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場の量子論 (1巻) (物理学叢書 75) 単行本 – 1997/2/1
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粒子と量子場
- 本の長さ415ページ
- 言語日本語
- 出版社吉岡書店
- 発売日1997/2/1
- ISBN-104842702621
- ISBN-13978-4842702629
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登録情報
- 出版社 : 吉岡書店 (1997/2/1)
- 発売日 : 1997/2/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 415ページ
- ISBN-10 : 4842702621
- ISBN-13 : 978-4842702629
- Amazon 売れ筋ランキング: - 235,015位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 189位理論物理学
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2014年5月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
場の理論の歴史が詳しく書かれていて、素晴らしいと思いました・
2014年7月14日に日本でレビュー済み
1995年頃の第2次ストリング革命における有効場の理論としての「場の量子論」の意義を洞察しています。ローレンツ不変性とクラスター分解原理から場の量子論を構築しています。スピン3/2以上の粒子については無関係であると考えています。20年ほど前の本ですが、現代において、ワインバーグがクラスター分解原理と量子もつれについてどう考えているかも知りたいところです。
第1章 場の量子論の成立の歴史が述べられています。
第2章 相対論的量子力学についての理論の本質が説明されています。
第3章 散乱のS行列による計算が述べられています。
第4章 場の理論がどうしてそのようにならなければならないのかを説明しています。
第5章 反粒子が存在する理由、スピンと統計の一般的な関係、CPT定理、ゲージ不変性が導入される理由について説明されています。
第6章 ファインマン則について説明しています。
第1章 歴史的導入
負の確立や負のエネルギーを解決するために、「負エネルギー粒子の海の中に正のエネルギー粒子の空孔がある」という空孔理論や、「場における粒子の生成消滅」という第2量子化の理論が作られていったこと、点粒子におけるエネルギー無限大の問題を解決するために繰り込みの手法が作られたことなど、理論と実験が2人3脚で発展してきた歴史が述べられています。
第2章 相対論的量子力学
興味深い章です。理論物理の奥深さ、面白さがわかります。
ローレンツ変換とは「相対論的な」回転と平行移動のことです。リー代数とは、変換の群を生成子から導出する代数のことです。微小ローレンツ変換により、運動量演算子、角運動量演算子、ハミルトニアンが導入され、ポアンカレ群のリー代数が導かれます。ガリレイ群のリー代数についても考察されています。
一粒子状態では、非斉次ローレンツ群の表現は小群の表現から誘導表現の方法で導かれます。
質量のある場合には変換は「普通の」回転となり非相対論の場合と同じように変換することが示されるので、球面調和関数、クレブシュゴルダン係数等の非相対論的量子力学の道具が相対論的量子力学でも用いることができることがわかります。
質量ゼロ粒子の物理的状態を区別するのは角運動量の運動方向成分であるヘリシティーによります。ヘリシティーは質量ゼロ粒子のスピンということもできます。ヘリシティーはローレンツ不変です。ヘリシティーが反対の粒子で空間反転対称性をもつものは光子、重力子で、空間反転対称性をもたないものはニュートリノ、反ニュートリノです。
質量ゼロ粒子の状態は反対のヘリシティーを持つ一粒子状態の線形結合で作られるので楕円偏極、円偏極、線偏極となります。
空間反転は線形ユニタリーでハミルトニアンと可換です。時間反転は反線形反ユニタリーです。
一粒子状態の空間反転により固有パリティーが導入されます。
対称性の群が物理的状態の上で射影表現(対称群のヒルベルト空間上での演算子の積と、対称群の積のヒルベルト空間上での演算子が位相だけずれること)にならないための条件を代数的、トポロジー的な面から述べています。
第3章 散乱理論
遷移α→βの確立振幅であるS行列のローレンツ不変性、内部称性、パリティー、時間反転、PT,C,CP,CPTについて説明されています。弱い相互作用ではパリティーは保存せず、時間反転も正確には保存しないことが間接的に示されていますが、CPTは厳密に保存すると考えられています。
粒子の崩壊では、粒子が早く運動すればするほどゆっくり崩壊することが導かれます。
S行列の計算には摂動理論が用いられます。ローレンツ不変性をみやすくする形式をとり時間順序積を導入して計算しています(ダイソン級数)。S行列のユニタリー条件(光学定理)とCPT不変性より、粒子と反粒子の全反応率が同じであることがわかります。ユニタリー性だけからエントロピーが常に増大することが導かれます。
第4章 クラスター分解原理
場の理論がなぜそうでなければならないのかを説明しています。
クラスター分解原理とは遠く離れた実験では相関のない結果が得られることです。
多粒子系における粒子の交換をクラスター分解原理などを用いて考察することにより、すべての粒子はボゾンかフェルミオンでなければならないことが示されます。ボゾン同士あるいはボゾンとフェルミオンの交換のもとで状態ベクトルは対称で、フェルミオン同士の交換では反対称という対称性条件を要請して多粒子状態のスカラー積が決められます。更に生成演算子を定義すれば、消滅演算子や生成消滅演算子の交換条件が導かれます。ハミルトニアンを生成消滅演算子で構成すれば、クラスター分解原理を自動的に満たすという定理があります。このために非相対論的量子力学でも生成消滅演算子形式が使われるのです。量子もつれについてはどう考えるのかについても知りたいところです。
第5章 量子場と反粒子
クラスター分解原理とローレンツ不変性を組み合わせると、相互作用密度は消滅場と生成場から構成されなければならないということになります。
相対論を量子力学と結合させると反粒子の存在が要請されます。
因果律を満たすとき、スピンのない粒子はボゾンでなければならないこと、
ベクトル粒子のスピンは0か1であること、
ディラック場によって記述される粒子はフェルミオンでなければならないこと、
そして、スピンと統計の一般的な関係が導かれています。
粒子と反粒子が同一であるスピン1/2粒子はマヨラナフェルミオンと呼ばれます。
スピン3/2以上の粒子についてはこの本のやり方は無関係だと考えています。
反転位相を適当に選ぶとCPTは物理を保存します(CPT定理)。
ヘリシティー±1質量ゼロ粒子(光子)に対する通常の4元ベクトル場は存在せず、ゲージ不変性が導入されますが、反対称テンソル場は構成されます。ヘリシティー±2の質量ゼロ粒子(重力子)についても同様です。
第6章 ファインマン則
おなじみのファインマン則について基本からとても丁寧に説明しています。
第1章 場の量子論の成立の歴史が述べられています。
第2章 相対論的量子力学についての理論の本質が説明されています。
第3章 散乱のS行列による計算が述べられています。
第4章 場の理論がどうしてそのようにならなければならないのかを説明しています。
第5章 反粒子が存在する理由、スピンと統計の一般的な関係、CPT定理、ゲージ不変性が導入される理由について説明されています。
第6章 ファインマン則について説明しています。
第1章 歴史的導入
負の確立や負のエネルギーを解決するために、「負エネルギー粒子の海の中に正のエネルギー粒子の空孔がある」という空孔理論や、「場における粒子の生成消滅」という第2量子化の理論が作られていったこと、点粒子におけるエネルギー無限大の問題を解決するために繰り込みの手法が作られたことなど、理論と実験が2人3脚で発展してきた歴史が述べられています。
第2章 相対論的量子力学
興味深い章です。理論物理の奥深さ、面白さがわかります。
ローレンツ変換とは「相対論的な」回転と平行移動のことです。リー代数とは、変換の群を生成子から導出する代数のことです。微小ローレンツ変換により、運動量演算子、角運動量演算子、ハミルトニアンが導入され、ポアンカレ群のリー代数が導かれます。ガリレイ群のリー代数についても考察されています。
一粒子状態では、非斉次ローレンツ群の表現は小群の表現から誘導表現の方法で導かれます。
質量のある場合には変換は「普通の」回転となり非相対論の場合と同じように変換することが示されるので、球面調和関数、クレブシュゴルダン係数等の非相対論的量子力学の道具が相対論的量子力学でも用いることができることがわかります。
質量ゼロ粒子の物理的状態を区別するのは角運動量の運動方向成分であるヘリシティーによります。ヘリシティーは質量ゼロ粒子のスピンということもできます。ヘリシティーはローレンツ不変です。ヘリシティーが反対の粒子で空間反転対称性をもつものは光子、重力子で、空間反転対称性をもたないものはニュートリノ、反ニュートリノです。
質量ゼロ粒子の状態は反対のヘリシティーを持つ一粒子状態の線形結合で作られるので楕円偏極、円偏極、線偏極となります。
空間反転は線形ユニタリーでハミルトニアンと可換です。時間反転は反線形反ユニタリーです。
一粒子状態の空間反転により固有パリティーが導入されます。
対称性の群が物理的状態の上で射影表現(対称群のヒルベルト空間上での演算子の積と、対称群の積のヒルベルト空間上での演算子が位相だけずれること)にならないための条件を代数的、トポロジー的な面から述べています。
第3章 散乱理論
遷移α→βの確立振幅であるS行列のローレンツ不変性、内部称性、パリティー、時間反転、PT,C,CP,CPTについて説明されています。弱い相互作用ではパリティーは保存せず、時間反転も正確には保存しないことが間接的に示されていますが、CPTは厳密に保存すると考えられています。
粒子の崩壊では、粒子が早く運動すればするほどゆっくり崩壊することが導かれます。
S行列の計算には摂動理論が用いられます。ローレンツ不変性をみやすくする形式をとり時間順序積を導入して計算しています(ダイソン級数)。S行列のユニタリー条件(光学定理)とCPT不変性より、粒子と反粒子の全反応率が同じであることがわかります。ユニタリー性だけからエントロピーが常に増大することが導かれます。
第4章 クラスター分解原理
場の理論がなぜそうでなければならないのかを説明しています。
クラスター分解原理とは遠く離れた実験では相関のない結果が得られることです。
多粒子系における粒子の交換をクラスター分解原理などを用いて考察することにより、すべての粒子はボゾンかフェルミオンでなければならないことが示されます。ボゾン同士あるいはボゾンとフェルミオンの交換のもとで状態ベクトルは対称で、フェルミオン同士の交換では反対称という対称性条件を要請して多粒子状態のスカラー積が決められます。更に生成演算子を定義すれば、消滅演算子や生成消滅演算子の交換条件が導かれます。ハミルトニアンを生成消滅演算子で構成すれば、クラスター分解原理を自動的に満たすという定理があります。このために非相対論的量子力学でも生成消滅演算子形式が使われるのです。量子もつれについてはどう考えるのかについても知りたいところです。
第5章 量子場と反粒子
クラスター分解原理とローレンツ不変性を組み合わせると、相互作用密度は消滅場と生成場から構成されなければならないということになります。
相対論を量子力学と結合させると反粒子の存在が要請されます。
因果律を満たすとき、スピンのない粒子はボゾンでなければならないこと、
ベクトル粒子のスピンは0か1であること、
ディラック場によって記述される粒子はフェルミオンでなければならないこと、
そして、スピンと統計の一般的な関係が導かれています。
粒子と反粒子が同一であるスピン1/2粒子はマヨラナフェルミオンと呼ばれます。
スピン3/2以上の粒子についてはこの本のやり方は無関係だと考えています。
反転位相を適当に選ぶとCPTは物理を保存します(CPT定理)。
ヘリシティー±1質量ゼロ粒子(光子)に対する通常の4元ベクトル場は存在せず、ゲージ不変性が導入されますが、反対称テンソル場は構成されます。ヘリシティー±2の質量ゼロ粒子(重力子)についても同様です。
第6章 ファインマン則
おなじみのファインマン則について基本からとても丁寧に説明しています。
2017年6月20日に日本でレビュー済み
5,6巻、3,4巻と逆向きに読み進め、ついついこの 第1巻 まで読んでしまった。
エレガントな理論構成 と 重厚な現象論 にこちらも慣れてきたなと思っていたら、
一転、この巻はもっと朴訥で 土の香り のする本であった。
第1章 歴史的導入
湯川 朝永 に親しんだ人にはお馴染みの、場の量子論 黎明期 を ワインバーグ流 に概観する。
[TI] 朝永振一郎「量子力学 I 」 [FII] ファインマン <2>「光・熱・波動」
等が手元にあると楽しめるだろう。
(1.2.19) アインシュタインの A(光子の自然放出率)は、[TI] (23.2.5) を参照。
ただし、 本書の (e /√4π) r = [TI] の C / 2 である(ワインバーグは有理単位系)。
B(誘導放出・吸収率)∝ A は、[FII] (17.18) が親しみ易い。
ただし、エネルギー分布 × c = 放射強度 に留意されよ。
実務家には キッテル「統計物理」(22.5) で十分か。この話には思い出がある。
評者がまだ 20歳 のとき、友人が Dirac の「放射場」なんぞを読んでおり、
「これ一体何言ってんだ?」とやぶからぼうに聞いてきたことがある。
「振幅 (粒子像) が定まると 位相 (波動像) がぼやけ、
位相 (波動像) が定まると 振幅 (粒子像) がぼやける と書いてるようだ。」
大方「スピンはめぐる」に感化されたのであろう友人は、訝しげな顔をしていた。
ここに現れる 位相 Θ = - i ∂_N 個数微分 で Dirac の洗礼を受けた人も多いだろう。
第2〜5章 で Wigner 回転* を軸に、場の量子論が直接構成される。
* 例えば有質量だと ブースト と オイラー回転 で(Λ:ローレンツ変換)
(0,0,0,m) → (0,0,p,E) → (p^μ) → (Λ p^μ) → (0,0, p_Λ , E_Λ ) → (0,0,0,m)
が回転群に属すことを用いて ローレンツ群の表現 を スピン群 に還元してゆく。
後は「量子場よ 作用素と共に Fock 空間であれ」と要請するだけだ。
H,Pはいつも通り、単なる 時間推進 と 併進 の表現と定義されるから、
作用の詳細には一切よらず スピンと統計の関係 CPT が
ボソン・フェルミオン の量子場の構成 と共に系統的に導き出される。
ユニタリー表現 U から 各粒子場 ψ への表現 D が誘導される様も、非常に明解だ。
U ψ U^-1 = D^-1 ψ (5.1.6-7)
例えば、益川さんの本ではページの都合で省かれた D(Λ) ( 彼の本p.35では Λ = D(a) )の中身も、
本書 (5.4.3,8) (5.4.19-20) で一目瞭然となる。また、本書 p.314-5 のような一言があるだけで、
九後さんの本の第1章が、どれだけ初学者にとっつきやすくなるか容易に想像がつくだろう。
目の覚めるようなエレガントさは微塵もない が、朴訥で自然な話の流れなのである。
詳細は長くなるので、コメントに記すことにする。
C,P,T の霊妙な位相因子の詳細とその歴史的意味が、手に取るように分かるのも嬉しい。
評者のように少し年齢を重ねたものには、大変に貴重な本である。
しかし、このような本は、果たして若い人が 最初に 読む本なのだろうか?
ペンローズの スピノル マジック (Penrose - Rindler Ch1) や
ファインマンの「素粒子物理」にある スピノル の生き生きとした物理的直感、
同じく「素粒子と物理法則」にある T^2 = 360度回転(本書 (2.6.27))等に
心ときめかせた後でも、この第1巻は遅くないのではないかな とふと感じた本でもあった。
<付記>
pp.174, 306-8 で マヨラナ・スピノル の 固有パリティ が η = ± i であることを、評者は
初めて悟った。( a = a^c ξ = ξ^c より C ψ C^-1 = ξψ ∴ ψ = γ_2ψ (5.5.48) )
このことから(本書には明示されていないが)§ 2.6 を仮定すると (5.5.41)2回より次式が導かれ
P^2 ψ P^-2 = η*^2 ψ = - ψ ∴ P^-1 = U^-1(P) ≠ U(P^-1) = U(P) = P
パリティが 射影表現 であることが帰結される。これはどのように受け止めればよいのだろう?
シーソー機構は大変に魅力的な描像であるが、もしこのような粒子が実在すれば、ニュートリノは
回転 に対する 2価性 のみならず、反転 に対する 2価性 をも合わせ持つ大変 神秘的 な粒子である
ということになる。マヨラナ自身はこのことに気づいていたのだろうか?
最近、2重 β崩壊 の実験に進展があり、マヨラナ・ニュートリノ に大きな制限が課され始めている。
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2016/08/press20160809-01.html
http://shinbun.fan-miyagi.jp/article/article_20130601.php ← こちらは大変分かりやすい解説記事
因みに、評者の E8(8) 統一場ではニュートリノはディラック型で構成されている。
(2018/2/14 Higgs 粒子 の構成に成功し、CKM-PMNS 行列 がその姿を現して来た。)
この場合、U(P) の解釈は通常通りユニタリーである。
<追記>
このレビューを記した約2ヶ月後に
「ニュートリノ と 反ニュートリノ で、ニュートリノ振動の頻度 が異なる可能性が95%に達した」
という、ホットなニュースが飛び込んでいた。
https://www.kek.jp/ja/NewsRoom/Release/PressRelease20170804.pdf
これは、中性ケイオン, Bメソン の崩壊 に次ぐ CP( ∴ おそらくT )の破れ の証左となるであろう
T2Kグループ による画期的な実験の中間報告である。
評者は、勿論これら一連の結果は ニュートリノ が ディラック型であることを示唆するものと望んでいる。
しかし大方の見方は、左巻きマヨラナ・ニュートリノ νL の左巻き(粒子)状態と右巻き(反粒子)状態
で物理的振る舞いが異なり、シーソー機構と相俟って福来正・柳田のレプトジェネシスを支持するものと
受け止められているようだ。
https://www.quantamagazine.org/do-neutrinos-explain-matter-antimatter-asymmetry-20160728/
https://arxiv.org/pdf/hep-ph/0502169.pdf
多少雑な言い方をすれば、
「ウィークボソンは2重項 ( eL , νL ) とのみ作用するから、1重項 νR の重いマヨラナ質量を任意に付加
できる。その上かつ,それらの反粒子状態 νL-bar νR-bar には粒子状態と異なる作用が働いている。」
これに対する私の立場は、ごく平凡かつ単純に(過ぎるであろうか)
「νL νR は同質量でよい。ただ、ウィークボソンは ( eL , νL ) とだけ作用するから単に νR は見つけ難い。
相互作用は 粒子・反粒子 が 同一粒子(マヨラナ) であれば 分け隔てなく 働き、
異なる粒子(ディラック)であれば異なり得る。」
である。特別なのは ニュートリノ ではなく、ウィークボソン であると私は信じたい。
(2019/3/10 今ではこれに 中性マヨラナ(多分)ウィーノ と 荷電ディラックウィーノ の振る舞いも加えたい。)
何故ならば、
ウィークボソン は レプトン のみならず クォーク とも 左巻き粒子とその反粒子 にしか作用しない。
トップクォーク が重すぎることと ニュートリノ が軽すぎることとの間には何らかの符丁があって欲しい。
統一場の立場からはそんな想いが脳裡をよぎるのである。
質量に関しては、未だ全てが五里霧中。ようよう夜明け前といった所であろうか。
2019/3/12 私なりの解答がようやく得られたようである。
https://www.researchgate.net/publication/331650775_Octonionic_Higgs_particles
エレガントな理論構成 と 重厚な現象論 にこちらも慣れてきたなと思っていたら、
一転、この巻はもっと朴訥で 土の香り のする本であった。
第1章 歴史的導入
湯川 朝永 に親しんだ人にはお馴染みの、場の量子論 黎明期 を ワインバーグ流 に概観する。
[TI] 朝永振一郎「量子力学 I 」 [FII] ファインマン <2>「光・熱・波動」
等が手元にあると楽しめるだろう。
(1.2.19) アインシュタインの A(光子の自然放出率)は、[TI] (23.2.5) を参照。
ただし、 本書の (e /√4π) r = [TI] の C / 2 である(ワインバーグは有理単位系)。
B(誘導放出・吸収率)∝ A は、[FII] (17.18) が親しみ易い。
ただし、エネルギー分布 × c = 放射強度 に留意されよ。
実務家には キッテル「統計物理」(22.5) で十分か。この話には思い出がある。
評者がまだ 20歳 のとき、友人が Dirac の「放射場」なんぞを読んでおり、
「これ一体何言ってんだ?」とやぶからぼうに聞いてきたことがある。
「振幅 (粒子像) が定まると 位相 (波動像) がぼやけ、
位相 (波動像) が定まると 振幅 (粒子像) がぼやける と書いてるようだ。」
大方「スピンはめぐる」に感化されたのであろう友人は、訝しげな顔をしていた。
ここに現れる 位相 Θ = - i ∂_N 個数微分 で Dirac の洗礼を受けた人も多いだろう。
第2〜5章 で Wigner 回転* を軸に、場の量子論が直接構成される。
* 例えば有質量だと ブースト と オイラー回転 で(Λ:ローレンツ変換)
(0,0,0,m) → (0,0,p,E) → (p^μ) → (Λ p^μ) → (0,0, p_Λ , E_Λ ) → (0,0,0,m)
が回転群に属すことを用いて ローレンツ群の表現 を スピン群 に還元してゆく。
後は「量子場よ 作用素と共に Fock 空間であれ」と要請するだけだ。
H,Pはいつも通り、単なる 時間推進 と 併進 の表現と定義されるから、
作用の詳細には一切よらず スピンと統計の関係 CPT が
ボソン・フェルミオン の量子場の構成 と共に系統的に導き出される。
ユニタリー表現 U から 各粒子場 ψ への表現 D が誘導される様も、非常に明解だ。
U ψ U^-1 = D^-1 ψ (5.1.6-7)
例えば、益川さんの本ではページの都合で省かれた D(Λ) ( 彼の本p.35では Λ = D(a) )の中身も、
本書 (5.4.3,8) (5.4.19-20) で一目瞭然となる。また、本書 p.314-5 のような一言があるだけで、
九後さんの本の第1章が、どれだけ初学者にとっつきやすくなるか容易に想像がつくだろう。
目の覚めるようなエレガントさは微塵もない が、朴訥で自然な話の流れなのである。
詳細は長くなるので、コメントに記すことにする。
C,P,T の霊妙な位相因子の詳細とその歴史的意味が、手に取るように分かるのも嬉しい。
評者のように少し年齢を重ねたものには、大変に貴重な本である。
しかし、このような本は、果たして若い人が 最初に 読む本なのだろうか?
ペンローズの スピノル マジック (Penrose - Rindler Ch1) や
ファインマンの「素粒子物理」にある スピノル の生き生きとした物理的直感、
同じく「素粒子と物理法則」にある T^2 = 360度回転(本書 (2.6.27))等に
心ときめかせた後でも、この第1巻は遅くないのではないかな とふと感じた本でもあった。
<付記>
pp.174, 306-8 で マヨラナ・スピノル の 固有パリティ が η = ± i であることを、評者は
初めて悟った。( a = a^c ξ = ξ^c より C ψ C^-1 = ξψ ∴ ψ = γ_2ψ (5.5.48) )
このことから(本書には明示されていないが)§ 2.6 を仮定すると (5.5.41)2回より次式が導かれ
P^2 ψ P^-2 = η*^2 ψ = - ψ ∴ P^-1 = U^-1(P) ≠ U(P^-1) = U(P) = P
パリティが 射影表現 であることが帰結される。これはどのように受け止めればよいのだろう?
シーソー機構は大変に魅力的な描像であるが、もしこのような粒子が実在すれば、ニュートリノは
回転 に対する 2価性 のみならず、反転 に対する 2価性 をも合わせ持つ大変 神秘的 な粒子である
ということになる。マヨラナ自身はこのことに気づいていたのだろうか?
最近、2重 β崩壊 の実験に進展があり、マヨラナ・ニュートリノ に大きな制限が課され始めている。
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2016/08/press20160809-01.html
http://shinbun.fan-miyagi.jp/article/article_20130601.php ← こちらは大変分かりやすい解説記事
因みに、評者の E8(8) 統一場ではニュートリノはディラック型で構成されている。
(2018/2/14 Higgs 粒子 の構成に成功し、CKM-PMNS 行列 がその姿を現して来た。)
この場合、U(P) の解釈は通常通りユニタリーである。
<追記>
このレビューを記した約2ヶ月後に
「ニュートリノ と 反ニュートリノ で、ニュートリノ振動の頻度 が異なる可能性が95%に達した」
という、ホットなニュースが飛び込んでいた。
https://www.kek.jp/ja/NewsRoom/Release/PressRelease20170804.pdf
これは、中性ケイオン, Bメソン の崩壊 に次ぐ CP( ∴ おそらくT )の破れ の証左となるであろう
T2Kグループ による画期的な実験の中間報告である。
評者は、勿論これら一連の結果は ニュートリノ が ディラック型であることを示唆するものと望んでいる。
しかし大方の見方は、左巻きマヨラナ・ニュートリノ νL の左巻き(粒子)状態と右巻き(反粒子)状態
で物理的振る舞いが異なり、シーソー機構と相俟って福来正・柳田のレプトジェネシスを支持するものと
受け止められているようだ。
https://www.quantamagazine.org/do-neutrinos-explain-matter-antimatter-asymmetry-20160728/
https://arxiv.org/pdf/hep-ph/0502169.pdf
多少雑な言い方をすれば、
「ウィークボソンは2重項 ( eL , νL ) とのみ作用するから、1重項 νR の重いマヨラナ質量を任意に付加
できる。その上かつ,それらの反粒子状態 νL-bar νR-bar には粒子状態と異なる作用が働いている。」
これに対する私の立場は、ごく平凡かつ単純に(過ぎるであろうか)
「νL νR は同質量でよい。ただ、ウィークボソンは ( eL , νL ) とだけ作用するから単に νR は見つけ難い。
相互作用は 粒子・反粒子 が 同一粒子(マヨラナ) であれば 分け隔てなく 働き、
異なる粒子(ディラック)であれば異なり得る。」
である。特別なのは ニュートリノ ではなく、ウィークボソン であると私は信じたい。
(2019/3/10 今ではこれに 中性マヨラナ(多分)ウィーノ と 荷電ディラックウィーノ の振る舞いも加えたい。)
何故ならば、
ウィークボソン は レプトン のみならず クォーク とも 左巻き粒子とその反粒子 にしか作用しない。
トップクォーク が重すぎることと ニュートリノ が軽すぎることとの間には何らかの符丁があって欲しい。
統一場の立場からはそんな想いが脳裡をよぎるのである。
質量に関しては、未だ全てが五里霧中。ようよう夜明け前といった所であろうか。
2019/3/12 私なりの解答がようやく得られたようである。
https://www.researchgate.net/publication/331650775_Octonionic_Higgs_particles
2013年3月3日に日本でレビュー済み
以前より、量子力学の本で「スピンと統計の関係」がアプリオリに与えられるのを疑問に思っていた。
昔、書店で見たファインマンの本(題名を忘れた)の序文に、「スピンと統計の関係は量子力学の原理と特殊相対論から証明できる。」
と書いてあったので本文にその記載があると思って探したが記載なし。J.J.SakuraiのA.Q.Mにも記載なし。
やがて、Pauliが1935に証明した事までは分ったが、それを記した本が見つからない。
その後、本書を購入し読んでみたら、「スピンと統計の関係」が見事に証明されており感動した。
本書な内容
Ch.1 歴史
Ch.2 相対論的量子力学・・・量子力学の一般形式(変換理論)、対称性(Wignerの定理)、ポアンカレ代数、Lorentz群による粒子の分類 etc,
この章で、この本の非凡さが早くも現れる。感激。
Ch.3 散乱理論・・・相互作用がスカラーの積分で付加条件(他の本では因果律と云われる)を満たせばS行列がLorentz不変である事の証明
Ch.4 Cluster分解原理・・・Hamiltonianを生成・消滅演算子で構成すればS行列が自動的にCluster分解原理を満たす。(但し、デルタ函数をひとつだけ含む条件で)
Ch.5 量子場と反粒子・・・Ch.4のCluster分解原理とCh.3のLorentz普遍性を満たすためには、相互作用密度を「場」から構成する必要がある事の証明から始めて、
電荷の保存則が成立するためには反粒子が存在しなければならない事。
スピンと統計の関係(Scalar場とVector場はBosonでなければならない事。Dirac形式をCartanに従って導入しDirac場がFermionでなければならない事の証明)
→ここまで読んで本当に感動した。
Ch.6 Feynman則
本書はアマチュアの自分には難解過ぎ理解できない箇所(射線表現とかCPT定理etc.)の方が多いが、物理の本で初めて感動した。
面白い本(朝永「量子力学巻1」etc.)、藝術作品のような本(山内「一般力学」、Dirac「量子力学」)には出会いましたが、感動した本は本書のみ。
昔、書店で見たファインマンの本(題名を忘れた)の序文に、「スピンと統計の関係は量子力学の原理と特殊相対論から証明できる。」
と書いてあったので本文にその記載があると思って探したが記載なし。J.J.SakuraiのA.Q.Mにも記載なし。
やがて、Pauliが1935に証明した事までは分ったが、それを記した本が見つからない。
その後、本書を購入し読んでみたら、「スピンと統計の関係」が見事に証明されており感動した。
本書な内容
Ch.1 歴史
Ch.2 相対論的量子力学・・・量子力学の一般形式(変換理論)、対称性(Wignerの定理)、ポアンカレ代数、Lorentz群による粒子の分類 etc,
この章で、この本の非凡さが早くも現れる。感激。
Ch.3 散乱理論・・・相互作用がスカラーの積分で付加条件(他の本では因果律と云われる)を満たせばS行列がLorentz不変である事の証明
Ch.4 Cluster分解原理・・・Hamiltonianを生成・消滅演算子で構成すればS行列が自動的にCluster分解原理を満たす。(但し、デルタ函数をひとつだけ含む条件で)
Ch.5 量子場と反粒子・・・Ch.4のCluster分解原理とCh.3のLorentz普遍性を満たすためには、相互作用密度を「場」から構成する必要がある事の証明から始めて、
電荷の保存則が成立するためには反粒子が存在しなければならない事。
スピンと統計の関係(Scalar場とVector場はBosonでなければならない事。Dirac形式をCartanに従って導入しDirac場がFermionでなければならない事の証明)
→ここまで読んで本当に感動した。
Ch.6 Feynman則
本書はアマチュアの自分には難解過ぎ理解できない箇所(射線表現とかCPT定理etc.)の方が多いが、物理の本で初めて感動した。
面白い本(朝永「量子力学巻1」etc.)、藝術作品のような本(山内「一般力学」、Dirac「量子力学」)には出会いましたが、感動した本は本書のみ。