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資格ビジネスに騙されないために読む本 単行本(ソフトカバー) – 2012/12/19
須田美貴
(著)
- 本の長さ144ページ
- 言語日本語
- 出版社鹿砦社
- 発売日2012/12/19
- ISBN-104846309169
- ISBN-13978-4846309169
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登録情報
- 出版社 : 鹿砦社 (2012/12/19)
- 発売日 : 2012/12/19
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 144ページ
- ISBN-10 : 4846309169
- ISBN-13 : 978-4846309169
- Amazon 売れ筋ランキング: - 178,600位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年4月25日に日本でレビュー済み
資格ビジネスに騙されないためという書名だが、取り上げている素材や対象が少し狭い印象である。L社という資格学校の話がかなり取り上げられている。この企業のいい加減さは私も経験したが、資格ビジネスにかかわる企業の中で この会社はきわめてひどい例で この会社のことを書かれても あまり一般的な説得力はない。L社の合格祝賀会には既往の合格者を動員していると書かれいるが、私が参加したT社のそれはそんな小細工はなかった。もちろんビジネスだから それなりの戦略をもってどの企業も営業しているが、あまりにも極端すぎる会社の例を出されると説得力がなくなると思う。たしかにL社はひどいのだが。
2020年5月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
書庫を整理していて「ああこんな本買ったっけな」と思い読み返してみた。
出版されたころより、ある意味事態は深刻化しているのではないか。
本書の意図とは若干ズレるかも知れないが、書いてみたい。
Q&Aサイトというのがいくつかある。
ユーザーが質問を投稿すると、別のユーザーが答えをくれるというものだ。
そういうところの資格カテゴリの質問を見てみて欲しい。
「自分はあまりよくない大学に在学しています。
就職に向けて何か資格を取りたいのですが何が良いですか」
という趣旨の、大学生からの質問が跡を絶たないのだ。
彼らは資格というものを根本的に勘違いしている。
資格というのはまず「こういう仕事をしたい」という希望がありきであって、
それに必要なら、あるいは有利なら取るものである。
何でもいいから資格を取れば、仕事がやってくるわけではない。
学生が実務経験すらないのに合格証書を企業の採用担当に見せさえすれば、
採用担当者が土下座してくれるような資格などない。
資格試験は大学入学試験の敗者復活戦ではないし、
合格すれば取得難易度に応じて就・転職の際に加点がもらえるボーナスポイント制度でもない。
ところが資格学校や通信講座はこういう思考の学生たちを目一杯煽る。
「資格を取ると就・転職の際に努力が認められて有利になる"可能性があります"」
絶対に有利になると書いていないところが味噌だ。言い逃れの余地を作っている。
「大学在学中に司法書士とTOEICの高得点を取るのと、
1年間就職浪人して圧倒的知名度のある行政書士を取るのと、就職ではどちらが有利ですか?」
これは私が某Q&Aサイトで実際に見かけた質問だ。
これほどまでに的外れな質問をするのもなかなか難しいのではないかと思うほどだ。
自分が受験しようとしている試験の概要すら把握していない。
資格というものはあればあるほどいいものだ、と考えている人たち、特に学生に言いたい。
資格の合格証書があればあるほど人間として「偉くなる」わけではない。
自分が進みたい方向性を考えてふさわしい資格を選ばないと、人生に不利になることすらあり得る。
簡単に言えば、なんとかコーディネーターとかなんとかアドバイザーとか、
取るのが異常に簡単な資格というのは山ほどある。
塵も積もれば精神でそういうのを100個取ったら100点分偉くなると思うか?
変わった趣味の持ち主なんだな、で終わりだ。
これは明らかに学生向けのメッセージとして言うが、
大学時代の4年間というのは「魅力的な自分を作る」という教科書のない勉強が一番重要だ。
魅力的とはどういう意味なのか、その自分にどうやったらなれるのか、誰も教えてくれない。
自分で考えて試行錯誤するしかない。
不安なのはわかるが、そこで資格という「教科書のある勉強」に逃げるな。
実際、大学生ぐらいの年齢の人たちが教科書と回答冊子と解説書がないと勉強すらできないのは
日本の危機ではないかと思っている。
もうひとつ、資格ビジネスが狙っている大きなマーケットが「社会復帰したい主婦」だ。
妊娠して出産して育児して、何年か仕事から遠ざかっていたので、きちんと社会復帰できるか不安。
気持ちはわかる。
だが独占業務がある士業であっても合格・登録・開業しただけで
「先生様お願い致します」と言って人が集まってくるわけではないことを把握して欲しい。
資格の開業は「起業」である。
企業に勤務していたころは、ほとんどの主婦はひとつの役割しか企業内で担っていなかったはずだ。
経理とか人事とか総務とか。
1人事務所で起業するということは、かつて勤務時代に専門部署がやっていたことを
全部自分でやらなければいけないという事だ。
特に営業には苦労するはずだ。
「私の売り物はこれです」と具体的にモノが示されないものを買おうという人間はまずいない。
モノはなくても、たとえば生命保険の外交員はこういう場合にはいくら出るという具体的な話ができる。
士業にそういう具体的な売り物があるものがあるだろうか?
残念ながら、ない。それを売らないといけないのだ。できるか?控えめに言って、極めて難しい。
何でもいいから資格を取れば上手く行くだろう、ぐらいしか考えずに資格で独立開業した人は、
資格で上手く行かなかったら「この資格は簡単すぎたんだ。上位資格を取ろう」と発想し、
試験がより難しい資格に合格するべくまたまた資格学校にお布施をする。
誰にとっても認めるのは辛い事実ではあるが、資格がダメだったのではなくあなたがダメだったのだ。
しばしば見かけるのが行政書士から社会保険労務士への「ステップアップ」だ。
軽く検索するだけで「行政書士目指して勉強中」→「合格しました!」→「開業しました!」→
「社労士受験のためしばらく更新は停止します」となってるブログは2~3見つけられるだろう。
簡単な資格で上手く行かなかった人が、上位資格を取って成功することはまずあり得ない。
理由は簡単、資格が悪かったのではなく、起業家としての経営の才がなかったから。
少し変わった例で言うと、行政書士で登録開業して、その後メンタルなんとかとかなんとかコーディネーターとか
簡単な資格を取りまくっているという人に出会ったことがある。
彼曰く「ドアノッカー」になるからだそうだ。
「だったら、軽くさらっと解説本読んでおけばいいんじゃないか?資格まで取る必要ある?」
と訊いても、彼は答えられなかった。その後は知らない。
いずれにせよ、資格で上手く行かなかったひとは少なくない割合で資格コレクターと化す。
自分には向いてないと認めなければ、資格ビジネスのいいカモであり続けるだけなのだが。
最後にひとつ、本書を含めて資格ビジネス警鐘本に書いていなかったことを指摘したい。
「デスクワーク以外したくない。体を動かすのは底辺の仕事」ぐらいの認識の人が、
デスクワークで生きていく最後の希望として資格にすがりついているのではないかと私は思う。
やってみれば、意外と体を動かす仕事も楽しかったりするものだ。
仕事がないと嘆いている人は、無意識のうちに最初から外している選択肢がないかどうか、考えて欲しい。
神からの救いの手は常に死角からやってくるのだから。
追加情報として
「資格で儲けている」という曖昧な表現があるが、この文章において資格と儲けの関係は何だろう?
「資格を取り、その資格を使った仕事をして儲けている」というのが、本来なんだろうと思う。
だが、いま「資格を作って受験者を募って儲けている」という例が増えているように思う。
実例ではなく思いつきで名前を挙げるが「就活アドバイザー」「婚活コンシェルジュ」
「メンタルヘルス指導員」みたいな、いかにもいまどき受けそうな名前でNPO法人を設立し、
養成講座を開講し、試験を行って、合格者を認定する。
民間団体でしかないNPO法人の出した合格証書などティッシュより軽いのだが、
他人に自分の値打ちを測ってもらわないと不安な人たちが多いのだろう、この手の民間資格はよく見かける。
私自身いささか嫌な思い出なのだが、某SNSで「そろそろ具体的な社会復帰を考えてもいい精神病有病者」の
グループがあった。体調の整え方など前向きな話をして、結構役に立っていたと思う。
ところが、このグループにある日加入したのがひとりの女。本人の言うところによると
「子供のころから鬱に苦しんでいました。高校生の時、同じ病気の少女から言われたひとことで
気持ちがふっと楽になりました。だから私は、精神病の専門家です」だそうだ。
「子供のころからアトピーに苦しんでいました。高校生の時、同じ病気の少女から言われたひとことで
気持ちがふっと楽になりました。だから私は、皮膚病の専門家です」と言い換えたら、
支離滅裂ぶりがわかるだろう。
この女がやっていたことも、NPO法人を作って受講生を募り、資格試験を受けさせて合格者を認定する、だ。
ちなみに、精神関係の資格についてはWikipediaにかなり載っているが、その中に入っていない。
その女の宣伝だらけになってしまって、SNSのグループは事実上機能しなくなってしまった。
本人は「ふっと楽に」を広めているつもりなのかも知れないが、やっていることは資格詐欺と何ら変わらない。
日本人は、他人に自分の何らかの属性を認めてもらうことが好きなのだろうか、
こんな資格の総本山業でも生きていけるし、ラジオ番組すら持てるのだ。
だいぶ前に終わった漫画だが『クロサギ』シリーズで資格詐欺が取り上げられたエピソードがあった。
卯建の上がらないサラリーマンの個人情報をどこからか手にして、
リストラに遭わないために資格を取って会社に必要な人間になりましょう、と持ちかける。
「社会労務保険士」という役に立たない民間資格をつくり、受講させ試験を受けさせる。
その資格は役に立たないと知ったカモが何か言ってくると、その知識を活かして国家資格を取りましょう、
ということで、法外な値段を取って社会保険労務士の講座を受講させる。
独立への夢を持たせ、物件を紹介し、オフィスを借りさせる。その度に法外な値段を取る。
「資格があったら有利になる」と考えた結末がそうならないとも限らないのだ。
資格を取りたいと考えている人は、取ったあとにその資格を具体的にどう活かすかはじっくり考えて欲しい。
せいぜい2~3年、仕事のスキマ時間で勉強したら合格できるような資格でウハウハな人生になるはずはない。
人生を賭けるような試験に合格して、さらに経験をある程度積まないと「先生」にはなれないのだ。
出版されたころより、ある意味事態は深刻化しているのではないか。
本書の意図とは若干ズレるかも知れないが、書いてみたい。
Q&Aサイトというのがいくつかある。
ユーザーが質問を投稿すると、別のユーザーが答えをくれるというものだ。
そういうところの資格カテゴリの質問を見てみて欲しい。
「自分はあまりよくない大学に在学しています。
就職に向けて何か資格を取りたいのですが何が良いですか」
という趣旨の、大学生からの質問が跡を絶たないのだ。
彼らは資格というものを根本的に勘違いしている。
資格というのはまず「こういう仕事をしたい」という希望がありきであって、
それに必要なら、あるいは有利なら取るものである。
何でもいいから資格を取れば、仕事がやってくるわけではない。
学生が実務経験すらないのに合格証書を企業の採用担当に見せさえすれば、
採用担当者が土下座してくれるような資格などない。
資格試験は大学入学試験の敗者復活戦ではないし、
合格すれば取得難易度に応じて就・転職の際に加点がもらえるボーナスポイント制度でもない。
ところが資格学校や通信講座はこういう思考の学生たちを目一杯煽る。
「資格を取ると就・転職の際に努力が認められて有利になる"可能性があります"」
絶対に有利になると書いていないところが味噌だ。言い逃れの余地を作っている。
「大学在学中に司法書士とTOEICの高得点を取るのと、
1年間就職浪人して圧倒的知名度のある行政書士を取るのと、就職ではどちらが有利ですか?」
これは私が某Q&Aサイトで実際に見かけた質問だ。
これほどまでに的外れな質問をするのもなかなか難しいのではないかと思うほどだ。
自分が受験しようとしている試験の概要すら把握していない。
資格というものはあればあるほどいいものだ、と考えている人たち、特に学生に言いたい。
資格の合格証書があればあるほど人間として「偉くなる」わけではない。
自分が進みたい方向性を考えてふさわしい資格を選ばないと、人生に不利になることすらあり得る。
簡単に言えば、なんとかコーディネーターとかなんとかアドバイザーとか、
取るのが異常に簡単な資格というのは山ほどある。
塵も積もれば精神でそういうのを100個取ったら100点分偉くなると思うか?
変わった趣味の持ち主なんだな、で終わりだ。
これは明らかに学生向けのメッセージとして言うが、
大学時代の4年間というのは「魅力的な自分を作る」という教科書のない勉強が一番重要だ。
魅力的とはどういう意味なのか、その自分にどうやったらなれるのか、誰も教えてくれない。
自分で考えて試行錯誤するしかない。
不安なのはわかるが、そこで資格という「教科書のある勉強」に逃げるな。
実際、大学生ぐらいの年齢の人たちが教科書と回答冊子と解説書がないと勉強すらできないのは
日本の危機ではないかと思っている。
もうひとつ、資格ビジネスが狙っている大きなマーケットが「社会復帰したい主婦」だ。
妊娠して出産して育児して、何年か仕事から遠ざかっていたので、きちんと社会復帰できるか不安。
気持ちはわかる。
だが独占業務がある士業であっても合格・登録・開業しただけで
「先生様お願い致します」と言って人が集まってくるわけではないことを把握して欲しい。
資格の開業は「起業」である。
企業に勤務していたころは、ほとんどの主婦はひとつの役割しか企業内で担っていなかったはずだ。
経理とか人事とか総務とか。
1人事務所で起業するということは、かつて勤務時代に専門部署がやっていたことを
全部自分でやらなければいけないという事だ。
特に営業には苦労するはずだ。
「私の売り物はこれです」と具体的にモノが示されないものを買おうという人間はまずいない。
モノはなくても、たとえば生命保険の外交員はこういう場合にはいくら出るという具体的な話ができる。
士業にそういう具体的な売り物があるものがあるだろうか?
残念ながら、ない。それを売らないといけないのだ。できるか?控えめに言って、極めて難しい。
何でもいいから資格を取れば上手く行くだろう、ぐらいしか考えずに資格で独立開業した人は、
資格で上手く行かなかったら「この資格は簡単すぎたんだ。上位資格を取ろう」と発想し、
試験がより難しい資格に合格するべくまたまた資格学校にお布施をする。
誰にとっても認めるのは辛い事実ではあるが、資格がダメだったのではなくあなたがダメだったのだ。
しばしば見かけるのが行政書士から社会保険労務士への「ステップアップ」だ。
軽く検索するだけで「行政書士目指して勉強中」→「合格しました!」→「開業しました!」→
「社労士受験のためしばらく更新は停止します」となってるブログは2~3見つけられるだろう。
簡単な資格で上手く行かなかった人が、上位資格を取って成功することはまずあり得ない。
理由は簡単、資格が悪かったのではなく、起業家としての経営の才がなかったから。
少し変わった例で言うと、行政書士で登録開業して、その後メンタルなんとかとかなんとかコーディネーターとか
簡単な資格を取りまくっているという人に出会ったことがある。
彼曰く「ドアノッカー」になるからだそうだ。
「だったら、軽くさらっと解説本読んでおけばいいんじゃないか?資格まで取る必要ある?」
と訊いても、彼は答えられなかった。その後は知らない。
いずれにせよ、資格で上手く行かなかったひとは少なくない割合で資格コレクターと化す。
自分には向いてないと認めなければ、資格ビジネスのいいカモであり続けるだけなのだが。
最後にひとつ、本書を含めて資格ビジネス警鐘本に書いていなかったことを指摘したい。
「デスクワーク以外したくない。体を動かすのは底辺の仕事」ぐらいの認識の人が、
デスクワークで生きていく最後の希望として資格にすがりついているのではないかと私は思う。
やってみれば、意外と体を動かす仕事も楽しかったりするものだ。
仕事がないと嘆いている人は、無意識のうちに最初から外している選択肢がないかどうか、考えて欲しい。
神からの救いの手は常に死角からやってくるのだから。
追加情報として
「資格で儲けている」という曖昧な表現があるが、この文章において資格と儲けの関係は何だろう?
「資格を取り、その資格を使った仕事をして儲けている」というのが、本来なんだろうと思う。
だが、いま「資格を作って受験者を募って儲けている」という例が増えているように思う。
実例ではなく思いつきで名前を挙げるが「就活アドバイザー」「婚活コンシェルジュ」
「メンタルヘルス指導員」みたいな、いかにもいまどき受けそうな名前でNPO法人を設立し、
養成講座を開講し、試験を行って、合格者を認定する。
民間団体でしかないNPO法人の出した合格証書などティッシュより軽いのだが、
他人に自分の値打ちを測ってもらわないと不安な人たちが多いのだろう、この手の民間資格はよく見かける。
私自身いささか嫌な思い出なのだが、某SNSで「そろそろ具体的な社会復帰を考えてもいい精神病有病者」の
グループがあった。体調の整え方など前向きな話をして、結構役に立っていたと思う。
ところが、このグループにある日加入したのがひとりの女。本人の言うところによると
「子供のころから鬱に苦しんでいました。高校生の時、同じ病気の少女から言われたひとことで
気持ちがふっと楽になりました。だから私は、精神病の専門家です」だそうだ。
「子供のころからアトピーに苦しんでいました。高校生の時、同じ病気の少女から言われたひとことで
気持ちがふっと楽になりました。だから私は、皮膚病の専門家です」と言い換えたら、
支離滅裂ぶりがわかるだろう。
この女がやっていたことも、NPO法人を作って受講生を募り、資格試験を受けさせて合格者を認定する、だ。
ちなみに、精神関係の資格についてはWikipediaにかなり載っているが、その中に入っていない。
その女の宣伝だらけになってしまって、SNSのグループは事実上機能しなくなってしまった。
本人は「ふっと楽に」を広めているつもりなのかも知れないが、やっていることは資格詐欺と何ら変わらない。
日本人は、他人に自分の何らかの属性を認めてもらうことが好きなのだろうか、
こんな資格の総本山業でも生きていけるし、ラジオ番組すら持てるのだ。
だいぶ前に終わった漫画だが『クロサギ』シリーズで資格詐欺が取り上げられたエピソードがあった。
卯建の上がらないサラリーマンの個人情報をどこからか手にして、
リストラに遭わないために資格を取って会社に必要な人間になりましょう、と持ちかける。
「社会労務保険士」という役に立たない民間資格をつくり、受講させ試験を受けさせる。
その資格は役に立たないと知ったカモが何か言ってくると、その知識を活かして国家資格を取りましょう、
ということで、法外な値段を取って社会保険労務士の講座を受講させる。
独立への夢を持たせ、物件を紹介し、オフィスを借りさせる。その度に法外な値段を取る。
「資格があったら有利になる」と考えた結末がそうならないとも限らないのだ。
資格を取りたいと考えている人は、取ったあとにその資格を具体的にどう活かすかはじっくり考えて欲しい。
せいぜい2~3年、仕事のスキマ時間で勉強したら合格できるような資格でウハウハな人生になるはずはない。
人生を賭けるような試験に合格して、さらに経験をある程度積まないと「先生」にはなれないのだ。
2021年8月12日に日本でレビュー済み
古本屋で見つけて読み終えました。
ぜひkindleでも配信してほしいです
ぜひkindleでも配信してほしいです
2019年3月5日に日本でレビュー済み
著者のブログなどに拠れば、元LEC講師だったらしくLECの話を中心に展開されている。
著者は同じ資格予備校に受講生としても通っていた事もあるらしく、
コミュニケーション能力を欠いた受講生の話や、ヒヨコ食い開業講座の話は、
自分も同じ資格予備校に一時期通っていたので、たしかにそんな受講生が居たり、開業講座やっていたな~と思いつつ一気に読めた。
そして、受講生だった時に、他の受講生から聞いた「資格予備校は講座申し込むまでがお客様」というフレーズや講師には必ず信者みたいな人々が居たし、合格体験記も資格予備校に都合の良い事しか書かれてなかったのを思い出して感慨深かった。
なぜか一番食われてはならない大学生の利用する大学図書館にはほぼ配架されていないのが謎(資格予備校が大学課外講座に食い込んでいるから?笑)
著者は同じ資格予備校に受講生としても通っていた事もあるらしく、
コミュニケーション能力を欠いた受講生の話や、ヒヨコ食い開業講座の話は、
自分も同じ資格予備校に一時期通っていたので、たしかにそんな受講生が居たり、開業講座やっていたな~と思いつつ一気に読めた。
そして、受講生だった時に、他の受講生から聞いた「資格予備校は講座申し込むまでがお客様」というフレーズや講師には必ず信者みたいな人々が居たし、合格体験記も資格予備校に都合の良い事しか書かれてなかったのを思い出して感慨深かった。
なぜか一番食われてはならない大学生の利用する大学図書館にはほぼ配架されていないのが謎(資格予備校が大学課外講座に食い込んでいるから?笑)
2018年9月16日に日本でレビュー済み
興味深い本である。人によっては、高校、大学、就職を経て社会人として活躍する中で、学歴フィルターの壁で挫折し、就職できても学齢は会社人生でずっと付いて回る。理不尽さ、やるせなさを感じ、なんとか人生の挽回を狙って脱サラをし、いわゆる難関国家資格にしがみつき、粘って、やっとこ合格するも、喰えない、稼げない、そういう「資格者」も実に多いと想像できる。そんな中、著者も社労士として大成功して稼いでいる資格者とはいえないかもしれない。だが、バイトでも派遣でも何でもやって副業かけもちで良いではないかと達観している。実に広い見識を持たれていると思った。
プライドのある男性では、なかなか思い切れずに、廃業の道をたどる人も多いと思われる。
資格を「死格」にしないために、柔軟にして、拘りやプライド、自尊心など捨て去り、自由な自営業者として色々やってみればいいのだ、そんなふうに思えてくるから不思議だ。
結局、国家資格というのは、失敗もし、成功もし、様々泥臭い経験をしてこその積み上げ、蓄積が大事なことだと思う。それは若者も年配者も同じだ。全て自己責任だが、著者は面白い人生を謳歌していると心底思う。
この本を見て、資格というものを再考するきっかけを得た。お勧めの良書だ。
プライドのある男性では、なかなか思い切れずに、廃業の道をたどる人も多いと思われる。
資格を「死格」にしないために、柔軟にして、拘りやプライド、自尊心など捨て去り、自由な自営業者として色々やってみればいいのだ、そんなふうに思えてくるから不思議だ。
結局、国家資格というのは、失敗もし、成功もし、様々泥臭い経験をしてこその積み上げ、蓄積が大事なことだと思う。それは若者も年配者も同じだ。全て自己責任だが、著者は面白い人生を謳歌していると心底思う。
この本を見て、資格というものを再考するきっかけを得た。お勧めの良書だ。
2013年5月5日に日本でレビュー済み
この本の著者も例外なく、資格は取ったけど、喰えない人なんですね。
社会保険労務士としての仕事で喰っていけないからセミナー屋に落ちぶれたのでしょう。
そういう意味では、リアルな内容の本と言えよう。
資格開業者が増えて、供給過多だから喰えないのではなく、その資格で出来る仕事の幅が広いのにそれを理解していないから喰えない例もある。
例えば、弁護士でも弁護だけの仕事で喰っていくのは大変だが、弁護士の資格で出来る仕事の幅は限りなく広い。
弁護の仕事を一切しないで喰ってる弁護士も実は多い。(そういう弁護士は訴状の書き方すら忘れてるという・・・
行政書士でも、ある一分野に特化して喰ってる人も多い。
資格を取ったら、どんな仕事が出来るのかを理解するのが第一歩ではないかと思う。
新人が勝てる見込みの無い競合の多い分野を避けるのは定石であろう。
社会保険労務士としての仕事で喰っていけないからセミナー屋に落ちぶれたのでしょう。
そういう意味では、リアルな内容の本と言えよう。
資格開業者が増えて、供給過多だから喰えないのではなく、その資格で出来る仕事の幅が広いのにそれを理解していないから喰えない例もある。
例えば、弁護士でも弁護だけの仕事で喰っていくのは大変だが、弁護士の資格で出来る仕事の幅は限りなく広い。
弁護の仕事を一切しないで喰ってる弁護士も実は多い。(そういう弁護士は訴状の書き方すら忘れてるという・・・
行政書士でも、ある一分野に特化して喰ってる人も多い。
資格を取ったら、どんな仕事が出来るのかを理解するのが第一歩ではないかと思う。
新人が勝てる見込みの無い競合の多い分野を避けるのは定石であろう。
2013年6月23日に日本でレビュー済み
昔から資格ビジネスはあるが、今日ほど盛んになっているときはないのではないだろうか?
そういう中で「騙されやすい」受験生や合格者を食い物にする悪徳業者がいるのも事実だろう。
そもそも自分は何のために資格を取ったのか、取ろうとしているのか、取ったとしてその先を
どうしたいのか、ぶれない軸を持つことが大事になってくるだろう。
そういう自分にも当てはまることだ。
そういう中で「騙されやすい」受験生や合格者を食い物にする悪徳業者がいるのも事実だろう。
そもそも自分は何のために資格を取ったのか、取ろうとしているのか、取ったとしてその先を
どうしたいのか、ぶれない軸を持つことが大事になってくるだろう。
そういう自分にも当てはまることだ。