やはり1作目の「笑わない」の衝撃。
人気作品「エンブリオ上下」「パンドラ」。
どうしてもこれらと比べるとちょっと半歩下がってしまう作品が
この「歪曲王」だ。
しかし私はこの作品はかなり好きである。
「笑わない」の次に発行されたのが「イマジネーター上下」、そして「パンドラ」なのだが
「歪曲王」は「笑わない」の継承作品であるといえる。
「笑わない」で登場した人気キャラ「竹田君」、風紀委員「新刻敬」、田中君、
そして「世界の敵」も登場する。
彼ら全体を補完する物語であり言い換えれば「笑わない」の外伝である。
その点で大いに満足できること間違いない。
しかも今後のシリーズでも登場する「健太郎」や「社長」などの魅力的キャクターもみることができる。
特に「健太郎」がんばれ!と思ってしまうのも
楽しめるところだろう
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ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王 (電撃文庫) 文庫 – 1999/6/1
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日1999/6/1
- ISBN-104840210888
- ISBN-13978-4840210881
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (1999/6/1)
- 発売日 : 1999/6/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 320ページ
- ISBN-10 : 4840210888
- ISBN-13 : 978-4840210881
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,553,424位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1968年生まれ。98年『ブギーポップは笑わない』で第4回電撃ゲーム小説大賞を受賞しデビュー(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 クリプトマスクの擬死工作 (ISBN-13: 978-4396208721 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年9月12日に日本でレビュー済み
大好きな作品の1つ。
この後の作品で、重要な役割を果たすキーパーソンが遺した舞台で起きるお話…
作中に出てくる
「何でも最初は笑ってしまうような、危ういトコロから始まるものなのかも知れない」
この一文は私の心に残っています。
そういう格言めいたモノが好きな方には是非ともオススメしたい本。
この後の作品で、重要な役割を果たすキーパーソンが遺した舞台で起きるお話…
作中に出てくる
「何でも最初は笑ってしまうような、危ういトコロから始まるものなのかも知れない」
この一文は私の心に残っています。
そういう格言めいたモノが好きな方には是非ともオススメしたい本。
2021年1月10日に日本でレビュー済み
ブギーポップシリーズ4作目。亡くなった資産家・寺月恭一郎が建てた謎の建築物“ムーンテンプル”が舞台。訪れた人々は内覧イベント中に建物内へ閉じ込められてしまう。そこで姿を現した“歪曲王”。その能力によって人々は心にある歪みと向き合うことになる。歪んだ塔のような建物の中で巻き起こる、自分の心の歪みとの戦い。
経過していく時間を軸に閉じ込められた登場人物たちの群像劇が描かれる。精神的な戦いが多く、時間によっていいところで場面が飛んだり、ムーンテンプルの構造も想像しづらくて一度ですっきり理解するのは難しい作品だなと。ただ、人の抱える歪みに向き合わせるというテーマ自体はとてもシンプルで読み応えがある。
この物語単体で読むよりは、『ブギーポップは笑わない』を読んでからの方が断然に面白く読めると思う。一作目の続きでもあり、アンサーでもある作品だよね。新刻と早乙女の関係性がそう繋がってくるのかと膝を打った。はっきりしないものが嫌な委員長である新刻が歪みを正そうとするシーンはスカッとしたね。
前回の『パンドラ』ではブギーポップはあまり出番がなかったけど、今回は出ずっぱりでまさにオーバードライブ。新刻との会話もよかったし、咲子との終わりの会話もグッとくる。ここが第一部完なのかなと思わせるシナリオになっていて読みごたえがあった。
あと、ブギーポップのこの言葉が好き。優しい死神。
「その人が優しかったのなら、それは君の優しさなんだ。歪曲王にはぼく同様に─そう、さっき君が言ったとおりに─おそらく主体がない。君の中の歪みが形となって出てきただけだ。と言うことは、君はこれまで自分の優しさを歪ませ続けてきた、ということになる」
「それは決して楽しいことではなかったはずだ。歪んでいることは君をいつも苦しめ続けてきたはずだ。だが─その苦しみの数だけ、実は君は優しい人間だった、ということになる」
経過していく時間を軸に閉じ込められた登場人物たちの群像劇が描かれる。精神的な戦いが多く、時間によっていいところで場面が飛んだり、ムーンテンプルの構造も想像しづらくて一度ですっきり理解するのは難しい作品だなと。ただ、人の抱える歪みに向き合わせるというテーマ自体はとてもシンプルで読み応えがある。
この物語単体で読むよりは、『ブギーポップは笑わない』を読んでからの方が断然に面白く読めると思う。一作目の続きでもあり、アンサーでもある作品だよね。新刻と早乙女の関係性がそう繋がってくるのかと膝を打った。はっきりしないものが嫌な委員長である新刻が歪みを正そうとするシーンはスカッとしたね。
前回の『パンドラ』ではブギーポップはあまり出番がなかったけど、今回は出ずっぱりでまさにオーバードライブ。新刻との会話もよかったし、咲子との終わりの会話もグッとくる。ここが第一部完なのかなと思わせるシナリオになっていて読みごたえがあった。
あと、ブギーポップのこの言葉が好き。優しい死神。
「その人が優しかったのなら、それは君の優しさなんだ。歪曲王にはぼく同様に─そう、さっき君が言ったとおりに─おそらく主体がない。君の中の歪みが形となって出てきただけだ。と言うことは、君はこれまで自分の優しさを歪ませ続けてきた、ということになる」
「それは決して楽しいことではなかったはずだ。歪んでいることは君をいつも苦しめ続けてきたはずだ。だが─その苦しみの数だけ、実は君は優しい人間だった、ということになる」
2005年5月19日に日本でレビュー済み
あなたには後悔していることがある? 残念ながら、僕にはたくさんある。
それはこの物語に登場する少年や少女達も同じみたいで、
例えばあのとき助けることの出来なかった少年のことや、
あのとき気持ちに応えてあげられなかった少女のことや、
謝ることも出来ないままに逝ってしまった親友のことを思い出しては、悔やんだり悩んだり沈んだりしている。
――もしも、その想いを《黄金》のように、素晴らしいものに変えることが出来るとしたら?
それは歪曲していた自分の想いを真っ直ぐにすることになるのか。
それとも、真っ直ぐだった自分の想いを歪曲したことになるのか。
それは多分、誰の答えも正しくて、誰の答えも正しくはないんだろう。
けれども、僕は決して後悔したことを後悔したくはないと思う。
後悔するからこそ次に活かすことが出来るわけだし、《後悔したことのない人生》なんていうのは、つまるところ《何もしたコトのない人生》に過ぎないと思うしね。
……まあ、常日頃から『あのとき~してたら』『あのとき~してれば』なんてセリフを言いまくっている僕がこんなことを言ったところで、負け犬の遠吠え、曳かれ者の小唄、己に対する慰安にすぎないのだけれど。
え? そんな僕が、今までで一番後悔しているコトかい?
そうだな、さしずめ《こんな恥ずかしいレビューを書いてしまったこと》――かもしれないね。
それはこの物語に登場する少年や少女達も同じみたいで、
例えばあのとき助けることの出来なかった少年のことや、
あのとき気持ちに応えてあげられなかった少女のことや、
謝ることも出来ないままに逝ってしまった親友のことを思い出しては、悔やんだり悩んだり沈んだりしている。
――もしも、その想いを《黄金》のように、素晴らしいものに変えることが出来るとしたら?
それは歪曲していた自分の想いを真っ直ぐにすることになるのか。
それとも、真っ直ぐだった自分の想いを歪曲したことになるのか。
それは多分、誰の答えも正しくて、誰の答えも正しくはないんだろう。
けれども、僕は決して後悔したことを後悔したくはないと思う。
後悔するからこそ次に活かすことが出来るわけだし、《後悔したことのない人生》なんていうのは、つまるところ《何もしたコトのない人生》に過ぎないと思うしね。
……まあ、常日頃から『あのとき~してたら』『あのとき~してれば』なんてセリフを言いまくっている僕がこんなことを言ったところで、負け犬の遠吠え、曳かれ者の小唄、己に対する慰安にすぎないのだけれど。
え? そんな僕が、今までで一番後悔しているコトかい?
そうだな、さしずめ《こんな恥ずかしいレビューを書いてしまったこと》――かもしれないね。
2004年9月15日に日本でレビュー済み
この作品は「笑わない」のキャラが出てくるのが1つの魅力です。
もちろんそれだけではないのですが、その後の竹田啓司や新刻敬、田中君などのキャラ達が出てくるとなんだか懐かしい~なんて思ってしまいました。
●歪曲王の意外な正体については、まあいいとして霧間凪を慕う健太郎のほほえましいシーンなどがかわいらしくて好きです。
もちろんそれだけではないのですが、その後の竹田啓司や新刻敬、田中君などのキャラ達が出てくるとなんだか懐かしい~なんて思ってしまいました。
●歪曲王の意外な正体については、まあいいとして霧間凪を慕う健太郎のほほえましいシーンなどがかわいらしくて好きです。
2004年6月23日に日本でレビュー済み
誰もが大なり小なり後悔とか、罪悪感とかを抱えて生きている。困ったことに、そういうマイナスのものが、しばしばその人のその後を決定づけてしまう。それが果たして良いことなのかどうかは一概には言えないが、「今の自分があるのは、あのとき、あの瞬間があったから」、と感じるその過去が、苦痛を伴うものだとしたら、それはつらいことだ。だから、運命が致命的に自らを左右する前に、それを乗り越えなければならない(歪曲王が生まれたのはそうした理由から)。『ブギーポップ』にはそういうヤバイ場所にいる人間がたくさん登場するが、そこから引き返すには単に本気で生きるしかない、という話なんだろう。
自分に目を向けていく、それぞれの会話がとても良い。特に道元咲子とブギーポップの会話は絶妙。ところで、歪曲王が登場するのはこれっきり?
自分に目を向けていく、それぞれの会話がとても良い。特に道元咲子とブギーポップの会話は絶妙。ところで、歪曲王が登場するのはこれっきり?
2006年3月12日に日本でレビュー済み
歪曲とタイトルに付いていることから心の歪みがテーマの作品。「心の歪み」というテーマは僕の気を引いたのだが、あんまり面白くなかったですね。なんというか緊迫感に欠ける。いきなり怪物が出てきたり、場面がいきなり転換したりとよくわからん世界観が広がってます。正直エヴァっぽいです。そして僕としてはもうそういう世界観は食傷気味だったりします。なので今後もずっとこんな感じで物語が続いていったらとしたら正直辛いです。
「笑わない」で登場していたキャラが多数登場します。ま、僕はそんなに笑わないには深い思い入れはないのでどうでもいいんですけどね。一番楽しめたのはやっぱりイマジネーターかなぁ。
「笑わない」で登場していたキャラが多数登場します。ま、僕はそんなに笑わないには深い思い入れはないのでどうでもいいんですけどね。一番楽しめたのはやっぱりイマジネーターかなぁ。
2000年12月24日に日本でレビュー済み
人の心の中にはさまざまな歪みが存在する。そこにつけこみ、甘く囁きかける歪曲王は、
すべてがねじ曲がったその世界こそ天国に至る階段だと言い放つ・・・
そして「歪曲王」と「ブギーポップ」、人の心に棲む者同士が相まみえる時、
終わりの見えない1日が始まる・・・
すべてがねじ曲がったその世界こそ天国に至る階段だと言い放つ・・・
そして「歪曲王」と「ブギーポップ」、人の心に棲む者同士が相まみえる時、
終わりの見えない1日が始まる・・・