実力のある作家さんらしく、「何もかもを投げっぱなし」という印象は受けなかったが、
中途半端の感は否めない。
この物語はレーレとユユの話だったはずだが、その辺もまったく書き切れていなかった。
特に、ユユの才女という設定が全く生かせておらず、死んだまま終わっている。
これならば、脳天気なだけの萌え系の馬鹿女でも十分、劇中で役割をこなせたのではないか。
生かせていたのは、レーレの「なんか知らんけど滅茶苦茶強い」という設定だけで、言うまでもなく陳腐きわまりない。
「あまりモノを考えない莫迦が大きな力を持っているとどうなるか」という部分は良くかけていたかもしれない。
世界観の設定も、ガッツリ組み立ててあるわけではなく
最後まで読んでみれば、甘い作りという印象が濃かった。
レーレとユユが幸せに旅立ちました、というのは良いのだが
では「物語最初から何が変わったのか」というと、あまり変わっていない。
世界構造の問題点を何らかの形で解消する必要があったと思うのだが、その点も実際的には何も解決されないまま終わってしまった。
(※最終刊に突然ラスボスがぶち上げた陰謀を阻止するのは、「問題を解消した」とは言わない)
最後まで読んでみれば「ツンデレのユユが色々あってデレた」というだけの話で、
そのためだけに5冊の本を費やしたのかと思うと、十文字さんは何を書きたかったのか、という疑問が芽生えた。
シリーズ全体を通して評価として、その辺の残念感を込めて★2にした。
凡百のラノベ作家と比べれば、本来は★3くらいはある小説だろう。
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いつも心に剣を 5 (MF文庫 J し 5-5) 文庫 – 2010/4/21
「わたしに剣をちょうだい」
暗黒騎士となりはてた父を倒し気を失ったレーレが目を覚ましたのは魔女の砦だった。ユユの献身的な看病により、一命を取りとめたレーレ。しかし、容赦なく魔女たちが問い詰める。魔女討伐隊の一員として多くの魔女と魔王と倒したレーレに残されたのは「死」のみ。だが、魔女ルチアが異論を申し立てて--。レーレに未来はあるのか。ユユと共に道を歩むことはできるのか。人間が、魔女が、心の底から愛し必要としていたものは実はとても近かったのかもしれない……。衝撃の最終巻。---「帰らないと。ユユのところへ」---
暗黒騎士となりはてた父を倒し気を失ったレーレが目を覚ましたのは魔女の砦だった。ユユの献身的な看病により、一命を取りとめたレーレ。しかし、容赦なく魔女たちが問い詰める。魔女討伐隊の一員として多くの魔女と魔王と倒したレーレに残されたのは「死」のみ。だが、魔女ルチアが異論を申し立てて--。レーレに未来はあるのか。ユユと共に道を歩むことはできるのか。人間が、魔女が、心の底から愛し必要としていたものは実はとても近かったのかもしれない……。衝撃の最終巻。---「帰らないと。ユユのところへ」---
- 本の長さ258ページ
- 言語日本語
- 出版社メディアファクトリー
- 発売日2010/4/21
- ISBN-104840132860
- ISBN-13978-4840132862
登録情報
- 出版社 : メディアファクトリー (2010/4/21)
- 発売日 : 2010/4/21
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 258ページ
- ISBN-10 : 4840132860
- ISBN-13 : 978-4840132862
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,375,138位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 346,413位文庫
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2011年8月16日に日本でレビュー済み
この方の書き方は独特です。
第三者的な語り口の説明文が多い文章もあれば
人の会話が中心で話が進んでいく文章もあるでしょう。
この方はそのどちらでもなく。
登場人物の心の声(まぁ主にレーレですが)で話が進んでいく気がします。
こう言った文章の書き方は好き嫌いがはっきり分かれると思います。
私はこういった書き方は好きではなかったのですが、
なぜかこの本は読めました。
さて、ストーリーについてですが。
壮絶です。
1巻からかなり異色でしたが、この最終巻は本当に壮絶。
その一言に尽きます。
著者もあとがきで語っている通り
物語は終わらないもの。との言通り、
完結。と言う感じではありません。
さて、そしてユユとレーレですが・・・
これは賛否両論あるでしょう。
私は悪くは無いと思います。
まぁ今までが「あぁ」だっただけにあんなに簡単に逃げられるのか?
と言う気がしないでもない。ちょっとラストはあっさりだったかな。
第三者的な語り口の説明文が多い文章もあれば
人の会話が中心で話が進んでいく文章もあるでしょう。
この方はそのどちらでもなく。
登場人物の心の声(まぁ主にレーレですが)で話が進んでいく気がします。
こう言った文章の書き方は好き嫌いがはっきり分かれると思います。
私はこういった書き方は好きではなかったのですが、
なぜかこの本は読めました。
さて、ストーリーについてですが。
壮絶です。
1巻からかなり異色でしたが、この最終巻は本当に壮絶。
その一言に尽きます。
著者もあとがきで語っている通り
物語は終わらないもの。との言通り、
完結。と言う感じではありません。
さて、そしてユユとレーレですが・・・
これは賛否両論あるでしょう。
私は悪くは無いと思います。
まぁ今までが「あぁ」だっただけにあんなに簡単に逃げられるのか?
と言う気がしないでもない。ちょっとラストはあっさりだったかな。