に取れたが、本書は見出しでもある程度充分かな、、、とかんじた。第八章の回復と再生は読み応えあった。
2011年3月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1と2を読み、素晴らしい著作だと感動した。
当然ながら3に対しても大きな期待を抱いて読んだ。
良書ではあるのだろうが、期待が大きすぎたのか、少しがっかりした。
アメリカのアマゾンを覗いてみると下記の様な注目度だった。
1 レビュー数 174
2 レビュー数 878
3 レビュー数 103
レビュー数が全てではないし、出版された年も違うのだから、
差がついて当然だろうが、2の注目度に対して3は明らかに低い。
そして☆の分布も1と2は☆5に偏ったいびつな階段だが、
3については評価がばらけていて奇麗な階段になってしまっている。
凋落の要因をあぶり出すのは繁栄の要因をあぶり出すのより、そもそも困難な試みなのだろうと思う。
トルストイが『アンナカレーニナ』の冒頭にこう書いている。
「幸福な家庭はすべて互いに似通ったものであり、不幸な家庭はどこもその不幸のおもむきが異なっているものである」
家庭と会社は違うが、凋落の要因を突き止めるのは難事業のように思う。
更に、出版社の意向なのか余白がかなり大きく取られていて不必要にページ数が水増しされている。
分量としては前作の3分の2程度という感じだが、同じ2200円。
内容も前作と同等とはとても言えない。
随分と批判的な内容になっていますが、読んで損はないと思いますし、参考になる所もあると思います。
ただ、期待を膨らましすぎない方がいいと思うのと、他に読みたい本があればこの本は後回しにしても構わないと思います。
当然ながら3に対しても大きな期待を抱いて読んだ。
良書ではあるのだろうが、期待が大きすぎたのか、少しがっかりした。
アメリカのアマゾンを覗いてみると下記の様な注目度だった。
1 レビュー数 174
2 レビュー数 878
3 レビュー数 103
レビュー数が全てではないし、出版された年も違うのだから、
差がついて当然だろうが、2の注目度に対して3は明らかに低い。
そして☆の分布も1と2は☆5に偏ったいびつな階段だが、
3については評価がばらけていて奇麗な階段になってしまっている。
凋落の要因をあぶり出すのは繁栄の要因をあぶり出すのより、そもそも困難な試みなのだろうと思う。
トルストイが『アンナカレーニナ』の冒頭にこう書いている。
「幸福な家庭はすべて互いに似通ったものであり、不幸な家庭はどこもその不幸のおもむきが異なっているものである」
家庭と会社は違うが、凋落の要因を突き止めるのは難事業のように思う。
更に、出版社の意向なのか余白がかなり大きく取られていて不必要にページ数が水増しされている。
分量としては前作の3分の2程度という感じだが、同じ2200円。
内容も前作と同等とはとても言えない。
随分と批判的な内容になっていますが、読んで損はないと思いますし、参考になる所もあると思います。
ただ、期待を膨らましすぎない方がいいと思うのと、他に読みたい本があればこの本は後回しにしても構わないと思います。
2018年5月19日に日本でレビュー済み
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ビジョナリーカンパニーの第3段目です。
1段目はどうやって偉大さを継続するか?、2段目はどうやって偉大に
なるか?そして、この3段目はどのようにして、衰退するか?です。
1段目、2段目ともにこの3段目もとても勉強になりました。
衰退にはいろいろなパターンがあるものの、その中から共通性を見つ
けてこの本でまとめてくれています。
衰退の5段階は
第一段階:成功から生まれる傲慢
第二段階:規律なき拡大路線
第三段階:リスクと問題の否認
第四段階:一発逆転の追求
第五段階:屈服と汎用な企業への転落化消滅
この段階で起こると、まとめられています。
また、第四段階までであれば、立て直しが可能だが第五段階まで
行くと、破滅が待っているようです。
僕は特に成功している成功しているわけではないですが、特に
第三、第四段階には注意したいと思いました。
要は窮地に陥ったときこそ、
●理想だけを描くのではなく、きっちりと現実と自分が置かれている
状況を直視し、分析する。
●一発逆転を求めるのではなく、飛躍は1歩1歩の日々の努力から
生まれる。
このことを、自分自身に言い聞かせるようにしたいと思いました。
TI(テキサス・インスツルメンツ)でも窮地からの逆転は、20年前後の
努力の結果であると、説明されています。
基本的価値観は曲げず・変えず、それ以外はどんどん吸収し、変化
させていきたいと思います。
また、最後に『現金』の大切さの教訓があります。
(利益が上がっても、会社は倒産する可能性がある。)
現金の大切さを今一度心にとめておきたいと思いました。
おすすめです。
是非一度読んでみてください!!
1段目はどうやって偉大さを継続するか?、2段目はどうやって偉大に
なるか?そして、この3段目はどのようにして、衰退するか?です。
1段目、2段目ともにこの3段目もとても勉強になりました。
衰退にはいろいろなパターンがあるものの、その中から共通性を見つ
けてこの本でまとめてくれています。
衰退の5段階は
第一段階:成功から生まれる傲慢
第二段階:規律なき拡大路線
第三段階:リスクと問題の否認
第四段階:一発逆転の追求
第五段階:屈服と汎用な企業への転落化消滅
この段階で起こると、まとめられています。
また、第四段階までであれば、立て直しが可能だが第五段階まで
行くと、破滅が待っているようです。
僕は特に成功している成功しているわけではないですが、特に
第三、第四段階には注意したいと思いました。
要は窮地に陥ったときこそ、
●理想だけを描くのではなく、きっちりと現実と自分が置かれている
状況を直視し、分析する。
●一発逆転を求めるのではなく、飛躍は1歩1歩の日々の努力から
生まれる。
このことを、自分自身に言い聞かせるようにしたいと思いました。
TI(テキサス・インスツルメンツ)でも窮地からの逆転は、20年前後の
努力の結果であると、説明されています。
基本的価値観は曲げず・変えず、それ以外はどんどん吸収し、変化
させていきたいと思います。
また、最後に『現金』の大切さの教訓があります。
(利益が上がっても、会社は倒産する可能性がある。)
現金の大切さを今一度心にとめておきたいと思いました。
おすすめです。
是非一度読んでみてください!!
2018年8月27日に日本でレビュー済み
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いつ読んでも素晴らしい内容です。
時間を開けて第1作目から読み直すようにしています
時間を開けて第1作目から読み直すようにしています
2010年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日経ビジネスで特集(2010/10/04号)が組まれるくらい,この書籍は評判も高く,宣伝にも力が入っています.本書は続編です.ビジョナリー・カンパニー1,2で取り上げられた偉大な企業がどうして衰退の道を歩むのか,またその衰退を避けるために何をしなければならないのか,実務の視点からも興味が持てる内容であると共に,学術的な研究要素も兼ね備えています.
取り上げられている企業は,日本でも聞いたことがあるような大企業で,直近で言えばバンク・オブ・アメリカから話が始まり,ポピュラーなところでは IBM, HP などの名前があげられています.特に成功の代表として IBM が取り上げられていますが,復活の手法は例外的とあります.衰退の第4段階,『一発逆転策の追求』として,社外からの救世主に活路を見いだす場合,その多くが失敗するとのこと.ルイス・ガースナーのIBM復活劇は非常に例外的であると述べており,その対比が HP のカーリー・フィオリーナ,HPは復活しなかったわけですが,潰れたわけでもありません.このあたりの評価,事例の対比は著者の好みもあるように思いますが,サンプリングには厳正な選別に依ることも述べられているので,読み手によって賛否両論だと思います.
IBM のルイス・ガースナーの著書『虚像も踊る』
(日本経済新聞社 / 2002)
HP のカーリー・フィオリーナの著書『私はこうして受付からCEOになった』
(ダイヤモンド社 / 2007)
この2冊を読んでみて判断するのも一手だと思います.コリンズが言うほどフィオリーナが CEO として問題が有った(もしくは彼女を招聘したHP経営幹部に問題が有った)ようには思えません.このあたりは後々の歴史として最終的には評価が下されるのかもしれません.ただ,本書で取り上げられている事例はこの2社,この二人だけではありませんので....
さて,企業が衰退していく過程は本書で下記のごとく述べられています.
第1段階 成功から生まれる傲慢
第2段階 規律無き拡大路線
第3段階 リスクと問題の否認
第4段階 一発逆転の追求
第5段階 屈服と凡庸な企業への転落か消滅
ポイントは第4段階までで食い止められるかですが,もう一つ大切なことは逆境に耐えられるかであり,何事においても一発逆転の特効薬はないと言うこと.この一発逆転は敗走への道に繋がる可能性が高いと言うこと.会社の改善活動にしても,立て直しにしても,地道にこつこつやっていくしかないのだと.結論の一つは案外あっさりしていると思わなくはありませんね(驚きはない)?
取り上げられている企業は,日本でも聞いたことがあるような大企業で,直近で言えばバンク・オブ・アメリカから話が始まり,ポピュラーなところでは IBM, HP などの名前があげられています.特に成功の代表として IBM が取り上げられていますが,復活の手法は例外的とあります.衰退の第4段階,『一発逆転策の追求』として,社外からの救世主に活路を見いだす場合,その多くが失敗するとのこと.ルイス・ガースナーのIBM復活劇は非常に例外的であると述べており,その対比が HP のカーリー・フィオリーナ,HPは復活しなかったわけですが,潰れたわけでもありません.このあたりの評価,事例の対比は著者の好みもあるように思いますが,サンプリングには厳正な選別に依ることも述べられているので,読み手によって賛否両論だと思います.
IBM のルイス・ガースナーの著書『虚像も踊る』
(日本経済新聞社 / 2002)
HP のカーリー・フィオリーナの著書『私はこうして受付からCEOになった』
(ダイヤモンド社 / 2007)
この2冊を読んでみて判断するのも一手だと思います.コリンズが言うほどフィオリーナが CEO として問題が有った(もしくは彼女を招聘したHP経営幹部に問題が有った)ようには思えません.このあたりは後々の歴史として最終的には評価が下されるのかもしれません.ただ,本書で取り上げられている事例はこの2社,この二人だけではありませんので....
さて,企業が衰退していく過程は本書で下記のごとく述べられています.
第1段階 成功から生まれる傲慢
第2段階 規律無き拡大路線
第3段階 リスクと問題の否認
第4段階 一発逆転の追求
第5段階 屈服と凡庸な企業への転落か消滅
ポイントは第4段階までで食い止められるかですが,もう一つ大切なことは逆境に耐えられるかであり,何事においても一発逆転の特効薬はないと言うこと.この一発逆転は敗走への道に繋がる可能性が高いと言うこと.会社の改善活動にしても,立て直しにしても,地道にこつこつやっていくしかないのだと.結論の一つは案外あっさりしていると思わなくはありませんね(驚きはない)?
2018年9月24日に日本でレビュー済み
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翻訳ものですが訳者が上手いのでしょう。とても読みやすく冒頭から本に引き込まれていきます。VERY GOOD。
2010年11月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ビジョナリーカンパニーシリーズの第3巻。第3巻のテーマは「どうして企業は衰退するのか」である。第1巻、第2巻よりもクオリティはかなり落ちると思う。著者も分析に苦労したらしく、著者自身、アンナ・カレーニナの「幸せな家庭はどれも似通っているが、不幸な家庭はそれぞれ違っている。」という名文句がなんども思い浮かんだ、と弱気の告白をしている。それでも示した「衰退の5段階」は、以下の通り。
1.偉大な企業は、成功によって傲慢になる。当然、成功する権利がある、と思うようになり、なぜ今までうまくいったのか、という要因を見失う。
2.拡大路線に走る。「成長しなければ、成長すべき」という期待と過信により、戦線を拡大しすぎる。
3.問題点を否認するようになる。外見的には成功しているが内部的には警戒信号が出始める。あいまいな情報を都合よく解釈する。
4.一発逆転に走る。外部からのCEO招聘、画期的な新製品、ゲームのルールを変える買収・・・
5.転落。
もちろん、すべての企業がこの5段階をたどるといっているわけでもなく、第4段階くらいまで落ちても再浮揚することもあるらしいので、玉虫色なのではあるが、一応はなんとかパターン化している。とはいうものの、やっぱり、第1巻や第2巻ほどの精緻さがないため、やや期待はずれ。
1.偉大な企業は、成功によって傲慢になる。当然、成功する権利がある、と思うようになり、なぜ今までうまくいったのか、という要因を見失う。
2.拡大路線に走る。「成長しなければ、成長すべき」という期待と過信により、戦線を拡大しすぎる。
3.問題点を否認するようになる。外見的には成功しているが内部的には警戒信号が出始める。あいまいな情報を都合よく解釈する。
4.一発逆転に走る。外部からのCEO招聘、画期的な新製品、ゲームのルールを変える買収・・・
5.転落。
もちろん、すべての企業がこの5段階をたどるといっているわけでもなく、第4段階くらいまで落ちても再浮揚することもあるらしいので、玉虫色なのではあるが、一応はなんとかパターン化している。とはいうものの、やっぱり、第1巻や第2巻ほどの精緻さがないため、やや期待はずれ。