私は、桜庭一樹原作の小説、ゴシックシリーズが好きで、その挿絵を担当されている日向さんが好きです。
御伽楼館を描かれている天乃咲哉さんはそのゴシックシリーズの漫画版の絵を担当しています。
ゴシックシリーズの漫画版は、日向さんがキャラクターデザインをつとめ、天乃咲哉さんが本編を描かれていることになっています。
その繋がりで、天乃咲哉の作品が気になっていました。
私は、本書を手にとるまで、天乃咲哉さんのオリジナル作品というのは目にしたことがありませんでした。しかも、百合漫画のカテゴリーに入っていたので、ちょっと手にとるのに、勇気がいったのですが、実際に読んでみると、全然そんな感じのものではありませんでした。
まったく普通のおとぎ話、タイトルそのままな感じでした。
ストーリーは短編形式で、悩める少女が双子の美少女店主が居る人形館に訪れて、人形を貸し出すかわりに、大事なものを店側に差し出すというのが大筋。
しかし、御伽ばなしモノというとファンシーで、よく少女漫画にあるような超展開なイメージがあり、感動できるようなものじゃない感が強い。
しかし、御伽楼館は、絵柄こそ可愛らしくて、いかにもな感じだが、中身は、本当にシュールな、おとぎ話特有の目を覆いたくなるようなストーリー展開も、しっかりある。
ゴシック&ロリータな世界観や精神性、世界名作劇場が好きな方は、こういうの好きなのではないかな?と思いました。

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御伽楼館 1 (まんがタイムKRコミックス エールシリーズ) コミック – 2008/7/28
天乃 咲哉
(著)
忘れられない、心の闇を持つ少女たちが訪れる人形店”真夏の夜の夢”
美しい姉妹によって営まれるそこでは、今にも動き出しそうな人形たちが少女たちにのみ無償で貸し出されるという。
人形を手にしたとき始まるもの。
それは今の人生とは違う、彼女たちの”もう一つの物語”
奇跡を夢で終わらせるか、現実のものにするかは━━
全て、お客様次第でございます。
美しい姉妹によって営まれるそこでは、今にも動き出しそうな人形たちが少女たちにのみ無償で貸し出されるという。
人形を手にしたとき始まるもの。
それは今の人生とは違う、彼女たちの”もう一つの物語”
奇跡を夢で終わらせるか、現実のものにするかは━━
全て、お客様次第でございます。
- 本の長さ174ページ
- 言語日本語
- 出版社芳文社
- 発売日2008/7/28
- ISBN-104832277219
- ISBN-13978-4832277212
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年10月25日に日本でレビュー済み
オムニバス形式の構成。人形店で各話の登場人物が、必要とする人形を借ります。
お金は必要なく、代わりにその人にとって「大切なもの」を渡して借りる。
人形を借りた人に起こる不思議で、それでいて優しい物語が始まります。
人形店を経営する「ディアナ」と「エルナ」は、「大切なもの」を集めています。
その目的は今後の展開で明らかになるでしょう。
他誌でも単行本を刊行していますが、そちらは原作者が別。
本書は原作も著者ということで、著者の「考え」が作品にすごく反映されています。
とてもキュートな絵を描く天乃さんはどんな作品を描くのか……。本書でそれを少し知れたのが嬉しかったです。
お金は必要なく、代わりにその人にとって「大切なもの」を渡して借りる。
人形を借りた人に起こる不思議で、それでいて優しい物語が始まります。
人形店を経営する「ディアナ」と「エルナ」は、「大切なもの」を集めています。
その目的は今後の展開で明らかになるでしょう。
他誌でも単行本を刊行していますが、そちらは原作者が別。
本書は原作も著者ということで、著者の「考え」が作品にすごく反映されています。
とてもキュートな絵を描く天乃さんはどんな作品を描くのか……。本書でそれを少し知れたのが嬉しかったです。
2008年9月13日に日本でレビュー済み
絵柄の可愛さで買ったのでストーリーの出来が心配でしたが、これは大当たりでした。
表紙以上にとてもとても可愛らしいキャラクターたちが織り成す感動のストーリーが満載です。
もう亡くなってしまった、二度と会えない友達、大好きだったおじいちゃん…そんな大切な人たちとの時空を超えた再開は、涙を止めることができません。
失った人の話ばかりではなく、目指していた夢を失ってしまったり、信じていた仲間に裏切られたりして、人生のどん底を味わっている人たちが、諦めていた幸せをつかまえる感動のストーリーも描かれています。
優しくて、悲しくて、心がとってもあたたまる、忘れていた大切なものを思い出せるようなお話の詰まった、まるで宝石箱のような素敵な作品です。
特に2話目の「子供達の祭典」はハンカチ必須ですよ!
表紙以上にとてもとても可愛らしいキャラクターたちが織り成す感動のストーリーが満載です。
もう亡くなってしまった、二度と会えない友達、大好きだったおじいちゃん…そんな大切な人たちとの時空を超えた再開は、涙を止めることができません。
失った人の話ばかりではなく、目指していた夢を失ってしまったり、信じていた仲間に裏切られたりして、人生のどん底を味わっている人たちが、諦めていた幸せをつかまえる感動のストーリーも描かれています。
優しくて、悲しくて、心がとってもあたたまる、忘れていた大切なものを思い出せるようなお話の詰まった、まるで宝石箱のような素敵な作品です。
特に2話目の「子供達の祭典」はハンカチ必須ですよ!