私のように装幀が専門ではないデザイナーにとって、宝がぎっしり詰まった、もったいないような本です。カバー、表紙、扉、帯など、本のパーツに「一つの世界を作る」ための役割があり、それをどう組み立てていくのかを、背後にあるコンセプトづくりも含めて、惜しみなく伝授してくれます。
サンプルを基にした解説が中心ですが、「こんな装幀ができたらいいのに」と思うような、素敵なサンプルばかりで、思わず読者が手に取り、そしてレジまで持っていってくれる(売れる)デザインが、こうやって出来ているのか!と、勉強になることばかりでした。サンプル解説のほかに、ブックデザインの基本や考え方、特殊印刷、函の作り方など、こちらも非常に参考になります。そのほか、紙の風合いと本の内容との相性、インクの色のきれいな出し方、用紙の特色とそれを活かした視覚的な効果の出し方、編集者とのやりとりなどなど、得られることは本当にたくさんあり、お勧めです。
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ブックデザイン ミルキィ流 単行本(ソフトカバー) – 2008/5/21
ミルキィ・イソベ
(著)
ブックデザインとは、どのような思考のプロセスによって、デザインするのでしょうか。紙選び、特殊加工、インキの秘密、本の立ち姿、角背か丸背か、読ませる本文組み、編集者とのやりとり……などなど、ブックデザインに欠かせない「生きた知識」と「ドライヴする思考」をエートル・ユニークなブックデザインで熱狂的な支持を受ける、ミルキィ・イソベが語り尽くします。
- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社毎日コミュニケーションズ
- 発売日2008/5/21
- ISBN-104839919356
- ISBN-13978-4839919351
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商品の説明
著者について
ミルキィ・イソベ
グラフィック・デザイナー。東京生まれ。
1978年『夜想』を今野裕一とともに創刊。98年に休刊するまで、編集、デザイン、制作を担当。2000年ステュディオ・パラボリカ設立。『夜想』を2003年に復刊。単行本、写真集、画集など多数の本の装幀、広告、ポケモンカードゲームのADなども行う。
2006年浅草橋にギャラリー、パラボリカ・ビス開設。
グラフィック・デザイナー。東京生まれ。
1978年『夜想』を今野裕一とともに創刊。98年に休刊するまで、編集、デザイン、制作を担当。2000年ステュディオ・パラボリカ設立。『夜想』を2003年に復刊。単行本、写真集、画集など多数の本の装幀、広告、ポケモンカードゲームのADなども行う。
2006年浅草橋にギャラリー、パラボリカ・ビス開設。
登録情報
- 出版社 : 毎日コミュニケーションズ (2008/5/21)
- 発売日 : 2008/5/21
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 288ページ
- ISBN-10 : 4839919356
- ISBN-13 : 978-4839919351
- Amazon 売れ筋ランキング: - 337,507位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 7,034位電気・通信 (本)
- - 22,351位アート・建築・デザイン (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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2011年6月3日に日本でレビュー済み
2008年5月27日に日本でレビュー済み
こんなに本のこと、本のコンテンツのこと、本を買う人のことを考えるデザイナーはいない。
デザインは感覚的なもの、感覚が優先する仕事だと思い込んでいる人も多い。確かに感性は必要だし、最後にものを言うのはセンスだ。しかしセンスを生かすためには、考えることが必要だ。考えて抜いて工夫をすることが大切だ。
今はDTPになっていることもあり、工程が複層化しているし、一人でフィニッシュできない。製作するには、ふさわしい流れを作り出すコミュニケーションも必要になってくる。そして統合することも。その統合は現場力でなければならない。編集者を「うんそれでよい」と納得させることも、プリンティング・ディレクターにこのラインのシアンを0.5%上げてと言って「うん、そうだね」と共感してもらうこともいる。あっているリアリティがいる。ミルキィ・イソベはそんなすべてを備えているアート・ディレクターだ。
アート・ディレクターは、エディトリアルも行う。意外にもミルキィ流・ブックデザインの大半は、エディトリアルに費やされている。この本は、デザインの本でもあると同時に、エディトリアルの本でもある。実は編集者が読むと最も役に立つ本かもしれない。
デザインは感覚的なもの、感覚が優先する仕事だと思い込んでいる人も多い。確かに感性は必要だし、最後にものを言うのはセンスだ。しかしセンスを生かすためには、考えることが必要だ。考えて抜いて工夫をすることが大切だ。
今はDTPになっていることもあり、工程が複層化しているし、一人でフィニッシュできない。製作するには、ふさわしい流れを作り出すコミュニケーションも必要になってくる。そして統合することも。その統合は現場力でなければならない。編集者を「うんそれでよい」と納得させることも、プリンティング・ディレクターにこのラインのシアンを0.5%上げてと言って「うん、そうだね」と共感してもらうこともいる。あっているリアリティがいる。ミルキィ・イソベはそんなすべてを備えているアート・ディレクターだ。
アート・ディレクターは、エディトリアルも行う。意外にもミルキィ流・ブックデザインの大半は、エディトリアルに費やされている。この本は、デザインの本でもあると同時に、エディトリアルの本でもある。実は編集者が読むと最も役に立つ本かもしれない。