プレジデント誌に連載され大好評を博した記事を単行本化したもの。
父親が読んでもおもしろい。
基本は陰山メソッドのルポなのだが、しばしば脱線し、岸本裕史先生、杉渕鉄良先生、深谷圭助先生らとの邂逅、教育メソッドの交流と研鑽の様子などに話題が移り、場面としてドラマチックでもあり、かつ全国の先端を行く授業の達人の先生のやり方も伝わってくる。
書き方がうまくて、陰山メソッドを持ち上げすぎなところは感じるのだが、成果が目に見えてはっきり出ている様子がよく出ている。
実は陰山先生は、家庭学習と家庭環境の整備がなにより学力に影響すると主張してるのだが、この本を読んでいると、登場する「達人」小学校教師のらつ腕に、思わずあこがれてしまう。
普通の学校に通わせる親が読むと、自分の家庭教育と家庭環境を反省する前に、自分の子供の学校の教師の程度が低いから子供が勉強ができないといった「勘違いを」生みかねず、目に毒かもしれない。
学習法の具体的な中身は他の著書でみてから導入するべきだが、どう子供たちに効果が現れるかはよくわかる本だと思う。
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