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自由地と自由貨幣による自然的経済秩序 単行本 – 2007/5/1

3.7 5つ星のうち3.7 5個の評価

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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ ぱる出版 (2007/5/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2007/5/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 724ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4827203318
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4827203318
  • カスタマーレビュー:
    3.7 5つ星のうち3.7 5個の評価

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シルビオ・ゲゼル
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2007年7月8日に日本でレビュー済み
長かった。ついに待望のゲセルの主要著書が日本語版として登場した。
かつて、ある論者は言った。マルクスに代わる資本主義の代替論がないと。
ハーバマスは「私は最後のマルクス主義者だ」と語り、デリダは「マルクス
の亡霊」と言った。これらは全てマルクスこそが唯一の資本主義を総合的に
分析してかつ体系的に批判しえた近代理論だという前提に立っていた。

しかり私は敢えて言う。資本主義を体系的に分析しかつ実践的な代替案
を提起しえた論はここにあると。アナキズムが空論だと言う人はまず、この本から
読むことから初めよ。印象ががらりと変わるはずだ。国家か市場かそんな下らない
二項対立でしか考えれない人はこの本の10ページでもよいから読んでみることを勧める。
自由でかつ公平な社会の実現が可能なことを知るはずだ。

ゲセルはプルードン派で反マルクスの自由社会主義者として知られている。彼の
存在がなければケインズは一般理論を書けなかっただろうし、ハイエクが自由貨幣
発行論を書けたか疑わしい。ゲセル思想の中ではケインズとハイエクは何の問題もなく
同居できうる。ケインズは自分の思想がオリジナルでないことを隠すために前任者を
批判し続けたが、ゲセルの論に立てば反ケインズ三派の批判が悉く跳ね返せる。一方
ケインズは流動性があるのは貨幣のみであらず従って貨幣の減価は意味がないと言いながら
自分自身でインフレ化による貨幣の減価を推奨するという矛盾を曝け出した。

一方、プルードンを批判し続けたマルクスの改革は悉く戦争と内乱、粛清と虐殺
を繰り返したがプルードンを最良な形で引き継いだゲセルの改革はベルグルの地域通貨
という実践上での有効性を指し示した。それでもなお我々がアンチプルードン並びに
アンチゲセルの戯言のみに耳を傾け続けるとすれば天動説ばりの頑迷さというしかあるまい。
69人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年3月14日に日本でレビュー済み
 2007年の本。原著は1920年。著者のシルビオ・ゲゼルは、「反マルクス主義的社会主義」の立場に立脚する経済学者である。
 曰く・・・
 社会主義運動の直接的な経済的目標は不労所得(利子や賃料などの剰余所得)の廃棄である。剰余価値は、私企業と生産手段の私的所有に不可避的な付随物である(ゆえに全生産の国営化が必要)というのがマルクスの理論的研究の帰結である。ゲゼルの立場は、資本を物財と見てはならず、需要と供給によって全面的に制御される市況と見るべきである、というもの。
 間違った貨幣制度から生まれる一定の人為的妨害物を除去し、経済秩序をその本来の健全な原理に基づいて十分に発展させることができるならば、労働者は自らの労働によって資本の市況を剰余価値の完全な消滅と生産手段の脱資本化という状態に変えることができる。
 いかなる資本家もキリスト教の教義に脅威を感じないのと同じように、マルクスの学説にも脅威を感じない。なぜなら、マルクスは資本について誤った評価を下しているために、資本にダメージを与えることがないからである。もし、労働者が一心不乱に労働し続けるならば、資本はまもなく資本の過剰生産(商品の過剰生産ではない)によって窒息死させられるだろう。
 城内平和と国際平和は同じ精神に由来し、同じ起源を持つ。健全な国内状態の国々(真の城内平和を享受している国々)の間で戦争が勃発することはない。国内で階級闘争が荒れ狂っているかぎり、国家間に真の平和は訪れることがない。国際平和の基礎となるのは城内平和である。世界戦争は、分裂した国民諸階級が国内で相互に経済的内戦を闘っていることの付随的現象にすぎない。すべての文明国を席巻しつつある内戦状態の原因は経済的性格のものである。したがって、経済が自然的秩序にしたがうならば、平和も確保される。文明国の国民を階級的分裂と内乱に追いやるのは、つねに同一の経済制度、すなわち、土地所有権ならびに金属貨幣などの貨幣制度にほかならない。
 貨幣需要は、交換手段を必要としている場所に存在する。したがって、商品の供給量が大きいところでは、交換手段への需要も大きい。
 商品は腐敗し、旧式となる。商品所有者は、それゆえ、できる限り早く商品を販売することでこのような損失から逃れようとし、商品供給を強制される。商品供給者にとってもっとも商品販売に有利な時点は、商品が工場を離れた時点である。
 貨幣は物財(実物資本)の形成に不可欠である。利子なしには貨幣は流通しない。実物資本の形成に不可欠な貨幣は実物資本利子や貨幣流通に不可欠となるプロレタリアートをも創出せねばならない。貨幣によって人民の財産形成が暴力的に妨害されるがゆえに、貨幣はプロレタリアートを創出する。プロレタリアートは伝統的な貨幣に必然的に生まれるところの随伴現象にほかならない。
 プロレタリアートなしには実物資本利子は存在しない。実物資本利子なしには貨幣流通もない。貨幣流通なしには商品販売もない。その結果もたらされるのは貧困化である。
 マルクス主義者は、市場経済は必然的に資本主義をもたらすという観点から、市場経済を全面的に否定し、中央集権的な計画経済という国家経済の確立を目指す。一方、ゲゼルは、市場経済そのものは富裕と個人的自由を促進することができると考え、資本主義を廃絶したあとの社会主義的経済体制は、資本主義なしの市場経済(自由経済社会)でなければならないと考える(資本主義でもないし共産主義でもない第三の道)。
 賃金と物価が同じ比率にあれば、その水準が高かろうが低かろうが、それは労働者にとってどうでもよい。物価が高くなると公的債務の返済が楽になるが、労働者の貯蓄が目減りしてしまう。かといって、物価下落は国民経済を圧殺する。したがって、物価水準は下落させてはならず、賃金は漸次的に物価水準まで引き上げねばならない。物価水準の不変性への信頼が高まるほど経済はスムーズになる。支払流通が確実になれば通貨は絶対通貨(自由貨幣)となる。自由貨幣は国民経済を強化する。
 みたいな話。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年11月10日に日本でレビュー済み
他の評者が書いたように、ここに資本主義社会の代替案がある。というより、恐ろしいことにここにしか代替案はない。
ゲゼルが提案した減価マネーは大恐慌以後実際にスイスで試行され成功したそうだが、本書で提示される減価額より減価率は2倍だったようだ。
(減価率は、ケインズの説では「貨幣ー利子率(印紙料金は除く)と、完全雇用と両立する新規投資率に対応する資本の限界効率との差になるように定めるべき」だそうである。
雇用、利子および貨幣の一般理論〈下〉 (岩波文庫) 150頁)。
今やそうした実行例と具体的な数字をアナキスト側が提示する時期なのだろう(ただしゲゼルはその土地政策における分配案を見ればわかるように「暫定的国家主義者」を自認している)。
例えば減価マネーをいかにウェブ上にデザインするか等々。。。
本書では国際的な連合通貨を(減価マネーとは別に)ゲゼルが提示していることも見逃せない。これは今日の複数国家間のバスケット式信用取引を先取りしている(これは国内通貨を別に維持するわけだからユーロよりもむしろ現在のアジア型だ)。

追記:
ゲゼルの提案では減価した通貨分を事務局が再発行するが、それがそのまま事務手数料になる。
つまり(解釈が強引かも知れないが)減価マネーを使えば税金のない社会が実現出来るのだ。
21人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート