少し異色な巻です。皮肉なお話が多いのはいつものことですが、主人公のキノのその後が語られるエピソードがあります。もちろん、それ自体が一種のメタ作品という可能性はありますが、この3巻の時点では作者もこれほど長く続くとは思っていなかったのかもしれません。
個々のエピソードは短く、10分ほどで読める。その短い中に一つ一つの国のあり方が浮き彫りにされる。他の巻に所収されているエピソードにはキノの行動がきっかけで国が一つ崩壊したりもしたが、ここでも似たような話がある。ただ、どれもキノが積極的にどうこうしたというよりは、もともとその国に大きな歪みがあって最後のひとおしをしたという方が正しい。
ただ、滅亡するのは同じでも滅亡に至る道は意外といろいろある。そのレパートリーがどこまで続くか見ものだ。
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キノの旅 (3) The Beautiful World (電撃文庫) 文庫 – 2000/12/21
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社メディアワークス
- 発売日2000/12/21
- ISBN-104840217092
- ISBN-13978-4840217095
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登録情報
- 出版社 : メディアワークス (2000/12/21)
- 発売日 : 2000/12/21
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 208ページ
- ISBN-10 : 4840217092
- ISBN-13 : 978-4840217095
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,412,762位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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第6回電撃小説大賞にて『キノの旅―the Beautiful World』が最終選考候補作品に。2000年7月同作品にてデビュー(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『お茶が運ばれてくるまでに―A Book At Cafe』(ISBN-10:4048682865)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年2月12日に日本でレビュー済み
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アニメも漫画もスピンオフの学園キノも一通り見ました❗
でもやっぱり原作が一番ですね(*^^*)
でもやっぱり原作が一番ですね(*^^*)
2020年11月15日に日本でレビュー済み
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1話完結型のストーリーが集まっています。主人公のキノが、相棒のエルメスと共に旅をし、様々な国を巡るお話です。訪れる国はどこもキノにとっては不思議な信条があると感じられ、キノはいろんな価値観に触れていきます。読者側としても、いろいろな価値観に触れることができ、物語の状況もどこかで見聞きしたような現実に起こり得そうな話も多く、ある種の道徳の教科書にもなりそうな普遍的なものを感じることができます。不朽の名作です。
2014年11月5日に日本でレビュー済み
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キノとエルメスの旅、3巻目!!今回も楽しませてもらいました。特に印象的だった作品は、〔同じ顔の国〕と〔機械人形の話〕です。短編集なので、気楽に読めるところがいいですね。
2004年9月18日に日本でレビュー済み
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あいかわらず「キノの旅」はいい世界観出してます。キノとエルメスの人間らしくない(エルメスはモトラドか・・・)スタンスが物語を詩的にしています。
話し一つ一つに色々な伏線があるし、しっかりした教訓や悲しさがあります。作者が見た世の中を「キノの旅」という話を通して知ることが出来ます。そして、そこに善悪をつけていないのがこの話の優れたところでしょう。
あと黒星紅白さんのイラストも綺麗で良いです。
話し一つ一つに色々な伏線があるし、しっかりした教訓や悲しさがあります。作者が見た世の中を「キノの旅」という話を通して知ることが出来ます。そして、そこに善悪をつけていないのがこの話の優れたところでしょう。
あと黒星紅白さんのイラストも綺麗で良いです。
2012年10月16日に日本でレビュー済み
キノとしゃべる二輪車エルメスが旅をして色々な国を訪ねる物語の3冊目です。
色々な文化程度の、それぞれの風習がある城壁に囲まれた国々が点在する世界。
この巻では、
シズのたどり着いた城壁の無い国では「歌で敵から国民を守っている」と説明をうける。「愛と平和の国」や、
キノが歓待を受ける遊牧民の国「城壁の無い国」、
キノが、まだ師匠のところにいたときの話「説得力」
他との比較をしないため、自分達の現状を理解できない「差別を許さない国」などが、載っています。
とくに時系列の前後する「雲の中で.a/b」の雲による場面の展開と、
「機械人形の国」での機械人形たちの問いかけに対するキノの冷たい返答が「キノらしい」です。
また「同じ顔の国」の住民達の明るさが清清しくて楽しい読後感でした。
どのお話も、とても面白い本でした。
色々な文化程度の、それぞれの風習がある城壁に囲まれた国々が点在する世界。
この巻では、
シズのたどり着いた城壁の無い国では「歌で敵から国民を守っている」と説明をうける。「愛と平和の国」や、
キノが歓待を受ける遊牧民の国「城壁の無い国」、
キノが、まだ師匠のところにいたときの話「説得力」
他との比較をしないため、自分達の現状を理解できない「差別を許さない国」などが、載っています。
とくに時系列の前後する「雲の中で.a/b」の雲による場面の展開と、
「機械人形の国」での機械人形たちの問いかけに対するキノの冷たい返答が「キノらしい」です。
また「同じ顔の国」の住民達の明るさが清清しくて楽しい読後感でした。
どのお話も、とても面白い本でした。
2011年2月20日に日本でレビュー済み
キノの旅三巻目です。
短編集であとがきを読んでも内容がわからない作品です。
今回も暗い話が多くてよかった。
同じ顔の国、機械人形の話、終わってしまった話は良かった。
しかし、機械人形の話はなんとなくネタがわかってしまったが、
最後の終わり方が、このラノベらしく良かった。
終わってしまった話がこの中で一番自分的には好きです。
短編集であとがきを読んでも内容がわからない作品です。
今回も暗い話が多くてよかった。
同じ顔の国、機械人形の話、終わってしまった話は良かった。
しかし、機械人形の話はなんとなくネタがわかってしまったが、
最後の終わり方が、このラノベらしく良かった。
終わってしまった話がこの中で一番自分的には好きです。
2006年1月18日に日本でレビュー済み
キノと、エルメスが旅をする世界には『いろいろ』が多くある。
国、人、概念、価値観、思想、信仰、崇拝、美意識・・・
それぞれが、ひとつに集まって国を作り、自分達の良いと信じるままに、国を発展させていく・・・
外から見ればそれはエゴイズムだが、内の人にはそれは伝わらない。
今、自分達の暮らす世界の問題にも、つながっているお話だと思います。
国、人、概念、価値観、思想、信仰、崇拝、美意識・・・
それぞれが、ひとつに集まって国を作り、自分達の良いと信じるままに、国を発展させていく・・・
外から見ればそれはエゴイズムだが、内の人にはそれは伝わらない。
今、自分達の暮らす世界の問題にも、つながっているお話だと思います。