福武文庫の内田作品アンソロジーの一冊。
「先生根性」ということで、主として著者の教員時代を扱ったエッセイ39本が収められている。
「老狐会」「フロックコート」「風呂敷包」「居睡」「髭」などである。
昭和７〜16年くらいに書かれたものがほとんど。
内田は、陸軍士官学校、海軍機関学校、法政大学でドイツ語を教えたわけだが、それぞれの学校で校風がまったく違うのが面白い。
また、教員生活を送るなかでの失敗談、面白い学生、変な先生などが述べられているのだが、いかにも内田調といった内容で、読んでいてにやにやしてしまう。 ただ、こう同じテーマの（しかも、何度も出てくるエピソードもある）エッセイばかり並べられると、後半はちょっと飽きが来るのも事実。少しずつ読み進めるべき本かも知れない。
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