『気持ちにそぐう言葉たち』(金田一秀穂著、清流出版)は、金田一秀穂が、「でき合いの言葉では言えない、隙間を埋めるための言葉。気持ちの海のなかに浮かぶ言葉という島と島の間に、さんご礁のように浮かぶ、ぼんやりとした、表現されるもの」、そのような擬音語・擬態語を採集した本です。愉しく読める一冊です。
例えば――
●うとうと うつらうつら うっとり
「『うとうと』は、眠ってしまっている。暖かな電車の中で、定期的なリズムに揺られ、首が横にたれてきて、隣に座っている人の肩に寄りかかってしまう。『うつらうつら』としてきて、首がかくんと落ちて、はっと気づく。その落ちる寸前が『うとうと』なのだ。『うとうと』と似た言葉で『うっとり』というのもある。こころを奪われ、ぼうっとしている様子のこと。今は、美しいもの、きわめて魅力的なものに対して恍惚としている、という意味で使われる」。
●そわそわ まったり
「年末、皆がそわそわしているときに、まったりと喫茶店にいるのは何よりも心地よい。世の中に寝るより楽はなかりけり、世間の馬鹿は立って働く、という戯れ唄がある。しかし、寝ていて気持ちがいいのは、働いている人を見ているからでもある。額に汗して働いている人、そわそわと歩いている人、何事かの仕事があってそわそわと落ち着きなく動き回っている人たちを見ながら、まったりとしているのが、うれしい。更にいえば、そわそわしようと思えば、できないわけでもないのだが、そこであえてまったりとするのが楽しい。その贅沢は、お金であがなえない贅沢である。お金はないけれど健康な体だけはもっている若者が、どんな金持ちにもできない贅沢をすることができる。それがまったりすることである」。
●煌々 凛々
「きりりとして、潔い。何より姿勢がいい。強そうで、しかも美しい。引き締まっている。緊張感がみなぎっている。そういう様子を、りんりん、という音で表わした。細さがあり、チカラがあり、硬さがあるけれど、すっくとした格好良さがある。・・・いつの時代でも、凛々とした人というのは少ないのかもしれない。だからこそ、言語化されて、称揚されるのであろう。煌々とした月影の下で、凛々とその気概を燃やしている若者が、きっとどこかにいることを信じる」。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
¥1,100¥1,100 税込
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
¥1,100¥1,100 税込
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
¥19¥19 税込
配送料 ¥257 6月13日-15日にお届け
発送元: 一冊仕事人(24時間以内に発送いたします) 販売者: 一冊仕事人(24時間以内に発送いたします)
¥19¥19 税込
配送料 ¥257 6月13日-15日にお届け
発送元: 一冊仕事人(24時間以内に発送いたします)
販売者: 一冊仕事人(24時間以内に発送いたします)
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
気持ちにそぐう言葉たち 単行本 – 2009/3/1
金田一 秀穂
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥1,100","priceAmount":1100.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1,100","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"tLHN%2BgYslPpsW75ULy6SiJqOxxQbqd39v0SJkH1yhsm8sjfNYHbc3ChWbfWuCNI8egrCVfHlmY%2BgSvUJgMeRVQcUZc93oiJIVGZe4%2Fch1VO3h3wFBZkPAc6CL5OLYEi7","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥19","priceAmount":19.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"19","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"tLHN%2BgYslPpsW75ULy6SiJqOxxQbqd39iaIlbHtz5PDpOgNG%2BZezIxF0C%2Fl9iIRoZF2wmHmUvpGEkvDTDwAPqa4ZgG05hoEM6Jyfy9UHET6H6qEUwiGT8lJMGjgdus5UvhEbfF1E3X4AkAQphZnogPfy5ITOKrJ1v1%2FQka0A27ezZQnrtCh0Gw%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
- 本の長さ174ページ
- 言語日本語
- 出版社清流出版
- 発売日2009/3/1
- ISBN-104860292901
- ISBN-13978-4860292904
よく一緒に購入されている商品
対象商品: 気持ちにそぐう言葉たち
¥1,100¥1,100
最短で6月12日 水曜日のお届け予定です
残り1点(入荷予定あり)
¥968¥968
最短で6月12日 水曜日のお届け予定です
残り1点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 清流出版 (2009/3/1)
- 発売日 : 2009/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 174ページ
- ISBN-10 : 4860292901
- ISBN-13 : 978-4860292904
- Amazon 売れ筋ランキング: - 959,799位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中5つ
5つのうち5つ
全体的な星の数と星別のパーセンテージの内訳を計算するにあたり、単純平均は使用されていません。当システムでは、レビューがどの程度新しいか、レビュー担当者がAmazonで購入したかどうかなど、特定の要素をより重視しています。 詳細はこちら
2グローバルレーティング
虚偽のレビューは一切容認しません
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
イメージ付きのレビュー
5 星
煌々とした月影の下で、凛々とその気概を燃やそう
『気持ちにそぐう言葉たち』(金田一秀穂著、清流出版)は、金田一秀穂が、「でき合いの言葉では言えない、隙間を埋めるための言葉。気持ちの海のなかに浮かぶ言葉という島と島の間に、さんご礁のように浮かぶ、ぼんやりとした、表現されるもの」、そのような擬音語・擬態語を採集した本です。愉しく読める一冊です。例えば――●うとうと うつらうつら うっとり「『うとうと』は、眠ってしまっている。暖かな電車の中で、定期的なリズムに揺られ、首が横にたれてきて、隣に座っている人の肩に寄りかかってしまう。『うつらうつら』としてきて、首がかくんと落ちて、はっと気づく。その落ちる寸前が『うとうと』なのだ。『うとうと』と似た言葉で『うっとり』というのもある。こころを奪われ、ぼうっとしている様子のこと。今は、美しいもの、きわめて魅力的なものに対して恍惚としている、という意味で使われる」。●そわそわ まったり「年末、皆がそわそわしているときに、まったりと喫茶店にいるのは何よりも心地よい。世の中に寝るより楽はなかりけり、世間の馬鹿は立って働く、という戯れ唄がある。しかし、寝ていて気持ちがいいのは、働いている人を見ているからでもある。額に汗して働いている人、そわそわと歩いている人、何事かの仕事があってそわそわと落ち着きなく動き回っている人たちを見ながら、まったりとしているのが、うれしい。更にいえば、そわそわしようと思えば、できないわけでもないのだが、そこであえてまったりとするのが楽しい。その贅沢は、お金であがなえない贅沢である。お金はないけれど健康な体だけはもっている若者が、どんな金持ちにもできない贅沢をすることができる。それがまったりすることである」。●煌々 凛々「きりりとして、潔い。何より姿勢がいい。強そうで、しかも美しい。引き締まっている。緊張感がみなぎっている。そういう様子を、りんりん、という音で表わした。細さがあり、チカラがあり、硬さがあるけれど、すっくとした格好良さがある。・・・いつの時代でも、凛々とした人というのは少ないのかもしれない。だからこそ、言語化されて、称揚されるのであろう。煌々とした月影の下で、凛々とその気概を燃やしている若者が、きっとどこかにいることを信じる」。
フィードバックをお寄せいただきありがとうございます
申し訳ありませんが、エラーが発生しました
申し訳ありませんが、レビューを読み込めませんでした
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2024年1月6日に日本でレビュー済み
『気持ちにそぐう言葉たち』(金田一秀穂著、清流出版)は、金田一秀穂が、「でき合いの言葉では言えない、隙間を埋めるための言葉。気持ちの海のなかに浮かぶ言葉という島と島の間に、さんご礁のように浮かぶ、ぼんやりとした、表現されるもの」、そのような擬音語・擬態語を採集した本です。愉しく読める一冊です。
例えば――
●うとうと うつらうつら うっとり
「『うとうと』は、眠ってしまっている。暖かな電車の中で、定期的なリズムに揺られ、首が横にたれてきて、隣に座っている人の肩に寄りかかってしまう。『うつらうつら』としてきて、首がかくんと落ちて、はっと気づく。その落ちる寸前が『うとうと』なのだ。『うとうと』と似た言葉で『うっとり』というのもある。こころを奪われ、ぼうっとしている様子のこと。今は、美しいもの、きわめて魅力的なものに対して恍惚としている、という意味で使われる」。
●そわそわ まったり
「年末、皆がそわそわしているときに、まったりと喫茶店にいるのは何よりも心地よい。世の中に寝るより楽はなかりけり、世間の馬鹿は立って働く、という戯れ唄がある。しかし、寝ていて気持ちがいいのは、働いている人を見ているからでもある。額に汗して働いている人、そわそわと歩いている人、何事かの仕事があってそわそわと落ち着きなく動き回っている人たちを見ながら、まったりとしているのが、うれしい。更にいえば、そわそわしようと思えば、できないわけでもないのだが、そこであえてまったりとするのが楽しい。その贅沢は、お金であがなえない贅沢である。お金はないけれど健康な体だけはもっている若者が、どんな金持ちにもできない贅沢をすることができる。それがまったりすることである」。
●煌々 凛々
「きりりとして、潔い。何より姿勢がいい。強そうで、しかも美しい。引き締まっている。緊張感がみなぎっている。そういう様子を、りんりん、という音で表わした。細さがあり、チカラがあり、硬さがあるけれど、すっくとした格好良さがある。・・・いつの時代でも、凛々とした人というのは少ないのかもしれない。だからこそ、言語化されて、称揚されるのであろう。煌々とした月影の下で、凛々とその気概を燃やしている若者が、きっとどこかにいることを信じる」。
例えば――
●うとうと うつらうつら うっとり
「『うとうと』は、眠ってしまっている。暖かな電車の中で、定期的なリズムに揺られ、首が横にたれてきて、隣に座っている人の肩に寄りかかってしまう。『うつらうつら』としてきて、首がかくんと落ちて、はっと気づく。その落ちる寸前が『うとうと』なのだ。『うとうと』と似た言葉で『うっとり』というのもある。こころを奪われ、ぼうっとしている様子のこと。今は、美しいもの、きわめて魅力的なものに対して恍惚としている、という意味で使われる」。
●そわそわ まったり
「年末、皆がそわそわしているときに、まったりと喫茶店にいるのは何よりも心地よい。世の中に寝るより楽はなかりけり、世間の馬鹿は立って働く、という戯れ唄がある。しかし、寝ていて気持ちがいいのは、働いている人を見ているからでもある。額に汗して働いている人、そわそわと歩いている人、何事かの仕事があってそわそわと落ち着きなく動き回っている人たちを見ながら、まったりとしているのが、うれしい。更にいえば、そわそわしようと思えば、できないわけでもないのだが、そこであえてまったりとするのが楽しい。その贅沢は、お金であがなえない贅沢である。お金はないけれど健康な体だけはもっている若者が、どんな金持ちにもできない贅沢をすることができる。それがまったりすることである」。
●煌々 凛々
「きりりとして、潔い。何より姿勢がいい。強そうで、しかも美しい。引き締まっている。緊張感がみなぎっている。そういう様子を、りんりん、という音で表わした。細さがあり、チカラがあり、硬さがあるけれど、すっくとした格好良さがある。・・・いつの時代でも、凛々とした人というのは少ないのかもしれない。だからこそ、言語化されて、称揚されるのであろう。煌々とした月影の下で、凛々とその気概を燃やしている若者が、きっとどこかにいることを信じる」。
このレビューの画像