仮想空間の中で、自らが主人公となって戦うゲーム"Avalon"が存在する、近い将来のお話。
その中で人間たちがAvalonの端末にアクセスし、戦い、そして得た経験値を換金したり、様々な経験をする。
詳しい仕様まで書いてしまうと、内容がバレバレになってしまいますけど、現在PSやXbox、あるいはPCでFPSと呼ばれている一人称視点ゲームを愛好されている方が読むと、うんうんとうなづくシーンがあると思います。
仮想空間での物語とはいえ、ゲームのルールはシンプルでシビア。
アクセス料金はべらぼうに高いし、アクセスをしたら戦闘になるし、戦闘には武器・装具・弾が必要。これが無いと何もできない。
銃弾に当たれば"痛い"し、機関砲に蹂躙されたら、アクセス解除後には文字通り嘔吐、激痛に七転八倒したり。
リセットは可能ですが、衆人環視の中でのリセットは"嘲笑"の対象となる。だから、リセットはしたくてもできない時がある。
とか。
ゲームの中とはいえ、現実に近い"世界"にふさわしいアクションが求められているという設定は、Avalonプレイヤが現実の生活内でもAvalon経験に重ねてしまうところとにつながるものがあり、それらをあらわす言動が面白い。
いつだったか、"ゲーム脳"なんて単語がありましたけど、Avalonに集う人たちからしたら、鼻で笑っちゃうでしょうね。
ちなみに、ポーランド語や、特定の人物が出てくるあたり。
映画版Avalonとの連動性が示されています。
Avalonを取り巻く世界がどうなっているのか。
映画を好きになった方なら、知りたいなあと思う部分が細かく描かれています。
ざっくり読める、ライトノベルとしてもおすすめです。
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Avalon: 灰色の貴婦人 単行本 – 2000/12/1
押井 守
(著)
- 本の長さ255ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA(メディアファクトリー)
- 発売日2000/12/1
- ISBN-104840101574
- ISBN-13978-4840101578
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
全貌が明かされていない「アヴァロン」の世界像。その答えを押井監督自らが小説という形で明らかにする。映画とは違う舞台や登場人物で織り成す新しいスタイルのハードボイルドの世界が、ここに誕生する。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA(メディアファクトリー) (2000/12/1)
- 発売日 : 2000/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 255ページ
- ISBN-10 : 4840101574
- ISBN-13 : 978-4840101578
- Amazon 売れ筋ランキング: - 810,049位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年3月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2003年5月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
劇場版のその後?場所と主人公を変えて話は進んでいきます。
劇場版ではなかった銃や兵器などに関する薀蓄が延々と書かれているくだりとか、
主人公の生活している感じ、あと途中ある事情で財布の中身が
すっからかんになっていくところ(^_^などが読み応えあり、
好きな人は迷わず買う価値あり!と思います。
但し、ラストでは謎が大体解けていないと気がすまないという人は
劇場版以上に落胆するかもしれません。
僕はその辺は少ししか気にしないので-1にしました。
劇場版ではなかった銃や兵器などに関する薀蓄が延々と書かれているくだりとか、
主人公の生活している感じ、あと途中ある事情で財布の中身が
すっからかんになっていくところ(^_^などが読み応えあり、
好きな人は迷わず買う価値あり!と思います。
但し、ラストでは謎が大体解けていないと気がすまないという人は
劇場版以上に落胆するかもしれません。
僕はその辺は少ししか気にしないので-1にしました。
2011年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2011年4月時点で出版されている3種類の小説『アヴァロン』には、本文に脱字などの微妙な違いがあります。
(ここからは便宜上、出版された順に『原著』『文庫版』『完全版』と呼びます。)
終章でカバルが特Aで目覚める場面、『原著』と『文庫版』では
「〜目を開けると、しかしそこは〜」
となっているますが、『完全版』の初版264ページ5行目では
「〜目を開ける。しかそこは〜」
になり、文の違いと脱字が見られます。
推測ですが、「〜目を開ける。しかしそこは〜」にしたかったのだろうと思います。
作中でカバルが目覚める最初の場面、『原著』と『文庫版』では
「〜惨めな肉体に相応の無残な自分が忘れられていた記憶のように蘇ってくる。」
とありあますが、『完全版』では
「〜惨めな肉体に相応の無残な自分が、忘れられていた記憶のように蘇ってくる。」
と読点があります。
冒頭にアヴァロンの説明がされますが、『原著』では
「〜その戦技を競う。」【改行】「戦闘は任意に〜」
と改行がありますが、『文庫版』と『完全版』では
「〜その戦技を競う。戦闘は任意に〜」
と改行がありません。
他にも違いがあるのかもしれませんが、私にわかったのは以上3箇所だけでした。
念のために記しますが、私が所有する『完全版』は初版です。もしかしたら2版以降が存在して修正がされているのかもしれませんが、そのような『修正版』がないという仮定でのレビューあることをお断りしておきます。
『完全版』は、飽くまでその帯に括弧付きで「完全版」と記されているだけで、作品のタイトルに括弧無しの"完全版"の文字があるわけではありません。読み難い文に句読点を入れたり、あとがきを加えることで「完全版」としたかったのではと想像しています。
しかし、脱字があるのに曲がりなりにも「完全版」を謳うのはどうなのでしょうか?
追加エピソードなどの大幅な加筆がないことは事前に知っていましたが、「不完全版」、というか「劣化版」であったのは結構ショックでした。
私が初めて購入したのは『文庫版』で、次いで『完全版』『原著』を買いました。
この作品は大好きなので何度も読み返しています。銃弾の口径や銃の名称を詳しく調べたり、PCゲーム「ウィザードリィ」をプレイしてから読み直すと、より世界観を楽しめました。
3種類を読み比べた結果、先に述べた違いの他に、文字の大きさや間隔、書体などが最も評価できるのは『原著』でした。『文庫版』は脱字はありませんが、文字間隔や行間隔が狭くて読みにくかったです。
現在、新品で購入可能なのは『完全版』のみのようですが、中古でも構わない方には『原著』をおすすめします。
以上の理由で、『原著』の評価は★★★★★、『文庫版』の評価は★★★★にさせていただきます。
(ここからは便宜上、出版された順に『原著』『文庫版』『完全版』と呼びます。)
終章でカバルが特Aで目覚める場面、『原著』と『文庫版』では
「〜目を開けると、しかしそこは〜」
となっているますが、『完全版』の初版264ページ5行目では
「〜目を開ける。しかそこは〜」
になり、文の違いと脱字が見られます。
推測ですが、「〜目を開ける。しかしそこは〜」にしたかったのだろうと思います。
作中でカバルが目覚める最初の場面、『原著』と『文庫版』では
「〜惨めな肉体に相応の無残な自分が忘れられていた記憶のように蘇ってくる。」
とありあますが、『完全版』では
「〜惨めな肉体に相応の無残な自分が、忘れられていた記憶のように蘇ってくる。」
と読点があります。
冒頭にアヴァロンの説明がされますが、『原著』では
「〜その戦技を競う。」【改行】「戦闘は任意に〜」
と改行がありますが、『文庫版』と『完全版』では
「〜その戦技を競う。戦闘は任意に〜」
と改行がありません。
他にも違いがあるのかもしれませんが、私にわかったのは以上3箇所だけでした。
念のために記しますが、私が所有する『完全版』は初版です。もしかしたら2版以降が存在して修正がされているのかもしれませんが、そのような『修正版』がないという仮定でのレビューあることをお断りしておきます。
『完全版』は、飽くまでその帯に括弧付きで「完全版」と記されているだけで、作品のタイトルに括弧無しの"完全版"の文字があるわけではありません。読み難い文に句読点を入れたり、あとがきを加えることで「完全版」としたかったのではと想像しています。
しかし、脱字があるのに曲がりなりにも「完全版」を謳うのはどうなのでしょうか?
追加エピソードなどの大幅な加筆がないことは事前に知っていましたが、「不完全版」、というか「劣化版」であったのは結構ショックでした。
私が初めて購入したのは『文庫版』で、次いで『完全版』『原著』を買いました。
この作品は大好きなので何度も読み返しています。銃弾の口径や銃の名称を詳しく調べたり、PCゲーム「ウィザードリィ」をプレイしてから読み直すと、より世界観を楽しめました。
3種類を読み比べた結果、先に述べた違いの他に、文字の大きさや間隔、書体などが最も評価できるのは『原著』でした。『文庫版』は脱字はありませんが、文字間隔や行間隔が狭くて読みにくかったです。
現在、新品で購入可能なのは『完全版』のみのようですが、中古でも構わない方には『原著』をおすすめします。
以上の理由で、『原著』の評価は★★★★★、『文庫版』の評価は★★★★にさせていただきます。
2016年6月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まったく色彩を欠いた現実と一瞬の躊躇もなく決断と行動を迫られる圧倒的現実感を持つバーチャルリアリティーの世界。Avalonから覚醒した者たちはAvalonの世界に戻ることを前提に仮の現世を生きる。はたして自分が蝶になった夢を見ていたのか、それともここにいる自分は蝶が見た夢なのか。押井守がこだわり続ける不朽のテーマです。特Aフィールドがクラスリアルと呼ばれる世界、バーチャルリアリティーを追及し続けると「現実」が待っている世界。まさしくどちらの世界が現世かなのか分からなくなってしまいます。
2017年9月14日に日本でレビュー済み
映画avalonの外伝。
外伝とはいえ、プロットは映画同様で、ガーランドやムライといったバイプレイヤーが、小説版独自の魅力を加えています。
しかし押井さんの作品では度々、暴食シーンに出くわしますが、これは何のメッセージなのでしょうか。笑
映画からはまって、ノベライズも買って損のないものでしたが、ラストまで映画版をなぞっていたのは、ちょっと意外性がなく1点減。
外伝とはいえ、プロットは映画同様で、ガーランドやムライといったバイプレイヤーが、小説版独自の魅力を加えています。
しかし押井さんの作品では度々、暴食シーンに出くわしますが、これは何のメッセージなのでしょうか。笑
映画からはまって、ノベライズも買って損のないものでしたが、ラストまで映画版をなぞっていたのは、ちょっと意外性がなく1点減。
2010年12月2日に日本でレビュー済み
押井と言えば攻殻で、どちらかと言えばあまり注目されていないアバロンだが、この作品は大きな影響を後に与えた。
桜坂洋の『スラムオンライン』。
篠房六郎の『ナツノクモ』『空弾師』。
中村九郎の『黒白キューピッド』。
川原礫の『アクセルワールド』。
影響の見受けられる作品は枚挙に暇が無い。
ギブスンの『ニューロマンサー』がサイバーパンクの主流だとして、そこからサイバーパンク・ゲーム小説の分流を潅漑せしめたのは、この作品なのではないかと思う。
桜坂洋の『スラムオンライン』。
篠房六郎の『ナツノクモ』『空弾師』。
中村九郎の『黒白キューピッド』。
川原礫の『アクセルワールド』。
影響の見受けられる作品は枚挙に暇が無い。
ギブスンの『ニューロマンサー』がサイバーパンクの主流だとして、そこからサイバーパンク・ゲーム小説の分流を潅漑せしめたのは、この作品なのではないかと思う。
2006年1月10日に日本でレビュー済み
映画『アヴァロン』の監督、押井守自身の手による小説である。
内容的には同じ世界を舞台にした、全く別のストーリーだ。
映画ではほとんど語られることのなかった舞台設定が
詳しく語られている点は、設定資料集か、
映画のガイドブック感覚で重宝する。
しかしあまりに饒舌なその語り口は(特に銃器関連)
私のような押井ファンであれば垂涎ものだが、
一般的な小説愛好家には読むリズムを阻害されるかもしれない。
内容的には同じ世界を舞台にした、全く別のストーリーだ。
映画ではほとんど語られることのなかった舞台設定が
詳しく語られている点は、設定資料集か、
映画のガイドブック感覚で重宝する。
しかしあまりに饒舌なその語り口は(特に銃器関連)
私のような押井ファンであれば垂涎ものだが、
一般的な小説愛好家には読むリズムを阻害されるかもしれない。
2007年9月8日に日本でレビュー済み
この小説は誰にでもお勧め出来るものではないと思う。但し、ある特殊な人には素晴らしい存在となり得る小説である。
この小説は、電脳空間アヴァロンを舞台とした体感型ゲームを中心として構成された小説である。押井守氏の理想のRPGだという銃弾と硝煙に塗れた電脳空間の戦場と、そこにアクセスしなければ何も救いがない様な薄汚れた現実を舞台とする物語は映画と共通するが、キャラクターもストーリーも映画版よりも魅力的だ。特に映画版では触れられなかった、ウィザードリィをオマージュした職業・能力システムが電脳世界での戦闘をよりリアルにしている。ゲーム好きには堪らない作りだ。また、この電脳空間アヴァロンは極めて魅力的。ゲームをモチーフとした小説の中では群を抜いた完成度と魅力がある。
さらに押井守節も健在である。ケルト神話や軽・重火器などの武器についての流れる様な語り口の薀蓄は、知識というスパイスとなってアヴァロン世界の造形に良い影響を与えている。また食事や戦闘などの描写も、氏のねっとりした語り口の表現で味わい深いものとなっている。
この小説は、氏の薀蓄を楽しめる人で、かつゲーム好きや戦争ものなどが好きな人、つまり押井守氏の作品を楽しめる人にお勧めしたい。幾つかネタばれを避ける為触れていない事もあるので、是非最後まで読んでその感動・興奮を味わって頂きたい。
この小説は、電脳空間アヴァロンを舞台とした体感型ゲームを中心として構成された小説である。押井守氏の理想のRPGだという銃弾と硝煙に塗れた電脳空間の戦場と、そこにアクセスしなければ何も救いがない様な薄汚れた現実を舞台とする物語は映画と共通するが、キャラクターもストーリーも映画版よりも魅力的だ。特に映画版では触れられなかった、ウィザードリィをオマージュした職業・能力システムが電脳世界での戦闘をよりリアルにしている。ゲーム好きには堪らない作りだ。また、この電脳空間アヴァロンは極めて魅力的。ゲームをモチーフとした小説の中では群を抜いた完成度と魅力がある。
さらに押井守節も健在である。ケルト神話や軽・重火器などの武器についての流れる様な語り口の薀蓄は、知識というスパイスとなってアヴァロン世界の造形に良い影響を与えている。また食事や戦闘などの描写も、氏のねっとりした語り口の表現で味わい深いものとなっている。
この小説は、氏の薀蓄を楽しめる人で、かつゲーム好きや戦争ものなどが好きな人、つまり押井守氏の作品を楽しめる人にお勧めしたい。幾つかネタばれを避ける為触れていない事もあるので、是非最後まで読んでその感動・興奮を味わって頂きたい。