夏休みに入り、最初の日に乃木坂家を訪れたきりとなっていた綾瀬裕人。
8月に入り、このまま夏休みが明けるまでいつもと変わらない夏休みになるかと思いきや、
急遽春香の妹・美夏の連れ出され、春香が出場するコンクールを観るため
連れ出されたロンドンで父・玄冬と同席したり、メイド長である桜坂葉月の様子が
おかしいという理由を探るべく、休暇を取った彼女を追跡した結果、
ブライダルサロンでウエディングドレスとタキシードを試着する羽目になったり、
“夏こみ”が開催される東京ビッグサイトを訪れたり、オタク趣味が父親にバレて
プチ家出をした春香を自宅に迎え入れたり――といった連作短編が本巻の大まかなあらすじ。
春香が出場したコンクールの開場は『ヴィクトリア・ホール』とあるが、
『千人は入れるんじゃないかってくらいの客席』という表現と貴賓席の存在の示唆、
テムズ川沿いにありホテルが隣接されているという描写から、おそらくロンドン市内の
西寄りイーリング地区に19世紀末から実在する区民会館的な公共施設のことではなく、
ロイヤル・アルバート・ホールやサウスバンク・センターあたりをモデルにした
架空の建物と推察できる。
ピアノ曲に対する造詣が深い一方、(作者に長距離国際線の搭乗経験があるにもかかわらず)
ファーストクラスに関する描写がざっくりしているのはご愛嬌といったところ
(刊行当時でもJL、NH、BAともにファーストクラスは座席と言うより大人二名が余裕で
くつろげる広さの個室空間を一名で使用する。VSはファーストクラスそのものが無い)だが、
本物の金持ちは航空会社ではなくガルフストリームのようなビジネスジェットを使う
はずなのだが、創作をする者は最高級から底辺まであらゆるものを経験しなければ
金持ち描写ができないという教訓を如実に表している。
また、本巻の最終話において懸念されていた問題のひとつが解決することとなり、
果たして『最大の問題』はどう転がるのか――が今後の見どころとなっていくのだろう。
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乃木坂春香の秘密(2) (電撃文庫) 文庫 – 2005/6/8
乃木坂春香の秘密〈2〉 (電撃文庫) [文庫] [Jun 01, 2005] 五十嵐 雄策; しゃあ
- 本の長さ344ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2005/6/8
- ISBN-104840230595
- ISBN-13978-4840230599
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2005/6/8)
- 発売日 : 2005/6/8
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 344ページ
- ISBN-10 : 4840230595
- ISBN-13 : 978-4840230599
- カスタマーレビュー:
著者について
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10月3日生まれ。第4回電撃hp短編小説賞最優秀賞を受賞し、『乃木坂春香の秘密』で文庫デビュー(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『小春原日和の育成日記〈2〉』(ISBN-10:4048688332)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年11月19日に日本でレビュー済み
乃木坂春香の秘密、第2巻です。前半は乃木坂さんのピアノコンクールの応援。そして乃木坂家のメイド、桜坂葉月さんの秘密を探るという、軽めのエピソードです。特に最初のエピソードでは、のちに重要な役割を果たすあるキャラクターとの出会いがあります。
そして後半、メインイベントと言うべきは、乃木坂さん、初めて「夏こみ」に行く、でしょう。嗚呼、コミケ。夏と冬、全国のオタクが集結し、その欲望が渦巻く魔の宴。彼女は「ねこばすてい」の同人誌を手に入れるために、そのか弱い身を投じようというのです。その顛末は―――
ちなみにこの本を読んだ私の友人、10年以上にわたり夏、冬両方のコミケに通いつめるその男は、「コミケはこんなに甘くない」と憤慨していました。私も確かにそう思います。しかし、これはファンタジーなのです。(オタクの)美しい夢と思えば、腹を立てるのは野暮なのでしょう。
さらに、乃木坂さんはそのことを父親にとがめられ、家出をして裕人君の家に無断外泊してしまいます。無断外泊!私の乃木坂さんが……
いや、それはともかく。対峙する父親に、乃木坂さんは宣言するのです。
「私は『あんなもの』が好きなんです!」
乃木坂さん、強くなられた。恋の……せいですかな?
そして後半、メインイベントと言うべきは、乃木坂さん、初めて「夏こみ」に行く、でしょう。嗚呼、コミケ。夏と冬、全国のオタクが集結し、その欲望が渦巻く魔の宴。彼女は「ねこばすてい」の同人誌を手に入れるために、そのか弱い身を投じようというのです。その顛末は―――
ちなみにこの本を読んだ私の友人、10年以上にわたり夏、冬両方のコミケに通いつめるその男は、「コミケはこんなに甘くない」と憤慨していました。私も確かにそう思います。しかし、これはファンタジーなのです。(オタクの)美しい夢と思えば、腹を立てるのは野暮なのでしょう。
さらに、乃木坂さんはそのことを父親にとがめられ、家出をして裕人君の家に無断外泊してしまいます。無断外泊!私の乃木坂さんが……
いや、それはともかく。対峙する父親に、乃木坂さんは宣言するのです。
「私は『あんなもの』が好きなんです!」
乃木坂さん、強くなられた。恋の……せいですかな?
2007年4月1日に日本でレビュー済み
『乃木坂春香の秘密〈2〉』です。このシリーズ、非常に読者を選ぶ、ということは第1巻で充分判っていることですので、2巻以降は本シリーズのノリについて行ける人だけが選別されていると思います。
その前提で言うと、間違いなく面白いです。更にパワーアップしています。
本巻の作中で描かれているのは、夏休み期間です。もうそれだけでイベント満載間違いなしです。
新キャラも登場します。後々重要な役割を担う、かもしれない美少女も出てきます。
そして、前巻に引き続き、無駄にエッチっぽいイラストも健在です。
とにかく濃厚べっとりなラブコメシリーズですから、楽しんだ者勝ち、という感じです。
その前提で言うと、間違いなく面白いです。更にパワーアップしています。
本巻の作中で描かれているのは、夏休み期間です。もうそれだけでイベント満載間違いなしです。
新キャラも登場します。後々重要な役割を担う、かもしれない美少女も出てきます。
そして、前巻に引き続き、無駄にエッチっぽいイラストも健在です。
とにかく濃厚べっとりなラブコメシリーズですから、楽しんだ者勝ち、という感じです。
2008年3月7日に日本でレビュー済み
前巻はただのオタ妄想で
終わってましたが、
今巻はきちんと小説の体をなしてます。
この進歩はすごい。
ただ非常に残念なのが、
もっともっと膨らませられるネタを
いくつも取りこぼしてること。
初めての海外旅行、
初めての夏コミ、
どちらもその描写だけで
まるまる一冊に伸ばせるのに……残念。
それともこのあっさり味が、
イマドキの読者の好みなんでしょうか?
終わってましたが、
今巻はきちんと小説の体をなしてます。
この進歩はすごい。
ただ非常に残念なのが、
もっともっと膨らませられるネタを
いくつも取りこぼしてること。
初めての海外旅行、
初めての夏コミ、
どちらもその描写だけで
まるまる一冊に伸ばせるのに……残念。
それともこのあっさり味が、
イマドキの読者の好みなんでしょうか?
2005年6月18日に日本でレビュー済み
内容は前回よりすごく良くなってます。
今回は主人公とヒロインだけでなくほかのキャラも結構出番あります。
なんで前回もっと妹だせよとか思っている人には良いね、マジで(笑)
まー実はそいつは俺のことだがな(笑)
んで今回は大まかに4つのストーリーからなりたってます。
そのストーリー一つ一つが独立した内容になっています。
が、一通り読み通すとあら不思議一本の大きなストーリーになっています。
これはすげーですね。
オムニバス的な内容に見えてすべてが連動しているんですね。
だからさくさく読めるんですが読み終わったあと充実感があります。
基本的にはまったりしたペースで進む作品です。
しかしわりとシリアスちっくな展開もあってアクセントが効いています。
んで前回その味付けがちょっと濃すぎじゃね、と思ってたんですが今回は割とすっきりそういうのが解決します。
ん、良いね。
前回読んで満足した人、ちょっと物足りないなと思った人両方に薦められるすばらしいできですね。
今回は主人公とヒロインだけでなくほかのキャラも結構出番あります。
なんで前回もっと妹だせよとか思っている人には良いね、マジで(笑)
まー実はそいつは俺のことだがな(笑)
んで今回は大まかに4つのストーリーからなりたってます。
そのストーリー一つ一つが独立した内容になっています。
が、一通り読み通すとあら不思議一本の大きなストーリーになっています。
これはすげーですね。
オムニバス的な内容に見えてすべてが連動しているんですね。
だからさくさく読めるんですが読み終わったあと充実感があります。
基本的にはまったりしたペースで進む作品です。
しかしわりとシリアスちっくな展開もあってアクセントが効いています。
んで前回その味付けがちょっと濃すぎじゃね、と思ってたんですが今回は割とすっきりそういうのが解決します。
ん、良いね。
前回読んで満足した人、ちょっと物足りないなと思った人両方に薦められるすばらしいできですね。
2006年7月23日に日本でレビュー済み
前巻から引き続き、ちょっと設定が派手なキャラクタをリアルっぽいシチュエーションに放り込んでみたお話で、ぶっちゃけ夏休みの日記なのですが、キャラクタ同士に見え隠れする信頼感が色々な意味でワクワクしつつも安心して読めました。より良い方向に転がっていくことを次巻にも期待。
2005年6月12日に日本でレビュー済み
今回もとっても可愛いイラストとともに登場しました待望の第2巻です!しゃあさんの描くイラストはのほほんとしてて楽しい気持ちになります。お話のほうですが、今回は新しいキャラクターが登場します。メイドの七城那波さんに乃木坂さんのお父さんが登場しちゃいます。いろいろと活躍してくれるので期待してください。
もっと深いとこを言いますと、「裕人くん、春香ちゃんのピアノコンクールの応援へ行く!」「皆でメイドの葉月さんの行動を追う!」「春香ちゃんの初夏こみ参加!」にあともう一本あるのですがそれは読んでからのお楽しみということにさせてもらいます。その方が楽しいでしょうし。勝手につけたタイトルからは判りにくいですが、今回も春香ちゃんがいろいろと可愛い一面を見せてくれます。また裕人くんのカッコイイ一面も見れますよ(^^)ぜひ読んでのほほんとして下さいです♪これらの点を含めて☆5つにさせていただきました。次回はどんな展開なのか楽しみです。
もっと深いとこを言いますと、「裕人くん、春香ちゃんのピアノコンクールの応援へ行く!」「皆でメイドの葉月さんの行動を追う!」「春香ちゃんの初夏こみ参加!」にあともう一本あるのですがそれは読んでからのお楽しみということにさせてもらいます。その方が楽しいでしょうし。勝手につけたタイトルからは判りにくいですが、今回も春香ちゃんがいろいろと可愛い一面を見せてくれます。また裕人くんのカッコイイ一面も見れますよ(^^)ぜひ読んでのほほんとして下さいです♪これらの点を含めて☆5つにさせていただきました。次回はどんな展開なのか楽しみです。