「君を残していくことはしない」
迫る隣国の脅威、私欲しかない家臣たち。
危機感を覚えても、どうすることもできず孤立する若きシュラトス王国女王クリムエラの前に、一人の戦士が現れる。
カルロと名乗り、政治、軍事と鮮やかな手並みを見せるその男は、短い間にクリムの中で、大切な存在となってゆく。
…だが、彼にはある秘密が…。
だいぶ前に読んだ作品ですが、かなり良かったので遅ればせながらレビューを。
時代、登場人物、設定などが、最近の軽いノリの作品ではなく、言うなれば本格派のライトノベルと言ったところです。
政治、軍事、そして剣の腕前と個人の持つポテンシャルとしては非常に高い水準を得ている主人公ですが、
それでも才を妬まれ、不遇の扱いを受け続ける日々から一転、
シュラトス王国でのサクセスストーリーと純愛を描いた今作品。
単純に物語や主人公の英雄性が楽しみたい人にはかなりツボにくる作品だと感じた。
逆に女性とのテンポのいい掛け合いやエッチな展開を望む人はこの作品の購入は回避した方が懸命です。
純愛とはかくも心温まり、そしてかくも切ないのかと考えさせられた一冊。
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約束の柱、落日の女王 (富士見ファンタジア文庫) 文庫 – 2004/9/16
第16回ファンタジア長編小説大賞準入選!
17歳でシュラトス王国の王位についた女王クリムエラは、若さ故家臣の信を得られず、いらだちを覚えていた。このままでは、周囲の敵国により国は滅んでしまう。彼女は思い詰めある禁断の呪術を行うのだが——。
17歳でシュラトス王国の王位についた女王クリムエラは、若さ故家臣の信を得られず、いらだちを覚えていた。このままでは、周囲の敵国により国は滅んでしまう。彼女は思い詰めある禁断の呪術を行うのだが——。
- 本の長さ300ページ
- 言語日本語
- 出版社富士見書房
- 発売日2004/9/16
- ISBN-104829116439
- ISBN-13978-4829116432
登録情報
- 出版社 : 富士見書房 (2004/9/16)
- 発売日 : 2004/9/16
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 300ページ
- ISBN-10 : 4829116439
- ISBN-13 : 978-4829116432
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,056,397位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 5,339位富士見ファンタジア文庫
- - 325,730位文庫
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2005年3月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
シナリオ的にはまったく問題はないこの作品。
先へ先へと、テンポが良く話が進んで行くので、すごくスムーズに読めた作品だと思います。
後書でいわなぎ先生が述べられている通り、結末は結構『え?』と思わせられるような結末なのですが。
結構泣けます。
最後まで読まないと作品のよさが分からない小説だと思いました。
ただ個人的には今までの既成の方法からは少し外れた、先生独特の書き方だなと、思わされもしました。
場面描写を含め、様々な不必要な要素を切り詰めて、それをさらに磨き上げ、とことん”無駄”を失くした小説…だと個人的には思います。
ので、文学としては多少は『無妙技』のレッテルを張らざるを得ないのかもしれません。
のでこれは、かなり判断は個人で分かれる小説だと思いました。
先へ先へと、テンポが良く話が進んで行くので、すごくスムーズに読めた作品だと思います。
後書でいわなぎ先生が述べられている通り、結末は結構『え?』と思わせられるような結末なのですが。
結構泣けます。
最後まで読まないと作品のよさが分からない小説だと思いました。
ただ個人的には今までの既成の方法からは少し外れた、先生独特の書き方だなと、思わされもしました。
場面描写を含め、様々な不必要な要素を切り詰めて、それをさらに磨き上げ、とことん”無駄”を失くした小説…だと個人的には思います。
ので、文学としては多少は『無妙技』のレッテルを張らざるを得ないのかもしれません。
のでこれは、かなり判断は個人で分かれる小説だと思いました。
2012年5月6日に日本でレビュー済み
イラストと帯の受賞の文字に惹かれ購入。
ストーリー的には可もなく不可もなくといった印象。文章もこれといった破綻もなく、書き慣れた感じがあり安心して読めます。登場人物の感情の書き方や展開も巧いし、確かに主人公は何でも出来る人なのだけれど、それゆえに何にも出来ない人間でもあるのだという事が、うまく設定に生かされていたように思います。
クリムとの愛も男女の…という枠組みを超えたとても純粋なもので、この物語を美しく彩っていたし、最後の結末を涙なしでは語れないドラマチックなものに仕上げていました。
万人に受ける華やかな胸躍るエンターテイメント…ではないけれど、堅実でじわじわと人の心に訴える、ダイヤの原石のようなお話だと思います。☆が一つマイナスなのは、序盤ではこの話の良さがなかなか伝わってこないとところ。シナリオの流れ上仕方がない部分もあるのですが。。。
続編も読みましたが、3冊読むと更に作品としての完成度もアップしている感じ。もちろん、1冊でも充分物語としては完成しています。おすすめです。
ストーリー的には可もなく不可もなくといった印象。文章もこれといった破綻もなく、書き慣れた感じがあり安心して読めます。登場人物の感情の書き方や展開も巧いし、確かに主人公は何でも出来る人なのだけれど、それゆえに何にも出来ない人間でもあるのだという事が、うまく設定に生かされていたように思います。
クリムとの愛も男女の…という枠組みを超えたとても純粋なもので、この物語を美しく彩っていたし、最後の結末を涙なしでは語れないドラマチックなものに仕上げていました。
万人に受ける華やかな胸躍るエンターテイメント…ではないけれど、堅実でじわじわと人の心に訴える、ダイヤの原石のようなお話だと思います。☆が一つマイナスなのは、序盤ではこの話の良さがなかなか伝わってこないとところ。シナリオの流れ上仕方がない部分もあるのですが。。。
続編も読みましたが、3冊読むと更に作品としての完成度もアップしている感じ。もちろん、1冊でも充分物語としては完成しています。おすすめです。
2007年5月13日に日本でレビュー済み
過去にタイムスリップ、第一巻。
主人公カルロは、呪いの神殿のせいで過去にタイムスリップしてしまう。そして、そこの女王クリムに一生仕えることを誓う。次第に恋が芽生え相思相愛に。しかしクリムの国は、カルロの時代ではクリムを最後の王として滅亡してしまう。未来を変えるためにカルロが動く。
最初はライトノベルにしては硬いな、と思ったがとんでもない。かなり感動のシーンが多く、最初に感じた、買って損したという感情は吹っ飛びました。
主人公カルロは、呪いの神殿のせいで過去にタイムスリップしてしまう。そして、そこの女王クリムに一生仕えることを誓う。次第に恋が芽生え相思相愛に。しかしクリムの国は、カルロの時代ではクリムを最後の王として滅亡してしまう。未来を変えるためにカルロが動く。
最初はライトノベルにしては硬いな、と思ったがとんでもない。かなり感動のシーンが多く、最初に感じた、買って損したという感情は吹っ飛びました。
2004年10月27日に日本でレビュー済み
本格的な異世界ファンタジー『約束の柱、落日の女王』です。読み応え充分です。
多民族国家での民族紛争、宗教とそれによる差別、兵士や船の漕ぎ手の給料の問題、タイムトラベルと歴史解釈の兼ね合い、などなど細かくも奥深い設定を充分に活かしています。「異世界」をしっかり創造しています。その中で正統派といってもいい純愛の物語が展開されます。
文章、描写もしっかりしています。特に雪の場面の描写が巧いです。雪の質感がしっかりと描かれています。
強いてちょっと欠点を言うとすれば、恋愛の展開がちょっと一本道で、主人公とヒロインが最初から順調すぎる感じがします。もう一人の女性が恋愛のライバルとして登場するのですが、当て馬にもなっていないような……
美少女とか小ネタギャグとかかけあい漫才とかいった安直流行路線とは違いますが、本格派ならではの味わいがある秀作です。
多民族国家での民族紛争、宗教とそれによる差別、兵士や船の漕ぎ手の給料の問題、タイムトラベルと歴史解釈の兼ね合い、などなど細かくも奥深い設定を充分に活かしています。「異世界」をしっかり創造しています。その中で正統派といってもいい純愛の物語が展開されます。
文章、描写もしっかりしています。特に雪の場面の描写が巧いです。雪の質感がしっかりと描かれています。
強いてちょっと欠点を言うとすれば、恋愛の展開がちょっと一本道で、主人公とヒロインが最初から順調すぎる感じがします。もう一人の女性が恋愛のライバルとして登場するのですが、当て馬にもなっていないような……
美少女とか小ネタギャグとかかけあい漫才とかいった安直流行路線とは違いますが、本格派ならではの味わいがある秀作です。
2005年5月18日に日本でレビュー済み
王道のストーリーをしっかりと書いた、という感じだが、自分にはちょっと物足りないものを感じた。
テンポが良いと言えばよいのだが、逆に言えば進むのが早すぎる。キャラが立たないうち、感情移入出来ないうちに進んでいってしまい、最後まで「え? え?」という感じだった。
クリムエラの暴挙の動機付けがいまいち弱く、宮廷内の暗闇とか陰謀がちゃんと描ききれていなかったためか、クリムエラが単なるワガママなキャラに見えた。また国内の様子をもっとちゃんと描いたほうが良かったと思う。
カムロは色んなことが出来すぎで、いまいち血の通っている感じがしなかった。
テーマであるらしい二人の出会いというのがそもそも強引で、課程は悪くはなかったが、それほど感動するものでもなく、なぜそこまで想いが深まるのかがいまいち納得出来ない。周りに持ち上げられすぎかな、と感じた。
全体的に悪くはないが、個人的にはキャラがあまり好きになれなかった物語である。
テンポが良いと言えばよいのだが、逆に言えば進むのが早すぎる。キャラが立たないうち、感情移入出来ないうちに進んでいってしまい、最後まで「え? え?」という感じだった。
クリムエラの暴挙の動機付けがいまいち弱く、宮廷内の暗闇とか陰謀がちゃんと描ききれていなかったためか、クリムエラが単なるワガママなキャラに見えた。また国内の様子をもっとちゃんと描いたほうが良かったと思う。
カムロは色んなことが出来すぎで、いまいち血の通っている感じがしなかった。
テーマであるらしい二人の出会いというのがそもそも強引で、課程は悪くはなかったが、それほど感動するものでもなく、なぜそこまで想いが深まるのかがいまいち納得出来ない。周りに持ち上げられすぎかな、と感じた。
全体的に悪くはないが、個人的にはキャラがあまり好きになれなかった物語である。
2004年10月28日に日本でレビュー済み
違える時代に生まれ、
徐々に心通わしていく二人のラブストーリー。
このような話は設定で、先がよめるという人がいるかもしれません。
そのような人でも、この話は読む価値があると思います。
フィナーレには、涙すること請け合いです。
徐々に心通わしていく二人のラブストーリー。
このような話は設定で、先がよめるという人がいるかもしれません。
そのような人でも、この話は読む価値があると思います。
フィナーレには、涙すること請け合いです。
2004年9月25日に日本でレビュー済み
富士見の小説大賞に関する記事を見てこの本を知りました。
何となく買って読んで見たら、大当たりでした。
世界観、国家間の駆け引き、主人公のカルロやヒロインの女王クリムを始めとする登場人物の描写。それらも大変上手に描かれています。
フィナーレも素晴らしいです。
他の入賞作品と違ってシリアス路線を貫いてますが、シリアス作品にありがちな先が読めてつまらない、と言う事がなく、読めてもなお面白い、引き込まれてしまう、そんな作品です。
買って絶対に損はしない作品だと自信をもってオススメします。
何となく買って読んで見たら、大当たりでした。
世界観、国家間の駆け引き、主人公のカルロやヒロインの女王クリムを始めとする登場人物の描写。それらも大変上手に描かれています。
フィナーレも素晴らしいです。
他の入賞作品と違ってシリアス路線を貫いてますが、シリアス作品にありがちな先が読めてつまらない、と言う事がなく、読めてもなお面白い、引き込まれてしまう、そんな作品です。
買って絶対に損はしない作品だと自信をもってオススメします。