多くの方にお薦めしたい、読む前と読んだ後で、世界が違ってみえる1冊に出会ったのでレビューを書きます。アパッチ族の戦士ゴヤスレイ(1829年ー1909年、俗称ジェロニモ)の伝記です。
アメリカ「合衆国」政府は、連邦議会でインディアン強制移住法(1830年)を制定し、先住民であるネイティブ・アメリカン(通称インディアン)たちを本来の生活空間から砂漠の真ん中の強制収容所に移しながら虐殺していった歴史があります。アメリカ「合衆国」が、疑うことを知らないネイティブ・アメリカンをだまし、殺戮しながら、成り立った国だということに、今更ながら愕然とします。その流れに、抵抗し続けたのが戦士ゴヤスレイです。
作者フォレスト・カーターは、チェロキー族の血をひき、実際にネイティブとしての暮らしを幼少時に経験した人なので、風の匂いを感じるほど表現がリアルです。また当時の文献を多くあたって、史実に基づいて伝記をまとめようとしていますから、きっと実際もこんな感じだったのだろうと(多少のフィクションがあったとしても)腑に落ちる内容です。
建国とか、発展とか、良いように言われる事も、このような恥ずべき歴史の事実があった上でのことだということを、私たちは忘れずに身に刻み、これからの生き方に生かしていかなければならないのではと思います。(これはアメリカに限ったことでは、ありません。)
なお、子供たちに推薦する場合は、児童書としては凄惨な虐殺の描写(性的描写も含む)もありますので、与える側が一度読んでから、年齢とか時期を考慮して判断してください。もちろん、すべての大人の方には、自信を持ってお薦めします。
ネイティブ・アメリカンの暮らしそのものを知りたい場合は、同じ作家の
リトル・トリー
を強くお薦めします。こちらの方が 名著として世に知られています。ちなみに同様なテーマの映像としては、ラルフ・ネルソン監督の
DVD名画劇場 ソルジャー・ブルー<HDリマスター版>
(1971年作)が強烈です。
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ジェロニモ 単行本 – 1995/12/10
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- 本の長さ363ページ
- 言語日本語
- 出版社めるくまーる
- 発売日1995/12/10
- ISBN-104839700869
- ISBN-13978-4839700867
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商品の説明
出版社からのコメント
ベストセラー『リトル・トリー』のフォレスト・カーターが、伝説のアパッチ戦士の内なる真 白人に最後まで抵抗を続けた「戦いのシャーマン」ジェロニモ----その孤独な苦闘と愛と祈りを鮮烈に描き出す。奇抜な智略と戦術、苛烈な戦闘シーンなど、エンターテインメントの要素も盛り込まれた、『リトル・トリー』とはひと味違うスピリチュアル・ハードボイルド。ここでもカーターは、インディアンの土地・生命・文化が白人によって踏みにじられたことへの痛みと、迫害に立ち向かう彼らの気高い魂への共感を謳い上げている。
内容(「MARC」データベースより)
アパッチ・インディアン最後の戦士、ジェロニモの気高き魂の壮絶な闘い。家族を惨殺されたジェロニモは「戦いのシャーマン」に。そして孤独な苦闘の果てに、愛と祈りの灯がともる。彼の劇的な生涯を描く。
登録情報
- 出版社 : めるくまーる (1995/12/10)
- 発売日 : 1995/12/10
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 363ページ
- ISBN-10 : 4839700869
- ISBN-13 : 978-4839700867
- Amazon 売れ筋ランキング: - 73,040位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2011年5月25日に日本でレビュー済み
2017年10月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
悪名高いリトル・トリーの作者が書いた本と知って買ってしまったことに自己嫌悪です。
KKKの幹部であったことの反省のためにインディアンの本を書いたという話も聞きますが、執筆後もバリバリのヘイト発言をしていたということなのでただ本当に金儲けのために大衆の興味を誘い、なおかつ嘘を描いてもバレないインディアンという題材を選んだんだろうなと思います。
KKKの幹部であったことの反省のためにインディアンの本を書いたという話も聞きますが、執筆後もバリバリのヘイト発言をしていたということなのでただ本当に金儲けのために大衆の興味を誘い、なおかつ嘘を描いてもバレないインディアンという題材を選んだんだろうなと思います。
2004年10月4日に日本でレビュー済み
この本に登場する数多くの米原住民の酋長は、ほとんどが白人の騙し討ちで死んでいる。
そうでない例はわずかに2例しか登場しない。一人は戦死、一人は心臓麻痺。
騙す事を「頭脳的」と誇る白人が、信義と友愛を旨とする米原住民を滅ぼした。
私はこの本を読むまで、米原住民が滅んだのは白人の圧倒的な武器と人数のせいかと思っていたが。
一族の逃亡を助けるため、たった3人で敵を足止めしたアパッチ族の戦士。彼らは戦いの末死んだのではなく、死ぬまで戦って時間を稼ぐ役目であり、またそれを知って自ら志願したのだ。
アパッチを追う白人斥候長は、部下のアパッチ族出身の斥候の死に際に、斥候の征服を切り裂き、アパッチとして死ぬ儀式を執り行う。彼はこの本中唯一のアパッチの価値を受け止めた人である。
安全地帯に逃した一族を白人の捜索から守るため、自ら軍に出頭を決めたジェロニモ。
その父を慕い一緒に出頭するジェロニモの幼い息子と娘。
二人の子供は数年後に牢の中で死んだ。
メキシコの300年に渡る武力弾圧に影響を受けなかった米原住民の精神が、白人から「餌と巣」をもらうことで急速に堕していく様子は悲しい。
そうでない例はわずかに2例しか登場しない。一人は戦死、一人は心臓麻痺。
騙す事を「頭脳的」と誇る白人が、信義と友愛を旨とする米原住民を滅ぼした。
私はこの本を読むまで、米原住民が滅んだのは白人の圧倒的な武器と人数のせいかと思っていたが。
一族の逃亡を助けるため、たった3人で敵を足止めしたアパッチ族の戦士。彼らは戦いの末死んだのではなく、死ぬまで戦って時間を稼ぐ役目であり、またそれを知って自ら志願したのだ。
アパッチを追う白人斥候長は、部下のアパッチ族出身の斥候の死に際に、斥候の征服を切り裂き、アパッチとして死ぬ儀式を執り行う。彼はこの本中唯一のアパッチの価値を受け止めた人である。
安全地帯に逃した一族を白人の捜索から守るため、自ら軍に出頭を決めたジェロニモ。
その父を慕い一緒に出頭するジェロニモの幼い息子と娘。
二人の子供は数年後に牢の中で死んだ。
メキシコの300年に渡る武力弾圧に影響を受けなかった米原住民の精神が、白人から「餌と巣」をもらうことで急速に堕していく様子は悲しい。
2002年6月15日に日本でレビュー済み
世界警察を標榜する米国の、血塗られた歴史を読み解くには好適な書といえるだろう。史実と照らしたとき、フィクションの部分も多々見受けられるが、しかし大筋でアパッチの口述歴史と符号しているし、歴史書(の補助資料)的な扱いをしてもいいぐらいだ。
ジェロニモという人物はその生涯で2500人以上を殺害した殺人鬼だというような、非常にステレオ・タイプ的な見方しかされていなかった人物なので、彼を取り巻く環境や状況、また当時の米国政府がおこなった悪逆非道な仕打ちのディテールを知ることは、公正な視点を得る意味でも非常に重要だ。
読み物としてもなかなかいい仕上がりになっているので、お勧めできる。
ジェロニモという人物はその生涯で2500人以上を殺害した殺人鬼だというような、非常にステレオ・タイプ的な見方しかされていなかった人物なので、彼を取り巻く環境や状況、また当時の米国政府がおこなった悪逆非道な仕打ちのディテールを知ることは、公正な視点を得る意味でも非常に重要だ。
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