最終巻まで一気に読了。2回目だ。Dクラッカーズもblack blood brothersも、この作者の作品ではいわゆる敵側もその行動の根拠や事情がしっかり描かれていて、読者は主人公側と同じだけ、時にはそれ以上に敵側に感情移入してしまう。特に、この作品では、差別や疎外感に苦しむマイノリティーが、それでも大勢に迎合できず、アイデンティティーを頑なに守って反乱を起こしテロリストになっていく過程が描かれている。多くの作品では苦しむ側が主人公だが、ここではミミコは差別をなくすために戦うとはいえ自身は明らかに強く安定した勢力の側にいる。もちろんファンタジーでありラノベだから、深く追及するのも野暮というものだが、私のように年配の読者には、圧倒的な物量と戦力で一人残らず殲滅される九龍チャイルドの命がけの戦いが、現実世界のどこかのテロリストを連想させるのだ。だから、とても悲しい物語である。もちろん、決してテロを肯定するのではない。ドラッグを肯定するのではないと同じように。作者は危ない橋を渡り、見事に渡り終えてみせた。
ライトノベルと呼ぶにはあまりにも惜しい、しかし面白いのもラノベだからとしか言いようのない、傑作だと思う。
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BLACK BLOOD BROTHERS11 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 賢者転生― (富士見ファンタジア文庫 あ 2-3-11) 文庫 – 2009/5/20
『九龍の血統』と激しい闘いを繰り広げるジローの下へかけるミミコ。そこにあるのは『カンパニー』の代表としての姿ではなく、葛城ミミコという一人の少女の姿だった。新感覚吸血鬼サーガ、堂々完結!
- 本の長さ542ページ
- 言語日本語
- 出版社富士見書房
- 発売日2009/5/20
- ISBN-104829134038
- ISBN-13978-4829134030
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登録情報
- 出版社 : 富士見書房 (2009/5/20)
- 発売日 : 2009/5/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 542ページ
- ISBN-10 : 4829134038
- ISBN-13 : 978-4829134030
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,243,656位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,210位富士見ファンタジア文庫
- - 236,185位文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
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「神仙酒コンチェルト」でデビュー。徳島県出身。代表作として「Dクラッカーズ」「BLACK BLOOD BROTHERS」シリーズなど(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『東京レイヴンズ2 RAVEN゛s NEST』(ISBN-10:4829135522)が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年11月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
やっと完結w
最終巻だけ何故か買い忘れてず~っと気になってはいたものの
もう売ってないしとなぁと思って諦めていたら!
Amazonがあるぢゃないかと雷がw
色々失念しつつたどり着いた最終巻。
期待を裏切らない終わりっぷりでした。
あ~スッキリ!!!
最終巻だけ何故か買い忘れてず~っと気になってはいたものの
もう売ってないしとなぁと思って諦めていたら!
Amazonがあるぢゃないかと雷がw
色々失念しつつたどり着いた最終巻。
期待を裏切らない終わりっぷりでした。
あ~スッキリ!!!
2009年9月23日に日本でレビュー済み
本当に素晴らしい大作でした。
緻密に練りこまれた設定や伏線、壮大で熱いストーリー。
種族に関係なく受け継がれていく意思の力に胸が熱くなり、
また、人間と吸血鬼がそれぞれの力を最大限に活かし共に闘う姿に興奮し、手に汗を握りました。
敵、味方、脇役達の一人一人にそれぞれの生き様があり、それを支える強い意思がある。
シリーズを通してそれを確かに感じさせてくれたと思います。
過去が、血が、宿命がひとつになる。この最終巻は今までに広げた風呂敷を
見事にまとめきった素晴らしい出来です。
敵にもそれぞれの想いがあり感情移入してしまうので、辛いシーンもあります。
それでもこの綺麗なラストが見れて、ここまで読んでよかったと心から思えました。
あざの先生、お疲れ様でした。
緻密に練りこまれた設定や伏線、壮大で熱いストーリー。
種族に関係なく受け継がれていく意思の力に胸が熱くなり、
また、人間と吸血鬼がそれぞれの力を最大限に活かし共に闘う姿に興奮し、手に汗を握りました。
敵、味方、脇役達の一人一人にそれぞれの生き様があり、それを支える強い意思がある。
シリーズを通してそれを確かに感じさせてくれたと思います。
過去が、血が、宿命がひとつになる。この最終巻は今までに広げた風呂敷を
見事にまとめきった素晴らしい出来です。
敵にもそれぞれの想いがあり感情移入してしまうので、辛いシーンもあります。
それでもこの綺麗なラストが見れて、ここまで読んでよかったと心から思えました。
あざの先生、お疲れ様でした。
2009年5月25日に日本でレビュー済み
『BLACK BLOOD BROTHERS』の最終巻。
何もかも投げうち混血児となったケイン。赤く滾る血の暴走に突き動かされるジロー。そして特区に帰還したミミコは走り出す。すべては大切なものを取り戻すため、そしてそれも終幕のときがやってくる。
終わっちまったぜ。
読んでる最中に誰か死ぬんじゃないかってハラハラしながらこの戦いを見てました。やられる!と思ったらギリギリで回避したり、各人の技の限界を超えた攻防など、まさに激闘でした。まぁみんなカッコ良かったんです。
ジローとミミコの再会の場面は感動的でしたね。二人とも久しぶりなのに全然変わってないのが良かった。ちょっと恥ずかしくなるシーンもありましたけど(笑)。そしてケイン。私、ケイン好きなんですが、めちゃカッコ良かったですよ!ジローたちのピンチに絶妙なタイミングで駆けつけたケインとその姿を呆然と見るカーサが対峙。この「混血」を受け入れて堂々と話すケインとそれにうろたえるカーサの姿は必見かと。ただジロー&ミミコ以外エピローグがあっさりめなので短編集にでも後日談を描いて出してほしいよ!
この物語りの顛末がハッピーエンドか否か。
それはやはり実際に読んでみることを勧めます。ということで名残惜しいけど吸血鬼たちの話はおしまい。短編も本編も総じて面白かった。イラストの草河さんのクール絵柄も素敵だった。次回作はもう考えてあるみたいなので、それを待ちたいと思います。本当にありがとう!
何もかも投げうち混血児となったケイン。赤く滾る血の暴走に突き動かされるジロー。そして特区に帰還したミミコは走り出す。すべては大切なものを取り戻すため、そしてそれも終幕のときがやってくる。
終わっちまったぜ。
読んでる最中に誰か死ぬんじゃないかってハラハラしながらこの戦いを見てました。やられる!と思ったらギリギリで回避したり、各人の技の限界を超えた攻防など、まさに激闘でした。まぁみんなカッコ良かったんです。
ジローとミミコの再会の場面は感動的でしたね。二人とも久しぶりなのに全然変わってないのが良かった。ちょっと恥ずかしくなるシーンもありましたけど(笑)。そしてケイン。私、ケイン好きなんですが、めちゃカッコ良かったですよ!ジローたちのピンチに絶妙なタイミングで駆けつけたケインとその姿を呆然と見るカーサが対峙。この「混血」を受け入れて堂々と話すケインとそれにうろたえるカーサの姿は必見かと。ただジロー&ミミコ以外エピローグがあっさりめなので短編集にでも後日談を描いて出してほしいよ!
この物語りの顛末がハッピーエンドか否か。
それはやはり実際に読んでみることを勧めます。ということで名残惜しいけど吸血鬼たちの話はおしまい。短編も本編も総じて面白かった。イラストの草河さんのクール絵柄も素敵だった。次回作はもう考えてあるみたいなので、それを待ちたいと思います。本当にありがとう!
2010年8月26日に日本でレビュー済み
シリーズ最終巻。
最後にふさわしい、物語が収束していく姿を見せてもらいました。
確かに登場キャラクターはこの世界に存在して、特区は日本のどこかにあって、カンパニーの理想は叶い続ける。
そんな気持ちにさせられました。
なるべくしてなった結末に、ただ感動するばかり。
シリーズを通してお薦めしたい名作でした。
最後にふさわしい、物語が収束していく姿を見せてもらいました。
確かに登場キャラクターはこの世界に存在して、特区は日本のどこかにあって、カンパニーの理想は叶い続ける。
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シリーズを通してお薦めしたい名作でした。