ソロショットのセクションは、メンバー一人あたり4ページしかない。
見開き（左右別のショット、1ページ目にメンバー名）で始まり、
3ページ目はは4分割、4ページ目にメンバーの個性を紹介するテキストが入ったショットで終了。
11期メンバー小田さくらから始まり、その後10期・9期の年齢昇順で進み
トリはリーダー道重さゆみ。
次は、9・10・11期メンバーによる学校を舞台にしたイメージショットセクション、
白いブラウスにヒモ型リボン、紺単色膝下丈のスカートの組み合わせという、
絶滅危惧種（笑）のような夏制服。ちょっと地方の山間の学校という設定だから？
ここでのキーアイテムは一通の手紙。
9期最年長の譜久村聖から、11期小田さくらまで、順番に手渡されていく。
途中、生田・鞘師・鈴木は何かを書き足し、石田・佐藤・工藤は紙飛行機にしてしまう。
最後に小田が受け取るが、その後9人各自が紙飛行機を持っていて、校庭で勢揃い。
（DVDでは飛ばすシーンあり）
それは多分、モーニング娘。の宿命、『襷を渡す使命』の象徴ではないだろうか。
最後のフォトセクションは、10人揃い表紙の部屋着衣装でのショット集。
完全な『萌え』狙いなページである。
（何故かこのセクションのメイキングはDVDに収録されていない。謎）
リーダー道重さゆみのインタビューセクション。
このあと16ページの部外者の「証言集」セクションは、
不要派多数と思われるが、私個人も不要だと思う。
一アイドルグループの楽しみ方や、芸能エンタテインメントシーンに於ける
価値や捉え方など、受け止め側の好きずきであり、
そんなものは、ネットのまとめサイトにでも任せておけばいくらでも読める。
ある立場の人の価値観を押しつけられるのはまっぴらである。
こんなページを割くくらいなら、メンバーへのインタビューを載せるべきだろう。
彼女たちの思いは一つ「今のモーニング娘。を知ってもらいたい」なのだから。
本当に最後のセクションはプロデューサーつんく♂のインタビュー。
前段の「証言集」よりはあっても構わないと思うが、
既に既存のメディアで語られてきた事ばかりで、目新しいものは何もない。
一応全体で40ページほどだが、グラビア紙ではなく上質紙での製本なので、
薄っぺらく3,150円という価格に見合わない。
しかし、この本の価値は写真集ではなく、付録のDVDにあると私は判断する。
通常、写真集に付属のDVD（大抵の内容はメイキング）は15分程度だが、
この本に付属するDVDは55分（4GB)以上もある。
一人当たり5分前後の尺だけれども、撮影が1日掛かりで
写真集に載ったショットの数百倍の写真が撮影されていることがうかがえる。
こうなると、もうこれは『DVDに写真集が付いている』と言っても過言ではないだろう。
この本を『写真集』として買おうと思っている方は要注意である。
ただ、残念な事にホワイトバランスをちゃんと取らずに撮影した素材を、
何の補正も掛けずに編集されているので、色がめちゃくちゃである。
ハロプロが常連ではない版元ならではの企画写真集という処だろうか。
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