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神山プロジェクト 未来の働き方を実験する 単行本(ソフトカバー) – 2014/3/6
篠原 匡
(著)
「21世紀の最先端は、東京でも上海でもシンガポールでもなく、神山にこそある」
――藻谷浩介氏(『里山資本主義』、『デフレの正体』著者)
◆若者とクリエイターが集まる奇跡の町、神山町の物語
IT(情報技術)ベンチャーの“移転ラッシュ"に湧く過疎地がある。徳島県神山町――。鮎喰川の畔に広がる人口6100人ほどの小さな町だ。
高齢化率は46%と、少子化と高齢化に苦しむ中山間地の典型のような地域だが、名刺管理サービスのSansanをはじめ9社が
サテライトオフィスを開いた。ヤフーやグーグルなど大企業の社員が短期滞在で訪れることもしばしばで、空き家として
放置されていた古民家が続々と姿を変えている。
その動きはオフィスだけではない。
移住者の増加に伴って、店舗や施設のオープンも相次いでいる。ここ数年を見ても、パン屋やカフェ、歯医者、パスタ店、図書館などが
神山MAPに登場した。アーティストやクリエイターなどクリエイティブな人材の移住も進んでおり、まさに町が新しく生まれ変わっている印象だ。
◆なぜ神山に集まるのか、その秘密をひもとく
神山には全国的に有名な観光スポットはない。自然環境や景観にしても、神山程度のところはごまんとある。
企業誘致に力を入れている自治体も枚挙にいとまがない。それなのに、なぜここにエンジニアやクリエイターが集まるのか。
ひとつは抜群のIT環境だ。その町並みからは想像できないが、神山は全国でも屈指の通信インフラを誇る。
県知事が情報化に熱心で、徳島県は県内全域で光ファイバー網が整備されている。その恵まれた通信環境がIT企業やコンテンツ企業を引き付ける。
それに、リフォームが必要な古民家は少なくないが、家賃は月3万円前後と都会に比べれば圧倒的に安い。徳島市内まで40~50分と
利便性も悪くない。場所を問わない働き方を模索している企業やビジネスパーソンにとって、神山は極めて都合がいい。
もっとも、ここまで述べたことは理由であって理由でない。なぜ神山に多くの人が引き寄せられるのか。
本書では、移住者や地元NPOグリーンバレーを通してその謎を解き明かした。
◆新しい働き方や付加価値創造のポイントが見える
メディアの注目度も増しており、NHKの「クローズアップ現代」やテレビ東京の「日経スペシャル・ガイアの夜明け」など、
全国的に知られる有名番組に登場する機会も増えた。2013年だけで、グリーンバレーの視察&取材対応は250件を数えたという。
現状、その多くはサテライトオフィスに焦点を当てているが、神山という場を通して見えるものはもう少し立体的だ。
例えば、企業や組織という視点に立てば、「クリエイティブを生む場づくり」というテーマが浮上する。
同様に、移住者のライフスタイルに着目すれば、「新しい働き方」が見える。
さらに、ここに至るまでの移住者の葛藤や、新たな人生に向かって再始動していく姿は、人生に惑う若者を勇気づける。
もちろん、サテライトオフィスなどの取り組みとプロセスが、地域活性や空き家再生のヒントになることは言うまでもない。
クリエイティブを生む場であり、働き方の実験場であり、人間再生の場でもある――。
神山の不思議な磁力は、この種の多面性が醸し出している。グリーバレーと神山の物語をぜひお読みください。
――藻谷浩介氏(『里山資本主義』、『デフレの正体』著者)
◆若者とクリエイターが集まる奇跡の町、神山町の物語
IT(情報技術)ベンチャーの“移転ラッシュ"に湧く過疎地がある。徳島県神山町――。鮎喰川の畔に広がる人口6100人ほどの小さな町だ。
高齢化率は46%と、少子化と高齢化に苦しむ中山間地の典型のような地域だが、名刺管理サービスのSansanをはじめ9社が
サテライトオフィスを開いた。ヤフーやグーグルなど大企業の社員が短期滞在で訪れることもしばしばで、空き家として
放置されていた古民家が続々と姿を変えている。
その動きはオフィスだけではない。
移住者の増加に伴って、店舗や施設のオープンも相次いでいる。ここ数年を見ても、パン屋やカフェ、歯医者、パスタ店、図書館などが
神山MAPに登場した。アーティストやクリエイターなどクリエイティブな人材の移住も進んでおり、まさに町が新しく生まれ変わっている印象だ。
◆なぜ神山に集まるのか、その秘密をひもとく
神山には全国的に有名な観光スポットはない。自然環境や景観にしても、神山程度のところはごまんとある。
企業誘致に力を入れている自治体も枚挙にいとまがない。それなのに、なぜここにエンジニアやクリエイターが集まるのか。
ひとつは抜群のIT環境だ。その町並みからは想像できないが、神山は全国でも屈指の通信インフラを誇る。
県知事が情報化に熱心で、徳島県は県内全域で光ファイバー網が整備されている。その恵まれた通信環境がIT企業やコンテンツ企業を引き付ける。
それに、リフォームが必要な古民家は少なくないが、家賃は月3万円前後と都会に比べれば圧倒的に安い。徳島市内まで40~50分と
利便性も悪くない。場所を問わない働き方を模索している企業やビジネスパーソンにとって、神山は極めて都合がいい。
もっとも、ここまで述べたことは理由であって理由でない。なぜ神山に多くの人が引き寄せられるのか。
本書では、移住者や地元NPOグリーンバレーを通してその謎を解き明かした。
◆新しい働き方や付加価値創造のポイントが見える
メディアの注目度も増しており、NHKの「クローズアップ現代」やテレビ東京の「日経スペシャル・ガイアの夜明け」など、
全国的に知られる有名番組に登場する機会も増えた。2013年だけで、グリーンバレーの視察&取材対応は250件を数えたという。
現状、その多くはサテライトオフィスに焦点を当てているが、神山という場を通して見えるものはもう少し立体的だ。
例えば、企業や組織という視点に立てば、「クリエイティブを生む場づくり」というテーマが浮上する。
同様に、移住者のライフスタイルに着目すれば、「新しい働き方」が見える。
さらに、ここに至るまでの移住者の葛藤や、新たな人生に向かって再始動していく姿は、人生に惑う若者を勇気づける。
もちろん、サテライトオフィスなどの取り組みとプロセスが、地域活性や空き家再生のヒントになることは言うまでもない。
クリエイティブを生む場であり、働き方の実験場であり、人間再生の場でもある――。
神山の不思議な磁力は、この種の多面性が醸し出している。グリーバレーと神山の物語をぜひお読みください。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2014/3/6
- ISBN-104822274438
- ISBN-13978-4822274436
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商品の説明
著者について
日経ビジネスクロスメディア編集長。日経ビジネスを舞台に活躍する記者兼編集者
1975年生まれ。1999年慶応大学商学部卒業、日経BP社入社。日経ビジネス記者や日経ビジネスオンライン記者を経て、
2012年10月から現職。著書に『腹八分の資本主義』(新潮社)、『おまんのモノサシ持ちや! 』(日本経済新聞出版社)などがある。
1975年生まれ。1999年慶応大学商学部卒業、日経BP社入社。日経ビジネス記者や日経ビジネスオンライン記者を経て、
2012年10月から現職。著書に『腹八分の資本主義』(新潮社)、『おまんのモノサシ持ちや! 』(日本経済新聞出版社)などがある。
登録情報
- 出版社 : 日経BP (2014/3/6)
- 発売日 : 2014/3/6
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 224ページ
- ISBN-10 : 4822274438
- ISBN-13 : 978-4822274436
- Amazon 売れ筋ランキング: - 350,873位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,357位産業研究 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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篠原匡(しのはら・ただし)
作家・ジャーナリスト・編集者
1999年慶応大学商学部卒業、日経BPに入社。日経ビジネス記者や日経ビジネスオンライン記者、日経ビジネスクロスメディア編集長、日経ビジネスニューヨーク支局長、日経ビジネス副編集長などを経て、2020年4月にジャーナリスト兼編集者として独立。高齢化や過疎をはじめとした日本のソーシャルイシューを題材にすることが多い。
著書に『腹八分の資本主義』(新潮新書、2009年)、『おまんのモノサシ持ちや!』(日経新聞出版社、2010年)、『神山プロジェクト』(日経BP、2014年)、『ヤフーとその仲間たちのすごい研修』(日経BP、2015年)、『グローバル資本主義vsアメリカ人』(日経BP、2020年)、『House of Desires ある遊廓の記憶』(蛙企画、2021年)、『誰も断らない 神奈川県座間市生活援護課』(朝日新聞出版、2022年)『TALKING TO THE DEAD』(蛙企画、2022年)などがある。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年4月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
地域や社会を変えるのはやはり人なんだと認識しました。また、シンプルな方針を立て、実践する重要性も良く分かります。
2014年4月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
IT企業のサテライトオフィス、クリエイティブ人材が集まり、次々に動き出すプロジェクト。過疎が進む典型的な中山間地域が劇的に変わった。徳島県神山町である。
背景には、抜群のIT環境や生活費の安さが、神山町の醸し出す雰囲気があった。そして、過疎を逆手に“創造的過疎”という造語を生みだした大南信也氏が代表のグリーンバレーというNPOの独創的なプロジェクトがあった。
同書では、まず、第1章で次々に生まれる新スポットの紹介から始まる。シェア食堂の梅干茶屋、薪を使った石窯が特徴の11時には売り切れてしまうという薪パン、様々なアーティストの作品が点在したアートと同居する里山の大栗山、夜な夜な宴会が繰り広げられる古民家の「えんがわオフィス」、手づくりキャンプ場のコットンフィールド、空き家再生の代表物件である古民家スタジオのブルーベアオフィス、1か月7500円の元縫製工場を改修した神山バレー・サテライトオフィスコンプレクス等々、ユニークでおしゃれなスポットが満載である。
第2章では、なぜ、このような創造的な人材が集まり、成功していったかを分析する。例えば、クラウド名刺管理サービスのsansanは、神山町を全国的に知らしめたサテライトオフィスの代表格である。クリエーターのみならず、オンライン営業という新たな働き方を生み出している。豊かな自然が創造性を育み、合宿などで人と人とのコミュニケーションが活性化し、パフォーマンスを上げている。
第3章では、片田舎にアーティストやクリエーターが次々に集まる原動力になったグリーンバレーの活動を紹介している。源流となったのは、小学校に飾ってあった青い目の米国人形であった。当時、大南氏がPTAの役員時代に目にした人形を故郷である米国に帰そうという発想から国際文化交流が始まり、次は地域づくりへ、米国で目にしたアダプトプログラムの全国初の導入、国内外のアーティストの招へいし、滞在中に作品を制作してもらうアーティスト・イン・レジデンスへと次々に派生していく。
モノではなく、ヒトに焦点を当てる。オモロイ人が適度に循環し、多様な価値観の人が交流し、新たなモノが生まれる。そんな好循環が、場をつくることでつながっていく。「神山は絶対に“世界に神山”になる」。国際交流から始まった自然な発想である。
一朝一夕に神山モデルを模倣することは難しいだろう。20数年の蓄積や環境、集まったクリエーターや人々がつくり出す雰囲気が相乗効果をあげている。そんな中で、とことん人に着目したまちづくりの極意は、地域再生のヒントに必見である。
背景には、抜群のIT環境や生活費の安さが、神山町の醸し出す雰囲気があった。そして、過疎を逆手に“創造的過疎”という造語を生みだした大南信也氏が代表のグリーンバレーというNPOの独創的なプロジェクトがあった。
同書では、まず、第1章で次々に生まれる新スポットの紹介から始まる。シェア食堂の梅干茶屋、薪を使った石窯が特徴の11時には売り切れてしまうという薪パン、様々なアーティストの作品が点在したアートと同居する里山の大栗山、夜な夜な宴会が繰り広げられる古民家の「えんがわオフィス」、手づくりキャンプ場のコットンフィールド、空き家再生の代表物件である古民家スタジオのブルーベアオフィス、1か月7500円の元縫製工場を改修した神山バレー・サテライトオフィスコンプレクス等々、ユニークでおしゃれなスポットが満載である。
第2章では、なぜ、このような創造的な人材が集まり、成功していったかを分析する。例えば、クラウド名刺管理サービスのsansanは、神山町を全国的に知らしめたサテライトオフィスの代表格である。クリエーターのみならず、オンライン営業という新たな働き方を生み出している。豊かな自然が創造性を育み、合宿などで人と人とのコミュニケーションが活性化し、パフォーマンスを上げている。
第3章では、片田舎にアーティストやクリエーターが次々に集まる原動力になったグリーンバレーの活動を紹介している。源流となったのは、小学校に飾ってあった青い目の米国人形であった。当時、大南氏がPTAの役員時代に目にした人形を故郷である米国に帰そうという発想から国際文化交流が始まり、次は地域づくりへ、米国で目にしたアダプトプログラムの全国初の導入、国内外のアーティストの招へいし、滞在中に作品を制作してもらうアーティスト・イン・レジデンスへと次々に派生していく。
モノではなく、ヒトに焦点を当てる。オモロイ人が適度に循環し、多様な価値観の人が交流し、新たなモノが生まれる。そんな好循環が、場をつくることでつながっていく。「神山は絶対に“世界に神山”になる」。国際交流から始まった自然な発想である。
一朝一夕に神山モデルを模倣することは難しいだろう。20数年の蓄積や環境、集まったクリエーターや人々がつくり出す雰囲気が相乗効果をあげている。そんな中で、とことん人に着目したまちづくりの極意は、地域再生のヒントに必見である。
2016年7月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
写真つきがいいです!
神山町の発展がよく見えて、レポートに役立ちました!
神山町の発展がよく見えて、レポートに役立ちました!
2017年11月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
以前から自身が気になっていた注目エリアの取組みでしたので、
既に知っていることもありましたが、
読んでいて、田舎でこんなことが、とワクワクしました。
クリエイティブな人たちは、
どんどん田舎に行くだろうと思いました。
既に知っていることもありましたが、
読んでいて、田舎でこんなことが、とワクワクしました。
クリエイティブな人たちは、
どんどん田舎に行くだろうと思いました。
2015年9月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現在でも、色んなプロジェクトが進んでいるので、本が出版されてから期間があるため、現状はまた違った形になっているものもあるが、町づくりという視点からは学ぶべき事は多い
2017年11月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何かと話題の神山町について知りたくてこの本を手に取った。
魅力的な町は実際に訪れてみたいものだ。
魅力的な町は実際に訪れてみたいものだ。
2014年10月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
徳島県の神山、僻地にありながら多くの企業が集まるその地区の魅力と秘密について書かれています。
こういったところでもやり方次第で企業や住民を呼び寄せることができるという一つのモデルですね。
非常に参考になる本でした!
こういったところでもやり方次第で企業や住民を呼び寄せることができるという一つのモデルですね。
非常に参考になる本でした!
2014年6月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初の部分、三分の一は当該エリアのお店などの紹介で紙面を費やしており、少々無駄な印象。
全然知らずに本書を購入したが、よく知っている人物が登場してきて驚いた。
うまく行きかけている地方活性化の一例として、一定の情報は提供してくれている。
全然知らずに本書を購入したが、よく知っている人物が登場してきて驚いた。
うまく行きかけている地方活性化の一例として、一定の情報は提供してくれている。