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ブルバキとグロタンディーク 単行本 – 2007/10/18

3.4 5つ星のうち3.4 10個の評価

20世紀後半の数学界に大旋風を巻き起こした、フランスを中心に集まった数学者グループ、ブルバキと、一時ブルバキに参加し代数幾何学で大きな業績を残したグロタンディークの読み物です。彼らの功績と盛衰に迫ります。ブルバキは、構造主義をベースに、一般化(抽象化)を進め、集合とそれらの間の写像ですべてを語るのが基本で、未完の『数学原論』は日本でも数十冊の翻訳書が出ましたが、「数式のない代数学」、「図形のない幾何学」が批判を呼び、メンバーの高齢化と共に事実上自然消滅しました。グロタンディークは、代数幾何学の抽象化で業績がある反戦家ですが、90年代前半に自分の論文を焼却し、隠遁生活に入り、それ以後誰とも会っていない、伝説の数学者ということで有名です。登場人物は、アレクサンドル・グロタンディーク、アンドレ・ヴェイユ、ローラン・シュワルツ、クロード・シュヴァリー、クロード・レヴィ=ストロースなどです。

商品の説明

著者について

アミール・D・アクゼル:
ハーバード大学客員研究員、ボストン大学のリサーチフェローとして活躍するかたわら、ポピュラーサイエンス関連の著作を執筆する。日本で翻訳が出ている著書は、『相対論がもたらした時空の奇妙な幾何学』(早川書房、2002年10月)、『量子のからみあう宇宙』(早川書房、2004年8月)、『フーコーの振り子』(早川書房、2005年10月)など

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 日経BP (2007/10/18)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2007/10/18
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 274ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4822283321
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4822283322
  • カスタマーレビュー:
    3.4 5つ星のうち3.4 10個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中3.4つ
5つのうち3.4つ
10グローバルレーティング

この商品をレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2008年1月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
数学に愛がない人に「何も理解させてくれない本」などとくさされる必要はない。甘ったれるな。数式を使わない本で数学を理解するなんて、本質的に不可能だということを知らない世迷言である。数式は言語表現と同じだ。これが分からない奴は、そもそも「算数音痴」だったに違いない。
ブルバキ(というかアンドレ・ヴェイユ)とグロンディークという固有名詞に興味を持てないなら、読まなければいいのだ。筆者のアクゼルは実はエピソード満載でサービス精神旺盛だ。サイエンス本はエンタテインメントでなくちゃ。世間で安易に使われる「構造」という言葉が、どんな数学的、言語学的、そして哲学(または人類学)的背景から勃興してきたかを知れば、少しは思い知るかもしれない。
20人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年9月29日に日本でレビュー済み
二人の数学者の業績はウィキペディアを読んでも、難しくて理解できません。
どんな人生であったのか?の視点で読めば素晴らしい、それは現代のような、簡単に多くの教科書や文献に容易に接する時代ではなかった。また食料や冷暖房が効いた住まいもない、つまり生活に必死で生き抜いた時代に数学に生きがいを見出していたという、幸いなことは多くの才能豊かな数学者との接点・交流が有った。だだ言えることは、二人には傑出すべき才能があったということでしょう。それは現代にのような恵まれた環境で博士号をとっても靴下にくっいた米粒だと言うこと、それは取っても食べられません!!
ドクター浪人や大学院生こそ読むべき必読書です。
「数学者ザリスキーの生涯 」のレヴューも御覧ください。
2021年11月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書『ブルバキとグロタンディーク』は、
その事実の歴史のみ述べられているような書であり、
別書『数学者の孤独な冒険』で述べられているような、
グロタンディークさんの反哲学的な精神面についてはあまり触れられていない。

ブルバキとは、
<隠れた構造に対する「構造の序列関係と、その分解」を研究したグループ>であり、
規約体系(ノルム)と記号体系を形式化したグループの名称である、といったことや、
モチーフの概念、構造の定義などが本書では挙げられている。

 【モチーフの概念】
  「連続性の概念を持たない空間を含んだ算術の世界と、
   言葉通りの意味で分析可能な空間を含んだ連続的大きさの世界という」
   (反構造の算術化と、数学的構造の分類化)
   (可環Aのスペクトルの付環空間(=Aのすべての素イデアルの集合)をヒントに)
   (スキームの概念からの発展)

 【構造の定義】
  「構造とは、意味を定義されておらず、いかなる戸数の要素をも包含し、
   内容と性質が特定されていない関係を、有限個有する操作集合である」
   (操作を恣意的に決めることができる空白の複数の箱=無限個の汎函数)
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年2月11日に日本でレビュー済み
グロタンディークが山にこもった理由はやはりわからなかった。
2011年9月13日に日本でレビュー済み
この本の原版は"The Artist and the Mathematician: The Story of Nicolas Bourbaki, the Genius Mathematician Who Never Existed"なのですが、Michael Atiyah卿が書評([...])で批判しました。
私は原版が出た直後、この書評を読んで、購入しませんでした。
この書評については私が訳していますので、[...]を御参考下さい。
ここは日本語版のレビューの場所ですが、原版の方にも書きます。

追記 2013年10月12日
いつのまにか、外部リンクが表示されなくなっています。
Atiyah卿の書評に関心を持った人は、"ブルバキに関する2冊の本のAtiyah卿による書評"で検索してみてください。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年11月17日に日本でレビュー済み
20世紀前半までの数学書のスタイルは、いま手に入るポアンカレやヒルベルトの本を見れば分かるように、定義がはっきりしない対象をいろいろな面から分析するもので、それがほかのものにどこまで拡張できるものか、はっきりしないものです。一方、いまの数学書は、定義を抽象的にはっきりさせ、それを起点に、定理と証明を積み重ねて、その適用範囲を明確にします。このスタイルを築いたのは、ブルバキというフランスを中心とした数学者集団であり、それをさらに代数幾何学の分野で洗練させたのがグロタンディークです。本書は、彼らの交友や苦労をサイエンスライターとして著名なアクゼルが、粘り強く書いた労作だと感じました。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年10月5日に日本でレビュー済み
この日本語題名から、「 ブルバキ―数学者達の秘密結社 (シュプリンガー数学クラブ) のような数学史やブルバキメンバーの青春グラフティを期待すると失望する。主題はあくまでフランス構造主義である。レヴィストロースはまだしもデリダやラカンが「数学」と何の関係もないのは明らかであろう。訳者あとがきに「ユダヤ系だったグロタンディークはもちろん、そうでないヴェイユらも・・・」とあるのには唖然。ヴェイユがユダヤ系であったことは本文中に何度も書かれているし、妹シモーヌがユダヤの伝統に反発してカソリックに改宗したしたことも書かれている。訳者は本当にこの本を翻訳したのだろうか?
18人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年6月21日に日本でレビュー済み
表題のとおり数学者グループ ブルバキと、代数幾何学の巨人グロタンディークについて語った本です。
私はブルバキのことは、数学を厳密に定義しなおした集団としてその名前を知っているだけでした。一方グロタンデークは代数幾何学を打ち立てたスーパースターでありながら奇行の目立つ人物で、しかも人との関係を絶ち、人知れず隠遁生活を送っている、というくらいの知識でした。

この本はその2者(?)に焦点を当てつつ、ブルバキが数学に持ち込み、社会学、文学、心理学に大きな影響をもたらした「構造主義」がその当時社会的に与えた影響を中心に描いているように感じました。
一方グロタンディークについても他書では見られない幼少時代の生い立ちが語られていて、個人的には非常に面白く読めました。

ただ、グロタンデークについてはブルバキとの関係において書かれており、伝記的な記述を期待すると少し物足りないかもしれません。

また、数学的な記述が無いので読みやすいと思いますが、一方で彼らの業績の偉大さについてはなかなか伝わりづらい一面があるのはやむをえないかもしれません。

しかし、アレクサンドル・グロタンディーク、アンドレ・ヴェイユ、ローラン・シュワルツ、クロード・シュヴァリー、クロード・レヴィ=ストロースなどなど数学から社会学のスーパースターたちがコレだけ出てきている本は読んでいるだけで楽しいのも確かです。

ブルバキ自体も、今となっては昔の・・・と言う感じかもしれませんが、かつてフランスの数学界のレベルを上げようとした動機から始めた活動が、世界の思想界を巻き込み議論を創出させた物語は一読に値すると思います。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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