特殊設定ミステリシリーズの第四弾。
毎回手を変え品を変え、様々な物語が展開されてきたけれど、今回の趣向は「犯人が先にわかっており、一体いつ、どこで犯行が行われるのか?」という謎。謎解き自体はやや小粒ながらも工夫があってぴりりと辛く、何より主人公の内面的成長が確かな手触りでもって描かれており、いよいよ迎えるクライマックスへ否応なく期待が高まった。
巻末に短編が収録されており、こちらはいわゆる「日常の謎」を扱っている。小粋な伏線と回収がばっちり決まった良作で、本編で足りなかったロジックの楽しさがきっちりと味わえ、嬉しい驚きがあった。
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トリックスターズ (電撃文庫 く 6-1) 文庫 – 2005/6/10
- 本の長さ440ページ
- 言語日本語
- 出版社メディアワークス
- 発売日2005/6/10
- ISBN-104840230641
- ISBN-13978-4840230643
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登録情報
- 出版社 : メディアワークス (2005/6/10)
- 発売日 : 2005/6/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 440ページ
- ISBN-10 : 4840230641
- ISBN-13 : 978-4840230643
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,645,808位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2016年3月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
周の友達で、氷魚ちゃんが一番好きなので、それもよかったです。
周の設定を生かしつつミステリとして成立させようという難しい試み
でした。一巻からの周の転機ともなっていますが、同時に一巻で
提示されたキャラクター達の状況とその変化に向けての一つの回答
でもあったんじゃないかと。周はすべてを諦めていたけれど、自分の
力なども受け入れて行く決意をしたし、その上での決断もした。氷魚
ちゃんも含めた友達のグループはずっと変わらないことが幸せだったけれど、
変わることも受け入れて彼女はその先を決めている。シリーズとして
いろいろな方向で変化していく話でもあったと思いました。
周の設定を生かしつつミステリとして成立させようという難しい試み
でした。一巻からの周の転機ともなっていますが、同時に一巻で
提示されたキャラクター達の状況とその変化に向けての一つの回答
でもあったんじゃないかと。周はすべてを諦めていたけれど、自分の
力なども受け入れて行く決意をしたし、その上での決断もした。氷魚
ちゃんも含めた友達のグループはずっと変わらないことが幸せだったけれど、
変わることも受け入れて彼女はその先を決めている。シリーズとして
いろいろな方向で変化していく話でもあったと思いました。
2011年7月27日に日本でレビュー済み
結論から言うと結構面白かった。 好みは分かれるだろうけど。 文章力が凄くて、そこらに転がってる半端なミステリーよりは風景が見えた。 ただし、これは純ミステリーではない。 あとがきで「密室やら魔術やらといったミステリorファンタジーの要素を盛り込みつつも、そう名乗ると怒られそうな話」と著者自身が言っている通りそのどちらかに当て嵌めると中途半端な感は否めない。 今作では魔術を万能の力ではないと言い切り、不可能なことを一つ一つ言っているのでフェアに見えるがそれはあくまで話しをスムーズに進めるためであって、魔術が現実には存在しないものである以上アンフェア。 きっと新しいジャンルなのかも。 読者側にあえて謎解きをさせないミステリーとかwww
2018年12月17日に日本でレビュー済み
ミステリでは禁じ手ともいえる「魔法」を論理性のある「魔学・魔術」と定義することによって
独自の世界観を構築……は良かったのですが、肝心の語り手がボンクラすぎてフラストレーションが溜まります。
また、「悪の天才魔法使い」を黒幕とすることで「何でもアリ」に近い状態になってしまったのも惜しいです。
独自の世界観を構築……は良かったのですが、肝心の語り手がボンクラすぎてフラストレーションが溜まります。
また、「悪の天才魔法使い」を黒幕とすることで「何でもアリ」に近い状態になってしまったのも惜しいです。
2010年5月5日に日本でレビュー済み
魔術が学問として研究されている世界。日本で唯一、魔学の研究施設がある私立城翠大学に、世界で6人しかいない魔術師の一人、佐杏冴奈が着任する。彼女と偶然出会った天乃原周は、彼女の研究室に属することになる。彼女の着任を待つように、新入生ガイダンスの会場で行われる殺人予告。必然、天乃原周も事件の関係者となることになり…。
魔術と推理小説という、一見すると相反するテーマを融合させ、物語として破たんなく着地させている。
そもそもなぜこれらが相反すると思えるかというと、主要な理由は、読者が魔術体系を常識として備えていないから、犯罪の実行に魔術を使用されてしまうとそれを論理的に導くことが出来ないということだろう。
この作品では、前述の問題点を回避するために、いくつかの策が施されているので、一応フェアと言えると思う。
もう一つ面白いと思ったのは、ライトノベルには必ずあるものにトリックが仕込まれているところだろうか。確かに不思議だな、とは思ったのだけれど、ボクは最後まで気づかなかった。
魔術と推理小説という、一見すると相反するテーマを融合させ、物語として破たんなく着地させている。
そもそもなぜこれらが相反すると思えるかというと、主要な理由は、読者が魔術体系を常識として備えていないから、犯罪の実行に魔術を使用されてしまうとそれを論理的に導くことが出来ないということだろう。
この作品では、前述の問題点を回避するために、いくつかの策が施されているので、一応フェアと言えると思う。
もう一つ面白いと思ったのは、ライトノベルには必ずあるものにトリックが仕込まれているところだろうか。確かに不思議だな、とは思ったのだけれど、ボクは最後まで気づかなかった。
2005年6月12日に日本でレビュー済み
魔術の存在を前提としたミステリなので、全てのトリックを見破るのは難しいです。
謎を解いて読むよりは、謎を楽しんで読んだ方が面白く読めると思います。
「ぼく」の視点で書かれるため、必然的に先生とぼくが主体の展開になっていたので、もう少し周囲のキャラの掘り下げが欲しかったです。
ただ、魔術の設定はしっかりしていて、キャラの名前も凝っていて細かなところに工夫が見られました。
最後は、まさに詐欺的なトリック暴露で楽しく騙されてしまいました。
個人的には最後の「母親について」が一番やられたと感じました。
文章の流れから勝手に想像してしまいました。
魔術もミステリもトリックも楽しめる内容でした。
謎を解いて読むよりは、謎を楽しんで読んだ方が面白く読めると思います。
「ぼく」の視点で書かれるため、必然的に先生とぼくが主体の展開になっていたので、もう少し周囲のキャラの掘り下げが欲しかったです。
ただ、魔術の設定はしっかりしていて、キャラの名前も凝っていて細かなところに工夫が見られました。
最後は、まさに詐欺的なトリック暴露で楽しく騙されてしまいました。
個人的には最後の「母親について」が一番やられたと感じました。
文章の流れから勝手に想像してしまいました。
魔術もミステリもトリックも楽しめる内容でした。
2013年5月7日に日本でレビュー済み
独特な設定と世界観を作ろうとしてるのはいいのだが、どうにもどっちつかずで中途半端
殺人絡みのトリックはあまりにまんま過ぎるので何ともいえないが、
やはり魔術でできること、できないことが完璧に定義されていないのが問題だろう
例えば監視カメラの画像を魔術でどうにかできるかどうかなど、可能性が広がりすぎている
女子五人組も氷魚以外個性が薄く、区別しにくい
話が盛り上がってくるのも後半からで、前半はどうにも退屈
ちょっと人を選ぶ作品かもしれない
殺人絡みのトリックはあまりにまんま過ぎるので何ともいえないが、
やはり魔術でできること、できないことが完璧に定義されていないのが問題だろう
例えば監視カメラの画像を魔術でどうにかできるかどうかなど、可能性が広がりすぎている
女子五人組も氷魚以外個性が薄く、区別しにくい
話が盛り上がってくるのも後半からで、前半はどうにも退屈
ちょっと人を選ぶ作品かもしれない
2006年4月10日に日本でレビュー済み
推理できる部分は多々あるけど推理小説ではないので
フェアとかアンフェアとか言うべきジャンルではないです。
あえて言うならアンフェアです(笑)
SF推理とでもいうんでしょうか?
世界観の設定とキャラがなかなかおもしろいので
今後のシリーズに期待して5つ星
フェアとかアンフェアとか言うべきジャンルではないです。
あえて言うならアンフェアです(笑)
SF推理とでもいうんでしょうか?
世界観の設定とキャラがなかなかおもしろいので
今後のシリーズに期待して5つ星