小説には作者が読者に伝えたいことを書き綴ることがよくあると聞く。
作者が日常生活で感じることをファンタジー、ラブコメ等のお話を通して伝えるという形で。
そういう意味で、この作品は作者、成田良悟の伝えたいことがひしひしと伝わってくる。
今までのバッカーノのようなドタバタした群像劇というより、特定の少ないキャラクターにスポットを当てた
作品になっているから余計そう感じた。
正しく作者の伝えたいことは「人間の感情」について。
各章のタイトルにもなっている「喜怒哀楽」のような感情が沸き起こることは誰しも経験することであり、
その度に落ち込んだり、悲しくなったり、嬉しくなったりする。
当然、話自体は面白いのだが、登場するキャラクターの感じる感情に付随する背景、その言動に注目と
より面白く思えるだろう。
また、先ほども言ったようにこの巻は今までの、たくさんのキャラクターが複雑に絡み合って
最終的に1つに収束していくという流れではなく、淡々と物語が進んでいく構成になっている。
あとがきで、作者が書いていたのだが、5巻目であるこの巻の話は、2巻目を執筆する前から構想されていたらしい。
その時点で、この二つの構成の仕方を大成していたんだと思い、作者の力量を痛感した。
さらに飛躍するであろう成田ワールドを楽しみにしつつ、最後に印象に残った言葉を・・・
「不幸な事は罪じゃない。ただ、幸せを求めない事は罪だ」
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バッカーノ!2001 The Children Of Bottle (電撃文庫 な 9-6) 文庫 – 2004/2/10
その不死者の名はエルマー・C・アルバトロス。“笑い”に異常な執着を持ち、ハッピーエンドの為なら手段を選ばない『笑顔中毒者(スマイルジャンキー)』である。
三百年前に別れたその男を捜して北欧の森を訪れた4人の不死者たち。そこには古びた小さな村があった。突然現れた来訪者に敵意の眼差しを向ける村人たち、なぜか彼らに“悪魔”と恐れられているエルマー、そして不思議な少女――。 謎に満ちた村で繰り広げられる、『バッカーノ!』異色作!
三百年前に別れたその男を捜して北欧の森を訪れた4人の不死者たち。そこには古びた小さな村があった。突然現れた来訪者に敵意の眼差しを向ける村人たち、なぜか彼らに“悪魔”と恐れられているエルマー、そして不思議な少女――。 謎に満ちた村で繰り広げられる、『バッカーノ!』異色作!
- 本の長さ344ページ
- 言語日本語
- 出版社メディアワークス
- 発売日2004/2/10
- ISBN-104840226091
- ISBN-13978-4840226097
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登録情報
- 出版社 : メディアワークス (2004/2/10)
- 発売日 : 2004/2/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 344ページ
- ISBN-10 : 4840226091
- ISBN-13 : 978-4840226097
- Amazon 売れ筋ランキング: - 868,650位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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2008年12月29日に日本でレビュー済み
シルヴィ、ナイルなどの不死者のキャラが愉快で満足♪とくにナイルは成田作品らしい、見た目からぶっとんだキャラでしゃべれば面白いと最高っす!!
内容としては閉鎖された、寒い村でのお話でミステリーにうってつけ。読み終えてからも普通に「面白かったけど番外編だよね〜」なんて思っていたんですが、バッカーノの次回作を読んでいくと「2001年の彼女たちは、あの双子のところに絡まるのね!!」とびっくり。いやいや一作品として軽く読み飛ばせません!
最後にフィーロ夫妻(●>u<●)がでてきてニヤリとさせられますよ♪
内容としては閉鎖された、寒い村でのお話でミステリーにうってつけ。読み終えてからも普通に「面白かったけど番外編だよね〜」なんて思っていたんですが、バッカーノの次回作を読んでいくと「2001年の彼女たちは、あの双子のところに絡まるのね!!」とびっくり。いやいや一作品として軽く読み飛ばせません!
最後にフィーロ夫妻(●>u<●)がでてきてニヤリとさせられますよ♪
2006年10月28日に日本でレビュー済み
「バッカーノ」現代編。
1930年代の不死人キャラ2人と、新しい不死人3人、そして謎の美少女……。
現代社会から隔離され中世のままの生活を送る村に来た不死人たち。
そこに隠されたいくつもの謎を追うと……
いままで“不死人”というガジェットを
実に効果的に利用していた作者ですが、
今回また新たな“設定”で読ませてくれます。
この作家にはライトでないSF小説を書いてもらいたいものです。
1930年代の不死人キャラ2人と、新しい不死人3人、そして謎の美少女……。
現代社会から隔離され中世のままの生活を送る村に来た不死人たち。
そこに隠されたいくつもの謎を追うと……
いままで“不死人”というガジェットを
実に効果的に利用していた作者ですが、
今回また新たな“設定”で読ませてくれます。
この作家にはライトでないSF小説を書いてもらいたいものです。
2004年3月30日に日本でレビュー済み
この作品は、今までのバッカーノシリーズと一線を画す作品だと思います。
バッカーノシリーズの魅力といえば、
多視点で語られるそれぞれのエピソードが重厚に絡み合い、
それが一つの大きな物語を作り上げていく疾走感と爽快感であるわけですが、
今作では、それが全く見られません。
ですが、その代わりに、閉鎖された村でのストーリー組みが非常に魅力的です。
本編の魅力が各キャラクタの行動の絡み合いのアクションだとするならば、
こちらの魅力は設定や、事情などの絡み合いのミステリであるといえるでしょう。
また、いつものバッカーノには無い、ハートウォーミングもありました。
ラストシーン(306p)のエルマーの一言はまさに鳥肌モノです。
1931系統の、バッカーノ本編が嫌いな人も、こちらはオススメです。
傑作。
バッカーノシリーズの魅力といえば、
多視点で語られるそれぞれのエピソードが重厚に絡み合い、
それが一つの大きな物語を作り上げていく疾走感と爽快感であるわけですが、
今作では、それが全く見られません。
ですが、その代わりに、閉鎖された村でのストーリー組みが非常に魅力的です。
本編の魅力が各キャラクタの行動の絡み合いのアクションだとするならば、
こちらの魅力は設定や、事情などの絡み合いのミステリであるといえるでしょう。
また、いつものバッカーノには無い、ハートウォーミングもありました。
ラストシーン(306p)のエルマーの一言はまさに鳥肌モノです。
1931系統の、バッカーノ本編が嫌いな人も、こちらはオススメです。
傑作。
2004年4月19日に日本でレビュー済み
今回のバッカーノは今までのようなノリではないのだが、最後まで読んでみると「バッカーノだな」と感じる。それほど前の4冊と違っている。これだけ見ても十分楽しめるが、前の作品を読めば更に話が面白くなる。この本というよりはこのシリーズがオススメ。長いように感じるが、サクサク進むところもいい。
2020年9月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
紙面の折れ(波打ち)、表紙の折れ、紙面側面に赤い線(汚れ)、古本のような紙の色合い。もう最低です❗️楽しみにしてた分台無しです❗️出来ればちゃんと綺麗な商品と交換して欲しいです。じゃなければ返品、返金をお願いしたいです。
どういう訳か注文履歴からは返品の項目が無く出来ませんから。
誠意ある対応をお願いしたいです。
どういう訳か注文履歴からは返品の項目が無く出来ませんから。
誠意ある対応をお願いしたいです。
2004年2月11日に日本でレビュー済み
主人公たちは、辺境のとある人里離れた村に昔の仲間が居る
という情報を得て赴くと、村人から殺されかかりつつ仲間と邂逅
村の特異な事情も次第に明らかになっていく、というお話です。
バッカーノシリーズ本編シリーズは
会話の楽しさに加えて軽いミステリー要素も絡んで
非常にテンポの良い作品に仕上がっていますが
今作は少々話そのものに魅力が足りないかな?と思います。
ただ、シリアスな面も描写自体は上手く、全体のバランスは
悪くないですのでシリーズを通して購読されている方には
勿論オススメできます。
初めての方にはまずバッカーノ!1931~の前4作品が前提ですね。
禁酒法時代のマフィアものというテーマでありつつ底抜けに明るい
主人公たちに共感できたならこの作品をどうぞ。
という情報を得て赴くと、村人から殺されかかりつつ仲間と邂逅
村の特異な事情も次第に明らかになっていく、というお話です。
バッカーノシリーズ本編シリーズは
会話の楽しさに加えて軽いミステリー要素も絡んで
非常にテンポの良い作品に仕上がっていますが
今作は少々話そのものに魅力が足りないかな?と思います。
ただ、シリアスな面も描写自体は上手く、全体のバランスは
悪くないですのでシリーズを通して購読されている方には
勿論オススメできます。
初めての方にはまずバッカーノ!1931~の前4作品が前提ですね。
禁酒法時代のマフィアものというテーマでありつつ底抜けに明るい
主人公たちに共感できたならこの作品をどうぞ。