タイトルは井原さんからです。
・「会社の発展は活力にあり」
同じ人間が同じ仕事をしながら危機に陥り、同じ人間が同じ仕事をして見事に発展に導く、その間にあるのは志気の高低のみ。仁は、時代が代わり、人が変わっても変わることはない。仁を貫くことが変化対応の術ともいえるものである。
・人の上に立つにしても、兵の将である間は、智と勇があれば任務は果たせるだろうが、将の将となると、これに仁が伴わなければ、任務は果たせない。つまり人格形成である。
人格形成にしても毎日毎日の小さな徳の積み上げであって、一度に得られるものではない。日々の教えや体験を一度にやろうとしてできるものではない。会社などでも教えや命令が出る。すぐできるものはすぐ行う。こうした心がけが必要である。
知と勇で任務の果たせるのは、専門の仕事をしているときで、いわば職人時代である。部下を持つ将ともなれば、徳という見えない鎧をまとわないと身は守れない。それを怠ってきたから、四十、五十で粗大ゴミ扱いされるのである。
・自分の身を忘れる(滅私)からかえって我が身を全うすることができる。自分の利益や名誉などを考えることなく仕事に取り組む。失敗者は、まず利益を先に考える。また成功者は、大きな致命的な失敗がない、という共通点がある。その理由の一つとしては「義」にかなっているかどうかまず考えるからである。
・だいたい経済人の失敗は、第一に大欲の失敗、第二に小利に捉われる失敗、第三に義に反しての失敗、傲慢の失敗などが続くことになる。
・昔は小学校から修身という科目があり、人間として踏み行うべき道を教え込まれた。また教育勅語、歴史などによって人道の基本となる教育を受けた。現在ではそれがない。
などなど(全て井原さんの本から抜粋、まだまだ沢山沢山あります)、
井原さんの経験談からの見解を余すことなく語られており、とても示唆に富み、本当に感謝の気持ちでいっぱいになります。
私のような小人では坂本藤良さんの「倒産学」をみると一概には言えない気持ちになってしまいます。と思いきや面白いことに「財務を制するものは企業を制す」では最後に解説として坂本さん本人が書いています。解説もとても勉強になります、非常に示唆に富みます。坂本さんが書いていることに本当に驚きました。
これは余談ですが楚の項羽がなぜ祖・劉邦破れたかの解説もしています(菜根譚、言志四録とも繋がっていきます)。とても面白いです。ナポレオン、カーネギー、武田信玄、日本著名経営者、その他歴史の人物のちょこちょこ引用もしてます。また邱永漢さんとも古くからの多々交流があることも井原さんから知りました。
私見ですが、合わせて井原さんの著者「言志四録」「菜根譚を読む」を読めば簡単な骨組みは理解できます。井原さんの経験談を絡めてもっと見解を知りたいなら、井原さんの他の本を読むことをお勧めします。書いてることは勿論多々重複しています。が、それだけの示唆に富むことを考えればいいだけのことです。
そもそも仁徳智勇義とは何ぞや(その他にもあります)と興味を持った方お勧めです。
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論語を読む 単行本 – 1998/6/1
井原 隆一
(著)
- 本の長さ248ページ
- 言語日本語
- 出版社プレジデント社
- 発売日1998/6/1
- ISBN-104833416581
- ISBN-13978-4833416580
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
六十余年にわたる実業界での蓄積をもとに、名経営者・人生の達人が、大古典の叡智の粋を、現代人の「人生指南書」として書き下ろす。
登録情報
- 出版社 : プレジデント社 (1998/6/1)
- 発売日 : 1998/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 248ページ
- ISBN-10 : 4833416581
- ISBN-13 : 978-4833416580
- Amazon 売れ筋ランキング: - 535,688位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 131位経書
- - 204位中国の思想(一般)関連書籍
- - 687位東洋哲学入門
- カスタマーレビュー:
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2019年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2018年4月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今後も何度も読み直して、今後の人生に生かしたい本です。
本当は若い方々に読んで欲しい本です。
本当は若い方々に読んで欲しい本です。
2004年8月3日に日本でレビュー済み
論語を読んだのは、二人目です。最初は、吉川幸次郎さんでした。
この本の著者の井原隆一さんは、実際の経営者でもあります。
同じ「論語」を扱ってもこれだけの違いが出るのかという気
がします。
どちらかが優れているというのではありません。
吉川さんの論語は主観を出来るだけ排除し、忠実に書いている。
井原さんの論語は、出来るだけ現実の社会に適応させる形の内容
になっています。
思うて学びざれば、すなわち暗し
学びて思わざればすなわち、危うし。
井原さんの「論語」には、この言葉を踏まえた形で、実践に活か
す知恵が詰まっている。
すぐに、役に立つ内容です。
この本の著者の井原隆一さんは、実際の経営者でもあります。
同じ「論語」を扱ってもこれだけの違いが出るのかという気
がします。
どちらかが優れているというのではありません。
吉川さんの論語は主観を出来るだけ排除し、忠実に書いている。
井原さんの論語は、出来るだけ現実の社会に適応させる形の内容
になっています。
思うて学びざれば、すなわち暗し
学びて思わざればすなわち、危うし。
井原さんの「論語」には、この言葉を踏まえた形で、実践に活か
す知恵が詰まっている。
すぐに、役に立つ内容です。