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若かった日々 単行本 – 2004/10/21

4.3 5つ星のうち4.3 10個の評価

「体の贈り物」「私たちがやったこと」に続く、レベッカ・ブラウン第3弾。男の子のように飛び回るのが好きだった少女時代、母が嫌った父を許せるようになるまでの葛藤、母の死……限りなくノンフィクションに近い13の短編小説集。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ マガジンハウス (2004/10/21)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2004/10/21
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 201ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4838714661
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4838714667
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 10個の評価

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レベッカ・ブラウン
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カスタマーレビュー

星5つ中4.3つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2018年1月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
レベッカ・ブラウン「若かった日々」を読みました。
作者は1956年生まれのアメリカの女性小説家です。
レスビアンです。
寡作な作家です。
幼い少女期から思春期、大人の女性となっていく揺らぐ感情の遍歴を抑えた筆致で淡々と綴っている自伝的な小説です。
思慕を抱いたガールスカウトリーダーの女性との恋愛に近い交流、家族像、父母との楽しい思い出と争い、離婚した父との交流、死にゆく母の様子、タバコをめぐる出来事などをスケッチ風に描いていきます。
それでいて世代の価値観、生き方の違いが浮き出るようにわかるのは、観察力の鋭さと文章力によるものでしょう。
様々な匂いの描写は、感受性が鋭く繊細な女性特有のものです。
細やかで、みずみずしい感性が全編に満ちています。
様々なエピソードを描いたあと、最後の数ページは心のうちを、ふり絞ったような叩きつける激しい文章です。
詩的ともとも哲学的とも何とも言い表しがたい内容です。
圧巻です。
あざやかなエンディングです。
息を呑みました。
男が惚れる女と、女が惚れる女は違いといいますが、作者の魅力は後者にあるでしょう。
「ガロ」で活躍していた岡田史子さんを思い出しました。
繊細で透明感があり静寂で、それでいてじんわり湧いてくる作風が似ているからでしょう。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年4月7日に日本でレビュー済み
"このごろ天国のことを考えるのは、両親が死んで以来、私はずっと思ってきたからだー二人がそこにいるのを思い描けるような場所がどこかにあるんだと信じられたらいいのに、と。"2004年日本発表の本書は自伝的要素の強い、シンプルで力強い連作短編集。

個人的にはラムダ受賞の『体の贈り物』がとても良かったので本書も手にとりました。

さて、そんな本書は前述の通りに自伝的要素の強い【『家族と自分との関係』をテーマにした作品たち】時間が過ぎて父親を肯定し祝福したり、母親の最後を看取ったり、自らのレズビアンであることの目覚め。といった内容の短編が13篇、約200ページで収録されているわけですが。

全体的に柴田元幸の翻訳の巧みさを感じるテキストですが、中では『煙草を喫う人たち』が、家族それぞれの関係性や時間の変化が【煙草の銘柄の変化】などで巧みに描かれていて。喫煙するのが普通だった時代を懐かしみながら特に楽しませていただきました。

また、やはり『ナンシー・ブース、あなたがどこにいるにせよ』『A Vision』の二作は【年上の同性への恋心】がみずみずしく描かれていて、素晴らしい。と思いました(ガードルード・スタインも思わず調べてしまった)

力強く、独特な文章が好きな方、またセクシャルマイノリティな方にもオススメ。
2008年2月29日に日本でレビュー済み
 自伝的連作短編集。レズビアンであることに目覚めること、父親との関係、そんなことが淡々と語らる。淡々とだけれど、けっこう心に爪あとを残すような語りでもありますね。さりげない、煙草をめぐるエピソードなんか、ちょっときます。ブラウンの家族はみんな喫煙者なんだけれど、吸う煙草が違う。ブラウンは母親といろいろな煙草を試したときも、別れて出ていった父親が吸っていた煙草だけは吸わなかった。煙草のエピソードが重いのは、なおも両親とも健康を害して亡くなるなるという、その背景にそれが暗示されているということ。そうして、ブラウンはやがて青春を終える。
 「家庭の医学」で母親を看取ったブラウンが、ここでは父親にも焦点を当てているっていうのがポイント。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年10月26日に日本でレビュー済み
煙草を吸う人々がいいです。煙草を吸うことで、なんとか人生をまっとうすることができた。煙草なしでは、生きられなかったのだ。ということをモチーフに両親のことを語っています。多かれ少なかれ、みんななにかに病的に依存してやっと生きているという事実に気がついたりします。ガールスカウトだの病院のボランティアだの「生真面目」ともいえるモチーフの物語もでてきますが、それがかえってこの人の文章だとクールなんです。「なんか辛いなぁ」という時に読むと、ほっと一息つけるかもしれません。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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