過去の作品に対し「しょせんは英雄ではなくその記録をする伝記作家のようなもの」と揶揄されたことのある博士氏。
しかし英雄の凄みを余すところなく伝えるのは一流の伝記作家でなければできないことであり、芸能界の表舞台にいながらというのは唯一無二である。
本書「本業」はタレント本を通してタレント本人を紹介している。それは凡百の「美談」や「知られざる素顔」と銘打たれた駄作たちとは一線を画す。そこに描かれているのはまさにリアルな「伝説」達である。
紙質以外は何の問題もなく1155円に配送料300円を足しても十分おつりのくる本である。
※どうしても配送料が気になる方は「この本を買った人はこんな本も買っています」に出てくる浅草キッド本か吉田豪本を一緒にお買い求めください。損はしません。
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本業: タレント本50冊・怒涛の誉め殺し! 単行本 – 2005/8/1
水道橋 博士
(著)
- 本の長さ199ページ
- 言語日本語
- 出版社ロッキング・オン
- 発売日2005/8/1
- ISBN-104860520521
- ISBN-13978-4860520526
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登録情報
- 出版社 : ロッキング・オン (2005/8/1)
- 発売日 : 2005/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 199ページ
- ISBN-10 : 4860520521
- ISBN-13 : 978-4860520526
- Amazon 売れ筋ランキング: - 274,660位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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2017年9月28日に日本でレビュー済み
芸人である著者が芸能人が執筆したいわゆるタレント本について語る内容であり、ほとんどはその芸能人との直接の思い出も含め語られています。
著者自らは自身をルポライター気質と考えており、その調査分析能力を生かし独自の基準でタレント本を評価しています。また、芸人である下地を生かし、随所に笑える要素や関係者ならではの裏話がちりばめられているので、最後まで一気に読み通してしまいました。
取り上げられている芸能人は90年代以前に活躍された人達が中心ですが、現在もテレビで見かける人が多かったので興味のある人ばかりでした。また、特に意識せず忘れてしまった人や全く知らない人も紹介されており、ついつい時代を振り返ってしまいました。
タレント本といえばその質、量ともに他を圧倒しているのは他でもない著者の師匠であるビートたけし氏だと思います。しかし、本書にその著作は取り上げられていませんでした。作中では他のタレント本に絡めて再三登場していますが、なぜ取り上げられていないのでしょうか。理由は分かりませんが、そこに切り込まないと真価がはっきされないのではと思います。
著者自らは自身をルポライター気質と考えており、その調査分析能力を生かし独自の基準でタレント本を評価しています。また、芸人である下地を生かし、随所に笑える要素や関係者ならではの裏話がちりばめられているので、最後まで一気に読み通してしまいました。
取り上げられている芸能人は90年代以前に活躍された人達が中心ですが、現在もテレビで見かける人が多かったので興味のある人ばかりでした。また、特に意識せず忘れてしまった人や全く知らない人も紹介されており、ついつい時代を振り返ってしまいました。
タレント本といえばその質、量ともに他を圧倒しているのは他でもない著者の師匠であるビートたけし氏だと思います。しかし、本書にその著作は取り上げられていませんでした。作中では他のタレント本に絡めて再三登場していますが、なぜ取り上げられていないのでしょうか。理由は分かりませんが、そこに切り込まないと真価がはっきされないのではと思います。
2008年8月8日に日本でレビュー済み
通勤時間が1時間ほどあるのですが、
降りる駅を過ぎてしまいそうになるほど、
夢中にさせてくれた本です。
博士の文章力で引きこまれ、
俎上にあげるネタのいいこと!
新鮮とか、テイスティというわけではありませんが、
ま、別の意味で味わい深いということで。
山城シンゴやガッツ石松、ゴージャス松野など
この本を読まなければ深入りしなかった人もいっぱい。
とにかく読ませます。
そして、書評というよりは、
タレント本を入り口にして、
その人となりに迫り、
まるでラッパーのように
韻を踏み、あちこちにちりばめられた言葉遊びは
秀逸としかいいようがありません。
想像以上に面白い本でした。感謝。
降りる駅を過ぎてしまいそうになるほど、
夢中にさせてくれた本です。
博士の文章力で引きこまれ、
俎上にあげるネタのいいこと!
新鮮とか、テイスティというわけではありませんが、
ま、別の意味で味わい深いということで。
山城シンゴやガッツ石松、ゴージャス松野など
この本を読まなければ深入りしなかった人もいっぱい。
とにかく読ませます。
そして、書評というよりは、
タレント本を入り口にして、
その人となりに迫り、
まるでラッパーのように
韻を踏み、あちこちにちりばめられた言葉遊びは
秀逸としかいいようがありません。
想像以上に面白い本でした。感謝。
2006年3月12日に日本でレビュー済み
語り口に引き込まれました。
今までタレント本はほとんど手にした事がなく書評で激しく突っ込まれているのを見て読んだ気になっただけでした。
この本で紹介されている偉人もあまり好きでない人が半分くらい含まれていましたがかなり著者よりの視点で説明されています。
馴れ合いやお追従のような印象も受けましたが副産物として当事者及びその労作に興味を抱きました。他の突っ込み主体の書評であれば拾えない魅力や売りを博士には相当提示していただけましたし軽く流せないタレント本も存在しているという見落としが痛感できました。しかしもしかするとそれらも内容一本の勝負ではなくやはり著者の来歴と一体でなければ楽しめないかもしれません。であるからこそこの本のようにバックボーンを親切に教えてもらってやっと本来の持ち味が引き出され楽しみ方が分かるのかも。ただあまりにも優しすぎる語り口(特にご同業の方に対して)がいくつかあったのでそれが不満です。その方はどうも好きになれない人なので。まとめると純粋な書評というより俎上に乗った本によっていまだ浸透していない著者の真骨頂を伝えようとする試行錯誤のような気がしました。博士が良く出る番組における脚本とセットの代わりとして彼らの本を使っているそんな感じです。
今までタレント本はほとんど手にした事がなく書評で激しく突っ込まれているのを見て読んだ気になっただけでした。
この本で紹介されている偉人もあまり好きでない人が半分くらい含まれていましたがかなり著者よりの視点で説明されています。
馴れ合いやお追従のような印象も受けましたが副産物として当事者及びその労作に興味を抱きました。他の突っ込み主体の書評であれば拾えない魅力や売りを博士には相当提示していただけましたし軽く流せないタレント本も存在しているという見落としが痛感できました。しかしもしかするとそれらも内容一本の勝負ではなくやはり著者の来歴と一体でなければ楽しめないかもしれません。であるからこそこの本のようにバックボーンを親切に教えてもらってやっと本来の持ち味が引き出され楽しみ方が分かるのかも。ただあまりにも優しすぎる語り口(特にご同業の方に対して)がいくつかあったのでそれが不満です。その方はどうも好きになれない人なので。まとめると純粋な書評というより俎上に乗った本によっていまだ浸透していない著者の真骨頂を伝えようとする試行錯誤のような気がしました。博士が良く出る番組における脚本とセットの代わりとして彼らの本を使っているそんな感じです。
2005年10月15日に日本でレビュー済み
今どきの芸人界隈で、最も知的で文才のある人物といえば間違いなく、
この本の著者・水道橋博士である。希代の本読みである坪内祐三氏も礼讃する
その文章センスは『お笑い男の星座』などの著書で既に知られているところだが、
その彼が書評本を書いた。それも、取り上げたのはタレント本ばかりである。
芸能人ウォッチャーでもある彼にとって、この仕事はまさに「本業」であったのか、
水を得た魚のようにその文才を発揮しまくっている。遊び心のある比喩とダジャレ。
絶妙な引用術と計算された起承転結。一編4ページの50編全てが、巧みに凝縮された
「物語」であり「作品」として成立していることに舌を巻かずにおれない。
巷にあふれる書評本のほとんどは、本をダシにした著者自身の思想の押しつけか、
そうでなければ砂を噛むような本の紹介の類いでしかない。だからこそ、書評を
「作品」といえるレベルにまで昇華してしまう水道橋博士の技芸は無類であるといってよい。
とにかく、笑えて感心して、楽しめる書評集である。
この本の著者・水道橋博士である。希代の本読みである坪内祐三氏も礼讃する
その文章センスは『お笑い男の星座』などの著書で既に知られているところだが、
その彼が書評本を書いた。それも、取り上げたのはタレント本ばかりである。
芸能人ウォッチャーでもある彼にとって、この仕事はまさに「本業」であったのか、
水を得た魚のようにその文才を発揮しまくっている。遊び心のある比喩とダジャレ。
絶妙な引用術と計算された起承転結。一編4ページの50編全てが、巧みに凝縮された
「物語」であり「作品」として成立していることに舌を巻かずにおれない。
巷にあふれる書評本のほとんどは、本をダシにした著者自身の思想の押しつけか、
そうでなければ砂を噛むような本の紹介の類いでしかない。だからこそ、書評を
「作品」といえるレベルにまで昇華してしまう水道橋博士の技芸は無類であるといってよい。
とにかく、笑えて感心して、楽しめる書評集である。
2005年8月15日に日本でレビュー済み
この本は芸能界の偉人達に対する、博士の愛情と尊敬の念が詰まっています。
自分を伝記作家と豪語する博士。自分を含めキッド・チルドレン達は、きっと永世に渡って昔話や童話のように、
この偉人たちの生き様を子供たちに語り継いでいくことでしょう。ブックオフの105円コーナーからタレント本が消える日も近い。
自分を伝記作家と豪語する博士。自分を含めキッド・チルドレン達は、きっと永世に渡って昔話や童話のように、
この偉人たちの生き様を子供たちに語り継いでいくことでしょう。ブックオフの105円コーナーからタレント本が消える日も近い。
2005年11月19日に日本でレビュー済み
読み応え、笑い応えたっぷり。タイトル通り、これは博士の本業。この中の本の何冊かを読んだことがありましたが、博士の書評よりおもしろかったのなんてありません。でも読みたくなってブックオフの105円コーナーにまた行くでしょう。時代はキム拓より山拓。読んでいて幸せでした、おもしろくて。