レビュー・タイトルの言葉は訳者あとがきの冒頭に出てくる。確かにオーストラリアの近代芸術と言われて思い浮かぶのは、『マッドマックス』などの映画ぐらいのもので、どんな小説家がいるのか、本書を手に取るまではさっぱり知らなかった。気にはなっていたG・イーガンがオーストラリア作家だとさえ、今回調べてみて初めて知った次第だが、そのイーガンでも日本で人気が出たのは1990年台末のはずだから、1992年に翻訳が出版された本書のあとがきで、この言葉が書かれていたのも無理はないのだろう。
さて、この短編集だが、最後の『SEIの本』(原書タイトルでもある)を除くと、長さとしてはほぼショート・ショートである。しかしこれがやたら読みづらい。ボルヘスやカルヴィーノが引き合いに出されていたが、実はボルヘスは未読なので、共通点については何とも言えない。カフカの短編をより理屈っぽくしたような印象を受ける作品が多い。『ブラック』や『ジョン・ギルバートの犬』は個人的には小説とは思えない。他の作品も「起」も「結」も明確でない難解なエッセイ風のものがほとんどなのであるが。
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迷宮都市 単行本 – 1992/11/1
ダブルポイント 詳細
- 本の長さ229ページ
- 言語日本語
- 出版社ベネッセコーポレーション
- 発売日1992/11/1
- ISBN-104828840184
- ISBN-13978-4828840185
登録情報
- 出版社 : ベネッセコーポレーション (1992/11/1)
- 発売日 : 1992/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 229ページ
- ISBN-10 : 4828840184
- ISBN-13 : 978-4828840185
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,727,530位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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