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戦争解禁: アメリカは何故、いらない戦争をしてしまったのか 単行本 – 2007/6/30

3.0 5つ星のうち3.0 5個の評価

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世界はさらなる戦火へ。負け続けるアメリカの、次の手を読む。

「イラク戦争は終わっていません。それどころか拡大して、アメリカは負けつつ
ある」

「私はすべての戦争に反対するという立場は取らない。だからといって、すべて
の戦争に賛成する必要はないし、不必要は戦争は避けなければいけない」

アメリカが間違っているのは手段か、それとも目的か。アフガン戦争、イラク戦
争に「正解」はあるのか。ベトナム戦争とイラク戦争はどう違うのか。<憎しみ
の連鎖>を断ち切る方法はあるのか。世界は戦争に「慣れて」いくのか。すべて
答える。

ロングセラー『「正しい戦争」は本当にあるのか』に続く、ロッキング・オンか
らの藤原帰一本第2弾! 日本を代表する国際政治学者、藤原帰一は9・11事件
からイラク戦争、そして現在までの流れを誰よりも正確に分析、予言してきた。
本書は著者の本領である、21世紀の世界の大きな流れをあくまでも冷静にわかり
やすく解説すると同時に、著者がなぜ、これほど「当たる」分析ができるのか、
その思考回路の軌跡もたどれる。時事評論インタヴューの体裁ながら、実は、戦
争の論理、平和の論理、テロリズムの論理、覇権国の軍事パラドクス、そしてア
メリカ、アジア、中東、ヨーロッパの未来、そのすべてがわかる、貴重な一冊で
す。

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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ ロッキング・オン (2007/6/30)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2007/6/30
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 287ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 486052067X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4860520670
  • カスタマーレビュー:
    3.0 5つ星のうち3.0 5個の評価

著者について

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藤原 帰一
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1956年生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得中退。米国ウッドロー・ウィルソン・センター研究員、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際研究院客員教授などを歴任し、現在、東京大学大学院法学政治学研究科教授。専門は、国際政治・東南アジア政治。2005年『平和のリアリズム』で第二六回石橋湛山賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『戦争の条件 (ISBN-10: 4087206866)』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2022年7月28日に日本でレビュー済み
国際政治学者(専門はフィリピンを中心とする東南アジア)へのインタビューを纏めたものであり,おそらく小林よしのりのネタ元の一つ.
 ただし,小林は自説に都合のよい部分をつまみ食いしているだけと見られ,本書は小林よりも遥かにまとも:


 現代のテロの目的は,恐怖を広げること(p.18)
 テロに対して戦争の戦略をとってしまったのは,できる限り言葉をインフレにしなければ,その衝撃に太刀打ちできないから(p.20)
 テロに対しては抑止が効かない(p.24-25)
 和平の枠組みを作る,地道な作業を全くしてこなかったのがブッシュ政権(p.30-31)
 イスラエルが強硬策をとり,それを西欧各国が支援する限り,パレスチナ人は,自身の中の問題には目が向かない(p.36-37)
 アメリカは恒久的に植民地を統治しようとしないから,制度もインフラも残らない(p.56)
 抑止ではなく,戦争に訴えるというやり方では,地域各国を巻き込む余地が減ってしまう(p.60)
 イスラーム諸国政府もイスラーム急進派勢力拡大は望んでいないが,欧米主体で急進派を押さえ込もうとすると,<イスラーム対西欧>という構図に見えてしまう(p.64-65)
 各国から信用されるというのは,今のアメリカが一番不得意なこと(p.66)
 途上国では,先進国にも痛い目を見せてやれ,と言う荒廃した感覚が広がり易い(p.69-70)
 アメリカ中西部~南部保守層の政治動向(p.76-79)
 「正義を押し付ける帝国」の誕生(p.79-80)
「いつでも兵隊引き上げてやる」(p.83-85)
 アメリカの保守派やユダヤ教徒から見ると,イスラエルはいわばアメリカの「飛び地」(p.105)
 石油や軍需産業のためにイラク戦争を始めたとはいえない(p.106-107)
 アメリカのTVニュースは,日本以上にローカル・ニュース中心(p.116-117)
 国際世論とアメリカ国内世論との,大きなズレ(p.136-137)
 亡命者に頼っても,占領統治はできない(p.152)
 人質事件の頻発は,ファルージャの戦闘に端を発している(p.157-159)
 民主化といえば,どこでも西欧的なデモクラシーに向かう過程だ,という考え方は幻想(p.168-170)
 教育水準の高い層まで浸透している,アラブの被害妄想(p.172-173)
 タブーが破られたときには,粗暴な行動をとってもいいんだと公言する人がたくさんいたことは,イスラム社会の未成熟(p.174)
 「相手を挑発しない」ことと,「相手の立場が正しいと考える」こととは違う(p.176)
 アメリカはイランや北朝鮮に,足元を見透かされている(p.181-183)
 「独裁政権とは交渉しない」と突っぱねると,外交で打開する機会を失う(p.184-185)
 交渉と抑止を,アメリカと日本とで分業したほうが良い(p.189)
 <空想の中東>で中東とお付き合いしても,全然構わない(p.191)
 融通の利くリアリストの面もある,中東の外交関係者(p.192-193)
 外交では,フィクションを信じる人がいて,そこに協力の可能性を見るようになれば,フィクションだって現実になる(p.194-195)
 殺し合わなくてもいいというのは,単純だけど強力な魅力のある未来(p.195-197)
 欧米の報道では,イラク戦争は,現在進行形で報じられている(p.238)
 「青いリボン」(p.240-241)
 理想主義者,ウォルフォウィッツ(p.244-248)
 ある意味でアメリカ国民も,メディア工作の共犯者(p.248-249)
 アメリカの戦略の優先順位と,日本の防衛との間にズレが出てきた(p.256-257)
 カナダのスタンス(p.262)
 自衛隊が行っても,イラクの状況は変えられない(p.263)
 政策プロセス抜きの兵器廃絶運動は,現実の安全保障政策に対し,勝ち目がない(p.263-265)
 本来,アメリカにとって有利な制度だった国連(p.272-273)


 酒井啓子を交えた対談も,色々と興味深し:
 サダム処刑に万歳を叫んでいるのは,ラディカルな革命万歳派(p.199-201)
 3派に分かれる革命勢力(p.201-202)
 新政権内部のラディカル・グループを潰したいアメリカ(p.204)
 ベーカー・ハミルトン報告(p.204-209)
 起きているのは「スンナvsシーア」ではなく,シーア派内部の抗争(p.209-212)
 「協力者のジレンマ」と「介入のジレンマ」(p.212-214)
 イラクの今後のシナリオ(p.215-219)
 イランの動機(p.220-221)
 ソマリアにおける「劇的勝利」の美酒(p.221-224)
 アラブ世界に蔓延しているイラン脅威論(p.224-225)
 大義にではなく,好き勝手にカネを使うようになった産油国(p.226-227)
 一般的なアメリカ人にとっては,イスラーム急進派が政権を握るような選挙は,「どこかで間違っている選挙だ.テロリストもどきが自由な選挙で選ばれるはずがない」(p.228)
「独裁になったら,君達の責任だよ」(p.230)
「1ポンドの肉を切り取って,全く血が出ないっているやり方は,ありえないだろう」(p.233)
 政策を決定するサークルは,中東通を「中東の代弁者」という色眼鏡で見がち(p.235-236)


 ただし所詮はインタビューであり,論文などとは異なり,出典・論拠等を挙げての緻密な論理展開などされていないので,頷ける部分もある一方,疑問な部分,正確な事実認識がなされていないように思われる部分もあり.
 また,事案発生直後のインタビューのために,外れた見方も複数あり:
 たとえば,ターリバーン政権がビン・ラーディンと協力関係になかったかのように書かれている(p.17-18)のは,明らかな事実誤認.
 北朝鮮が核開発を始めたのも,冷戦崩壊後(p.28)ではなく,1950年代から.
 レーガナイツ(いわゆるネオコン)が,ベトナム戦争の頃には反戦派だった(p.75)というのは,何か根拠があって言っているのか,どうなのか.
 アフガーン・ゲリラをアメリカが使い捨てにした(p.86)というのも,かなり疑問な表現(中村医師の言葉の鵜呑みかも).正確に言えば,ソ連軍撤退後,内部抗争を繰り返したゲリラを見限った,といったところ.
 有志連合は政策としては,全くの間違い(p.89-91)というのも,色々と異論のあるところだろう.
(物事を比較的迅速に進めるなどの点では,国連よりも有効であって,たとえばクラスター爆弾禁止のオスロ・プロセスも有志連合)
 テロを抑えるには,安定した政府を造ることが必要(p.103)とも言うが,それだけではダメで,IRAもETAも,安定した政府のある国で活発だった.
 メディア統制説(p.108-111)も論拠不足.
「ワシントンから見れば,日本がイラク問題で協力するのは当たり前」(p.124-125)も同上.
 一時はローカル・パワーだったイラクの,「発言力が小さかった」(p.134)わけがないし……
 日本は「一国平和主義が一国軍事主義にぐるっと変わって,今は殆ど教条的な軍事信仰になった」???(p.147)
 日本人人質事件に関する「自己責任論」批判(p.159, 161-164)は,そもそもその論が出てきた事実関係を,正しい時系列上でとらえていないように思われる.
 人道復興支援は,NGOの協力なしにはできない(p.160-161)ということ自体は正しいのだが,問題は,武力による警護がどの程度必要なのかということであって,PRTを巡る議論も,その線上にあり.


 著者はいわゆる憲法9条原理主義者とは一線を画す,リアリスト寄りの人物ではあるが,それでもまだまだ,パワーに対する認識が甘いと思わざるを得ず.
 たとえば,9.11テロに対して刑事行動で対処すべきだったと主張している(p.32-34)が,ちょっとした国の軍隊並みの武装をしているテロ組織に対して,はたしてそれが通用するかといえば大いに疑問であるし,また,国際法の限界の問題もあり.
 敵をかえって増やすような軍事介入にしないためには,その土地の人が受け入れ,支持するような仕組みを考えなくちゃいけない(p.71)とも述べるが,そんな軍事介入が実現可能かどうかも疑問.
 これまで戦争を限定的に抑えようと,いわば戦争を飼い慣らしてきたような制度を設けてきた(p.131)というが,現実には国際法の脱法行為ばかり,まかり通ってきたわけで……
「なぜ日本は,戦闘の正当性を議論しないのか?」(p.144)
 戦争と理想主義が結びついた時代の始まりがきた(p.280-282)というが,少なくともナポレオンの時代から,そんな傾向はあったように思えるのだが.
 イラク戦争の「代案」(p.282-284)も,現実的な代案になっているかといえば,非常に疑問.


 なぜそんなアラが,本書にいくつも残っているのかといえば,どうやらインタビューしている側が,質問者に追従しているだけというところに,原因がある模様.
 少しは質問者も,突っ込んだ質問をして欲しいところ.


 なお,著者の主張は,おおよそがあとがきに纏められているので,それを最初に読むと分かりやすいかも.


 読めば?
【関心率25.78%:全ページ中,手元に残したいページが当方にとってどれだけあるかの割合.当方にとっての必要性基準】
2009年10月4日に日本でレビュー済み
冷徹にアメリカの介入している地域について考察したものです。
ある程度仕方ないとはいえイラク、あるいは介入が増したアフガニスタンに
とって戦渦の続くことは仕方がないという諦念も見られます。
ただこれでは解決策にも何にもなっていないのでは・・・
今後、アメリカが撤退し他の中東諸国が援助するとしても、手がないという
ことになりはしないかと思います。
2007年10月29日に日本でレビュー済み
世のカルチュラルな人びとがその後継者であるところのマルクス主義
とか、社会民主革命とか、スローライフだとか、人間性回復だとか、
資本主義(含む帝国主義)こそ諸悪の根源とか、「大衆のおバカ」と
か、果てはオカルトめいたオルタナティブとか・・・

その完成度に顕著な優劣はあれど、社会問題を告発しその処方箋を提示
しようとする議論のほとんどが、原理原則を打立てて、その原則から一
刀両断快刀乱麻に様々な事象を論定していく・・・って形式になってます。
で、それは駄目よ、と。

可能な限り経緯に向き合って、こっちも一緒につぶれちゃわない範囲で、
熱く拳をふりあげたりせず、できるところからコツコツと、一歩一歩固め
ていきましょうと。

問題にされている案件について様々類書があるなかで、実に現実的で、
そして実は、一番希望を与えてくれる一冊です。
まともな研究者の面目躍如たる一冊。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年6月7日に日本でレビュー済み
 藤原の本は『「正しい戦争」は本当にあるのか』(03)に続いて、実はたった2冊目。そう断った上で言わせてもらえば、この人は理論や法則を立てるより、このインタビューみたいに時々刻々の国際情勢を分析する方に長けている気がする。
 もちろん、例えば何度か繰り返される「米国は植民地を直接支配しない」っていう言明は、歴史的一貫性を持つ米国という主体を理論的に想定している。でも、そういう作業仮説や概念や図式の抽象度を必要以上に高めることには、とても禁欲的。だから相当に込み入った話でも、言葉が平明で頭にスッと入ってくる。つまり、知的で上品。
 「戦争解禁」というのは、本来は刑事事件として対処すべきだった9・11に米国が報復戦争で応じてしまった事実が、核兵器使用も含めた安易な戦争の解禁サインを世界に発してしまったのでは、という含意。私はそう思わないが、藤原は楽観的見通しの盲点を見つける能力に自信を持っているようだから、そうかもしれない。
 今、米国はオバマの勝利宣言で沸いていて、本邦でもオバマと同音の自治体が盛り上がったりしているワケだが、藤原の「中東はこれから、どんどん悪くなります」という断言は重い。イラクの安定という観点から考えて米国の直接統治か撤兵か、いずれが望ましいのかという質問に、ゲストの酒井啓子は、結局イラク人同士が血を流して決着をつけない限り、最終的な解決はないという答え方をした。それを藤原が、ここまで壊れたら簡単には手は出せない、犠牲が出ることは承知で待つしかないと補う。政治学者というのも、因果な商売だ。
 戦争は国家の当然の権利だ、自分は絶対平和論者ではないと強調する藤原の頭の中で、現在の国際情勢において肯定され得る戦争としては、例えば北朝鮮の暴発に対する日本の防衛戦争が想定されているのではないかと、私は想像する。ま、その前にやるべきことは多いのだが…
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年7月26日に日本でレビュー済み
 9・11直後から最近までのインタビューをまとめて読み返すと,藤原教授の分析の多くが,インタビュー後,現実に「的中」していたことが分かる,という趣向の一冊。
 アメリカは,テロに対して刑事警察的に(テロ予防中心に)対応すべきだったのに,テロ組織相手に戦争を仕掛けてしまった,という分析がメインだが,この分析に納得する人は戦争を回避し,納得しない人は日本においても戦争を解禁せよと息巻くことでしょう。
 藤原教授のシニカルで冷静な言葉をかみしめつつ,歴史分析の意義を味わえば,民主主義のための戦争を全面的には肯定できなくなるはずです。
 『「正しい戦争」は本当にあるのか』の続編として,今後読み継がれる価値のあるインタビューです。インタビュアー(渋谷陽一)のロック魂も,意外と爽やかです。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート