本に挟まれていたパンフレットには『「戦後」を問いつづける孤高のジャーナリスト』とあったが、著者はまさにその通りの人だった。この本が出版されて3年後に死去した。
その綿密な取材はその後に続くノンフィクション作家の手本となったが、まさにその面目躍如となる2作品がこの本には収められている。「誘拐」は昭和38年に起きた有名な吉展ちゃん誘拐殺人事件を扱った作品で、警察の捜査上の失敗や、犯人やその関係者、吉展ちゃんの家族の心情を丁寧に追って描写している。「村が消えた」は青森県下北半島六ケ所村の、特に上弥栄(かみいやさか)地区と呼ばれた開拓部落を中心に「国策」に翻弄され続けた住民の生き様を満州開拓部落の時代から掘り起こす。
なおそれぞれの作品の終わりには鎌田慧氏と内橋克人氏の解説が載っていて、同じノンフィクション作家の視点から内容を解きほぐす。
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本田靖春集 (1) 単行本 – 2001/12/1
本田 靖春
(著)
誘拐,村が消えた
- 本の長さ430ページ
- 言語日本語
- 出版社旬報社
- 発売日2001/12/1
- ISBN-104845107163
- ISBN-13978-4845107162
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登録情報
- 出版社 : 旬報社 (2001/12/1)
- 発売日 : 2001/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 430ページ
- ISBN-10 : 4845107163
- ISBN-13 : 978-4845107162
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,078,853位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 799位個人全集の全集・選書
- カスタマーレビュー:
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2008年10月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2010年9月20日に日本でレビュー済み
吉展ちゃん事件の犯人に対する、当時の
世間の同情論を、一部の論客、例えば
山本夏彦さんが苦々しげに語っていました。
現在ならば、もっと冷淡に扱われたでしょう。
こんな時代におさらば出来た、本田さんは
ある意味幸せなのかも・・・。
二作品とも、右よりのシニカルさんたちが
読んだら眉をひそめ、「ここの事実が間違ってる」
なんて粗探しを始めるだろうな、
と思ってしまう、要するに本田さんらしい
素晴らしいノンフィクションなのです!!
細かい思想や事実の詳細を、特に本人たちが
亡くなった事件からチェックして、
本全体を否定するのは、馬鹿げています。
「へえ、こんな事件があったのか」
と、若い読者に一人でも知ってほしい。
そうして、秋葉原の事件などで見られたマスコミの
対応と、本田さんが取る公平な姿勢の違いが、
いったい何なのか、一度考えてほしいのです。
本田さんありがとう!!
世間の同情論を、一部の論客、例えば
山本夏彦さんが苦々しげに語っていました。
現在ならば、もっと冷淡に扱われたでしょう。
こんな時代におさらば出来た、本田さんは
ある意味幸せなのかも・・・。
二作品とも、右よりのシニカルさんたちが
読んだら眉をひそめ、「ここの事実が間違ってる」
なんて粗探しを始めるだろうな、
と思ってしまう、要するに本田さんらしい
素晴らしいノンフィクションなのです!!
細かい思想や事実の詳細を、特に本人たちが
亡くなった事件からチェックして、
本全体を否定するのは、馬鹿げています。
「へえ、こんな事件があったのか」
と、若い読者に一人でも知ってほしい。
そうして、秋葉原の事件などで見られたマスコミの
対応と、本田さんが取る公平な姿勢の違いが、
いったい何なのか、一度考えてほしいのです。
本田さんありがとう!!