この本においての最大の特徴は､中学生本人達の（強制されたわけではないために)正直なキモチが編集者の意図をあまり入れずに見ることができることにある｡「いじめ」に関しては近年､さまざまな研究や著書が出版されているが､そんななかで、中学生本人による率直な意見や訴えがこのようにまとめて掲載されているということはこれからの｢いじめ｣研究に大いに役立つと考えられる｡｢いじめ｣の現場である学校という大人からは隔離された一種の特殊空間で起きていることの把握をする良い材料であることは間違いない｡
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