「インターネット投資術」だなんて安っぽいタイトルに騙されてはいけない。中身は「現代投資理論」と「外債投資」に関する真っ当な解説書。特に現代投資理論を扱った第1章は圧巻の一言。Excelを用いたポートフォリオ理論の解説書は数あれど、本書の解説の分かり易さはその中でもダントツ。また、マーコヴィッツやシャープ、さらにマルキール
(ウォール街のランダム・ウォーク)
やエリス
(敗者のゲーム)
に至るまで、現代投資理論の主要トピックについてもキッチリ網羅(おまけに複雑系の話まで!)。まさに、名著
「Excelで学ぶファイナンス」
と
「証券投資の思想革命」
のエッセンスを凝縮しながらも分かり易くした内容。この第1章の存在ゆえに、本書に★5つを献呈する次第である。
ただ惜しむらくは、やはりタイトルの羊頭狗肉さだろうか。実際の内容は現代投資理論と外債投資なのに、言うに事欠いて「インターネット投資術」ってアンタ・・・(汗)。刊行時(ITバブルの絶頂期!)の状況を考慮すると致し方なかったのだろうが。ともあれ、第1章を読むだけでも本書を手に取る価値は十分にある。なお第2章以降については各人で判断されたし。
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ゴミ投資家のためのインターネット投資術入門 (オルタブックス) 単行本 – 2000/3/31
海外投資を楽しむ会
(著)
- 本の長さ322ページ
- 言語日本語
- 出版社メディアワークス
- 発売日2000/3/31
- ISBN-104840215456
- ISBN-13978-4840215459
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
株式投資を始めとするさまざまな投資術についての入門解説書。インターネットでの購入方法も解説する
冒頭で,株式投資に絶対儲かる投資術は存在しないことを強調する。証券マンや株式アナリストなどが株などの分析や予想をさまざまに行うが,これらはすべて当てにはならない。なぜなら,もしそうした予想が間違いのないものなら,彼ら自身が有望株を購入して,大儲けしているはずだから,という。そうしたパラドックスを前提にすることで,本書の内容に真実味を持たせようというのが狙いのようだ。
冒頭で,株式投資に絶対儲かる投資術は存在しないことを強調する。証券マンや株式アナリストなどが株などの分析や予想をさまざまに行うが,これらはすべて当てにはならない。なぜなら,もしそうした予想が間違いのないものなら,彼ら自身が有望株を購入して,大儲けしているはずだから,という。そうしたパラドックスを前提にすることで,本書の内容に真実味を持たせようというのが狙いのようだ。
多くの紙数は表計算ソフト「Excel」を使って株や債権の解析方法を紹介することに割かれている。「インターネット投資術」とうたっているが,インターネットでの具体的な購入方法に触れる部分は,最終章に近い数十ページだけ。株や債権の何たるかの基本を分かりやすく解説しているので,これから投資を始めようと考えている人に最適だ。投資対象についての知識がかなりある人でも,本書の内容を読んで考えを新たにするかもしれない。またExcelの新しい使い方が分かったりもする。 (ブックレビュー社)
(Copyright©2000 ブックレビュー社.All rights reserved.)
-- ブックレビュー社
内容(「MARC」データベースより)
1億円儲かる方法って、ホントにあるの? 誰もが知りたいけれど誰も教えてくれないそんな疑問から出発し、インターネットを使ったアメリカ債券・ミューチュアル・ファンド投資の仕方を具体的に説明する。
登録情報
- 出版社 : メディアワークス (2000/3/31)
- 発売日 : 2000/3/31
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 322ページ
- ISBN-10 : 4840215456
- ISBN-13 : 978-4840215459
- Amazon 売れ筋ランキング: - 635,320位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 203位インターネット入門書
- - 267位e-コマース
- - 1,596位金融・銀行
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2005年12月11日に日本でレビュー済み
2002年6月29日に日本でレビュー済み
本の大半が債券投資に関する記述で、「インターネット投資」という部分から株式投資を連想すると、がっかりすると思います。(私はそうでした)
内容的にも計算式が非常にたくさん出てきて、初中級投資家にはちょっとレベルが高いかな。
どちらにせよ、株式投資家は読む必要はありません。
内容的にも計算式が非常にたくさん出てきて、初中級投資家にはちょっとレベルが高いかな。
どちらにせよ、株式投資家は読む必要はありません。
2007年4月2日に日本でレビュー済み
他の方がすばらしく本書の内容を解説してくださっていますので、私は感想のみ。
「ゴミ投資家のためのインターネット投資術入門」は、一貫して、「合理的」に焦点をおいてます。
あたりまえです。投資はマイナスサムゲーム。無駄や貪欲があれば負けてしまいます。
この「海外投資を楽しむ会」はほんと海外の投資情報を載せて下さっていて重宝します。
世界はめぐっています。そして金銭も世界をめぐっています。グローバルな視野を持つ練習になる本です。
「ゴミ投資家のためのインターネット投資術入門」は、一貫して、「合理的」に焦点をおいてます。
あたりまえです。投資はマイナスサムゲーム。無駄や貪欲があれば負けてしまいます。
この「海外投資を楽しむ会」はほんと海外の投資情報を載せて下さっていて重宝します。
世界はめぐっています。そして金銭も世界をめぐっています。グローバルな視野を持つ練習になる本です。
2003年3月2日に日本でレビュー済み
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2011年12月10日に日本でレビュー済み
2000年 4/20に発行されたゴミ投資家シリーズ本。通称「ゴミ本」。この本は投資戦術について(主にパッシブ投資)分かりやすく書かれている入門本と言えます。
以下目次内容になります。
[PART1] 史上最強の「儲かる法則」を探せ!
STEP1 お金儲けの方法って本当にあるの?
STEP2 「現代投資理論」をめぐるちょっとだけ長い旅
STEP3 ゴミ投資家流「お金儲けの法則」
[PART2] インターネットで海外債権投資
STEP4 債権の不思議を理解する
STEP5 日本の債権投資は転換社債から
STEP6 ゴミ投資家のためのアメリカ債権市場
[PART3] 初めてのミューチュアルファンド
STEP7 ミューチュアルファンドって何だろう?
STEP8 ミューチュアルファンドを買ってみよう。
概要としては、PART1はパッシブ(INDEX)投資啓蒙コーナー、PART2は債権投資入門、PART3は、米国投資信託購入ガイド となってます。
PART1のSTEP1-2に関しては、ざっくり「ウォール街のランダムウォーカー」の要点を要約して周辺知識を肉付けしたような内容になってます。このゴミ本は ポートフォリオ内の各企業の株価のヒストリカルデータからリスク(偏差)をだし、各企業の株価の相関係数を算出し、効率的フロンティアに近づくように持株組合比率を最適化していくという Modern portfolio theory (MPT) とあとCapital Asset Pricing Model (CAPM)の理論的な側面にMicrosoft EXCELを使って解説しフォーカスしている点が、アクティブ投資の欠点の指摘に多くのページが割かれている先述の「ウォール街のランダムウォーカー」とやや異なるところかと思います。STEP3については、複雑系株式投資法やアノマリー投資なども紹介されており、読みものとしては興味深い。
PART2は債権投資入門で、債権の基礎知識をわかりやすく紹介している。「債権=金利」「利付債と割引債の違い」「デュレーション」「ジャンク債」など説明があり、最後に米国E-tradeを用いた債権購入方法の紹介もある。PART3は、米国のミューチュアルファンドの紹介とその購入方法などが同様に紹介されている。
この本で読むべきはPART1とPART2。PART3については、この本が10年以上前の本であり、情報として古くなっているのであまり参考にならない。一番のお勧めはPART1。ここを読むとパッシブ(index)投資の基本的な考え方がわかると思います。さらにパッシブ投資について詳しく調べたい人は、先述の「ウォール街のランダムウォーカー」へと読み進めていくと良いと思います。また、この本の数字を使った具体例や検証内容などについては、この本が2000年 4/20に発行された本であるため、あまり参考にしない方がいいと思います。
以下目次内容になります。
[PART1] 史上最強の「儲かる法則」を探せ!
STEP1 お金儲けの方法って本当にあるの?
STEP2 「現代投資理論」をめぐるちょっとだけ長い旅
STEP3 ゴミ投資家流「お金儲けの法則」
[PART2] インターネットで海外債権投資
STEP4 債権の不思議を理解する
STEP5 日本の債権投資は転換社債から
STEP6 ゴミ投資家のためのアメリカ債権市場
[PART3] 初めてのミューチュアルファンド
STEP7 ミューチュアルファンドって何だろう?
STEP8 ミューチュアルファンドを買ってみよう。
概要としては、PART1はパッシブ(INDEX)投資啓蒙コーナー、PART2は債権投資入門、PART3は、米国投資信託購入ガイド となってます。
PART1のSTEP1-2に関しては、ざっくり「ウォール街のランダムウォーカー」の要点を要約して周辺知識を肉付けしたような内容になってます。このゴミ本は ポートフォリオ内の各企業の株価のヒストリカルデータからリスク(偏差)をだし、各企業の株価の相関係数を算出し、効率的フロンティアに近づくように持株組合比率を最適化していくという Modern portfolio theory (MPT) とあとCapital Asset Pricing Model (CAPM)の理論的な側面にMicrosoft EXCELを使って解説しフォーカスしている点が、アクティブ投資の欠点の指摘に多くのページが割かれている先述の「ウォール街のランダムウォーカー」とやや異なるところかと思います。STEP3については、複雑系株式投資法やアノマリー投資なども紹介されており、読みものとしては興味深い。
PART2は債権投資入門で、債権の基礎知識をわかりやすく紹介している。「債権=金利」「利付債と割引債の違い」「デュレーション」「ジャンク債」など説明があり、最後に米国E-tradeを用いた債権購入方法の紹介もある。PART3は、米国のミューチュアルファンドの紹介とその購入方法などが同様に紹介されている。
この本で読むべきはPART1とPART2。PART3については、この本が10年以上前の本であり、情報として古くなっているのであまり参考にならない。一番のお勧めはPART1。ここを読むとパッシブ(index)投資の基本的な考え方がわかると思います。さらにパッシブ投資について詳しく調べたい人は、先述の「ウォール街のランダムウォーカー」へと読み進めていくと良いと思います。また、この本の数字を使った具体例や検証内容などについては、この本が2000年 4/20に発行された本であるため、あまり参考にしない方がいいと思います。
2001年9月2日に日本でレビュー済み
辛口点数ですいませんね。でもね、こうした本が星で3つ以上と取るなんてこと事態がおかしいんだよね。実用書なんだからさ。この本には欠点もあるけど、いい部分はさらに多いので、読み手を選ぶという最大の欠点を除いても、2つは順当だと思う。ただし、PART1は読まなくてもイイ。こんな話はいらない。バフェット式投資なんてどうせ誰も信じていない。実践もできやしないんだから。でも、債券(外債中心だ)の話は、ためになる。日本の投資家が債券投資でみんな勘違いしていることが、明らかになるんだ。ここは優れた視点と、正しい姿勢を示していると思うなあ。
2001年1月8日に日本でレビュー済み
ゴミ投資家シリーズのファンとしてこの本のレビューがないのに驚き、書いています。
この手の投資指南本を読もうと思う読者の大半は(私も含め)「何か"とっておき"の秘策はないかな?」という発想をお持ちだと思いますが、「そんな話があったらみんな金持ちになっている!」という当たり前のことをきちんと教えてくれるのが本書です。でもがっかりしないで下さい。少なくともこの本を読めばあなたは"大損"や"塩漬け"はしなくなります。え、それだけかって? それで充分じゃないですか。世の中一時の欲でもう二度と投資の世界に戻れなくなった人が何人いることか。 初心者にもわかるように投資の王道を教えてくれる良書だと思います。
この手の投資指南本を読もうと思う読者の大半は(私も含め)「何か"とっておき"の秘策はないかな?」という発想をお持ちだと思いますが、「そんな話があったらみんな金持ちになっている!」という当たり前のことをきちんと教えてくれるのが本書です。でもがっかりしないで下さい。少なくともこの本を読めばあなたは"大損"や"塩漬け"はしなくなります。え、それだけかって? それで充分じゃないですか。世の中一時の欲でもう二度と投資の世界に戻れなくなった人が何人いることか。 初心者にもわかるように投資の王道を教えてくれる良書だと思います。