繰り返し出てくるキーワードは「非局所性」。先人達の考え、また自らの考えを真摯に解りやすく紹介してくれます。一般向けの書とはいえ、いい加減な低俗性や偏りはありません。この分野に精通した筆者が学生に向けて語る高度な入門的お話といった趣。ただしここでは数学等の専門知識は不要です。また、学術的な情報の羅列ではなく、その時々の先人達の思いや考え方が述べられていることが、私にとっては諸説を理解する助けとなりました。
たまたま図書館で手に取りその面白さに惹かれました。すでに出版元で品切のため中古品を購入しました。強くお勧めしたい一冊です。
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量子と実在: 不確定性原理からベルの定理へ 単行本 – 1990/11/1
- 本の長さ375ページ
- 言語日本語
- 出版社白揚社
- 発売日1990/11/1
- ISBN-104826900457
- ISBN-13978-4826900454
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登録情報
- 出版社 : 白揚社 (1990/11/1)
- 発売日 : 1990/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 375ページ
- ISBN-10 : 4826900457
- ISBN-13 : 978-4826900454
- Amazon 売れ筋ランキング: - 919,893位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年12月5日に日本でレビュー済み
「量子もつれ」について丁寧に解説した良書です。
「量子もつれ」とは、二つの素粒子が持つ、非局在的なつながりのこと。
量子もつれ状態になった二つの素粒子は、たとえ時空上どんなに離れていても、一方の状態が定まればもう一方の状態も同時に定まる。あたかも一つのところに存在している (局在している) かのように。
量子もつれが確かに存在していることを明らかにした『ベルの定理』と、それを光子の偏極で実証した『アスペの実験』を、押さえるところはしっかりと押さえて解説していきます。
本書は1990年に刊行されましたが、その後は再版されていないようです。
しかし、忘れ去られてしまうには惜しい内容です。
大学に行って量子力学について学ぶと、いろんな計算ができるようになります。
しかし、量子力学のメカニズムそのものについては未だにわからないことが多く、相対性理論よりも「謎」がはるかに多い理論です。
量子もつれについて考えるとき、人類は量子力学を使って計算してはいるけれども、量子力学を根本から理解したとは言えないということを実感させられます。
人類は、量子力学に従って計算をし、様々な現象を予測できるようになってはいるけど、なぜ量子力学がそのような結果をもたらすのか、理解していないのです。
私の個人的な感慨にすぎませんが、量子力学の謎が解けない以上は、素粒子物理学も宇宙論も、これから大きな進展はないような気がします。
人類は量子力学の門の前にやっとこさ立った段階にいるのではないでしょうか。
量子力学について、今後も考究し続けていく必要がありそうです。
(宇宙は量子もつれが存在するようにできていて、それ以上解明しようのないものとしてそのまま受容する、という道もありますが…。)
「量子もつれ」とは、二つの素粒子が持つ、非局在的なつながりのこと。
量子もつれ状態になった二つの素粒子は、たとえ時空上どんなに離れていても、一方の状態が定まればもう一方の状態も同時に定まる。あたかも一つのところに存在している (局在している) かのように。
量子もつれが確かに存在していることを明らかにした『ベルの定理』と、それを光子の偏極で実証した『アスペの実験』を、押さえるところはしっかりと押さえて解説していきます。
本書は1990年に刊行されましたが、その後は再版されていないようです。
しかし、忘れ去られてしまうには惜しい内容です。
大学に行って量子力学について学ぶと、いろんな計算ができるようになります。
しかし、量子力学のメカニズムそのものについては未だにわからないことが多く、相対性理論よりも「謎」がはるかに多い理論です。
量子もつれについて考えるとき、人類は量子力学を使って計算してはいるけれども、量子力学を根本から理解したとは言えないということを実感させられます。
人類は、量子力学に従って計算をし、様々な現象を予測できるようになってはいるけど、なぜ量子力学がそのような結果をもたらすのか、理解していないのです。
私の個人的な感慨にすぎませんが、量子力学の謎が解けない以上は、素粒子物理学も宇宙論も、これから大きな進展はないような気がします。
人類は量子力学の門の前にやっとこさ立った段階にいるのではないでしょうか。
量子力学について、今後も考究し続けていく必要がありそうです。
(宇宙は量子もつれが存在するようにできていて、それ以上解明しようのないものとしてそのまま受容する、という道もありますが…。)
2003年1月10日に日本でレビュー済み
量子力学の解釈問題/測定問題については、この70年間様々な物理学者達が多くの議論を繰り返して来ましたが、しかしその結果はと云えば、今だにその公汎な一致を見ることが出来ないと云うのが現状です。この本は、そうした様々な立場を大まかに8つに分け、それぞれの違いを解り易く記述しようとした試みです。個々の説に関してはもっと詳しく、優れた解説書は幾らもありますが、どの立場にも特に肩入れをする訳ではなく公平に分析しようとしたものとしては、これがお薦めです。すっきりまとめられた解説書として、これから量子力学と格闘しようと云う物理学生や、科学哲学に取り組もうと云う哲学生は勿論、科学に関心のある一般の人々全てに読んで貰いたい本です。