本の雑誌 (2004-7) センヌキ背のび号　No.253 単行本 – 2004/6/1

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小説を読んでいて、登場人物にイヤ〜な印象を抱いた経験は誰にでもあるだろう。なんだか落ち着かない、気分が悪い、むかむかしてきた！　読者がそこまで思えば、それはもう作者にとっては大成功。嫌なキャラクターを生み出せる作家は、言いかえれば造形力抜群！　物語に深みを与えるために必須の「嫌キャラ」こそ、作家の腕の見せ所ともいえるのだ。というわけで、本の雑誌7月号は「嫌キャラ」特集。純文、ミステリー、SF、ファンタジーと各ジャンルからノミネートされた「嫌キャラ」が世界一の嫌なヤツの座をかけて闘う「嫌キャラ王決定戦！」から、福井健太の国内ミステリー嫌キャラチェック、さらに読者が選ぶイチオシ（イチキライ？）嫌キャラまで、嫌いやイヤで押しまくる17ページ。さあ、堂々イヤなキャラクター世界一の栄冠に輝いたのは誰か。おっと、今月のテーマは「刀狩り」？　って、意味不明の人は、まずは4ページを開こう！
　新刊めったくたガイドは、三橋暁が天才バーディンの畳み掛ける展開に快感！とうっとりすれば、豊崎由美はイタリア文学の奇才トンマーゾ・ランドルフィンの野蛮な想像力に完敗。大森望が神林長平『膚の下』に21年降りの衝撃と納得を覚えたかと思うと、藤田香織は今月は全部文句なしのお薦め！とニコニコしすぎて顔が筋肉痛。今井義男がチベットのスパイ物語を面白さ掛け値なし！と絶賛すれば、北上次郎はしっとりと老人小説3連発特集。いやはや、いろんな老人がいるもんだ。
　今月から津野海太郎「サブカルチャー創世記」が待望のスタート。70年代、サブカル・シーンを支えた晶文社編集長が、自らの演劇、出版活動を振り返る自伝的連続エッセイだ。乞うご期待。もうひとつ、渡邊十絲子の「馬の耳に新書」も1ページで連載復活。新書ひとすじ半世紀の詩人が薦める新書エンターテインメント読書を、さあ、読んでくれぃ。さらに久々登場、嵐山光三郎の東京裏町お散歩エッセイ、天城一の推理文壇新記録達成にエールを贈る自在眼鏡、友人（！?）の思春期読書ノートをこっそり公開の大矢博子など、うれし恥ずかしのコラムも満載で、お中元にもうってつけ、松村眞喜子29歳が体力の限界に挑戦！の本の雑誌7月号で、いざ、読書三昧夏の陣に突入だあ！

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言語

日本語
出版社

本の雑誌社
発売日

2004/6/1
ISBN-10

486011115X
ISBN-13

978-4860111151
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登録情報

出版社 ‏ : ‎ 本の雑誌社 (2004/6/1)
発売日 ‏ : ‎ 2004/6/1
言語 ‏ : ‎ 日本語
ISBN-10 ‏ : ‎ 486011115X
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4860111151

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