表題作は、別々なアマチュアバンドのメンバー、ケンタ(攻め)と連次(受け)の物語で、攻め視点で語られます。
ケンタは、連次に出会ったその日のうちに、彼が同じバンドのリーダーの男に恋していることを直感します。連次と意気投合してつるむうち、ケンタの心は、おバカで努力家で報われない恋をしている連次のことで一杯になってゆき、やがて傷心の連次を慰めながら抱いてしまった彼は、「代わりでもいい」から連次に愛されたいとはっきりと自覚します。ところがあることから「代わり」というポジションを客観視してその不毛さに愕然とする。「恋愛の本質に少し気づいてしまって」混乱し、「代わりではイヤだ」と泣くケンタ・・・。
最終的には、連次のまっすぐな想いがとっちらかったケンタの状況を打破し、ケンタを新しい関係の始まりにひっぱりあげてくれます。
表紙でわかるように、ルックス的には、兄弟か従兄弟同士のように似た、どっちも受けっぽい二人。こんな二人が、友情、同情、愛情がどこか未分化な、でもとても優しい感情の中で恋に落ちていく。その他にも曖昧で両義的なところがあって、それがデリケートで豊かな世界を作っているのでしょう。セリフ抜きで表情だけのコマが続く場面も、暗示的で素晴らしいです。
もう1本の、ススムとモドルの物語もとてもよかった。特にクライマックスの、ススムの携帯の待受画面には泣けました・・・。
「誰かの代わり」がテーマの二本立てですが、またどちらも、まっすぐで芯の強い受けが、「おまえの代わりはいない」ということを、相手にひたむきに伝えていく物語でもあります。繊細で、切なくて、キュートなエロスもあって、しかも明るい未来を信じたくなるような、ステキな一冊。作者の次回作が今から待ち遠しいです。
確かに件のギャグは封印されていますが、それぞれの描き下ろしでちょっぴりだけ味わえます。特に妄想3Pの話には萌えました・・・。
![Kindleアプリのロゴ画像](https://m.media-amazon.com/images/G/09/kindle/app/kindle-app-logo._CB666561098_.png)
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
NON Tea Room (花音コミックス) コミック – 2007/11/29
SHOOWA
(著)
「はじめて誰かのかわりでもいいと思った―――」アマチュアバンドのベーシスト・ケンタは、プロデビューを目前にしたバンドでギターを弾く連次を紹介された。屈託なく笑う連次でケンタの心はいっぱいになっていくが…。描き下ろしを加えたケンタ×連次シリーズとススム×モドルシリーズのスペシャル二本立て。ギュッと優しく抱きしめたくなるボーイズラブストーリー。
- 本の長さ176ページ
- 言語日本語
- 出版社芳文社
- 発売日2007/11/29
- ISBN-104832284940
- ISBN-13978-4832284944
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 芳文社 (2007/11/29)
- 発売日 : 2007/11/29
- 言語 : 日本語
- コミック : 176ページ
- ISBN-10 : 4832284940
- ISBN-13 : 978-4832284944
- Amazon 売れ筋ランキング: - 26,639位ボーイズラブコミックス
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
![SHOOWA](https://m.media-amazon.com/images/I/01Kv-W2ysOL._SY600_.png)
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中5つ
5つのうち5つ![](https://m.media-amazon.com/images/S/sash//GN8m8-lU2_Dj38v.svg)
全体的な星の数と星別のパーセンテージの内訳を計算するにあたり、単純平均は使用されていません。当システムでは、レビューがどの程度新しいか、レビュー担当者がAmazonで購入したかどうかなど、特定の要素をより重視しています。 詳細はこちら
4グローバルレーティング
虚偽のレビューは一切容認しません
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2007年12月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2009年2月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
素晴らしいです。前作と比べてかなり物語に芯が入り、SHOOWAワールド全開です。『だれかのかわり』と言うキーワードを軸にキャラクターの魅力でぐいぐい話しは進みますが、要所要所で笑わしてくれたりジンと来たり、その緩急がたまらなく心地良いですよ。
魅力はキャラクターやその表情、飾らない設定など多岐に渡りますが、今作に関しては言葉の選び方に満点をあげたいです。明るく努力家な蓮次、繊細なケンタ。そのキャラクター達が今までの二次創作の世界で『既製』された人物を越えてリアリティを持っているのも、彼らの台詞やモノローグがかなり現実に迫る勢いがあるからと思われます。
あと、こざっぱりしたエロもお気に入り。前作はこざっぱりしてなくそれはそれでいいんですが。えっち最中の少ない台詞と煽り過ぎない描写に奥ゆかしさまで感じます。でも、書き下ろしにはその分濃厚なやつがきてますよ★
魅力はキャラクターやその表情、飾らない設定など多岐に渡りますが、今作に関しては言葉の選び方に満点をあげたいです。明るく努力家な蓮次、繊細なケンタ。そのキャラクター達が今までの二次創作の世界で『既製』された人物を越えてリアリティを持っているのも、彼らの台詞やモノローグがかなり現実に迫る勢いがあるからと思われます。
あと、こざっぱりしたエロもお気に入り。前作はこざっぱりしてなくそれはそれでいいんですが。えっち最中の少ない台詞と煽り過ぎない描写に奥ゆかしさまで感じます。でも、書き下ろしにはその分濃厚なやつがきてますよ★
2009年11月29日に日本でレビュー済み
前作より格段にうまくなってる。いえ、前作も非常に好きなんだけど......絵もうまくなってるけど、コマ割りやシーンの作り方が。
ここはどんな映像なのか、作者の考えてることがちゃんと伝わってくる。セリフのやり取りの間の取り方が抜群にうまいから、
まるで映画でも見ているような感覚。描線は少したどたどしいように見えて、これがなかなか達者だ。この作品の雰囲気に良く合ってる。
前作は笑いあり、涙ありの、まさにごった煮風コミックスだったけど、こちらは一転してせつない。
『NON Tea Room』『Sucker Punch』『Pull the Plug』
ケンタと連次の物語。バンド青年達の夢と現実、期待と不安がさざなみのように伝わってくる。何も声高には語られないのに、
若者達の何気ない言葉はとてもリアルで、一人一人の思いがちゃんと感じられる。
ラストシーン、連次が一度やってみたかった「トイレでいちゃいちゃ」ほほえましい二人。この恋は始まったばかりなのに、
この淡々としたラストシーンがこんなにせつないのはなぜだろう。それは私達は知っているから。この可愛らしい恋人たちにも、
やがては別れが訪れることを。始まったものはいつかは終わる。ケンタがバンドから抜けるように、この二人も永遠にいっしょには
いられない。その時は心が張り裂けそうな程悲しいかもしれないけど、でもやがて傷は癒え、その先もちゃんと生きていく。
そう、これは物語の終わりではなく、続いてゆく人生のある一コマ。でもとても大切な一コマ。そんな余韻を感じさせるラストのページ。
他のはわかるんだけど、『NON Tea Room』というタイトルの意味がわかりません。どなたか分かる方、教えてください。
ここはどんな映像なのか、作者の考えてることがちゃんと伝わってくる。セリフのやり取りの間の取り方が抜群にうまいから、
まるで映画でも見ているような感覚。描線は少したどたどしいように見えて、これがなかなか達者だ。この作品の雰囲気に良く合ってる。
前作は笑いあり、涙ありの、まさにごった煮風コミックスだったけど、こちらは一転してせつない。
『NON Tea Room』『Sucker Punch』『Pull the Plug』
ケンタと連次の物語。バンド青年達の夢と現実、期待と不安がさざなみのように伝わってくる。何も声高には語られないのに、
若者達の何気ない言葉はとてもリアルで、一人一人の思いがちゃんと感じられる。
ラストシーン、連次が一度やってみたかった「トイレでいちゃいちゃ」ほほえましい二人。この恋は始まったばかりなのに、
この淡々としたラストシーンがこんなにせつないのはなぜだろう。それは私達は知っているから。この可愛らしい恋人たちにも、
やがては別れが訪れることを。始まったものはいつかは終わる。ケンタがバンドから抜けるように、この二人も永遠にいっしょには
いられない。その時は心が張り裂けそうな程悲しいかもしれないけど、でもやがて傷は癒え、その先もちゃんと生きていく。
そう、これは物語の終わりではなく、続いてゆく人生のある一コマ。でもとても大切な一コマ。そんな余韻を感じさせるラストのページ。
他のはわかるんだけど、『NON Tea Room』というタイトルの意味がわかりません。どなたか分かる方、教えてください。
他の国からのトップレビュー
![](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/S/amazon-avatars-global/default._CR0,0,1024,1024_SX48_.png)
Cody
5つ星のうち5.0
One of my favorite mangas, wanted my own copy.
2014年7月6日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
One of my favorite mangas. It's a simple story. The mangaka portrayed the characters and their emotions pretty well in sequential scenes.